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2017年1月

EU

欧州上級裁判所の法務官,インテルによる支配的地位濫用事件に係る決定取消し訴訟において,同社の訴えを認め,追加調査のため欧州普通裁判所に差し戻されるべきとの意見を提出

2016年10月20日 欧州上級裁判所 公表
原文

【概要】

 2009年5月13日,欧州委員会は,米国に本社を置くマイクロチップ製造業者インテルに対して,x86中央処理装置(以下「x86CPU」という。)の市場における支配的地位を濫用したとの理由で,10億6000万ユーロの制裁金の支払いを命じる決定を下した。
 具体的には,インテルはおおむね70%以上の市場占有率を有し,かつ,競争者は,研究開発投資の回収不可能性,知的財産権等のため,当該市場への参入,生産の拡大が非常に困難なため,支配的地位にあると欧州委員会は判断した。
 また,同委員会は,同社が,四大パソコンメーカーに対し,各社が購入するx86CPUの全て又はほとんど全てをインテル製とすることを条件にリベートを支払う等の行為を行ったところ,これら一連の行為により,上記パソコンメーカー等はインテル社製の購入率を高め,競争業者(AMD)がx86CPU市場において公正に競争する余地を縮減,消費者の選択の幅を狭め,競争者が技術革新を行うインセンティブを減殺させるものであると判断した。
 インテルは,欧州委員会の決定の取消し,又は,制裁金の大幅な縮減を求めて欧州普通裁判所に控訴したが,2014年6月12日に同裁判所はインテルの訴えを却下した。それに対して,インテルは,同裁判所がインテルの上記の一連の行為を「排他的リベート」としたことは法律上の瑕疵である等を主張し,欧州上級裁判所に上訴した。
 これに対して,本年11月1日,欧州上級裁判所法務官は,検討結果を踏まえた意見を明らかにした。そして欧州普通裁判所がインテルの上記行為を「排他的リベート」として,競争が制限される可能性を具体的に考慮することなく濫用行為と認定した点について,「排他的リベート」という,濫用行為の認定において全ての関連事実を総合的に考慮することを要しない個別の特殊なリベートの範疇を認めたことは誤りであるとした。その上で,インテルの上記行為について,全ての関連事実を総合的に判断すれば,相当程度の確信でもって(in all likelihood)競争制限的な囲い込みの効果があったことを欧州普通裁判所が認定していないことは法律上の誤りであるとした。
 そして,その他の誤り(注:上訴審では欧州普通裁判所の決定に関して6つの争点が争われて,法務官はそのうち上記のものも含め5つの争点について同裁判所の判断が誤りであると判断した。)も指摘した上で,法務官は,欧州普通裁判所の判断は退けられるべきであると結論を下した。その上で,本事件を欧州普通裁判所に差し戻し,事件のあらゆる関連事実及び,必要であれば,インテルの上記の行為が域内市場における競争に与える実際の,又は,潜在的な影響について調査されるべきであるとした。

欧州委員会,マイクロソフトによるリンクトインの買収計画について,欧州におけるビジネス向けSNSの競争を維持するための一連の確約を遵守することを条件に承認を決定

2016年12月6日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

欧州委員会による審査
 マイクロソフト及びリンクトインは,オンライン広告業務の小規模な重複を除き,互いに補完しあう事業分野において,主に活動をしている。欧州委員会は,特に[1]プロフェッショナル・ソーシャル・ネットワーク・サービス(以下「ビジネス向けSNS」という。),[2]顧客関係管理ソフトウェア開発[3]オンライン広告業務に焦点を絞り審査した。

ビジネス向けSNS
 欧州委員会は,企業結合により,マイクロソフトが,自社のオペレーショナルシステム(Windows)のパーソナルコンピュータ(以下「PC」という。)及びOutlook, Word, Excel,Power Point等のオフィス業務向けソフト(productivity software)に対する強固なマーケットポジションを利用して,ビジネス向けSNSにおけるリンクトインの地位を強化することが可能となるか審査した。
 欧州委員会が特に懸念したのは,マイクロソフトが
‐ すべてのWindows型PCにリンクトインをプレインストールし:また,
‐ Microsoft Officeにリンクトインを統合し,契約及び準拠するプライバシー法で許容される範囲でリンクトインとマイクロソフトの顧客データベースを結合するかもしれない点。そして,これは,リンクトインの競争業者がマイクロソフト製品との相互運用性の確保やマイクロソフトのクラウド上ユーザーデータへのアクセスを行う上で重要なマイクロソフトのアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)へのアクセスを阻害することで,強固なものとなるかもしれない点であった。
 欧州委員会は,上記の方法が採られればリンクトインの認知度が高まるが,その一方で,ビジネス向けSNSの競合他社が認知度を高めることが困難となり,また,その結果,リンクトインは,本件買収がなければ行えない手法で顧客基盤を拡大し,事業活動を展開することが可能となるかもしれない。
 欧州委員会としては,リンクトインの顧客基盤を拡大することが欧州経済領域(以下「EEA」という。)内におけるビジネス向けSNSにおける新規参入を困難にさせるおそれがあることが懸念された。さらに,現在リンクトインの競争業者が活動する加盟国(オーストリア,ドイツ,ポーランド)においても,徐々に不可逆的に,リンクトインが市場シェアを高めていくことが懸念された。

提出された確約
 欧州委員会が指摘したビジネス向けSNS市場における競争上の懸念を解消するために,マイクロソフトは,以下のような内容の一連の確約を提出した。
‐ PC製造業者及びその販売業者がリンクトインをWindowsにインストールしない選択ができ,これらの業者がインストールを選択した場合でも,ユーザーがWindowsからリンクトインを除去できることを保証する。
‐ 競合するビジネス向けSNS業者が,いわゆるOfficeのアドインプログラムやOffice APIを通じ,引き続き,現在の水準でMicrosoft Officeとの相互運用性を維持できるようにする。
‐ 競合するビジネス向けSNS業者に対して,ソフトウェア開発業者にとってのゲートウェイであるMicrosoft Graphの利用を認める。これは,マイクロソフトのクラウドに蓄積されたデータ(連絡先情報,カレンダー情報,電子メールなど)を,ユーザーの同意の下利用できるアプリケーションやサービスを構築する際に使用される。ソフトウェア開発業者は,これらのデータを,自社のビジネス向けSNSの加入者にサービスの利用を促すために利用できるようになる。
 本件確約はEEAおいて5年間適用され,第三者(trustee)によりモニタリングされる。
 これらの確約は欧州委員会の示した競争上の懸念に対応するものである。したがって,欧州委員会は,本件買収計画は,確約により修正されたことから,競争上の懸念は生じないと判断した。当該決定は,確約が全て遵守されることを条件とする。

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