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公正取引委員会
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セルビア(Serbia)

(2011年4月現在)

1 根拠法

 セルビアの競争法は,「競争保護法」(Law on Protection of Competition)である (条文の英訳は
(http://www.kzk.org.rs/download/LAW%20ON%20PROTECTION%20OF%20COMPETITION%201%20nov%202009.pdf))

2 執行機関

 競争保護委員会(Commission for Protection of Competition)は,2005年に設立された。同委員会は独立した競争法執行機関であり ,セルビア議会に対して責任を負っている(第20条)。競争保護委員会における意思決定機関は評議会(Council of the Commission)であり,委員会の専門的業務を行う機関として事務局(Technical Service)が設置されている。)
 競争保護委員会は次の権限を有する(第21条)。
ア 本法で規定されている事業者の権利及び義務に関する決定
イ 本法で規定されている行政処分の発出
ウ 競争保護に関する規則の策定
エ 政府への本法の施行規則の提出
オ 本法の施行に係るガイドライン等の策定
カ 特定の市場及び部門における競争状況の監視及び分析
キ 競争に影響を与える規則及び規則案に係る関係省庁への意見提出
ク 競争保護分野における施行規則に対する意見の陳述
ケ 競争保護分野における国際協力関係の構築
コ 国家機関,自治州政府及び自治体との本法等の施行に係る協力
サ 競争保護の重要性の周知に向けた活動
シ 本法に規定された協定,事業集中及び支配的地位に関する届出の受理
ス 競争保護の実現に向けた活動及び監視
セ 本法で規定するその他の活動

(1) 評議会

 評議会メンバーは1名の議長と4名の評議員で構成される(第22条)。評議会のメンバーは,いずれも競争保護の分野に精通した法律・経済の専門家であることが要件とされ,公募により作成された候補者リストの中からセルビア議会において投票が行われ選出・任命される(第23条)。任期は5年であり,再任も可能(第24条)。評議会の決定は多数決によってなされる(第25条)。

(2) 事務局

 事務局は,委員会の権限の範囲において違反事件審査や事業集中に関する審査等の専門的業務を行う(第26条)。事務局の組織及び人員は次のとおりである。

課室名 スタッフの数
競争制限課 7
企業結合課 5
訴訟課 3
経済分析課 2
国際・国内協力課 2
会計課 3
法務・人事・官房課 6
合計 28

3 規制の概要

(1) 反競争的協定の禁止(第10条)

 セルビア国内における競争の制限,わい曲又は阻止を目的とした次のような協定は禁止される。
ア 直接的若しくは間接的に購入価格,販売価格又はその他の取引条件を定めるもの
イ 生産量,市場,技術開発又は投資を制限及び支配するもの
ウ 同一の取引を行うに当たり他の事業者と異なる取引条件を適用し,それによって当該事業者を競争上不利な立場に置くもの
エ 本来又は商慣習上関係のない付加的な義務を相手方が受け入れることを条件とする契約又は協定を締結するもの
オ 市場又は供給源を分割するもの

(2) 適用除外

 前記(1)の協定であっても,消費者が公平に利益を受け,生産や流通の改善に貢献し,又は技術的・経済的進歩を促進する,競争を排除する可能性のない協定には適用除外が与えられる(第11条)。適用除外には個別適用除外と一括適用除外がある。

ア 個別適用除外

 個別適用除外の場合,事業者からの申請に基づき委員会が適用除外を認めるかどうかを決定する(第12条)。適用除外の期間は最長8年である。適用除外が終了する4ヶ月前に延長を申請し,委員会が認めた場合は延長することができる(第60条)。

イ 一括適用除外

 第11条に規定する条件を満たし,協定の形式及び内容に関するその他特定要件を充足する協定については,一括適用除外に該当する。セルビア政府は,「異なる商品及び取引段階において事業を行う事業者間の協定禁止の免除に係る規定」,「同一商品又は取引段階において事業を行う事業者間の研究・開発協定に係る規定」等協定の部類の確定及び一括適用除外に係る特定条件を詳細に規定する規則を定めている。一括適用除外に該当する協定については,届出の必要はない(第13条)。

ウ 重要性の低い協定

 セルビア国内の商品・サービスに係る関連市場において次に該当する協定は重要性の低い協定として適用除外となる(第14条)。
(ア) 10%以下の市場シェアであり,協定に参加する事業者が同じ生産・取引段階に関して事業を行う場合(水平的協定)
(イ) 15%以下の市場シェアであり,協定に参加する事業者が異なる生産・取引段階に関して事業を行う場合(垂直的協定)
(ウ) 10%以下の市場シェアであり,協定が水平的及び垂直的協定双方の特徴を持つか,又はどちらに該当するかの判断が困難な場合
(エ) 合併の合計市場シェアが30%以下であり,異なる事業者によって締結された類似の影響を市場に及ぼす複数の協定であって,個々の市場における各事業者の市場シェアがそれぞれ5%を超えず,協定の市場への影響が明らかにされている場合

(3) 支配的地位の濫用の禁止

ア 支配的地位の定義(第15条)

 次に該当するものは,支配的地位にあるとみなされる。
(ア) 競争を排除若しくは制限する地位にある事業者,又は市場シェア,経済若しくは財務上の能力,供給及び流通へのアクセスの可能性,さらに他の事業者による法的及び事実上の参入障壁を考慮して,競争状態よりも実質的に優位にある者
(イ) 関連市場での市場シェアが単体で40%を超える者
(ウ) 2以上の事業者であって,当該事業者間に活発な競争が存在せず,市場シェアが合計で50%を超える者

イ 支配的地位の濫用(第16条)

 市場における支配的地位の濫用は禁止される。特に次の場合に当該行為があるとみなされる。
(ア) 直接的又は間接的に不当な購買価格若しくは販売価格又はその他の取引条件を課す場合
(イ) 生産量,市場又は技術開発について制限する場合
(ウ) 同一の取引を行うに当たり他の取引業者と異なる取引条件を適用し,それによって当該取引業者を競争上不利な立場に置く場合
(エ) 本来又は商慣習上関係のない付加的な義務を相手方が受け入れることを条件とする契約を締結する場合

(4) 事業集中

ア 事業集中の定義(第17条)

 次の行為は事業集中とみなされる。
(ア) 合併及び事業取得を含む商法に基づいて行われる事業者の地位の変化
(イ) 単独又は複数の事業者による他の単独又は複数の事業者の直接的又は間接的な企業買収
(ウ) 少なくとも2つ以上の事業者が共同出資したジョイント・ベンチャーの設立

イ 届出基準

 次の事業集中が行われる場合には,委員会への届出が必要となり(第61条),事業集中のための契約等が行われてから15日以内に委員会に届けなければならない(第63条)。また,当事会社のセルビア市場における市場シェアが40%以上である場合,又は当該事業集中が後記ウの審査基準に照らして問題と考えられる場合その他本法に照らして認められない場合については,委員会は当該事業集中の実施の事実を知った時点で職権による審査を実施することができる(第62条)。
(ア) 全当事会社の世界市場における前年度の売上高が合計1億ユーロ超であり,かつ1以上の当事会社のセルビア市場での売上高が合計1千万ユーロを超える場合
(イ) 2以上の当事会社のセルビア市場における前年度売上高が合計2千万ユーロ超であり,かつ2以上の当事会社のセルビア市場における前年度売上高がそれぞれ1千万ユーロを超える場合

ウ 審査基準

 事業集中は,セルビア市場における競争を実質的に制限,わい曲若しくは阻止しない限り,又はその市場の関連部分において当該制限,わい曲若しくは阻止が支配的地位を創出若しくは強化しない限り,原則的に認められる。事業集中は次の観点から審査される(第19条)。
(ア) 関連市場の構造
(イ) 実際の及び潜在的な競争事業者
(ウ) 事業集中の当事会社の市場での地位,経済的及び財務上の能力
(エ) 供給業者及び需要者の選択可能性
(オ) 関連市場参入に係る法的その他の障壁
(カ) 事業集中の当事会社の競争力の水準
(キ) 商品又はサービスの需給動向
(ク) 技術及び経済的発展動向
(ケ) 消費者の利益

エ 審査期間

 委員会は,届出を受理してから1か月以内に当該事業集中を承認するかどうかの決定を行う(委員会が職権により審査を開始した場合は3か月以内)。委員会は当該事業集中が前記ウの条件を満たしている場合は承認の決定を行う。委員会の決定を受けるに当たって,当事会社は委員会に手数料を支払わなければならない(第65条)。

オ 問題解消措置

(ア) 条件付承認(第66条)
 委員会が,事業集中に関して承認の条件を満たしていないと判断した場合,当事会社に対して関係する事実,証拠その他判断に係る要素を通知し,一定期間内に意見を申述させる。当該意見申述において,当事会社は当該事業集中が承認を受けるための特別措置案を提出することができる。委員会は当該措置案が適当と認められる場合には,実施期限や方法等一定の条件を課した上で事業集中を承認できる。
(イ) 事業集中の解体(第67条)
 事業集中が委員会の事前承認を受けずに実施されたり,委員会の承認条件を満たすことができずに実施されたりした場合には,委員会は当事会社に対して,事業や株式の売却,契約の破棄等競争状態の回復に必要な措置を採ることができる。

4 法執行手続

(1) 違反事件の審査

 申告等に基づき競争制限行為の存在を知った場合,委員会は職権により審査手続を開始するものとする(第35条)。評議会議長は,違反事件の担当審査官を案件ごとに指定する(第41条)。委員会は事件関係人に対し,所持すると思われる関係データ,書類,資料等の提出を命令することができる(第44条)。
イ 審査官は,次の権限を有する(第52条)。
(ア) 事件関係人又は第三者が業務等を行う事業所,自動車,土地及びその他の場所に立ち入り,捜索することができる。
(イ) 保管されている形式にかかわらず,関係人の事業その他関連する文書を検査することができる。
(ウ) 関係人の事業に係る文書等の差押え,複写又はスキャンを行うことができる。技術的な理由によりこれらが不可能な場合には,審査官は文書を差し押さえた上,複写に必要な間,預かることができる。
(エ) 事件審査の期間,全ての事業所及び事業に関係する文書を封印することができる。
(オ) 事件審査に関連する事実についての文書や,関係人の代表者又は従業員による口頭又は書面による証言を取ることができる。書面による証言が必要な場合には,審査官は期限を定めて提出を求めなければならない。
ウ 証拠の隠滅又は改ざんの恐れがある場合,抜き打ちで検査を行うことができる(第53条)。
 事業所の責任者等が立入検査を拒否する場合,警察の協力を得て事業所内に強制的に立ち入ることができる(第54条)。

(2) 違反に対する処置

ア 委員会による行政処分(第57条)

 委員会が,競争制限行為等本法に違反する行為が行われていると判断した場合は,制裁金の賦課,競争制限行為を排除するための措置等本法に規定する措置を採らなくてはならない。

イ 審査手続の一時的停止(第58条)

 影響の軽微な競争制限行為があると判断された場合には,委員会は審査手続の一時的停止を決定することができ,事件関係人は違反行為の取りやめ等を約束する。上記停止期間中に関係人が約束に反し又は別の違反行為を行った場合,委員会は審査手続を再開する。

ウ 行政制裁金

 委員会は,違反行為を行った事業者に対し,違反事件審査手続を開始した前年度の売上高の10%を上限とする行政制裁金を課すことができる。当該違反行為には,制限的協定,支配的地位の濫用,問題解消措置の不履行,未承認の事業集中の実施等が挙げられる(第68条)。制裁金の額は,意図,重大性,効果及び違反行為の期間を考慮して算定される。制裁金はセルビア共和国の予算に計上され,支払期日までに制裁金が支払われない場合には,国税法の手続により,強制徴収される(第57条)。

エ リニエンシー制度(第69条)

 制限的協定に参加した事業者で,協定の存在を最初に知らせた者又は委員会が事件審査手続を開始するきっかけとなった証拠を提出した者は,制裁金が全額免除される。当該免除を受けるには,証拠の提出時に委員会が協定の存在を知らない,又は審査手続を開始するに十分な情報を持っていないことが条件となる。事業者が証拠等の提出を行ったが制裁金免除の条件を満たせない場合であって,委員会が協定の存在を立証するに足る重要な証拠を入手する前であり,かつ審査手続終了前である場合は,制裁金が減額される。

(3) 不服申立て

 関係人は委員会の決定に対し,決定の日から30日以内に行政裁判所に訴訟を提起することができる。原則として,当該訴訟の提起により委員会の決定に係る措置の執行が延期されることはないが,当該措置の執行により関係人に回復不可能な損害を負わせる場合等には,委員会は措置の執行を延期することができる(第71条)。

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