このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
公正取引委員会
  • サイトマップ
  • 音声読み上げ・文字拡大
  • ENGLISH
  • 公正取引委員会について
  • 報道発表・広報活動
  • 相談・手続窓口
  • 独占禁止法
  • 下請法
  • CPRC(競争政策研究センター)
サイトメニューここまで

本文ここから

香港(Hong Kong)

(2014年12月現在)

1 根拠法

競争法(Competition Ordinance)(香港法第619章)

 香港では,2010年7月以降,立法会(Legislative Council)において,競争法案が審議されてきたところ,2012年6月に同法案が可決され,「競争法(Competition Ordinance)」が制定された。競争法の制定以前は,電気通信及び放送業界において,事業法に基づいて競争制限行為が規制されていたが,同法の制定により,業界横断的に適用され得る競争法が制定された。競争法のうち, 2013年1月に競争委員会(Competition Commission)(以下「委員会」という。)の設立に係る規定が,同年8月に競争審判所(Competition Tribunal)(以下「審判所」という。)の設立に係る規定が,それぞれ施行されたが,下記3の各禁止規定はまだ施行されていない。

2 執行機関

 香港では,競争法の執行機関として,委員会及び審判所が設置されている。
 委員会は,5人以上16人以下の委員で構成される。委員は,工業,商業,経済,法律,中小企業又は公共政策の専門性又は経験を考慮して香港行政長官によって任命される。そして,香港行政長官は,そのうち1名を委員長として任命する。委員長及び委員の任期は3年以下の香港行政長官が定める期間で,再任が可能である(第5附則第2条及び第8条)。
 なお,香港行政府は,2013年4月,1名の委員長と13名の委員を任命した旨を発表した。
 委員会は,競争法違反を調査し,事業者と確約を締結することができるが,違反行為者に対して制裁金の納付命令等の措置が必要と判断した場合,審判所に審理を申し立てる。
 審判所の審判官は,高等法院の原訴法廷(Court of First Instance of the High Court)の裁判官から任命される。審判官の任期は3年以上5年以下であり,再任が可能である(第135条~第137条)。
 審判所は,委員会からの申立てに基づいて審理を行い,競争法の違反行為者に対し,制裁金の納付,違反行為の将来の不作為等の措置を命じることができる(第92条~第105条)。
 また,審判所は,適用除外,リニエンシー等に関する委員会の決定に関して事業者から不服申立てを受けた場合,再審理を行う。

3 規制の概要

(1)反競争的協定等の禁止(第一行為規則) 

 事業者が,香港における競争を妨害し,制限し,又は歪める目的又は効果を有する
ア 協定を締結又は実施すること
イ 協調行為(concerted practice)を行うこと
ウ 事業者団体において,これらの決定を行うこと
は禁止される(以下,アからウを総称して「反競争的協定等」という。)(第6条)。
 そして,反競争的協定等のうち,次のいずれかを含むものは重大な反競争的行為とされる(第2条第1項)。
ア 商品又はサービスの価格を決定し,維持し,引き上げ,又は支配すること
イ 商品又はサービスを生産又は供給するため,販売量,販売地域,顧客又は市場を割り当てること
ウ 商品又はサービスの生産量又は供給量を決定し,維持し,操作し,妨害し,制限し,又は削減すること 
エ 入札談合を行うこと

(2)市場支配力の濫用の禁止(第二行為規則)

 ある市場において,実質的な市場支配力(Substantial degree of market power)を有する事業者が,香港における競争を妨害し,制限し,又は歪める目的又は効果を有する行為を行うことにより,当該市場支配力を濫用することは禁止されている(第21条第1項)。第1項の適用上,特に,競争者に対する略奪的行為及び消費者の利益を侵害することとなる生産量,市場又は技術革新の制限は濫用行為に該当する(第21条第2項)。
 事業者が市場支配力を有するか否か判断するに当たっては,事業者のシェア,価格決定力,参入障壁及びガイドラインにおいて規定されるその他関連する事項が考慮される(第21条第3項)。

(3)企業結合規制(企業結合規則)

 香港における競争を直接的又は間接的に制限する効果を有する又は有するおそれのある企業結合は禁止される(第7附則第3条)。本規定は,現時点では,電気通信令(Telecommunication Ordinance)に基づいて電気通信事業の免許を有する事業者が関連する企業結合についてのみ適用される(第7附則第4条)。

4 適用除外

 事業者は,競争法の適用除外を受けるために,既に実施した行為又はこれから実施する行為について,委員会に対して競争法の適用除外を申請することができる。競争法においては,次の適用除外制度が設けられている。

(1)第一行為規則及び第二行為規則に共通するもの

ア 第1附則に基づくもの

(ア) 香港で施行中の法律を遵守するための行為であった場合(第1附則第2条)
(イ) 政府によって委任を受けた一般的経済利益に係る事業を運営する場合(第1附則第3条)

イ 第31条又は第32条に基づくもの

 香港行政長官が,公の秩序について例外的でやむを得ない理由があると判断した場合又は香港の国際的責務と競争法の矛盾を避けるために適切と判断した場合

ウ 第3条又は第4条に基づくもの

 香港における法令によって設立され,構成され,又は指定された機関の行為であった場合

(2)第一行為規則に固有のもの

ア 第1附則第1条

  ある協定が
 (ア) 生産若しくは流通を改善すること又は技術的若しくは経済的進歩を促進することに資するもので
 (イ) 当該目的を達成するために不可欠ではない制限を事業者に課すものでなく
 (ウ) 関連する事業者に商品又はサービスの実質的な部分における競争制限の可能性を与えるものでない場合

イ 第1附則第5条

 年間売上高が2億香港ドル以下の事業者による協定若しくは協調行為の場合又は構成事業者の年間売上高が2億香港ドル以下の事業者団体による決定の場合(重大な反競争的行為を含む反競争的協定等を除く。)

(3)第二行為規則に固有のもの

 年間売上高が4千万香港ドル以下の事業者による行為である場合(第1附則第6条)

5 執行手続

(1)委員会による調査

 委員会は,職権探知,申告又は高等法院の原訴法廷若しくは他の政府機関からの照会に基づき,競争法違反と思料される行為を調査することができる(第39条第1項)。競争法上,委員会には次の権限が認められている。

ア 情報提供要求(第41条)

 委員会は,いかなる者に対しても,自らの調査に関連すると合理的に思料するあらゆる事項について,文書若しくは当該文書の写し又は特定の情報を委員会に提供するよう,書面によって要求することができる。

イ 事情聴取(第42条)

 委員会は,いかなる者に対しても,自らの調査に関連すると合理的に思料する事項について,委員会に出頭させ,事情聴取を行うことができる。

ウ 捜索・差押え(第47条~第50条)

 委員会は,高等法院の原訴法廷が発行した令状に基づいて,令状に記載された敷地内へ立ち入り,捜索を行うことができる。委員会の調査官は,敷地内のいかなる者に対しても,書類の提出を要求し,書類の写しを作成し,又は書類,コンピューター等を差し押さえることができる。

(2)委員会による措置

ア 確約(第60条~第65条)

 委員会は,事業者から何らかの行為をすること又はしないことを確約する申出がなされ,当該申出が競争法違反に対処する適切な方法であると判断した場合,当該申出を受け入れることができる(制裁金の支払を確約の内容に含めることはできない)。そして,委員会が確約の申出を受け入れる場合,委員会は,当該事案に関連して新規に調査を開始しないこと,調査中の事案については調査を終了することに同意する。また,委員会は,当該事案に対する措置を求めて審判所に審理を申し立てないこと,審理中の事案については手続を終了することに同意する。
 委員会は,事業者からの確約の申出を受け入れた後,事業者が確約した内容に従っていないと判断した場合,審判所に審理を申し立てることができる。審判所が確約違反を認定した場合,審判所は次の命令を出すことができる。
(ア) 確約した事項を実施すること
(イ) 確約違反によって得た利益又は回避した損失を超えない額を政府に支払うこと
(ウ) 確約違反によって損失を被った者に対する損害を賠償すること
(エ) その他,審判所が適当と判断すること

イ 違反通知(第66条~第78条)

 委員会は,重大な反競争的行為に該当する第一行為規則違反又は第二行為規則違反が行われたと判断する合理的な理由を有しており,当該事案についてまだ審判所に審理を申し立てていない場合,審判所に審理を申し立てる代わりに,違反通知(infringement notice)を事業者に発出することができる。違反通知は,委員会が指定した内容に従って確約することを条件として発出され,当該内容には,特定の行為を行わないこと又は行うこと及び競争法に違反することを認めることを含む。
 違反通知を受けた事業者が委員会に対して確約を申し出ることは義務ではないが,事業者が確約を申し出ない場合,委員会は審判所に当該事案の審理を申し立てることができる。

ウ 警告通知(第82条)

 委員会は,重大な反競争的行為に該当しない第一行為規則違反が行われた場合,審判所に審理を申し立てる前に違反行為者に警告通知(warning notice)を発出しなければならない。  
 委員会は,警告通知において,違反行為者は,委員会が定めた期間内に違反行為を止め,今後同様の行為を繰り返さないこと及び当該期間内に違反行為を止めない場合又は同様の違反行為を繰り返す場合,委員会は審判所に当該事案の審理を申し立てることを記載する。

エ 企業結合に対する措置(第97条)

 委員会は,企業結合審査を実施した結果,当該企業結合が企業結合規則に違反すると判断した場合,審判所に当該事案の審理を申し立てることができる。
 審判所は,委員会から申立てを受けた企業結合が企業結合規則に違反すると判断した場合,企業結合の全て又は一部の手続を中止するよう要求することができる。

オ リーニエンシー(第79条~第81条)

 委員会は,委員会による調査又は手続に協力した者との間で,当該協力者に対して制裁金を求めるための審理を裁判所に申し立てないこと又は申立てを中止することを内容とする協定を締結することができる。

(3)審判所による措置

ア 制裁金(第92条~第93条)

 委員会は,調査を行った後,適当と考える場合,審判所に制裁金納付命令を申し立てることができる。審判所は,委員会の申立てに基づいて審理を行い,競争法違反が行われたと判断した場合,違反行為者に対して制裁金を課すことができる。
 制裁金は,違反行為が行われた年の売上高の10%を超えない額とする。ただし,違反行為が3年以上行われていた場合は,当該期間の中で売上高が高い3年の売上高の10%を上限とする。
 審判所は,制裁金の額を決定する際,[1]違反行為の性質や規模,[2]違反行為によって生じた損失,[3]違反行為が行われた状況,[4]違反行為者の過去の競争法の違反歴を考慮することとされている。

イ 資格の剥奪(第101条~第105条)

 審判所は,競争法に違反した事業者の取締役の行動が取締役として不適切であると判断した場合,5年を超えない期間内において,当該取締役に対し,審判所の許可なしで,
(ア) 取締役の地位を継続すること
(イ) 企業の清算人となること
(ウ) 企業の財産の受領者又は管理者となること
(エ) 直接的又は間接的に企業の販売促進活動,設立及び経営に関わること
を禁止する旨を命じることができる。

ウ その他(第94条及び第3附則)

 上記ア及びイのほか,審判所は,競争法違反者に対して,競争法違反行為に関与することの禁止,競争回復措置の履行,裁判所が指定した資産又は株式の処分,損害を受けた者に対する損害賠償の支払いなどの措置を命じることができる。

6 罰則(第51条~第55条)

 調査手続における委員会の要求に合理的な理由なく従わなかった場合,書類の破棄若しくは改ざんをした場合,委員会の調査を妨害した場合又は委員会に虚偽の若しくは誤解を招くおそれのある書類若しくは情報を提供した場合,罰金及び懲役が科される。

7 通信事務管理局(Communications Authority)との管轄権の調整(第159条~第161条)

 電気通信令又は放送令(Broadcasting Ordinance)に基づく電気通信事業又は放送事業の免許を有する事業者等が関係する事案においては,通信事務管理局が競争当局としての権限を有することとなる。そのため通信事務管理局と委員会は,双方の当局が関係すると考えられる事案に関しては,いずれの当局が当該事案を担当するか協議する。また,通信事務管理局と委員会は,競争法の執行における協力のための覚書を締結することとされている。

本文ここまで

サブナビゲーションここから

H

サブナビゲーションここまで

以下フッターです。

公正取引委員会 Japan Fair Trade Commission

〒100-8987 東京都千代田区霞が関1-1-1 電話 03-3581-5471(代表)
  • ご利用案内
  • 関連リンク
  • 所在地
Copyright © 2013 Japan Fair Trade Commission. All Rights Reserved.
フッターここまでこのページのトップに戻る