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エストニア(Estonia)

(2009年11月現在)

1 根拠法

 1993年7月に米国の支援を受け,「競争法(Competition Act)」が成立し,1998年3月,同法をEU競争法に適合させるべく改正が行われ,同年10月に施行された。
 その後,2001年11月に,企業結合規制の強化を目的とした改正が行われており,直近の改正は2006年7月。
 同法の構成は次のとおりである。
 第1章 一般規定
 第2章 協定,協調的行為及び事業者団体の決定の禁止
 第3章 (2006年改正により廃止)
 第4章 市場支配的事業者
 第5章 企業結合規制
 第6章 国家補助
 第7章 不公正な競争
 第8章 国の監督
 第9章 法的責任
 第10章 補足的規定

2 執行機関

 2008年に組織の改編が行われ,従前の競争評議会が,競争庁(The Competition Authority)となり,現在では競争庁が競争法の執行を担っている。組織上は経済情勢・通信省の下部に位置し,経済情勢・通信大臣が競争庁長官(Director General)の任免権を持つ。競争庁長官に任期の制限はない。
 競争庁は,競争状況の分析,競争を促進するための方法の設計,競争状況を改善するための勧告,立法・法改正の提案並びに他の競争庁及び国際機関との協力を行う。競争庁の人員は,2009年時点で55名,年間予算は約4000万クローンである。

3 規制の概要

(1)競争制限的な協定,協調的行為及び事業者団体の決定の禁止(第4条)

ア 概要

 競争制限的な目的又は効果を有する協定,協調的行為及び事業者団体の決定は禁止される。規定上,次のものが挙げられている(1項)。
[1] 直接又は間接に,商品の販売価格,手数料,値上げ,値引き,リベート,金利等の価格又は取引条件を決定すること
[2] 生産,サービス,市場,技術開発又は投資を制限すること
[3] 第三者の市場へのアクセスを制限し,又は第三者を市場から排除しようとすることを含め,市場又は供給源を割り当てること
[4] 競争を妨げる情報を交換すること
[5] 同種の契約の締結に際して,取引の相手方に異なった条件を適用し,当該相手方を競争上不利な立場に置くこと
[6] 契約の締結に際して,契約対象とは関係のない付加的な義務を相手が受け入れることを契約締結の条件とすること

イ 適用除外

 次の協定,活動又は決定については,第4条1項は適用されない。(第6条)。
[1] 消費者に公正な利益配分が確保されている状況において,生産又は販売の改善,技術的又は経済的発展の促進,若しくは環境保護に寄与するもの
[2] 協定の締結,協調的行為への関与又は決定の採択を行う事業者に対して,[1]に記載した目的達成のために必ずしも必要としない制限を課すものでないもの
[3] 協定の締結,協調的行為への関与又は決定の採択を行う事業者に対して,対象製品の市場の大部分について,競争を排除する可能性を負わせるものでないもの

 また,次に該当する事業者による,上記ア[4]ないし[6]に記載の行為については,競争に与える影響が軽微であるとして,競争法の適用が免除される(第5条)。
[1] 垂直的協定,活動及び決定において,各社の市場シェアが15%以下
[2] 水平的協定,活動及び決定において,全社の市場シェアの総計が10%以下
[3] 水平的及び垂直的双方の特性を持つ協定,活動及び決定において,市場シェアが10%以下

ウ 違反に対する措置

(ア) 勧告(Precept)
 競争庁は次の内容の勧告を行い,違反事業者に義務を課すことができる(第62条)。
[1] 競争庁が要求する行為の遵守
[2] 違反行為の終了
[3] 競争制限的活動の終了又は中断
[4] 違反行為前の状態への原状回復

(イ) 刑事罰
[1] 勧告の不履行に対する罰金(自然人:5万クローン,法人:10万クローン)(第62条3項)
[2] 事業者が競争制限的な協定,協調的行為及び事業者団体の決定の禁止に違反する事業活動を行った場合,当該事業者の取締役会又は法人の監査役会のメンバーは,罰金及び最大3年の禁錮を科せられる(第148.17条)。

(2)市場支配的事業者

ア 次の事業者を市場支配的事業者という(第13条)。

[1] 一定の市場において,1社で少なくとも40%以上のシェアを占め,又は2以上の事業者が合計して40%以上のシェアを占め,その経済的地位により競争者,供給者及び購入者から独立して行動することが可能な場合
[2] 事業者が特権又は排他的権利若しくは不可欠施設(Essential Facility)を有する場合

イ 市場支配的事業者が行う次の行為は支配的地位の濫用として禁止される(第16条)。

[1] 直接又は間接的に不公正な価格条件又は不公正な取引条件を強制すること
[2] 生産,サービス,市場,技術開発及び投資を制限すること
[3] 同種の契約の締結に際して,取引の相手方に異なった条件を適用し,当該相手方を競争上不利な立場に置くこと
[4] 契約の締結に際して,契約対象とは関係のない付加的な義務を相手が受け入れることを契約締結の条件とすること
[5] 他の事業者に対して,競争制限的な合併,協定の締結又は協調行為を強制すること
[6] 正当な理由がないのに他の事業者に対して商品の販売又は購入を拒否すること

ウ 特権又は排他的権利を有する事業者若しくは自然独占

 国又は地方自治体によって市場において有利に事業を行い,若しくは市場における唯一の事業者として排他的に事業を行う特権を与えられた事業者,及び他社が所有することができないネットワーク又は設備を有することにより市場において支配的地位を有する事業者(自然独占)については,以下の規制が行われる(第14条,15条)。
(ア) 事業活動の制限
 特権又は排他的権利を与えた政府等は,事業者の合理的なコストを考慮して価格を設定し,当該市場において自由競争が行われている状況より不利な状況にならないように,特権又は排他的権利を有する事業者に対して,条件や義務を課す(第17条)。

(イ) 事業者の義務
 事業者は,他の事業者に対して合理的かつ非差別的な対価でネットワーク及び設備へのアクセスを認めなければならない(第18条)。

エ 違反に対する措置

(ア) 勧告
 第4条違反に対するものと同様の措置が採られる。
(イ) 刑事罰
[1] 勧告の不履行に対する罰金(自然人:5万クローン,法人:10万クローン)(第62条3項)
[2] 支配的地位の濫用を行った事業者には,最大50万クローンの罰金,役員等自然人には,300units(1万8000クローン;1unit=60クローン)を上限とした罰金又は拘留を科せられる(第73.5条)。
[3] 特権又は排他的権利若しくは不可欠施設を有する事業者が合理的かつ非差別的な条件でのネットワーク等へのアクセスを拒否,又は法律に違反する事業活動を行った場合,当該事業者には,最大50万クローンの罰金,役員等自然人には,300unitsを上限とした罰金又は拘留を科せられる(第73.7条)。

(3)企業結合規制

ア 企業結合

 次のような場合に企業結合が生じているとみなされる(第19条)。
[1] 商法に基づいて行われる独立した事業者の合併,又は事業提携
[2] 事業者が,単独で又は共同して,他の事業者の全部又は一部の株式を取得する場合
[3] 少なくとも1事業者の株式を取得している者が,単独で又は共同して,他の事業者の全部または一部の株式を取得する場合

イ 規制対象

 次の企業結合は,競争庁による規制の対象となる(第21条1項)。
[1] 企業結合を行う事業者の前財政年度における国内売上高の合計が1億クローンを超えるもの
[2] 当事会社の少なくとも2社のそれぞれの国内売上高が3000万クローンを超えるものただし,欧州委員会理事会規則139/2004号に記載の企業結合については,同規則第9条に基づく欧州委員会の指名がない限り,競争庁は自ら規制を行うことができない(同条2項)。

ウ 事前届出

 国内で企業結合を行う事業者は,当該企業結合の実施や合併協定の締結,買収,事業提携等の前に,競争庁に対し届出を行い,競争庁の承認を受けなければならない(第25条)。
 なお,当事会社は,届出に係る手数料として,競争庁に対し3万クローンを支払わなければならない。

エ 審査手続

(ア) 概要
 競争庁は,事業者からの事前届出を受領した後,ブリーフノーティスを作成し,7営業日以内に関係者からの意見募集を行う(第27条13項)。同時に競争庁は,関係事業者の競争者や顧客などに対し,より多くの情報を提供するよう要求する。
 競争庁は,届出を受領した日から30労働日以内に,当該企業結合を承認するか,補足的手続(Supplementary proceeding)を開始するか,又は事業者に対し,当該企業結合が法律による規制の対象外であるかを通知しなければならない。補足的手続は,開始から4か月の期間を設けて行われる(第27条)。

(イ) 補足的手続
 補足的手続において,競争庁は,当該企業結合を承認するか否かを決定しなければならない。競争庁が,当該企業結合の棄却を決定した場合,関係事業者の反論の機
 会や問題解消措置の提示の機会を確保するため,4か月間の手続期限の少なくとも1か月前までに,関係事業者に棄却の旨を通知しなければならない(第28条1項)。
 関係事業者の求めに応じて,又は競争庁の職権により,関係事業者からの口頭による意見陳述の機会を設けることができる(同条5項)。
 補足的手続の結果,事前届出に削除すべき点があると判断した場合,競争庁は,事前届出を行った関係事業者が当該個所を削除するまで,手続を中断し,さらに,期限を設けた上で追加的な情報要求を行うことができる。関係事業者が期限までに情報の提出を怠った場合,当該情報が提出されるまで手続を中断することができる。

オ 違反に対する措置

(ア) 勧告
 第4条に対するものと同様の措置が採られる。

(イ) 刑事罰
[1] 勧告の不履行に対する罰金(自然人:5万クローン,法人:10万クローン)(第62条3項)
[2] 定められた期限までの届出を怠ったり,企業結合規制に違反した事業者には,最大50万クローンの罰金,役員等自然人には,300unitsを上限とした罰金又は逮捕による拘留を科せられる(第73.6条)。

(4)不公正な競争

 不正な取引慣行並びに道徳及び公正な商慣習に反する次の行為は禁止される(第50条)。
 なお,宣伝に関しては広告法(1997年)の規定が適用される。

  •  誤認を与える表示を行うこと,若しくは競争者又は競争者の商品を誹謗すること(第51条)
  •  秘密情報を悪用すること(不法に入手した情報の開示,合意に反した秘密情報の開示)(第52条)

4 法執行手続

(1)審査手続(非企業結合事案)

ア 情報提供要求

 競争庁は,すべての事業者,州当局,地方政府及び自然人に対して,主に次の目的のために情報の提供を要求することができる(第57条)。

  •  競争状況の分析
  •  製品市場の画定
  •  協定,活動及び決定の調査

イ 参考人の召喚

 競争庁は,法人や組織の代表者又は従業員等の自然人を召喚することができる(第58条)。

ウ 資料提出要求

 競争庁は,すべての事業者,州当局,地方政府及び自然人に対して,文書の原本,ドラフト又はそれらのコピーの提出を要求することができる。コピーの正当性は,提出者の署名によって担保され,コピーの提出を受けた場合,競争庁は,その真偽を確認するため,当該コピーの原本の提出を要求することができる(第59条1項)。
 また,競争庁は,文書提出者の求めに応じて,提出書類の受領証書を発行し,審査終了後,提出書類を返還しなければならない(同条2項)。

エ 立入検査

違反行為の存在を立証するために,競争庁長官又は権限を有する副長官によって権限を与えられた職員は,関係事業者の施設等に予告なしの立入検査を行うことができる(第60条1項)。
立入検査に関しては,以下の権限が定められている(同4項)。

  •  事業活動に関する文書の原本又はドラフトを精査し,写し等を受領することができる。写し等に係る費用は,検査を受ける者の負担となり,コピーの正当性は文書発行者の署名によって担保される。
  •  事業者が使用しているコンピュータに保存されている電子データ又はデータベースを検査し,当該電子データを印刷出力したもの又は複製等を受領することができる。
  •  提出された書類について,事業者の従業員及び代表者からの説明を求めることができる。

また,競争庁は,検査結果についての報告書を2部作成し,1部を事業者に手交する(同条5項,8項)。

5 刑事罰

 2002年の刑法改正により,すべての競争制限的協定は刑事罰の対象となった。支配的地位の濫用及び企業結合規制に係る違反も,2回目以降の場合は刑事罰の対象となるが,1回目の違反は軽犯罪違反として扱われる。

6 損害賠償請求訴訟(第78条)

 競争法違反行為によって発生した所有権その他の損害賠償請求訴訟の手続は,民事手続の方法による損害賠償請求訴訟手続に従う。

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