このページの先頭ですサイトメニューここから
このページの本文へ移動
公正取引委員会
  • サイトマップ
  • 音声読み上げ・文字拡大
  • ENGLISH
  • 公正取引委員会について
  • 報道発表・広報活動
  • 相談・手続窓口
  • 独占禁止法
  • 下請法
  • CPRC(競争政策研究センター)
サイトメニューここまで

本文ここから

ニュージーランド(New Zealand)

(2007年1月現在)

1 根拠法

(1) 1986年商業法(Commerce Act 1986)

 制定:1986年
 改正:1990年,1994年,1996年,2001年,2003年,2004年,2005年
 * この他,消費者保護を目的とした規定がされている1986年公正取引法(Fair Trade Act 1986)が運用されている。

(2) 商業法は,総則及び8章からなっており,その構成は以下のとおりである。

 総則
 第1章 商務委員会
 第2章 制限的取引慣行
 第3章 事業取得
 第4章 商品又はサービスに対する統制
 第4A章 電力産業に対する適用
 第5章 認可及びクリアランス
 第6章 執行,救済及び提訴
 第7章 雑則 

2 執行機関

(1) 商務委員会(Commerce Commission )(外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます)

ア 概要

 商務委員会は,組織的には経済開発省の下に位置づけられており,競争法の立案・策定に関してはその大臣が責任を負うものの(第2条),競争法の執行に関しては独立して行うこととされる,同国における独立した競争当局である(第8条)。
 同委員会は,4人以上6人以下の委員からなる合議体である(第9条第1項)。そのうちの少なくとも1名は,5年以上の弁護士経験のある者でなければならない(同条第2項)。また,1名は「2001年電気通信法」に基づき,電気通信委員として任命を受ける(同条第3項)。
 この他に,専ら第74条に基づく排除措置命令を行うための委員2名が任命される(第74AA条)。
 委員会メンバーは,大臣の推薦(弁護士経験のある者については大臣が司法長官と協議した上)に基づき総督から任命される(第9条第2項)。なお,電気通信委員は,通信大臣の推薦に基づき総督から任命される。また,大臣は非常任委員を随時任命することができる(第11条)。
 また,メンバーのうち1名が委員長に,他のメンバーのうち1名が副委員長に任命される。委員の任期は5年を越えない範囲において総督が任命する期間であり,再任は可能である(第9条及びCrown Entities Act 2004 第28条)。2005年末現在の職員数は,134名(組織図参照)である。

イ 委員会の機能

 委員会の主たる機能は以下のとおりである。
(i) 制限的取引慣行,企業結合及び価格統制に関する審査及び高等裁判所への民事提訴並びに事業者からの違反行為中止の確約の取得
(ii) 公共の利益に合致するー定の制限的取引慣行の認可
(iii) 事業取得のクリアランス及び認可
(iv) 商品又はサービスの統制の実施に係る助言
(v) 公正取引法の施行(公正取引法は,消費者保護を目的とした法律で,不正競争の防止,消費者への情報提供,製品の安全性確保等に関する事項を規定している。)

(2) 経済開発大臣(Minister Economic Development)

 経済開発省には,同省が管轄する各分野を担当する複数の大臣がおり,そのうち,商業法に関しては商務担当の大臣が責任を負っている。
 同大臣は,競争政策の立案・策定のほか,商務委員会委員の任命に関する総督への推薦,非常任委員の任命などを行う。

(3) 高等裁判所(High Court)

 高等裁判所は,制限的取引慣行及び企業結合案件に関する委員会による制裁金賦課訴訟,排除措置命令違反に対する制裁金賦課命令,委員会又は私人による差止請求訴訟,あらゆる者による損害賠償請求訴訟,委員会の決定に対する控訴事件等を管轄する(第75条)。

(4) 控訴裁判所( Court of Appeal)

 控訴裁判所は,高等裁判所の判決に対する控訴事件を管轄する。

(5) 地方裁判所(District Court)

 地方裁判所は,守秘命令違反(第100条)及び委員会の証拠提出命令違反(第103条)に関する事件の審理等を管轄する(第76条)。

3 規制の概要

(1) 協定(カルテル)

 商業法第27条第1項において,「いかなる者も,市場における競争を実質的に制限する目的を有する,又はそのような効果を有し,若しくは有し得るような内容を含む契約,協定を実施又は合意してはならない。」と規定し,競争を実質的に制限する行為を原則的に禁止している。

(2) 共同取引拒絶

 競争関係にある1以上の者を含む特定の者に対して,2以上の者が共同して,商品又は役務の供給又は取得を妨害,抑制,制限することを目的とする契約,取決め,合意であり,かつ,それが競争を実質的に減殺するものである場合,当該契約,取決め,合意の締結及び実施をしてはならない(第29条)ことを規定し,共同の取引拒絶を禁止している。

(3) 市場支配的地位の濫用

 「市場において支配的地位を有する者は,(i)他の者が当該市場若しくはその他の市場に参入することを制限すること,(ii)他の者が競争行為を行うことを阻止若しくは抑圧すること,又は(iii)他の者を当該市場若しくはその他の市場から排除すること,を目的としてその地位を利用してはならない。」(第36条第2項)と規定し,市場支配的地位を濫用した参入制限,競争的行為の阻止及び市場からの排除行為を禁止している。
 なお,ニュージーランド又はオーストラリア若しくは両国において支配的地位を有する事業者による,いずれかの国の市場における,上記(i)ないし(iii)の行為を禁止し,これに係る違反行為に対しては,当該事業者がどちらの国に所在しているか又は当該行為がどちらの国で行われたかに関わらず,両国裁判所がそれぞれ裁判権を行使する(第36A条)。

(4) 再販売価格維持行為

 「いかなる者も,再販売価格維持行為を行ってはならない。」(第37条第1項)と規定し,供給業者(メーカー,販売業者)が再販売価格維持行為を行うことを原則禁止している。
 この違反行為類型には,次のような行為が含まれる。
(i) 供給業者が,再販売価格を下回る価格で販売しないことに合意しなければ取引しない旨通知すること(第37条第3項(a))。
(ii) 供給業者が,直接又は間接に自己の商品を仕入れた第三者に対して,当該再販売価格を下回る価格で販売しないよう誘導すること,若しくは,誘導を企図すること(同項(b))。
(iii) 供給業者が,再販売価格を下回る価格で販売しないという条件が付された契約締結する又は締結するよう申し入れること(同項(c))。
(iv) 供給業者が,購入業者又は直接・間接的に自己の商品を仕入れた第三者が再販売価格を下回価格で販売しないことに合意しなかった又は再販売価格を下回る価格で販売した若しくは販売するおそれがあることを理由に,商品の供給を抑制すること(同項(d)及び(e))。

(5) 事業取得(business Acquisition)

ア 商業法において禁止される事業取得は,「市場において実質的に競争を減殺させる効果を有するであろう又はそのおそれがある場合」(第47条第1項)である。
イ 事業取得を計画中の事業者は,商務委員会に対し第66条に基づく承認及び第67条に基づく認可を求めることができる(事前届出義務はない。)。承認申請は,第47条に違反しないことの確認を求めるもので,委員会は,申請のあった日から10日以内又は申請者が合意した期間に可否の決定を行うこととされている。認可申請は,当該計画を認めるに足る公共の利益があるとして認可を求めるもので,委員会は,申請のあった日から60日以内又は申請者が合意した期間に可否の決定を行うこととされている。
ウ なお,1996年改正により,第47条は,ニュー・ジーランドに所在する者又は同国で事業を営む者によるものであるかどうかを問わず,事業者によるニュー・ジーランド国外における事業取得に対しては,ニュー・ジーランド市場に影響を及ぼす限りにおいて適用されることとなった(第4条第3項)。

(6) 認可(適用除外)

 形式的には制限的取引慣行に該当するような行為であっても,商務委員会に申請を行い,適用除外の認可を受けることによって,これを実施することができる(第5章)。
 商務委員会は,カルテル行為について,「競争の減退より重要な公共の利益があると確信する場合又は重要ではない競争の減退が生じる場合」(第61条第6項及び第6A項),共同取引拒絶行為及び再販売価格維持行為について,「公共の利益をあらゆる場合にもたらすと確信する場合」(第61条第7項及び第8項)には,商業法の目的に反しないようにする条件及び委員会が適当と考える期間を付して,当該行為を認可することができる(第61条第1項及び第2項)。
 なお,市場支配的地位の濫用行為は認可の対象とされていない。

4 法執行手続

(1) 委員会の審査権限

ア 商務委員会は,事件について必要な調査をするため,地方裁判所裁判官に対し捜索令状の請求を行い,これにより委員会の指定した事務局職員に違反被疑事業者に対する立入検査等必要な処分を行わせることができる(第98A条)。
イ 商務委員会に指定された事務局職員は,捜索令状の有効期間(30日)内に,1回のみ特定された場所に立ち入り,捜索を行うことができる(第98B条(1)(a))。また,捜索の際に,相当な理由がある場合には,捜索場所に立ち入るため及び物品等を入手するために必要な強制力を行使することができる(第98B条(1)(c))。

(2) 委員会による排除措置

 商務委員会は,証拠に鑑みて一見して反競争的行為が存在し,特定の者又は消費者が被る深刻な損失の回避,又は公共の利益のために緊急の必要がある場合,違反行為の排除命令を行うことができる。
 排除命令の対象となる事業者は,委員会が保有する関連情報へのアクセス及び書面による意見提出の機会を事前に与えられる。命令案に対して事業者が同意した場合,聴聞を経ずに命令となる。事業者が命令案に同意しない場合,排除命令委員は,聴聞を経た上で命令を決定する(第74A条ないし第74C条)。

(3) 商務委員会の提訴に基づく裁判所の措置

ア 商務委員会は,-般からの申告又は委員会の探知に基づき,事件審査を行い,違反行為が行われていると思料する場合,高等裁判所に提訴する。
イ 同裁判所は,次のような制裁金(pecuniary penalty)及び差止命令を命じることができる。
(i) 制裁金

  • 制限的取引慣行違反に対しては,法人の場合に1000万NZドル又は違反によって得た利益の3倍額(当該利益が容易に確認できない場合は売上高の10%)のいずれか大きい方を超えない額,個人の場合に50万NZドルを超えない額(第80条2B項)
  • 事業取得違反に対しては,法人の場合に500万NZドルを超えない額,非法人の場合に50万NZドルを超えない額(第83条)
  • 委員会の排除命令違反に対しては,50万NZドルを超えない額(第74D条)

(ii) 差止命令(第81条,第84条)
(iii) 事業取得違反の場合における既に取得された資産又は株式の分割命令(第85条1項)(ただし,行為が行われてから2年以内)

(4) 私訴

 第2章[制限的取引慣行]及び第3章[事業取得]の違反については,何人も,次のような措置を求めて高等裁判所に提訴できる。
(i) 差止命令(第81条,第84条)
(ii) 損害賠償(第82条,第84A条)

5 リーニエンシー・プログラム

(1) 根拠

 「リーニエンシー・ポリシー」(2004年11月)

(2) 対象行為

 商業法第2章に違反する価格カルテル,共同取引拒絶,共謀入札,談合,製品又は販売割当て,市場分割等のカルテル行為

(3) 概要

 最初にリーニエンシー申請した者(法人又は個人)に対して,委員会により開始される手続(initiated proceedings)を免除する。なお,第三者による損害賠償,差止命令の提訴は免除されない。

  • 申請者は,委員会事務局長(General manager)に対し,直接申請を行う。Eメールによる申請も受け付けている。
  • 申請者は,リーニエンシーの適用を受けるために,カルテル行為の存在,活動状況,実施状況,メンバー等に関する情報提供,委員会の審査への継続的,全面的,迅速な協力等の条件を満たさなければならない。
  • 申請が行われた後,委員会は可能な限り速やかに当該申請者に対して最初の申請者か否かについて通知を行うと同時に,申請者は上記の免責条件を記した書面に署名する。
  • 委員会の調査及び手続がすべて終了した段階で,最終的に免責確定の通知が書面によりなされる。
  • なお,2番目以降にリーニエンシーを申請した者(法人又は個人)に対しては,「コーポレーション・ポリシー」が適用される。

ニュー・ジーランド商務委員会の組織図

ニュー・ジーランド商務委員会の組織図

「OECD諸国一覧」に戻る

「N」に戻る

「アジア大洋州諸国」に戻る

本文ここまで

サブナビゲーションここから

N

サブナビゲーションここまで

以下フッターです。

公正取引委員会 Japan Fair Trade Commission

〒100-8987 東京都千代田区霞が関1-1-1 電話 03-3581-5471(代表)
  • ご利用案内
  • 関連リンク
  • 所在地
Copyright © 2013 Japan Fair Trade Commission. All Rights Reserved.
フッターここまでこのページのトップに戻る