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公正取引委員会
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マレーシア(Malaysia)

2012年1月現在

1 根拠法

 マレーシア共和国の競争法は,「競争法2010」(以下「競争法」という。)であり,2010年5月に議会で可決・成立し,2012年1月に施行された。現在,競争法の考え方を明らかにするためのガイドラインの作成が行われている。

2 執行機関(競争委員会)

 マレーシアの競争法の執行機関は,競争委員会(以下「委員会」という。)である。委員会は,「競争委員会法2010」(以下「競争委員会法」という。)に基づいて2011年4月に設立された。委員会は,1名の委員長,4名の委員(政府代表者。そのうち1名は国内取引・消費者行政省の代表)及び3名以上5名以下の委員(学識経験者や産業界の代表)で構成される。委員長及び委員は,国内取引・消費者行政大臣の推薦に基づき首相が指名する(競争委員会法第5条)。委員会の下には,競争法の執行に必要な事務局が設置される(同法第20条)。
 任期は原則として3年(同法第9条)。首相は,書面による理由を付して,委員長及び委員の任命を無効にすることができる(同法第11条)。
 委員会の職務及び権限は,競争法の執行をすること,行政官庁に対して競争に関する助言を行うこと,ガイドラインを制定すること,競争法の改正について検討し国内取引・消費者行政大臣に勧告すること等である(同法第16条,第17条)。委員会は,職務及び権限の遂行について,国内取引・消費者行政大臣に対して責任を負う(同法第18条)。国内取引・消費者行政大臣は,委員会に対し,国内外の官庁又は国際組織等との協力等について指示することができる(同法第39条)。

3 規制の概要

(1) 反競争的な合意(カルテル)

 競争を実質的に妨げ,制限し又は歪める目的又は効果を有する水平的合意及び垂直的合意は禁止される(競争法第4条)。次を目的とする水平的協定は,これに該当するとみなされる。
ア 直接又は間接に,購入価格若しくは販売価格又はその他の取引条件を固定すること。

イ 市場又は供給元の分割

ウ 生産,市場への販売経路若しくは市場アクセス,技術開発若しくは投資を制限し又は支配すること。

エ 入札談合行為を行うこと。
 ただし,反競争的な合意があっても,当該合意によって直接的にもたらされる技術上,効率上又は社会的な便益が大きく,それらが当該合意によってしか合理的に達成できず,競争制限による弊害がその便益に見合うものであり,当該合意が競争の消滅をもたらすものでない場合は,責任が免除される(同法第5条)。委員会はこれらに該当する合意について,命令で個別的適用除外又は一括適用除外を定めることができる(同法第6条及び第8条)。

(2) 支配的地位の濫用(競争法第10条)

 単独又は共同で支配的地位を濫用することは禁止されている。具体例として,(ア)直接的若しくは間接的に不公正な購入,販売価格又は取引条件を取引相手に課すこと,(イ)生産量や市場参入,技術開発,投資の制限により消費者を害すること,(ウ)特定の者に対して供給を拒絶すること,(エ)同等の取引に対して,競争を制限する形で異なる条件を適用すること,(オ)契約の主要部分と関係のない追加的な条件の受諾を契約の条件とすること,(カ)競争相手に対する略奪的行為,(キ)正当な理由なく,希少資源又は希少な中間財を買い占めることが挙げられている。

 なお,支配的地位にある者が正当な商業的理由を持って行う行為や競争者への対抗上行う合理的な商行為は禁止されない。
 また,支配的地位に係るシェア要件はない。

(3) 企業結合規制

 企業結合規制に関する規定はない

(4) 市場調査

 競争委員会は,自ら又は国内取引・消費者行政大臣の要請に基づいて,市場の特徴(市場構造,商慣行等)が競争にもたらす影響について調査し,調査結果及び提言を記載した報告書を公表することができる(競争法第11条及び第12条)。

(5) 審査手続

ア 委員会は,事業者若しくは個人が競争法に違反する行為をしていると考えるとき,又は申立てがなされたときは,国内取引・消費者行政大臣の指揮の下で審査を行うことができる(競争法第14条及び第15条)。

イ 審査を行う委員会職員は,刑事訴訟法に基づき,警察官が有するすべての権限を有する(同法第17条第2項)。

ウ 委員会は,書面により,事情に精通していると思われる者に対し,情報又は文書の提供を求めることができる(同法第18条)。

エ 委員会は,必要と考える期間,審査に必要な文書を取得し,これを留置することができる。当該文書を提供した者は,委員会が認証した当該文書の謄本を受領する権利を有し,当該謄本は,原本と同様に証拠能力を有する(同法第19条)。

オ 委員会から指定を受けた者は,委員会が当該者の保有する記録,帳簿,会計記録その他委員会の職務又は権限を遂行するために必要な記録等を閲覧することに同意しなければならない(同法第20条)。

カ 何人も,本法に基づいて得た特定の事業者又は個人に関する秘密情報を開示又は利用してはならない。ただし,次に掲げる事由のいずれかに該当する場合は,この限りでない(同法第21条)。
(ア) 当該開示が,情報を入手した者の同意を得て行われる場合
(イ) 当該開示が,委員会の職務又は権限の遂行に必要である場合
(ウ) 当該開示が,委員会又は競争不服審判所の命令に反しない場合で,合理的に行われる場合
(エ) 当該開示が,違反行為に関する審査活動について行われる場合
(オ) 当該開示が,他国の競争当局の求めに応じて,委員会の権限によって情報提供が行われる場合
 ここでいう「秘密情報」とは,経済的価値があり,一般的に他者による認知及び利用が不可能で,あらゆる個人に属する商取引,事業又は産業に係る情報をいう(同条)。

キ 何人も,職業上の法律助言者とその顧客との間で交わされた連絡については,開示又は提供を要求されない(同法第22条)。

ク 裁判官は,必要と認める場合には,委員会職員に対し,強制的に建物等への立入りを行う権限を与える令状を発することができる。立入りを行う委員会職員は,敷地内におけるいかなる個人に対しても捜索を行うことができ,必要な物品について押収及び保管することができる(同法第25条)。

ケ 同法第25条に規定する捜索令状の取得が遅れることによって,審査活動に悪影響が及び,又は証拠が毀損,移動等されるおそれがあると合理的に信ずるに足る情報を得た場合,委員会職員は,捜索令状が発付された場合と同様の権限をもって立入りを行うことができる(同法第26条)。

コ 何人も,権限を有する委員会職員の活動を妨害してはならない(同法第32条)。委員会職員の審査活動に不利益を与える情報等を他者に開示してはならない(同法第33条)。

サ 委員会への申立て及び審査活動への協力を行わないよう強要し,若しくは強要しようと試みること,又は当該申立て及び審査活動への協力への報復として商業的その他の不利益を与えること(支払遅延,不合理な訴訟の提起,取引拒絶等)は禁止されている(同法第34条)。

4 法執行手続

(1) 排除措置等(競争法第40条)

 審査の結果,違反行為があるとの結論を得た場合,委員会は,違反事業者に対し,(1)違反行為の即時停止を命じるほか,(2)違反行為の停止のため適切と考えられる措置をとるよう求め,金銭的制裁を課し,その他適切と考えられる指示を行うための決定をすることができる。
 金銭的制裁の額は,違反行為が行われた期間における行為者の全世界における売上高の10%を上限とする。

(2) 競争不服審判所

 委員会の決定を審査する機関として,競争不服審判所が設置される(競争法第44条)。委員会の決定によって自己の利益を侵害され,又はこれについて影響を受ける者は,競争不服審判所に控訴することができる(同法第51条)。競争不服審判所は,国内取引・消費者行政大臣の推薦に基づき首相が任命する審判長及び7~20名のメンバーにより構成される(同法第45条)。競争不服審判所は,競争委員会の決定と異なる決定を下すことができ,その決定は最終的なものとして当事者を拘束する(同法第58条)。

5 罰則(競争法第61条)

 この法律の規定に違反した者が法人である場合,原則として500万リンギット(約1億5000万円)以下の罰金。法人以外の者である場合,原則として100万リンギット(約3000万円)以下の罰金若しくは5年以下の禁固刑又はその併科。

6 リーニエンシー制度(競争法第41条)

(1) 申請の順番,申請時点での審査段階等に応じて,すべての制裁が免除され又は減じられる。減免の率,対象事業者数について,法には特段の定めがない。リニエンシーが認められる事業者の条件は,次のとおりである。
ア 同法第4条で規定された禁止行為について関与を認めていること。
イ 当該当事者による情報提供その他の協力が,他の事業者による違反行為を特定又は審査するに当たり,著しい貢献をするものであること。
(2) 以下に掲げる事由に応じて,事業者に対して認定される減免の率が異なる。
ア リニエンシーを申請した事業者が,疑いのある違反行為についての最初の申請者であるか否か。
イ 申請者が違反行為への関与を認めた段階又は情報若しくは他の方法による協力を行った段階
ウ 委員会がリニエンシーを認めるに当たり考慮することが適切と考える他のすべての状況

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