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リトアニア(Lithuania)

1 根拠法

 リトアニアにおいては,1991年の独立後間もない1992年11月1日に競争法(Law on Competition)が施行された。この法律は,支配的地位の濫用,いくつかの例外を含む競争制限的協定の禁止,企業集中と不公正取引の規制を基本原則とし,欧州諸国の競争法を参考に立法されたが,経済の急速な変化及びEUへの統合を踏まえ,EU競争法と整合性を取るため,新競争法(Law on Competition)が立法され,1999年3月23日に施行されている。新法においては,競争当局を独立委員会としての独立性を高め,立入検査権を導入し,企業結合規制の違法性基準が明確にされた。

2 執行機関

 リトアニアにおける競争法の執行機関は,従来首相府に属する競争評議会(Competition Council)であったが,新法によって行政委員会として独立性が高められた。競争評議会は,1名の議長と4名の評議員からなり,いずれも首相の推薦に基づき,法律又は経済の専門家でリトアニア市民のうちから,共和国大統領が任命する。議長の任期は5年であり,その他評議員の任期は6年であるが,3年ごとに一部が入れ替わるようにするため,最初の任命に当たっては4名のうち2名が任期6年,残り2名が任期3年とされている。議長及び評議員は,健康上の理由,本人の意思,他の官職への任命等の事情を除き罷免されることはない。
 兼業については,科学,教育等の分野で,競争評議会の同意を得て行う場合を除き禁止される。
 評議会は,議長を含めた構成員の多数決で決定を行い,賛否同数の場合は議長がこれを決する。
 議長は,競争評議会を指揮し,対外的に競争評議会を代表し,事務局職員を雇用し,年次報告を内閣に提出するほか,投票権はないものの閣議に出席し,意見を述べることができる。

3.規制の概要

(1) 制限的協定

ア 禁止事項(第5条)

 以下のような競争制限を目的とし,又はそのおそれのある協定を締結することは禁止されている。競争者同士がこのような協定を行うことは原則として競争を制限するものとみなされるが,小さいシェアしか持たない事業者同士の協定であって競争を実質的に制限することのないものについては,違反とはみなされない。
(i) 特定の商品の価格又は他の売買の諸条件を直接又は間接に拘束することを協定すること。
(ii) 地域,売り手グループ又は買い手グループその他によって市場を分割することを決定すること。
(iii) 特定の商品の販売量を拘束すること及び技術的発展・投資を制限するすることを協定すること。
(iv) 同質の取引に関して,特定の相手方を差別的に取り扱い,相手方を競争上不利な立場に置くことを協定すること。
(v) 取引の一方当事者が取引の性質又は商慣習上契約の対象とは直接関係のない追加的な義務を受け入れることを条件とする契約を締結することを協定すること。
(vi) 公共調達において,競争者同士で入札に参加し又は参加せず若しくは協調して入札を行うことを協定すること。
イ 適用除外(第6条,第7条,第8条)これらの協定は,それが投資,技術的又は経済的な前進,又は商品の流通の改善に寄与し,すべての消費者が追加的利益を受けるものである場合には,一括又は個別の適用除外が与えられる。

(2) 支配的地位の濫用

 以下のような,関連市場において,競争を制限し又はそのおそれのある,他の事業者が市場で活動する可能性を減殺し,消費者の利益を害するような支配的地位の濫用行為は禁止される。
(i) 不公正な価格若しくは取引条件又は販売条件を,直接又は間接に強制すること。
(ii) 消費者に損害を与えるような,取引,生産又は技術発展の制限
(iii) 同質の取引に関して,特定の相手方に対して異なった条件を適用し,当該相手方を競争上不利な立場に置くこと。
(iv) 取引の一方当事者が取引の性質又は商慣習上契約の対象とは直接関係のない追加的な義務を受け入れることを条件とすること。

(3) 企業結合規制(第10条,第11条)

ア 結合を意図する事業者の結合に先立つ会計年度の総収入の合計が3,000万リタス(LTL)を超える場合,又はいずれかの事業者の総収入が500万リタスを超える場合は,事前に競争評議会に届け出て,承認を得なければならない。
総収入の計算に関する手続については,競争評議会がこれを定めることとされている。
イ 上記の条件を満たす結合については,結合に関する合意の実施又は株式等の取得の提案等の事由が発生してから7日以内に,以下の事項を含む届出書を競争評議会に提出しなければならない。
(i) 結合に参加する会社の登記情報
(ii) 結合の理由及び目的
(iii) 結合の方法
(iv) 結合に先立つ直近3年間の会計書類
(v) 結合参加会社が所有する他社及び結合参加事業者の株主についての情報
(vi) 結合に先立つ直近3年間の当事会社の市場における売買高及び関連市場における市場シェア
(vii) 主たる取引先及び競争者のリスト
ウ 競争評議会は,届出が正しく行われた日から4か月以内に審査を行い,審査の結果,当該結合を承認するか,支配的地位の創出又は強化を防止するための条件を義務付けて承認するか,又は当該承認を拒絶することができる。
 正しい届出を行って4か月以内に,競争評議会から回答がなされない場合には,届出当事者は届け出た条件で結合を実施することができる。
エ ある実施された結合が,競争法及び競争評議会の決定に違反するものであると信じるに足りる場合は,競争評議会は審査を開始することができる。
 一旦承認した結合に関しては,その承認が結合当事者から提出された誤った情報に基づくものである場合には,その決定を変更し,あるいは撤回することができる。

(4)不公正な競争

 正しい商慣行に反する以下のような行為を行うことは禁止されており,不公正な競争によって損害を受けた者は,裁判所に対して,違法行為の排除及び損害の賠償を求めて訴訟を提起することができる。
ア 権利者の同意を得ることなく,よく知られた商標等を使用し,これによって当該事業者についての混乱を引き起こし,その商標を持つ事業者の評判を貶めること。
イ 他の事業者の商品の品質,量,価格等に関して誤った情報を流布し,誤解を生ぜしめること。
ウ 権利者の同意を得ることなく,事業上の秘密を利用し,移転し又は公表すること若しくはその権利を持たない者から情報を入手し,当該事業者に損害を与えること。
エ 競争事業者の従業員に対して,その契約を破り又は契約上の義務の全部又は一部を果たさないようにそそのかし,その事業者に損害を与えること。
オ 他の事業者の商品の外観等の特徴を模倣し,他の事業者の評判を利用しようとすること。
カ 他の事業者の経営,人事,信用状又は法的地位等について不正確な情報を流布し,当該事業者に損害を与えること。

4.法執行手続

(1) 端緒(第24条,第25条)

 違反被疑事件の審査は,制限的行為によって損害を受けた事業者,中央及び地方政府,事業者又は消費者の利益を代表する団体からの申出又は競争評議会の独自の判断等によって開始される。

(2) 審査権限(第26条)

 競争評議会の職員は,事件の審査に関して以下の権限を有している。なお,(i)及び(ii)については裁判官の令状が必要である。
(i) 事業者が使用する事業所,土地及び移動手段に立ち入ること。
(ii) コンピュータ等におけるものを含め,文書を閲覧し,写しを採ること。
(iii) 被疑事業者の行為に関与した従業員から,口頭又は文書による説明を受けること。
(iv) 第三者である事業者から文書の提出を受け写しを取ること。
(v) 審査に必要な専門家の支援を受けること。
 競争評議会の職員は,審査についての命令の実効性を確保するため警察の支援を得ることができ,かつ審査を行うに当たっては権限及び期間を示す文書を提示しなければならない。

(3) 措置(第28条)

 競争法に違反する行為を立証するに十分な証拠が存在した場合には,競争協議会は,制裁金措置を含む決定に先立ち,別に仮決定を行うことができる。仮決定においては,違反行為を取りやめ,高等行政裁判所の裁判官の令状に基づき事業者に特定の行為を命じる。仮決定に不服のあるものは,高等行政裁判所に訴え出ることができる。
 審判手続を経て,違反が確定した場合は,法に従って制裁金を課す決定を行う。

(4) 制裁金(第41条)

ア 以下の違反行為を行った事業者に対しては,競争評議会は3,000LTLから10万LTLの制裁金を課すことができる。
(i) 禁止されている協定の締結
(ii) 競争法に従って適用除外とされた条件の不履行
(iii) 支配的地位の濫用
(iv) 競争評議会の同意を得ない結合の実施
(v) 待機期間における結合の実施
(vi) 結合に際して付された条件又は義務の不履行
イ 不公正な競争行為を行った事業者に対しては,1,000LTLから30,000LTLの制裁金を課すことができる。
ウ 事件の審査,適用除外を受ける審査及び企業結合の審査に際して正確な情報を提出しなかった者に対しては,1,000LTLから10,000LTLの制裁金を課すことができる。
エ 競争評議会の職員による立入検査を妨害したものに対しては,3,000LTLから10万LTLの制裁金を課すことができる。
オ 競争評議会が課した義務を満たさない場合に,1日あたり1,000LTLから10,000LTLの制裁金を課すことができる。

(5)不服申立て(第38条,第39条)

 競争法によって保護されている権利が侵害されていると考える事業者及びその他の者は,競争評議会の決定に対して高等行政裁判所に訴え出ることができる。高等行政裁判所が特段の決定をしない限り,決定の執行は訴えの提起によって停止されない。

(6)損害賠償(第46条)

 競争法に違反する行為によって,他の事業者又は法人及び自然人に対して損害を与えた事業者は,リトアニア法の定める手続に従って損害を賠償しなければならない。

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