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地域貿易協定における競争条項の概要

 戦後の世界貿易はガットという多数国間の枠組を中心に発展してきた。しかしながら,ECの市場統合を契機として,地域主義の動きが活発化してきており,特に90年代に入ってからは,先進国,開発途上国を問わず,関税同盟や自由貿易協定の設立が急増している。

 関税同盟と自由貿易協定はその域内における関税や輸入制限を廃止する点では同じであるが,関税同盟は域外との関係でも共通の関税率等を採用するのに対して,自由貿易協定にあっては域外との関税等は加盟国・地域が自由に決定することができるものである。WTOでは,関税同盟と自由貿易協定をあわせて「地域貿易協定」と称している。

 多くの地域貿易協定においては,反競争的行為の禁止など競争の維持・促進に関する規定が盛り込まれている。

 このような競争条項について,自由貿易協定を中心にその概要を整理すると次のとおりである。

1 実体規定

 自由貿易協定における競争条項の書き方としては,「各締約国は反競争的行為を禁止するために適切な措置を採る」というような規定振りのもの(NAFTA,加/チリ等)と下記のような共通の実体規定を置くもの,例えば,欧州協定,EFTA ,EEA ,EC/南ア等がある。(関税同盟は協定中に実体規定を置き,統一競争法とするのが通常である。)
 なお,共通の実体規定の有無にかかわらず,自由貿易協定において禁止の対象とする反競争的行為は,ほとんどの場合,締約国間の財・サービスの貿易に影響を及ぼすものに限られている。

(参考)共通の実体規定の例

EC/ポーランド

 The following are incompatible with the proper functioning of the Agreement, insofar as they may affect trade between the Community and Poland:
(a) all agreements between undertakings, decisions by associations of undertakings and concerted practices between undertakings which have as their object or effect the prevention, restriction or distortion of competition;
(b) abuse by one or more undertakings of a dominant position in the territories of the Community or of Poland as a whole or in a substantial part thereof;
(c) any public aid which distorts or threatens to distort competition by favouring certain undertakings or the production of certain goods.
 Any practices contrary to this Article shall be assessed on the basis of criteria arising from the application of the rules of Articles 85, 86 and 92 of the Treaty establishing the European Community.

EC/南ア

 The following are incompatible with the proper functioning of this Agreement, insofar as they may affect trade between the Community and South Africa:
(a) agreements and concerted practices between firms in horizontal relationships, decisions by associations of firms, and agreements between firms in vertical relationships, which have the effect of substantially preventing or lessening competition in the territory of the Community or of South Africa, unless the firms can demonstrate that the anticompetitive effects are outweighed by pro-competitive ones;
(b) abuse by one or more firms of market power in the territory of the Community or of South Africa as a whole or in a substantial part thereof.

2 国内競争法の制定義務

 自由貿易協定の場合,反競争的行為に対処する手段として,「自国競争法の執行」を規定するもの(EC/墨),「必要な法律及び規制の採択」を規定するもの(EC/南ア),又は,内容は限定せず,その代わりに当該措置が効果的であるかどうかについて,定期的に協議する義務を規定するもの(NAFTA,加/チリ等)がある。

(参考)規定例

EC/墨

 The Parties undertake to apply their respective competition laws so as to avoid that the benefits of this Decision may be diminished or cancelled out by anticompetitive activities.

EC/南ア

 If, at the entry into force of this Agreement, either Party has not yet adopted the necessary laws and regulations for the implementation of Article 35, in their jurisdictionsit shall do so within a period of three years.

NAFTA,加/チリ

 Each Party shall adopt or maintain measures to proscribe anticompetitive business conduct and take appropriate action with respect thereto, recognizing that such measures will enhance the fulfillment of the objectives of this Agreement. To this end the Parties shall consult from time to time about the effectiveness of measures undertaken by each Party.

3 協議・協力規定

 NAFTA,EC/墨等の実体規定の調整を行わない自由貿易協定においても,協議・協力規定が盛り込まれている。項目としては,通報,礼譲,協議,執行活動の調整,紛争回避のために締約国が特に考慮すべき事項,秘密情報の扱い,技術協力,それらの活動に関する年報の共同委員会への提出等がある。

4 独占,国営企業,排他的権利を付与された企業の取扱い

 多くの協定では,締約国が,独占企業,国営企業,排他的権利を付与された企業に対して,協定の義務(無差別待遇,非独占的市場における反競争的行為の禁止等)に反することのないように監視する義務を規定している(例:NAFTA,EEA,墨・コロンビア・べネズエラ3ヶ国協定等)。

5 貿易救済措置との関係

 一部の協定では,競争分野における協力の観点から,貿易救済措置(反ダンピング措置,相殺関税等)の発動を相互に禁止する義務が規定されている(例:EEA,豪/NZ,加/チリ)。これらの協定では,締約国間の貿易に影響を与える反競争的行為に対しては,貿易救済措置ではなく,競争法が適用されることとなる。
 NAFTA及び墨・コロンビア・ヴェネズエラ3ヶ国協定にはこのような規定はないが,貿易と競争に関する作業部会を設立し,一定期間内に将来の作業についての勧告も含めて報告する義務が課されている。

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地域貿易協定における競争条項

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