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ロシア(Russia)

1 根拠法等

(1) 根拠法

 ロシア連邦における競争法(Antimonopoly legislation)(以下「連邦競争法」という。)は,競争保護に関する連邦法(Federal Law “On Competition Protection”,以下「競争保護法」という。)のほか,同法の適用範囲を規制する他の連邦法から成る。同法の適用範囲は,ロシア連邦政府規則及びロシア反独占当局の政令により規制される。なお,ロシア連邦が締結した国際条約が競争保護法の規定と異なる場合には,同条約の規定が適用される。(1条)

(2) 適用範囲

 競争保護法は,独占的行為及び不公正競争の防止並びに抑制など競争保護に関して適用され,また,ロシア法人,外国法人,ロシア連邦行政当局,ロシア連邦に属する諸機関,地方自治体,その他これらの当局の職務を実施する機関,国家予算外基金,ロシア連邦中央銀行及び個人事業者等の自然人に関して適用される。

2 執行機関

(1) 経緯

 執行機関は,連邦反独占庁(Federal Antimonopoly Service)である。1990年に,同機関の前身である独占禁止政策・新経済構造支援国家委員会が設立され,1997年3月に,独占禁止国家委員会と改称された。その後,1998年9月の行政機構改革により,独占禁止国家委員会は廃止され,同委員会,小企業支援・発展委員会,通信分野に係る自然独占規制局及び運輸分野に係る自然独占規制局の機能を引き継ぐ形で,独占禁止政策・企業支援省が新たに設立された。そして,2004年9月に,独占禁止政策・企業支援省が廃止され,独占禁止当局に係る機能,自然独占に係る活動の監視及び広告に係る法令の遵守などに係る権限が,新たに設立された連邦反独占庁に委譲され,現在に至っている。

(2) 組織

 連邦反独占庁は,ロシア連邦政府に対して報告をすることとされている。(連邦政府決定(2条))
 連邦反独占庁は,最大4人まで副長官を置くことができ,また,本庁に14部門を置くことができる。(同(6条))本庁の職員数は350人,地方部局合計の職員数は1,477人(保安及び技術関係を除く。)(同(7条))

3 規制の概要

(1) 支配的地位の濫用の禁止(10条)

ア 市場支配的地位の定義(5条)
 市場支配的地位とは,「一定の商品市場において,他の事業者の商品市場への参入を困難にするなどの可能性を与える単独又は複数の経済主体の地位」(5条)と定義される。具体的には,以下に該当する場合に,市場支配的地位が認定される。
[1] 一定商品の市場におけるシェアが50%を超えている場合(ただし,50%以上のシェアを有している場合でも,市場の状況の分析から市場支配的地位が認められない場合を除く。)
[2] 一定商品の市場におけるシェアが35%-50%の場合であって,シェアの変化,新規参入の可能性等の市場の特性を総合考慮して市場支配的地位が認められる場合
[3] 2又は3の企業の合計シェアが50%を超えている場合
[4] 1ないし5の企業の合計シェアが70%を超えている場合
 なお,市場シェアが35%以下の場合には,市場支配的地位とは認定されない(いわゆるセーフハーバー:5条2項)。
イ 違反行為類型
 支配的地位にある事業者による競争の妨害,制限,排除若しくはその他の事業者の利益の侵害となる,又はそのおそれのある行為(不作為)は,以下の行為を含め,禁止される。
[1] 独占的高価格及び独占的低価格の設定及び維持
[2] 商品を流通から撤収させること(商品価格の上昇が当該撤収の結果の場合)
[3] 不利益又は合意の対象と関係のない契約条件を押し付けること
[4] 商品に対する需要がある,又は商品生産の削減若しくは中止が法令に定められていない場合における,不当な商品生産の削減又は中止
[5] 商品の生産若しくは引渡しの可能性がある,又は契約締結の拒絶が法令に定められていない場合における不当な拒絶
[6] 不当な,同一商品に対する異なる価格(料率)の設定。ただし,法律により設定されている場合には,この限りでない。
[7] 差別条件の設定
[8] 商品市場への参入障壁の設定,又は商品市場からの退出に対する障壁の設定

(2) 事業者間における競争を制限する合意又は協調行為の禁止(11条)

 商品市場における事業者間の競争を制限する合意又は協調行為は,当該合意又は協調行為が以下の場合,又は以下につながるおそれがある場合に禁止される。
[1] 価格(料率),値引き若しくは値上げ(追加料金)の設定又は維持
[2] 入札価格の引上げ,引下げ又は維持
[3] 地域,商品の販売量・購入量,販売製品の品目,売手・買手の構成に基づく商品市場の分割
[4] 契約締結の拒絶が法令に定められていない場合における,特定の売手又は買手との契約締結の不当な拒絶
[5] 契約相手方にとって不利益又は合意の対象と関係ない契約条件を押し付けること
[6] 同一商品に対する不当に異なる価格(料率)の設定
[7] 需要がある商品の生産の削減又は中止
[8] 商品市場への参入障壁の設定,又は商品市場からの退出に対する障壁の設定
[9] 専門家協会その他の協会における参加(加入)資格が,競争の妨害,制限,若しくは排除につながる又はつながるおそれがある

 ※ 10条(支配的地位の濫用の禁止)及び11条(競争を制限する合意又は協調的行動の禁止)については,以下のような適用除外規定が存在する。

ア 垂直的合意(12条)

 書面で交わされた垂直的合意は,(1)商業的利権契約の場合及び(2)契約当事会社のシェアがそれぞれ20%以下の場合には,許容される。

イ 一般的適用除外(13条)

 10条1項に掲げる行為(上記[1],[2],[3],[6],[7]に該当する行為を除く。)並びに11条2項及び3項に掲げる行為に関しては,当該行為(不作為),合意,協調的行動,取引その他の行動が,個別事業者に対し,当該商品市場において競争を排除する可能性を生じさせない,またその事業者または第三者に対し当該行為(不作為)の目的,合意および協調的行動,取引やその他の活動の達成にそぐわない制限を課していない場合,並びに以下の結果に至る若しくはその結果に至る可能性がある場合には,違反とならない。
[1] 商品生産・販売の改善若しくは技術的経済的進歩への刺激又は世界市場におけるロシア国産商品の競争力向上
[2] 行為(不作為),合意及び協調的行動,取引その他の活動の結果,行為者が得た恩恵と同等の恩恵を顧客が取得すること

(3) 不公正競争の禁止(14条)

 以下の不公正競争は禁止される。
[1] 事業者に対し損害を与える又は事業の信用を損なわせるおそれのある,虚偽の,不正確な又は歪曲された情報の流布
[2] 製造の特性,方法及び場所,商品の消費者特性,質及び量,並びにその生産者に関する不正確な表示
[3] 事業者が生産又は販売する商品と他の事業者が生産又は販売する商品との不正確な比較
[4] 知的活動の差別化手段,生産,作業及びサービスの差別化手段の不法使用による商品を流通させること
[5] 営業上,職務上,その他法律で保護された情報の不法入手,使用及び公開

(4) 経済集中に対する国家規制(27条~35条)

ア 事前承認,事後届出規制の概要(27条~30条)

 連邦競争法における企業結合規制である「経済集中に対する国家規制」(State Control over Economic Concentration)において,[1]事前承認を必要とする取引及び[2]事後の届出のみ要する取引が規定されている。これらの基準についてまとめると以下のとおり。
取引類型事前承認を要する取引事後届出を要する取引合併,統合及び株式交換・当事会社の資産価値の合計が30億ルーブルを超える場合の合併・統合・株式交換・当事会社の前年の年間売上高が60億ルーブルを超える場合の合併・統合・株式交換・当事会社のうち一つが一定の商品市場におけるシェアが35%を超えるものとして登録されている場合(27条)・当事会社の資産価値の合計又は前年の年間売上高が2億ルーブルを超える場合の合併・統合・株式交換(30条)
 ※ 事後届出は合併等が行われた後45日以内に行わなければならない。
 株式,資産及び権利の取得・株式・資産・権利を取得する会社の資産価値が30億ルーブルを超える場合又は前年の年間売上高が60億ルーブルを超える場合において,被取得会社の資産価値が1億5000万ルーブルを超える場合(28条)・株式・資産・権利を取得する会社の資産価値が2億ルーブルを超える場合において,被取得会社の資産価値が3000万ルーブルを超える場合(30条)※事後届出は株式取得等が行われた後45日以内に行わなければならない。

イ 反独占当局による審査(33条)

 反独占当局は,当事会社からの申請,資料等を審査し,申請を受領した日から30日以内に,決定について申請者に文書で通知しなければならない。
 反独占当局は,申請に対する審査の結果,以下のいずれかの決定をする。
[1] 申請書において示された取引その他の活動が競争の制限につながらない場合,申請の承認。
[2] 申請書において示された取引その他の活動が,事業者の支配的地位の発生及び強化をもたらすなど競争の制限につながるおそれがある場合,追加資料を得,追加審査のための審査期間の延長(審査期間の延長は2か月まで可能)。
[3] 反独占当局が27条(合併等規制)に該当する合併,吸収及び設立に係る申請の承認を決定するために必要な申請書審査期間の延長。
[4] 申請書に示されている取引その他の活動が,申請者の支配的地位の発生及び強化する結果となるなど競争の制限をもたらす場合,並びに提出資料の審査手続において,反独占当局の意思決定に必要な重要な情報が信頼できない場合,申請の承認の拒絶。

(5) 当局等に対する禁止規定(15条~17条)

ア 当局等による競争制限行為の禁止(15条)

 連邦行政当局又はロシア連邦主体の国家行政当局,地方自治体当局,上記当局の職務を実施するその他の当局又は団体,国家予算外基金及びロシア連邦中央銀行(以下「当局等」という。)は,競争の禁止,制限,排除につながる又はつながるおそれのある法律の制定及び行為(不作為を含む。)を行うことは禁じられている(別段の定めが連邦法に存在する場合を除く。)。特に,以下の行為については禁止されている。
[1] 事業分野において経済主体設立に関する制限を導入すること及び個別の事業の実施又は特定種類の製品生産の禁止又は制限の導入
[2] 経済主体の事業実施に対する不当な妨害
[3] ロシア連邦領域内における自由な商品移動に対する禁止の決定若しくは制限の導入又は商品の販売・購入・その他の取得,交換等に対する経済主体の権利のその他制限の導入
[4] 経済主体に対し,特定の発注者との商品優先引渡し又は優先的契約締結に関する指示を行うこと
[5] 商品取得者に対し,当該商品を提供する経済主体の選択に関する制限を設定すること

イ 当局等による競争制限合意及び協調的行動の禁止(16条)

 競争の防止,制限又は排除につながる若しくはつながるおそれのある当局等の間で締結される合意又は当局間の協調的行動は禁止される。特に,以下のものは禁止される。
[1] 価格(料率)の値上げ,値下げ又は維持
[2] 同一商品に対する不当な価格(料率)決定
[3] 地域,商品の販売量・購入量,販売製品の品目,売手・買手(発注者)の構成等に基づく商品市場の分割
[4] 経済主体の商品市場への参加,商品市場からの離脱を制限すること又は市場から経済主体を排除すること

ウ 入札行為に関する規定(17条)

 入札の発注者が,入札実施時,競争の防止,制限又は排除につながる若しくはつながるおそれのある活動を行うことは禁止される。特に,以下の行為は禁止される。
[1] 入札主催者又は発注者主導による入札参加者の活動の調整
[2] 単数又は複数の入札業者に対し,情報入手手段を含む入札参加時の優先条件を設定すること
[3] 単数又は複数の落札者の決定手続違反
[4] 入札主催者若しくは入札発注者又は入札主催者職員若しくは発注者職員による入札参加

(6) 国家,地方自治体補助(19条~21条)

 国家,地方自治体による補助の提供は,次に掲げる場合を除き,連邦反独占庁の事前の承認が必要となる(20条)。
[1] 連邦法に準拠する場合
[2] 当該財政年度予算に関するロシア連邦法に準拠する場合
[3] 当該財政年度予算に関する地方自治体代表機関の標準法令に準拠する場合
[4] 行政当局,地方自治体当局の剰余金を原資として行う場合
 行政当局,地方自治体当局が補助を希望する場合には,連邦反独占庁に申請する。これに対し,連邦反独占庁は,当該申請に係る補助が競争保護法に列挙された目的に合致し,当該補助の供与が競争の排除,防止につながらないと判断した場合には,当該申請を承認する。

4 法執行手続

(1) 捜査の端緒(39条)

 ロシア反独占庁は,以下の情報に基づき,被疑違反事件について捜査を開始する。
ア 国の当局,地方自治体当局から競争法違反の兆候を示す資料の入手
イ 法人又は自然人からの申告
ウ 反独占当局による職権探知
エ メディア情報

(2) 審理委員会の設置(40条)

 競争法違反の各事件の審査のため,反独占当局は審理委員会を設置する。
ア 審理委員は,反独占当局の職員から成る。(委員長は連邦反独占庁長官又は副長官)
イ 決定については,単純過半数で行われ(定足数は50%),賛否同数の場合には,委員長が決定する。
ウ 委員には棄権が認められない。

(3) 審理手続

ア 審理委員会の設立

 審理委員会は,申告等がなされてから1か月の期間内に,申告書の内容,資料等を検討し,競争法違反について審理を開始するかどうかについて決定を下す(44条。ただし,追加証拠を収集,分析するために,期間を最大で2か月まで延長することが可能。)。
審理を開始することを決定した場合,審理委員会は,当該決定の当事者への申渡し日から3か月の期間内に審理を行う(45条。ただし,追加的情報の収集が必要不可欠の場合には,最大6か月まで期間を延長することが可能。)。
 審理は審理委員会の合議において行われ,当事者が出席することが可能(45条)。

イ 証拠収集手続

 反独占当局職員は,競争法違反に関する申請の審理,競争法違反事件審理,経済集中規制実施,競争状態等を確認する時は,与えられている権限に基づいて身分証明書及び競争法遵守状況検査実施に関する反独占当局における最高責任者(副責任者)の決定書を提示することによって,反独占機関に必要な文書及び情報入手のために連邦行政機関,商業機関等に対し,自由に立入りできる権利を有する。(24条)
 また,連邦行政機関,商業機関等及びこれらの職員は,反独占当局に対して,理由を記載した要求に基づいて,競争保護法違反に関する申告の審査,競争保護法違反審理,経済集中に対する規制及び競争条件の定義等のため,反独占当局がその課されている権限に基づいて不可欠な文書,説明書(文書及び口頭形式)及び情報(営業上の機密,職業上の機密,法律で保護されているその他の機密を構成する情報を含む。)を提出する義務を負う。(25条)

ウ 当事者の権利

 審理を開始することが決定された場合,当事者は,事件資料を閲覧し,その抜粋の作成,証拠の提出,証拠の閲覧等を行い,事件に関与するその他の当事者に問題を提示し,申請書を申請し,文書又は口頭で委員会に説明をし,事件審理の過程で発生するすべての問題に関する論拠を提示し,事件に関与するその他の当事者の申請書を閲覧し,事件に関与するその他の事業者の申請書,論拠に対して反駁するなどの権利を有する。(43条)

(4) 審理委員会による審理の終了(48条~51条)

 審理委員会による審理は,以下の場合に終了する。

ア 審理終了決定(48条)

 審理委員会は,以下の場合に審理を終了する。
[1] 違反事業者による競争法違反行為の自発的排除
[2] 審理委員会が当該違反事実は認められないと判断した場合
[3] 被告企業の解散,自然人の死亡

イ 審理委員会による命令(49条及び50条)

 審理委員会が,当事者によって提出された証拠,資料及び当事者による主張を審理した結果,競争法違反事実を認定した場合には,その旨の決定を下し,違反行為を排除又は防止するために必要な措置を含んだ命令を発出する。

ウ 命令履行義務(51条)

 競争保護法違反事件に関する命令は,命令に定めた期限内に履行しなくてはならない。反独占当局は,命令の執行について監視する。命令を期限内に履行しない場合には,行政制裁の対象となる。
 また,命令違反による事業活動によって得られた収益は,反独占当局による訴訟に基づいて国庫に納付しなければならない。

(5) 決定又は命令に対する不服申立て(52条)

 競争保護法に基づく決定又は命令に対して,決定の採択又は命令の出た日から3か月以内に不服申立てをすることができる。
 裁判所又は仲裁裁判所に不服申立てする場合,反独占当局の命令執行は,裁判所の決定が発効するまで停止される。

(6) 違反に対する制裁について

 競争保護法においては,違反に対する制裁についての規定は存在せず,「ロシア連邦行政違法行為処罰法」(以下「行政措置違反法」という。)に規定がある。
 2007年4月10日,行政措置違反法が改正されたところ,カルテル,支配的地位の濫用等に対する制裁金の額が増額された。内容は以下のとおり。
ア 支配的地位の濫用行為(10条)違反については,違反の前年における年間売上額の0.5%から2%の額の制裁金が課される。
イ 競争を制限する合意又は協調的行動の禁止(11条)違反(カルテル行為等)については,違反の前年における年間売上額の2%から4%の額の制裁金が課される。
ウ 不公正な競争方法(14条)違反については,関連製品市場における売上高の1%から15%の制裁金が課せられる。また,知的財産権の違法利用による製品の導入に当たっての不公正な競争方法についても制裁金が課されることが明確化された。

(7) リニエンシー制度について

 2007年4月10日に改正された行政措置違反法において,反独占当局の違反審査に協力する企業に対する処罰を免除するリニエンシープログラムが,ロシアにおいて初めて導入された(詳細について公表資料からは不明。)。

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