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ポーランド(Poland)

(2007年7月現在)

1 根拠法

(1) 根拠法

 「競争及び消費者保護に関する法律」(Act on competition and consumer protection)
 制定:2000年12月15日(2001年4月施行)
 改正:2004年5月1日(EU加盟に伴うEU競争法への適合,リーニエンシー導入等)
 2007年2月16日(同年4月21日施行)(企業結合届出基準の引上げ等)
 *同法以前は,独占的慣行禁止法(Act on Counteracting Monopolistic Practices:1990年2月24日施行)が運用されていた。

2 執行機関

(1) 競争・消費者保護庁(Office for Competition and Consumer Protection)

 競争・消費者保護庁は,従前の独占禁止庁(Antimonopoly Office:1990年設立)が1996年10月1日より組織替えしたものである。
 同庁の長官は,法学,経済学又は経営学の学位を持ち,競争,消費者保護及び市場経済の分野において知識と経験を持つ者の中から首相によって任命される。任期は5年であり,再任が可能である(第29条)。また,副長官は,長官の要請に基づき,首相により任命される(第30条)。
 2006年末現在の職員数は285名である(後記組織図参照)。

(2) 独占禁止裁判所(Antimonopoly Court)

 ワルシャワ地方裁判所第17部(Division 107)は,競争・消費者保護裁判所としての機能を持つ。同裁判所は,競争・消費者保護庁の決定に対する控訴の審理,同庁が要請する立入検査,強制捜査の承認,同庁が申請する合併差止命令,原状回復命令の審理等を管轄する。

3 規制の概要

(1) カルテル

ア カルテルの禁止(第6条第1項)

 競争を排除,制限又はその他侵害する目的又は効果を持つ協定は禁止される。特に,次の協定は禁止される。
(ア) 直接又は間接的に,価格又はその他の取引条件を固定するもの
(イ) 生産,販売,技術開発又は投資を制限又は統制するもの
(ウ) 販売又は購入市場を分割するもの
(エ) 第三者との同等の取引において,負担の大きい又は同質ではない契約条件を適用し,これにより当該第三者に対する競争条件を多様化させること
(オ) 取引相手に対して,契約の目的とは事実上又は慣習上関連性のない行為の履行又は達成を課す契約を締結するもの
(カ) 市場へのアクセスを制限するもの,又は協定に参加しない事業者を市場から排除するもの
(キ) 入札の条件,特に業務範囲及び価格について,入札参加事業者間又は同事業者と入札発注者間で共謀を行うもの

イ 適用除外

(ア) 前記ア(ア)ないし(ウ)及び(キ)に係る事案を除き,次の者による協定には,第6条第1項(カルテルの禁止)は適用されない(第7条)。
[1] 競争関係にある事業者間の協定であり,協定締結の直近の暦年における協定参加事業者の合計市場占有率が5%を越えない場合
[2] 競争関係にない事業者間の協定であり,協定締結の直近の暦年における協定参加事業者の合計市場占有率が10%を越えない場合
(イ) 次の協定には,第6条第1項(カルテルの禁止)は適用されない(第8条)。
[1] 製品の生産・販売,技術的・経済的進展に寄与するもの
[2] 結果的に,購入者又は消費者に公正な利益を分配するもの
[3] 関係する事業者に対し,協定の目的の達成に必要不可欠ではない障害を課さないもの
[4] 関係事業者に,問題となる製品の実質的な部分における関連市場の競争を排除する可能性を与えないもの

(2) 市場支配的地位の濫用

ア 市場支配的地位にある事業者(第4条第10項)

 市場占有率が40%を超える事業者は,市場支配的地位にあると推測される。

イ 市場支配的地位の濫用の禁止(第9条第1項)

 一以上の事業者による関連市場における市場支配的地位の濫用は禁止される。特に,次の行為は禁止される。
(ア) 直接的又は間接的に,略奪的価格又は明らかに低い価格を含む不公正な価格設定,支払期限の遅延,又はその他の取引条件を課すこと
(イ) 取引事業者又は消費者に損害を与えるために,生産,販売又は技術革新を制限すること
(ウ) 第三者との同等の取引において,負担の大きい又は同質ではない契約条件を適用し,これにより当該第三者に対する競争条件を多様化させること
(エ) 取引相手に対して,契約の目的とは事実上又は慣習上関連性のない行為の履行又は達成を課す契約を締結すること
(オ) 競争の発生又は発展に必要な条件の形勢を妨げること
(カ) 当該事業者に不当な利益をもたらす,取引相手に負担となる契約条件を賦課すること
(キ) 領域,製品又は事業者に関係する基準に基づき,市場を分割すること

(3) 企業結合規制

ア 企業結合の届出義務

 次の要件を満たす事業者間の企業結合は,競争・消費者保護庁に届け出なければならない(第13条)。
(ア) 当事業者の直近の会計年度の,世界規模の合計売上高が10億ユーロ相当を超える場合
(イ) 当事業者の直近の会計年度の,ポーランド国内の合計売上高が5000万ユーロ相当を超える場合
 なお,上記義務は,(1)二以上の独立した事業者による企業結合,(2)買収,株式等の保有による企業取得,(3)共同事業体の設立,(4)届出前の2事業年度の被取得事業者の国内売上高が1000万ユーロ相当を超える場合における,ある事業者による他事業者の資産の全体又は一部の取得,の場合に適用される。

イ 企業結合の禁止

(ア) 競争・消費者保護庁長官は,届出がなされた企業結合により,特に市場支配的地位が形成又は強化されることによって市場における競争が著しく妨げられる可能性がある場合は,当該企業結合の遂行を禁止する決定を行う(第20条)。
(イ) 禁止に該当する恐れがある場合であっても,当事業者が次の条件を満たし,これにより競争が著しく妨げられることとならないであろう場合は,当該企業結合は承認される(第19条)。
[1] 一以上の事業者の資産の全体又は一部を処分
[2] 特に株式の処分により支配下の事業者を売却,又は一以上の事業者を経営又は監査役の地位から解除
[3] 競争事業者に対し占有権を承認
(ウ) 特に市場支配的地位が形成又は強化されることによって市場における競争が著しく妨げられる可能性がある場合であっても,次の要件を満たす企業結合は禁止されない。
[1] 当該企業結合により経済的又は技術的発展が期待できる場合
[2] 当該企業結合が国家経済に望ましい影響を及ぼし得る場合
ウ 届出義務の対象となる企業結合は,競争・消費者保護庁長官の決定が下るまで,当該企業結合を遂行してはならない。
エ 競争・消費者保護庁長官による企業結合の承認は,承認の決定の発出から2年以内に当該企業結合が遂行されない場合は失効する(重大な競争阻害が生じ得る市場環境の変化が生じていないことを当事者が証明する場合は1年延長可能)。

(4) 消費者保護

 総体的消費者利益を侵害する行為は禁止される。特に,消費者への正確・誠実・完全な情報の提供義務違反,不公正又は虚偽広告等は禁止される(第24条)。競争・消費者保護庁長官は,同行為を止めるよう命令する決定を発出することができる(第26条)。

4 法執行手続

(1) 反競争的行為に対する審査

ア 申告の受付

 あらゆる者は,競争・消費者保護法への違反の疑いがある場合,書面により競争・消費者保護庁長官に申告することができる。その際,違反の証拠となり得るすべての証拠を添付しなければならない(第86条)。

イ 予備審査と正式審査

 競争・消費者保護庁長官は,申告又は職権探知に基づき,違反の可能性があると思われる場合,予備審査を開始することができる。予備審査は,正式審査開始を正当化するための違反行為の存在の初期の認定を行うことを目的としている。予備審査は,その開始日から30日以内(特定の複雑な事件については60日以内)に結論が出されなければならない(第48条)。
 予備審査の結果,違反の可能性が強いと判断される場合,正式審査(独占禁止審査)を開始する決定を行い,その旨関係人に通告する。正式審査は,その開始日から5か月以内に結論が出されなければならない(第92条)

ウ 情報及び資料の提供義務(第50条)

 事業者は,競争・消費者保護庁長官の要請に基づき,審査に必要な情報及び資料を提供する義務が課される。

エ 立入検査(第62条~第67条)

(ア) 競争・消費者保護庁長官は,同庁職員,EU加盟国競争当局職員及び検査の遂行に必要な特定の専門知識を持つ個人に対し,立入検査を行う検査官としての権限を付与することができる。
(イ) 検査官は,(1)検査対象者が属する土地,建物,部屋,自動車等の移動手段等に立ち入り,(2)事件に関連する資料,電子データ等を提出するよう要請し,(3)審査対象者から口頭による説明を要請することができる。
(ウ) 競争・消費者保護庁長官は,事件の証拠を形成する可能性のある資料,電子データ等を留置する決定を発出することができる。
(エ) 検査官は,他の検査当局や警察による支援を受けることができる。
(オ) 立入検査及び審査の過程は,特定の場合において,検査対象者の了解の下でビデオ又はオーディオディバイスに記録することができる。
(カ) 競争・消費者保護庁長官の要請により,競争・消費者保護裁判所は,敷地,物品等の検査について令状を発出し,検査官はこれに基づき検査を行うことができる。令状は,要請から48時間以内に発出されなければならない(第64条)。
(キ) 検査対象者又はそれを代理することが認められた個人,事件に関連する資料,電子データ等が所在する住居,建物,自動車等移動手段等の所有者は,(1)要求された資料を提出する義務,(2)土地,建物,自動車等移動手段等を立入可能な状態にする義務,(3)資料,電子データ等へのアクセスを可能な状態にする義務を負う。

オ 人証

 競争・消費者保護庁長官は,証人,専門家による証言を聴取し,これを証拠とすることができる。

カ 確約

 違反が疑われる場合であり,関係事業者が違反行為を中止又は違反行為を止める目的で特定の行為を採ることに同意する場合は,競争・消費者保護庁長官は,確約手続を採る決定を行うことができる。確約手続が採られた場合,排除措置又は制裁金は課されない(第12条)。

キ 違反行為に対する措置

 競争・消費者保護庁長官は,第6条(カルテルの禁止)又は第9条(支配的地位の濫用の禁止),EC条約第81条又は第82条への違反を発見した場合,違反行為を認定し,その排除を命令する決定を発出することができる(第10条)。
 違反行為が既に終結している場合は,違反行為の事実を認定し,それが継続していないことを宣言する決定を発出する(第11条)。
 また,競争・消費者保護庁長官は,違反行為を行った事業者に対し,制裁金賦課の決定をすることができる(第106条,制裁金額については後記参照)。

(2) 企業結合に対する審査(第94条~第99条)

ア 届出された企業結合が,届出義務の対象となるか否かについて予備審査が行われる。届出義務の対象とならない場合,当該届出は事業者に返却される。予備審査は開始から原則として30日以内に結論を出さなければならない。
イ 届出された企業結合が,届出義務の対象となるものである場合,正式審査が開始される。ただし,届出された企業結合が,届出の要件を満たしていない場合,当該届出は14日以内であれば事業者に返却することができる。また,指定期限内に誤りを訂正又は追加資料を提出するよう事業者に要請することができる。
 事業者がこれに従わなかった場合は,当該届出は事業者に返却される。
ウ 正式審査開始に当たっては,事業者は規則により定められる手数料を支払わなければならない。
エ 正式審査は,その開始から2か月以内(誤りの訂正又は必要な資料が提出されるまでの期間,手数料が支払われるまでの期間等は含まない。)に結論を出さなければならない。ただし,企業結合が禁止される恐れがあり,事業者が改善条件を提示する場合(上記3(3)イ(イ))は,当該期間を14日間延長することができる。
オ 競争・消費者保護庁長官による企業結合の承認決定が,虚偽のデータに基づき行われたことが発見された場合,当該決定を無効とすることができる。既に当該企業結合が実施された後であった場合,分割,資産の処分等を命令することができる。なお,本命令は,当該企業結合が実施されてから5年が経過した後に発出することはできない。

(3) 消費者保護に対する審査(第100条~第105条)

ア 競争・消費者保護庁長官は,申告又は職権探知に基づき,正式審査開始を正当化するための違反行為の存在の初期の認定を行うことを目的として,予備審査を開始することができる。予備審査は,その開始から原則として30日以内に結論を出さなければならない。
イ 予備審査の結果,違反の可能性が強いと判断される場合,正式審査を開始する決定を行い,その旨関係人に通告する。正式審査は,その開始日から2か月以内に結論が出されなければならない。ただし,特に複雑な事案である場合は1か月延長することができる。
ウ 特定の事案において,それが公の利益又は合法的消費者利益に反するものでない場合,事業者と和解を結ぶことができる。
エ 正式審査の結果,違反行為の存在が認められた場合,排除命令及び制裁金賦課の決定を発出する。

(4) 制裁金(第106条)

ア 競争・消費者保護庁長官は,次の事業者に対し,前年の会計年度における売上高の最大10%の制裁金を課すことができる。
[1] 第6条(カルテルの禁止),第9条(市場支配的地位の濫用の禁止)に違反した者
[2] EC条約第81条又は第82条に違反した者
[3] 競争・消費者保護庁長官の同意なしに企業結合を遂行した者
[4] 第24条(消費者利益の侵害行為の禁止)に違反した者
イ 競争・消費者保護庁長官は,次の事業者に対し,最大5000万ユーロの制裁金を課すことができる。
[1] 企業結合の届出において,虚偽のデータを提出した者
[2] 確約の実施状況に係る情報提供要請,条件付きで企業結合が承認された場合の当該条件の履行状況に係る情報提供要請,反競争的行為の審査過程における情報提供要請に対して情報を提供しなかった者,又は虚偽,誤認を招く情報を提供した者
[3] 立入検査の過程において協力しなかった者
ウ 競争・消費者保護庁長官の決定を履行しない者は,決定日からの遅滞1日ごとに最大1万ユーロの履行制裁金が課される(第107条)。

(5) 控訴

ア 競争・消費者保護庁の決定に対する控訴
 競争・消費者保護庁長官の決定に対し,競争・消費者保護裁判所に控訴することができる。控訴は,決定の発出から2週間以内に申し立てられなければならない。
控訴が申立てされた場合,競争・消費者保護庁長官は,競争・消費者保護裁判所に速やかに事件記録を送付しなければならない。なお,競争・消費者保護庁長官は,当該控訴の申立てが正当化されると判断する場合は,事件記録を送付せずに,決定の全部又は一部の破棄又は変更を行うことができる(第81条)。
イ 競争・消費者保護裁判所の判決に対して不服がある場合は,控訴裁判所に上告することができる。また,控訴裁判所の判決に対して不服がある場合は,最高裁判所に上告することができる。

5 リーニエンシー

(1) 根拠

  • 競争・消費者保護法第109条(2004年5月1日導入)
  • 「制裁金の免除又は減額のための競争・消費者保護庁長官に対する事業者の申請手続きに係る閣僚議会規則(2004年5月18日)」

(2) 対象行為

 競争・消費者保護法第6条(カルテル),EC条約第81条

(3) 概要

ア 制裁金の免除

 競争・消費者保護庁長官が審査を開始するための十分な情報・証拠を有していない事件について,最初に申請し次の条件を満たす事業者に対する制裁金を免除することができる。
[1] 秘密協定の存在に関して審査を開始するに十分な情報を提供した,又は違反行為の認定及び排除命令を可能にするに十分な情報を提供した
[2] 審査過程において全面的な協力を行い,すべての保有する証拠又は入手可能な証拠を提供し,事件に係るあらゆる情報を速やかに提供した
[3] 遅くとも申請日以降は当該協定への参加を止めた
[4] 当該協定を最初に始めた者ではなく,また,他の事業者を当該協定に参加するよう勧誘したことがない

イ 制裁金の減額

 上記アの条件を満たさないものの,次の条件を満たす事業者が申請する場合,制裁金を減額することができる。
[1] 排除命令の発出に貢献し得る証拠を提供した
[2] 遅くとも(1)の証拠提出後は当該協定への参加を止めた
 また,減額後の制裁金は,以下の範囲において決定される。
[1] 減額の条件を一番目に満たした者:前年の会計年度における売上高の最大5%
[2] 減額の条件を二番目に満たした者:前年の会計年度における売上高の最大7%
[3] 減額の条件を三番目以降に満たした者:前年の会計年度における売上高の最大8%

6 刑事罰

 ポーランドにおいては,競争法違反は刑事罰の対象とされていない。しかし,刑法においては談合罪が規定されており,個人に対して3年以下の禁固刑が科される可能性がある(刑法第305条)。

競争・消費者保護庁の組織図

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