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公正取引委員会
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メキシコ(Mexico)

(2017年4月現在)

第1 根拠法

 メキシコの競争法は,連邦経済競争法(Federal Economic Competition Law)であり,2013年の憲法改正に伴い改正され,2014年に施行された。連邦経済競争法の目的は,独占,独占的慣行,違法な集中,参入及び経済競争への障壁及びその他の市場の効率的作用への制限を防ぎ,調査し,対抗し,効率的に起訴し,厳格に罰し,無くすこと並びに自由な市場参入及び経済競争を促進し,保護及び保障する点にある(連邦経済取引法第2条。以下条文番号引用の際は,法律名略。)。
 連邦経済競争法は,メキシコにおける全ての経済活動に適用される(第1条)。

第2 執行機関

 メキシコの競争当局は,連邦経済競争委員会(Federal Economic Competition Commission)である(第3条)。

1 連邦経済競争委員会の概要

 メキシコの競争法執行機関は,連邦経済競争委員会(Federal Economic Competition Commission)であり,2014年に設立された(第3条)。

 連邦経済競争委員会は,法的に独立した存在であり,その決定や業務においても独立しており,独立して予算を執行する(第10条)。

 連邦経済競争委員会は,委員長と委員6名から構成され,合議制である(第3条)。憲法により定められた評価委員会により選別され,大統領により指名,国会において任命される。委員長の任期は4年であり,再任が可能であるが,委員の任期は9年であり,再任はできない。
 連邦経済競争委員会には,事件審査,訴訟類似手続(後述)の当事者を担う審査庁が置かれている(第26条)

2 連邦経済競争委員会の権限・機能

(1)連邦経済競争委員会の主な権限連邦経済競争委員会の主な権限は次のとおりである(第12条)。
  ア 自由な市場参入及び経済競争を保障すること。
  イ 競争及び自由な市場参入への障壁をなくす措置を命令すること。
  ウ 法に基づく立入検査等を行い連邦経済競争法違反事案について調査し処分すること。
  エ 他の当局と協力の合意及び協定を締結すること。
  オ 権限行使のための関係規定を策定すること。カ その他公正取引に関すること。

(2)連邦経済競争委員会の機能
連邦経済競争委員会は,独立して職権を行使することとされており(第10条),申告又は職権により,審査を開始する。その際,行政府からの申告は優先的に扱われる(第66条)。

第3 規制の概要

1 独占的行為

 独占的行為には,絶対的なもの(第53条)と相対的なもの(第54条)の2つのタイプがある。前者は,明確で,状況に左右されない反競争性を持つものである。後者は,競争及び競争過程に対する純粋な影響が常に明白であるとは限らず,それが有害であるかどうかを個々に評価しなければならないものである。

(1)絶対的独占的行為
 絶対的独占的行為は,原則禁止とされ,以下の目的又は効果を持つ競争者間の全ての契約,協定,取決め及び統合が含まれる(第53条)。
  ア 価格の固定,値上げ,調整又は操作
  イ 商品・サービスの供給制限
  ウ 市場又は顧客の分割,配分,割当て又は押し付け
  エ 入札談合
  オ 上記の目的のための情報交換
  絶対的独占的行為に該当する場合,当該行為は無効となり,そのような行為を行った経済主体に対しては,法により制裁が課される(第53条)。

(2)相対的独占的行為
 相対的独占的行為は,それらの行為が効率性を生み出し,経済競争と自由市場アクセスの発展のために望ましい影響を与え,懸念される反競争的効果を超えて消費者の福祉を増加させる結果になることを企業体が証明しない限り,違法となる。効率性を考えるに当たっては,[1]新規の製品やサービスの導入,[2]余剰品,欠陥品等の利用,[3]新技術の開発等によるコスト削減,[4]新しい又は改善された製品・サービスをもたらす新技術の導入等が考慮される(第55条)。
   相対的独占的行為とみなされ得る行為は次のとおりである(第54,56条)。
  ア 市場の垂直的分割
  イ 再販売時の価格及びその他の条件の設定
  ウ 抱き合わせ販売
  エ 排他条件付取引
  オ 単独の取引拒絶
  カ 共同ボイコット
  キ 不当廉売
  ク 排他的値引き
  ケ 他の事業分野への損失補てん
  コ 差別的取扱い
  サ 取引妨害
  シ 不可欠施設(essential facility)へのアクセス制限
  ス マージンスクイーズ

2 集中

 連邦経済競争法は,競争者,供給者,消費者又はその他企業体との企業結合を「集中」として定義し,その目的や効果が競争を阻害するものである場合には,当該集中は違法であり,連邦経済競争委員会は,そのような集中を認めるべきではなく,審査し,罰するべきであるとしている(第61条)。また,連邦経済競争委員会が集中を認めるかどうか判断するに際しては,[1]関連市場,[2]問題となっている市場における主な企業体を特定し,その関連市場における力及び当該市場における集中の程度を分析すること,[3]関連市場やその他の関係する市場における他の競争者や消費者への影響,[4]関連市場における事業に従事する者同士の共同出資,[5]集中によって,市場効率性が向上し,競争の発展や自由な市場参入に良い影響を与えることを示す情報,[6]その他規制条項や技術基準において用いられる基準や分析手法が考慮される(第63条)。
 所定の企業結合は,当局からの事前承認が必要である。具体的には,年間の国内売上高が連邦地域の最低賃金(日給)1800万倍を超えている企業の株式又は資産の35%以上を取得する場合等に事前承認が必要となる(第86条)。もっとも,同一の企業結合グループに属する企業同士の企業結合の場合などは,この限りでない(第93条)。
 また,企業結合を行う者は,原則として自ら届出を行う義務を負い(第88条),届出は書面によりなされなければならない(第89条)。

3 適用除外

(1)重点戦略部門に対する適用除外(第6条)
 メキシコ憲法に規定される重点戦略部門において,州政府が排他的に行う行為は適用除外となる。ただし,当該行為を企業体が行う場合,当該行為以外の企業体の行為は連邦経済競争法の適用を受ける。

(2)労働者団体,著作権者,特許権者に対する適用除外(第7条)
 自己の利益を守るため関連法に基づき形成された労働者団体は,適用除外となる。また,著者及び芸術家が作品の製作に関連して一定期間与えられる権利並びに発明品の排他的使用及び改良に関して発明者等に与えられる権利についても,原則として適用除外となる。

(3)輸出組合等の適用除外(第8条)
 製品を直接外国市場へ販売する団体又は組合が,その利益又は公益を守るために国内又は産業製品を直接外国市場に販売する場合で,次に掲げる事項に該当するときは適用除外となる。
  ア 当該製品が,生産された地方における主要な財源(main source of wealth)であるか,主要な必需品に該当する品目でないこと。
  イ 当該製品が国内では販売・流通していないものであること。
  ウ 連邦政府又は州政府の監督又は保護下にあり,その法人が所在地の議会により事前認可されていること。
  エ 任意団体かつ加盟・脱退が自由であること。
  オ 連邦の公的機関が発行すべき許可や認可を与えたり,配布したりする組織ではないこと。

(4)最高価格の設定(第9条)
 国内経済及び大衆消費における基本的製品及びサービスの最高価格の設定については,以下のとおり定められている。
  ア 連邦政府のみが,行政命令を通じて最高価格設定の対象となる商品及びサービスを決定する。
  イ 経済省は,前項の規定に基づき,委員会に先立って,供給制限を防ぐこととなるような基準により当該基本的製品及びサービスの価格を定めなくてはならない。

第4 法執行手続

1 申告

 申告は,審査庁に対して行われる。絶対的独占的行為,相対的独占的行為又は違法な企業集中について,誰でも申告することができる(第67条)。
 申告を受けた場合,審査庁は,その申告を分析し,15日以内に,[1]審査開始の命令を発する,[2]申告を一部若しくは全部却下する又は,[3]当該申告が法令の要件を満たしていないことを知らせ期間を限って補正の機会を与える,のいずれかを決定しなくてはならない(第69条)。

2 審査

 審査を開始するには,独占的行為や違法な集中が行われていることを疑わせる客観的根拠が求められる。審査期間は,審査開始の決定時から起算され,30日以上120日以下でなくてはならない。もっとも,この期間は,審査庁が十分に正当な理由があると判断した場合には,延長することができる(第71条)。審査庁は,いかなる自然人・法人に対しても,審査に必要と思われる情報又は文書の提出を求めることができる。また,当該案件に関わりのある者を取調べのために呼び出したり,証拠が所在するかもしれない場所に立入検査を実施することもできる(第73条)。審査庁が公権力の行使により収集した情報・文書は保管され,法の規定に従い秘密にされ又は公開される(第76条)。審査庁は,審査の結論として,[1]訴訟類似手続の開始か,[2]審査の打切りかのいずれかの意見を委員会へ上程しなくてはならない(第78条)。

3 訴訟類似手続

 訴訟類似手続は,違反被疑者に対する通知により開始される(第80条)。当事者は,有責性告知書の対象である経済主体及び審査庁である(第81条)。通知がなされると,違反被疑者は,証拠へアクセスできるようになる。また,被疑事実告知書に記載してある事実については,違反被疑者が反論しなくてはならず,言及がない場合,当該事実は真実であると解釈される(第83条)。
 委員会は,証拠を評価し,その評価をもとに最終決定を行う権限を有している(第84条)。連邦経済競争委員会は,所定の手続を経て,最終決定を行う(第85条)。

4 違反行為に対する措置

(1)制裁金(第127条)
各違反行為等に対する制裁金は,次のとおりである。
  ア 委員会に対する虚偽の陳述,情報提供(州で定められている最低賃金(日給)の175,000倍以下)
  イ 絶対的独占行為(企業体の1年間の売上の10%以下)
  ウ 相対的独占行為(企業体の1年間の売上の8%以下)
  エ 法第10条第7項に規定される競争を阻害する行為(州で定められている最低賃金の100,000倍以下)
  オ 禁止されている集中(企業体の1年間の売上の8%以下)
  カ 強制的報告義務があるにも関わらず集中の届出を怠った場合(州で定められている最低賃金の5,000倍以上企業体の1年間の売上の5%以下)
  キ 集中の承認の際に課された条件の不履行(企業体の1年間の売上の10%以下)
  ク 独占行為や違法な集中に参加した代表者,取締役等(5年以内の懲役刑又は州で定められている最低賃金(日給)の200,000倍以下)
  ケ 独占行為や違法な集中などを促進する行為(州で定められている最低賃金(日給)の180,000倍以下)
  コ 独占行為の是正・禁止命令,違法な集中の会社財産の処分命令等の不遵守(企業体の1年間の売上の8%以下)
  サ 不可欠施設に関する規定や参入障壁をなくす旨の命令への不遵守(企業体の1年間の売上の10%以下)
  シ 差止命令の不遵守(企業体の1年間の売上の10%以下)
また,再犯の場合,初犯時の2倍未満の制裁金が課され得る。
具体的な額については,違反行為による損害,意図,違反者の市場シェア,市場規模,違反行為の行われた期間及び支払能力が考慮される(第130条)。
相対的独占的行為又は違法な集中における被疑事実告知書の発出前に,企業体は書面において,制裁金の免除又は減額を申し出ることができる。

(2)その他の措置(第127条)
  ア 問題とされた独占行為又は違法な集中の是正・禁止命令
  イ 違法な集中を行った企業に対する事業売却命令

(3)法的効力(第53条)
絶対的独占行為は法的効力を生じない。

5 決定に異議がある場合

 連邦経済取引委員会の決定に異議がある場合には,電気通信,放送及び経済競争の事案を取り扱う特別裁判所に訴えることができる。

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