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ポルトガル(Portugal)

1 根拠法

(1) 根拠法

 ポルトガルの競争法は,1994年1月1日に施行された1993年10月29日のデクレ(命令)370/93及び371/93である。両デクレの制定・施行により,それまでの競争法であった1983年12月3日のデクレ422/83,合併規制法(1988年11月19日制定。428/88)その他の関連法が廃止された。
 両デクレは,反トラスト問題のすべてを網羅することを目的としており,反競争的協定及び市場支配的地位の濫用のほか,合併規制,さらには,経済的従属の濫用,国家補助などのような旧法では取り扱わなかった問題についても,その適用対象としている。

(2) 法適用範囲

 公共サービスの場合,法令第371/93に関しては,国により法的免許を受けた企業には免許の契約条項の範囲・条件内においては適用されない。

2 執行機関

(1) 競争評議会(Council for Competition)

 競争評議会は,違反行為の差止め等を命じる決定,制裁金の賦課,経済大臣への意見提出などを行う。
 競争評議会は,議長及び4名ないし6名の評議委員からなり,議長及び評議委員は,司法大臣及び産業大臣の推薦を受けて総理大臣が指名する。

(2) 取引・競争総局(Directorate-General for Trade and Competition)

 取引・競争総局は,違反事件の審査,合併届出の受理・審査,競争評議会への意見提出,届出義務違反に対する制裁金の賦課などを所管する。

3 規制の概要

(1) デクレ370/93に基づく規制

ア 差別的価格及び差別的な販売条件

 事業者が,同等の給付を行うに際して,正当な理由なく差別的な販売価格又は販売条件を適用することは禁止される(第1条)。また,事業者は,支払条件,割引の態様など販売条件に関する価格表を作成し,取引先から求められた場合は,これを提供しなければならない(第2条)。

イ 損害を伴う販売(略奪的低価格販売)

 経済的事業者又は消費者に対して,実際の購入価格より低い価格で,財物の販売を行うこと又は販売に供することは禁止される。ただし,生鮮食料品や在庫処分品を販売する際はこの限りではない(第3条)。

ウ ボイコット

 事業者が,正当な理由なく他の事業者に対し商品又はサービスの供給を拒否することは禁止される。また,商品又はサービスを供給する際に,他の商品又はサービスの購入を条件とすることも,供給の拒否と同等に扱われる(第4条)。

エ 濫用的取引行為

 販売の際に,一般的な条件に照らして限度を超える供給価格,支払条件などの商業的協力を得ることは禁止される(第4a条)。

(2) デクレ371/93に基づく規制

ア 反競争的協定

 反競争的協定の禁止規定である第2条は,「事業者間の協定,協調的取引慣行,及び事業者団体の決定は,いかなる形態であれ,国内市場又はその一部における競争を阻害し,歪曲し,又は制限する目的又は効果を有する場合は」これを禁止するとし,EC条約第81条(旧85条)の規定に近似している。
 第2条により禁止される協定等は,第5条(経済的均衡)の規定に基づき,競争評議会の適用免除決定がない限り法律上無効である。

イ 市場支配的地位の濫用

 市場支配的地位の濫用の禁止規定である第3条は,「国内市場又はその実質的部分において,市場支配的地位を有する1以上の事業者による濫用は,競争を阻害し,歪曲し,又は制限する目的又は効果を有する場合は,禁止される。」
 市場支配的地位は,事業者(又は特定市場で共同行為を行う2以上の事業者)が有為な競争にさらされない場合,又は取引先との関係で非常に高いシェアを有する場合に成立するとし(第3条第2項),当該事業者が単独の場合30%,2又は3事業者の場合50%,4又は5事業者の場合65%のシェアを占める場合に市場支配的地位を有すると推定する(同条第3項)としている。
 また,濫用については,市場支配的地位を有する事業者が,取引拒絶,差別的取扱い,抱き合わせ又は濫用的若しくは略奪的価格設定など,第2条第1項に掲げる行為を行った場合に生じたものとみなされる。

ウ 経済的従属の濫用

 第4条は,供給者又は購買者は,取引の相手方が他の同等の取引先を有しないときは,取引先のその経済的従属的地位を濫用してはならない旨定めている。
 濫用については,市場支配的地位の濫用と同じく,第2条第1項に掲げる行為を行った場合に生じたものとみなされる。

エ 経済的均衡

 第2条により禁止される反競争的協定であっても,「積極的経済的均衡(positive economic balance)により利益をもたらす場合,例えば,消費若しくは役務の生産若しくは流通の改善又は技術的的若しくは流通の改善又は技術的若しくは経済的 発展の促進に寄与し,かつ,一定の要件を満たす場合は,適用免除される(第5条)。第5条は,EC条約第81条(旧第85条)第3項の規定と近似したものとなっている。

オ 合併規制

(ア) 事前届出の対象となる集中であって,国内の関連市場において,競争を制限するような市場支配的地位の形成・強化をもたらすものは,禁止される(第10条第1項)。ただし,第5条の経済的均衡の要件を満たすか,又は参加事業者の国際的競争力を著しく強化するものとして認可を受けた場合は,この限りではない。
(イ) 合併及び取得は,国内市場又はその実質的部分において,シェアが30%以上となる場合又は参加事業者のポルトガルにおける前年度の売上高の合計が300億エスクード超となる場合は,事前に取引・競争局に届け出なければならない。
(ウ) 同局長官は,届出から40日以内に当該合併の審査・聴聞を行い,その結果を経済大臣に報告しなければならない。長官の合併に対する評価が否定的であったときは,経済大臣は,届出から50日以内に競争評議会に諮問しなければならない。
(エ) 競争評議会は,諮問のあった日から30日以内に経済大臣に答申しなければならない。経済大臣は,答申のあった日から15日以内に,単独又は当該合併により影響を受ける経済活動を所管する大臣と共同で,当該合併を禁止するか,認めるか(条件付きを含む。)を決定する。

カ 国家補助

 第11条は,事業者に対する国又は公的機関の補助が,国内市場若しくはその一部における競争を制限し,又は顕著な影響を与えてはならないとし,経済大臣は,競争を維持し回復するための措置が必要であると思料するときは,当該補助に係る産業を所管する大臣にその旨提案することができるとしている。

4 法執行手続

(1) 審査

 取引・競争局は,関係事業者又は事業者団体に関する質問,文書提出要請及び立入検査などの審査活動を行うことができる。
 また,長官は,審査期間中に,関係人から聴聞を行わなければならない。関係人は,聴聞において,決定が予定される事件及びそれに係る証拠に対する自己の立場を述べ,適当と思料する追加審査を要請できる。

(2) 緊急停止命令(interim measure)

 審査の結果,当該取引慣行が経済若しくは社会の発展,又は事業者若しくは消費者の利益に重大な損害を与えることが相当な確度で明らかとなったときは,競争評議会は,長官の提起により問題の取引慣行を止めるための緊急停止命令を行うことができる。

(3) 長官から競争評議会への報告・移送

 長官は,審査を終了したいときは,競争評議会に最終報告を行い,当該事件を移送しなければならない。

(4) 競争評議会の決定

 競争評議会は,その決定において,(i)事件の終了を命じること,(ii)違反者に対し違反事実の存在を宣言し,違反行為を差し止めるために必要な措置を命じること,及び(iii)制裁金の賦課を行うことができる。

(5) 決定に対する申立て

 競争評議会の決定に不服のある者はリスボン地方裁判所に提訴できる。

(6) 制裁金

ア 370/93違反に対する制裁金

 デクレ370/93の第1条,第3条,第4条及び第4a条に違反した者は,単独で行った場合は15万~75万エスクード,共同して行った場合は50万~300万エスクードの制裁金を科される。また,第2条の規定に違反した者は,単独の場合は5万~25万エスクード,共同して行った場合は10万~50万エスクードの制裁金を課される(第5条)。

イ 371/93違反に対する制裁金

 反トラスト違反(協定・市場支配的地位の濫用)の場合は,10万エスクードから2億エスクードまでの範囲で,審査拒否,虚偽陳述又は虚偽報告,決定の不遵守,合併届出義務違反の場合は,5万エスクードから1億エスクードまでの範囲で制裁金を課すことができる。ただし,関係人が個人である場合は,上記の半額となる。

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