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よくある質問コーナー(下請法)

 こちらでは,下請法に関するよくある質問をQ&Aとして掲載しています。
 その他のQ&Aを含め,下請法の詳しい解説につきましては,こちら(PDF:3,358KB)を御参照ください。

下請法の適用範囲について

(1)建設工事,公益法人等

 (建設工事)

 (公益法人)

(親子会社等)

 (労働者の派遣)

(2)製造委託(2条1項)

 (規格品,標準品)

 (プライベートブランド)

(3)情報成果物作成委託(2条3項)

 (販促用のポスター等)

 (脚本,オリジナルテーマ曲の楽譜(情報成果物と知的財産権))

 (翻訳)

(4)種々のサービス業と役務提供委託(2条4項)

 (専門家との顧問契約等)

 (製品の運送)

 (取次ぎ)

 (業種と資本金区分)

2 書面の交付義務(3条)

 (電話での注文)

 (知的財産権の譲渡)

 (3条書面における知的財産権の取扱い)

 (情報成果物に係る委託内容の記載)

3 書類の作成・保存義務(5条)

 (給付内容の変更の記録)

4 受領拒否の禁止(4条1項1号)

 (納期前の納品)

5 支払遅延の禁止(4条1項2号)

 (下請事業者からの要請による遅延)

 (役務を提供した日)

6 下請代金の減額の禁止(4条1項3号)

 (手形割引料)

 (新単価の適用)

 (振込手数料)

7 返品の禁止(4条1項4号)

 (不良品)

8 買いたたきの禁止(4条1項5号)

 (低い単価での発注)

 (見積書提出後の変更)

 (一律引下げ)

9 購入・利用強制の禁止(4条1項6号)

 (外注担当者によるイベントチケットの購入要請)

 (利用強制に該当しない場合等)

10 有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止(4条2項1号)

 (支払方法)

11 割引困難な手形(長期手形)の交付(4条2項2号)

 (割引困難な手形)

12 不当な経済上の利益の提供要請の禁止(4条2項3号)

 (人員派遣)

 (不採用デザインの知的財産権)

 (金型の図面)

13 不当な給付内容の変更及び不当なやり直しの禁止(4条2項4号)

 (瑕疵担保期間)

 (解約における親事業者の負担の範囲)

Q1 建設工事の請負には下請法の適用がないとのことですが,建設業者には下請法の適用がないと理解してよいですか。

 A. 「建設工事」そのものに係る下請取引には下請法は適用されませんが,建設工事の請負契約については,建設業法に下請法と同様の規制があります。
 なお,例えば,建設業者が販売する「建設資材」の製造を他の事業者に委託することは製造委託に該当し,また,施主等に提供する「設計図」の作成を他の事業者に委託することは情報成果物作成委託に該当し,いずれも下請法の対象となります。

業種でなく委託の内容で判断する(模式図)

 (注) 業種でなく委託の内容で判断する。

Q2 公益財団法人,公益社団法人等の公益法人は,下請法上の親事業者となりますか。

 A. 資本又は出資がなければ親事業者に該当せず下請法上の規制対象とはなりませんが,公益法人であっても出資があってその総額が資本金区分に該当すれば下請法上の親事業者となります。

Q3 親子会社や兄弟会社の間の取引にも,下請法が適用されますか。

 A. 親子会社間などの取引であっても下請法の適用が除外されるものではありませんが,親会社と当該親会社が総株主の議決権の50%超を所有する子会社との取引や,同一の親会社がいずれも総株主の議決権の50%超を所有している子会社間の取引など,実質的に同一会社内での取引とみられる場合は,従前から,運用上問題としておりません。

Q4 労働者の派遣を受けることは,下請法の対象となりますか。

 A. 労働者の派遣を受け,自らの指揮命令の下で当該派遣労働者に業務を行わせることは,委託取引とは異なるので,下請法の対象とはなりません。

Q5 規格品,標準品の製造を依頼する場合,下請法の対象となる製造委託に該当しますか。

 A. いわゆる規格品,標準品であって,広く一般に市販されているものなど,実質的には購入と認められる場合は該当しません。しかし,規格品,標準品であっても親事業者が仕様等を指定して下請事業者にその製造を依頼すれば,下請法の対象となる製造委託に該当します。例えば,規格品の製造の依頼に際し,依頼者の刻印を打つ,ラベルを貼り付ける,社名を印刷する,規格品の針金,パイプ鋼材等を自社の仕様に合わせて一定の長さ,幅に切断するというような作業を行わせた場合等には製造委託として下請法の対象となります。

Q6 当社は製造施設を持たない小売業者ですが,当社で販売するプライベートブランド商品(PB商品)の製造を外注した場合,下請法の対象となりますか。

 A. 製造設備を持たず,製造をしていない事業者であっても,その販売する物品についての製造を他の事業者に委託することは,製造委託として下請法の対象となります。例えば,大規模小売業者や卸売業者が,プライベートブランド商品(PB商品)の製造を依頼することは,製造委託として下請法の対象となります。

Q7 無償配布する自社商品カタログや販促用のポスター,チラシなどの作成を委託することは,下請法の対象となりますか。

 A. 無償で提供する情報成果物の作成(カタログやチラシの原稿,ポスターの原画の作成等)又は物品の製造(カタログ,ポスター,チラシの印刷等)を委託する場合であっても,委託する親事業者がこれらを業として行っている場合(自ら反復・継続的に作成又は製造する場合)には,情報成果物作成委託又は製造委託として下請法の対象となります。

Q8 放送番組に使用する脚本,オリジナルテーマ曲の楽譜の作成は情報成果物作成委託に該当するとのことですが,これらについては,脚本家や作曲家が著作権を持つことから下請法の対象とはならないのではないですか。

 A. 脚本,オリジナルテーマ曲は,放送番組という情報成果物を構成する情報成果物であり,著作権の帰属先を問わず,下請法の対象となる情報成果物作成委託に該当します。

Q9 当社は海外で販売しているゲームソフトを国内向けに販売することがありますが,そのためにはまず当該ゲーム内で使用されている言語を日本語に翻訳する必要があります。この翻訳については外注していますが,これは情報成果物作成委託に該当しますか。 なお,翻訳はペーパーの形で当社に納入されます。

 A. 翻訳文書は情報成果物であり,また,当該翻訳文書はゲームソフトを構成することとなる情報成果物なので,下請法の対象となる情報成果物作成委託に該当します。

Q10 一般に,企業と顧問弁護士,公認会計士,産業医との契約も,下請法の対象となりますか。

 A. これらの契約に基づいて企業が顧問弁護士等から受ける役務は,一般に企業が他者に対して業として提供する役務ではないので,役務提供委託に該当せず,下請法の対象とはなりません。

Q11 メーカーが,ユーザーへの製品の運送を運送業者に外注した場合には,下請法の対象となりますか。

 A. メーカーがユーザー渡しの契約で製品を販売している場合,当該運送行為は製品の販売に伴い自社で利用する役務であるため,下請法の対象となる役務提供委託には該当しません。
 下請法の対象となる役務提供委託に該当するのは,他人の所有物の運送を有償で請け負い,他の事業者に委託する場合に限られます。

Q12 いわゆる「取次ぎ」は役務提供委託に該当しますか。

 A. 直接的に取引当事者とならず,単に契約事務を代行するものであれば,下請法の対象とはなりません。

Q13 当社(資本金2億円)の業種はソフトウェア業なので,下請法の対象となる下請事業者の資本金は1千万円以下と考えてよいですか。

 A. 適用される資本金区分は,業種により異なるのではなく,委託の内容により異なることとなります。したがって,貴社がソフトウェア業を営む事業者であっても,製造委託,修理委託,プログラムの作成委託及び情報処理の委託については,資本金1千万円以下の事業者との取引が対象となり,その他の情報成果物作成委託や役務提供委託については資本金5千万円以下の事業者との取引が下請法の対象となります。

Q14 電話で注文をして,後日注文書を交付する方法は問題ありませんか。

 A. 電話のみによる発注は,書面の交付義務違反となります(下請法第3条により,発注に際して直ちに下請事業者に発注書面を交付しなければならないこととされています。)。緊急かつやむを得ない事情により電話で注文内容を伝える場合は,「注文内容について直ちに注文書を交付するので,これにより確認されたい」という趣旨の連絡をする必要があります。この場合,直ちに当該書面を交付しなければならないことはいうまでもありません。

Q15 知的財産権が親事業者・下請事業者のどちらに発生するのか不明確ですが,契約において親事業者に帰属することとしています。この場合も下請法第3条により交付を義務付けられた発注書面(3条書面)に記載する必要がありますか。

 A. 下請事業者に帰属する知的財産権を「給付の内容」に含んで親事業者に譲渡させるのであれば,3条書面に記載する必要があります。ただし,知的財産権の譲渡対価を含んだ下請代金の額を下請事業者との十分な協議の上で設定して発注する必要があります。

Q16 下請事業者に知的財産権が発生する情報成果物作成委託において,当該知的財産権を譲渡させることについては後日契約書で明確化したいと考えていますが,よいでしょうか。

 A. 委託した給付の内容に含んで知的財産権を譲渡させる場合には,下請法第3条により交付を義務付けられた発注書面(3条書面)にその旨を記載し,知的財産権の譲渡対価を含んだ下請代金の額を,下請事業者との十分な協議の上で設定して発注する必要があります。
 なお,委託した給付の内容に含まず,後日,当該知的財産権については譲渡対価を支払って譲渡させるという場合には,3条書面に知的財産権の譲渡についての記載は要しません。

Q17 情報成果物作成委託においては,委託内容の全てを下請法第3条により交付を義務付けられた発注書面(3条書面)に記載することは不可能ですが,どの程度詳しく書かなければならないのでしょうか。

 A. 委託内容の全てを記載することは困難でも,下請事業者が3条書面を見て「給付の内容」を理解でき,親事業者の指示に即した情報成果物を作成できる程度の情報を記載することが必要です。
 また,3条書面の「給付の内容」の記載は,親事業者として下請事業者に対しやり直し等を求める根拠となるものでもあるので,可能な限り明確化することが必要です。

Q18 給付内容を変更した場合には,下請法5条により,下請取引の給付の内容,下請代金の額等について記載した書類を作成・保存することとされたもの(5条書類)に記録しなければなりませんが,情報成果物作成委託においては,親事業者と下請事業者が個々に打合せしながら給付内容を確定していく場合があります。この場合,どの程度の変更から記録しなければなりませんか。

 A. 個々の作業指示を全て記載する必要はありませんが,少なくともそれにより,下請事業者に下請代金の設定時には想定していないような新たな費用が発生する場合には,その旨を記載し保存する必要があります。

Q19 納期前に下請事業者から納品を要請された場合にどのように対処したらよいですか。

 A. 約束した納期前に納品を要請されても親事業者には受け取る義務はなく,受取を拒んでも受領拒否とはなりません。
 下請事業者の要請に応じて物品を受け取ることが望まれますが,その場合には,下請事業者に対し仮受領する旨を伝え,納入された物品を納期まで保管し,下請法第3条により交付を義務付けられた発注書面(3条書面)に記載された支払期日に下請代金を支払うことになります(仮受領とせず受領した場合には,受領した日から起算して60日以内に下請代金を支払わなければなりません。)。

Q20 下請事業者から当月納入分を翌月納入分として扱ってほしいと頼まれたので,わざわざ下請代金も翌月納入されたものとみなして支払ったところ,60日を超える支払遅延であるとの指摘を受けました。下請事業者の要請に応えて行ったのに下請法に違反すると指摘されるのは納得できません。

 A. 支払遅延の禁止規定(下請法第4条第1項第2号)の適用については,下請事業者との合意は問題となりません。下請事業者との合意の有無に関係なく,下請代金は受領した日から起算して60日以内に定めた支払期日に支払わなければなりません。

Q21 運送委託において,下請事業者からの配達報告が届いた時点を「役務を提供した日」としてよいですか。

 A. 「役務を提供した日」とは,当該役務が完了した日であり,報告書の届いた日ではありません。

Q22 下請代金の支払として手形を交付していますが,下請事業者の希望により一時的に現金で支払うことがよくあります。この場合,金利引きと称して手形割引料相当分を減額してもよいですか。

 A. 下請事業者との間で支払手段を手形と定めているが,下請事業者の希望により一時的に現金で支払う場合に,親事業者の短期調達金利相当額を超えて減額すれば,下請代金の減額として下請法第4条第1項第3号の規定に違反します。
 なお,一時的にではなく常に現金で支払うという場合には,支払手段を現金払いとして下請法第3条により交付を義務付けられた発注書面(3条書面)を交付する必要があります。この場合において,3条書面に記載した下請代金の額から割引料相当額を差し引くことは下請代金の減額として下請法違反となりますので,あらかじめ下請事業者との十分な協議の上で,現金払いに見合う単価設定を行う必要があります。

Q23 当社は,毎年上期(4月~9月)及び下期(10月~3月)の2回単価改定を行い,各期首に提供される役務から適用していますが,下請事業者との単価改定交渉が長引き,各期の半ばくらいの時点で合意することがあります。下請事業者とは各期首に提供される役務から新単価を適用するという合意が成立しており,期首から適用しても問題はありませんか。

 A. 新単価が適用できるのは,親事業者と下請事業者との協議により単価改定が行われた時点以降に発注する分からです。したがって,この場合は,新単価決定に係る合意日よりも前に既に発注した分に新単価を適用することとなるため,新単価が旧単価より引き下げられているのであれば,下請代金の減額(遡及適用)となります。各期首から新単価を適用するのであれば,各期首に提供される役務が発注される時点までに,新単価を決定して新単価で発注しておくことが必要となります。新単価適用時期について下請事業者と合意が成立していることは下請代金の減額を正当化する理由とはなりません。

Q24 下請事業者の了解を得た上で,下請代金を下請事業者の銀行口座に振り込む際の振込手数料を下請代金の額から差し引いて支払うことは認められますか。

 A. 発注前に振込手数料を下請事業者が負担する旨の書面での合意がある場合には,親事業者が負担した実費の範囲内で当該手数料を差し引いて下請代金を支払うことが認められます。

Q25 下請事業者からの納入品が不良品であった場合,受領後6か月以内ならいつでも自由に返品できますか。

 A. 親事業者が受入検査を行い,一旦合格品として取り扱ったもののうち,直ちに発見することができない瑕疵があったものについては,受領後6か月以内であれば返品することができます。
 また,親事業者が下請事業者に受入検査を文書で委任している場合であって,直ちに発見することのできない瑕疵や,直ちに発見できる瑕疵であっても明らかな検査ミスがあるときは,受領後6か月以内であれば返品することができます。
 しかし,受入検査等の結果,不良品とされたものは速やかに返品すべきで,返品せずそのまま放置しておけば6か月以内の返品でも不当な返品として下請法第4条第1項第4号の規定に違反することとなります。

Q26 当社は,製品を国内にも海外にも販売しており,海外では国内よりも安い販売価格でないと売上げが伸 びないため,海外向け製品に用いる部品を国内向け製品に用いる部品よりも低い単価で発注することとしたいのですが,問題となりますか。

 A. 海外向けに限らず,国内においても,合理的な理由がないにもかかわらず,特定の販売先に対して安く販売するという理由で,下請事業者が納入する同一の部品について,他の販売先向けの製品に用いる部品よりも著しく低い単価を不当に定めるのであれば,買いたたきとして下請法第4条第1項第5号の規定に違反するおそれがあります。

Q27 作業内容を下請事業者に提示し見積りを出してもらい,それを基に価格を決定したいと思いますが,見積書が提出された後に,作業内容が当初の予定を大幅に上回ることとなった場合に,見積書を取り直さずに当初の見積価格で発注すると買いたたきになりますか。

 A. 下請事業者に見積書を提出させた段階より作業内容が増えたにもかかわらず,下請代金の額の見直しをせずに当初の見積価格で発注すれば,下請代金の決定に当たって下請事業者と十分な協議が行われたとはいえず,買いたたきとして下請法第4条第1項第5号の規定に違反するおそれがあります。したがって,下請事業者から申出の有無にかかわらず,最終的な作業内容を反映した前提の下に,再見積りを取り単価の見直しを行う必要があります。

Q28 当社の決算対策のため,次回発注分について,発注単価を一律に引き下げて発注しても問題となりませんか。

 A. 個別の発注内容の違いを考慮することなく,全ての発注内容について一律に一定比率で引き下げた単価で発注を行った場合は,買いたたきとして下請法第4条第1項第5号の規定に違反するおそれがあります。

Q29 当社(広告会社)は,このたび,自社が企画したイベントチケットの販売促進を図ることとし,外注担当者を含めて全社員に販売目標数を定めて販売していたところ,一次下請事業者の取引先である二次下請事業者から当該イベントチケットを買わされたとの苦情を受けました。当社としては,どのような点に気を付ければよかったのでしょうか。

 A. 親事業者が下請事業者に対し物品等を販売する場合,外注担当者などの取引に影響を及ぼす者が購入を要請することは,事実上,下請事業者に対し購入を余儀なくさせることとなるので,購入・利用強制として下請法上問題となるおそれがあります。
 とりわけ販売目標数(ノルマ)を定めるなど下請事業者向けの販売を行おうとする場合には,問題を生じやすいので留意する必要があります。

Q30 放送局が放送番組の作成を委託するに当たり,放送局が特定のタレントを起用するよう指示することは,購入・利用強制に当たりませんか。

 A. 放送番組の作成を委託するに当たり,放送番組の質を確保するために,有償で放送局の指名するタレントを起用させることは,購入・利用強制(下請法第4条第1項第6号違反)には該当しません。ただし,このことが発注時には明確にされておらず,この費用を負担しない(又は対価に反映させない)場合には,不当な給付内容の変更(又は買いたたき)として下請法第4条第2項第4号(又は下請法第4条第1項第5号)の規定に違反するおそれがあります。

Q31 有償支給原材料の支払代金の決済については,下請代金との相殺によらず,別途支払わせる方法でもよいですか。

 A. 別途支払わせる方法でも問題ありませんが,有償で支給した原材料の代金を,これを用いて製造した製品の下請代金よりも早く支払わせてはいけません。

Q32 手形期間が120日を超える手形は割引困難な手形であるとのことですが,その理由・経緯は何ですか。また,どのような措置が採られるのですか。

 A. 公正取引委員会及び中小企業庁は,昭和41年以降,支払手形の手形期間を繊維製品に係る下請取引においては90日以内,その他の下請取引については120日以内にするように指導してきました。
 現在では,上記手形期間以内の手形を交付することが商慣習になっており,公正取引委員会及び中小企業庁は,上記手形期間を超えるいわゆる長期手形は,下請法第4条第2項第2号の規定(割引困難な手形の交付の禁止)に違反するおそれがあるものとして取り扱い,全て上記期間内に改善するよう指導しています。

Q33 年末セールの販売活動の手伝いとして,下請事業者から無償で人員を派遣してもらうことを考えています。当該セールでは下請事業者の製品も販売するため,下請事業者にとっても利益があるものと考えますが,下請法上の問題がありますか。

 A. 下請事業者の金銭・労働力の提供が下請事業者の直接の利益につながることの根拠を明確にしないで提供を要請することは,不当な経済上の利益の提供要請として下請法第4条第2項第3号の規定に違反するおそれがあります。よって,例えば,下請事業者が本件セールに手伝いとして人員を派遣することでどれだけの利益が見込めるか,合理的根拠を示して明らかにし,それが人員を派遣することによって発生する不利益を上回ることを明確に示して,下請事業者の同意を得て人員を派遣させれば,不当な経済上の利益の提供要請には該当しませんが,そうでなければ下請法違反のおそれがあります。

Q34 デザインの作成委託において,当初の発注内容は下請事業者に複数のデザインを提出させ,その中から1つを採用し親事業者に知的財産権を譲渡させるというものでしたが,納品後,採用デザインだけではなく不採用デザインの知的財産権も譲渡させることとしたいのですがよいですか。

 A. 当初の発注内容にない不採用デザインに係る知的財産権の譲渡を下請事業者に無償で要求することは,不当な経済上の利益の提供要請として下請法第4条第2項第3号の規定に違反するおそれがあります。この場合,親事業者と下請事業者は双方よく話合いの上,不採用デザインの知的財産権に係る譲渡対価を決定する必要があります。

Q35 製造委託した金型の納品に当たり,製造の過程で下請事業者が作成した金型の図面を無償で提供させるよう要請することは,不当な経済上の利益の提供要請に該当しますか。

 A. 金型の製造委託を行った際に,下請法第3条により交付を義務付けられた発注書面(3条書面)上の給付の内容に金型の図面が含まれていないにもかかわらず,金型の納入に併せて当該図面を納品するよう要請した場合に,不当な経済上の利益の提供要請として下請法第4条第2項第3号の規定に違反するおそれがあります。
 金型と併せてその図面を提供させたいという場合には,別途対価を支払って買い取るか,又はあらかじめ発注内容には金型の図面を含むことを明らかにし,当該図面を含んだ対価を下請事業者との十分な協議の上で設定して発注する必要があります。

Q36 下請事業者との契約に当たり瑕疵担保期間を3年と定めましたが,当社のユーザーに対する瑕疵担保期間は1年です。この場合,下請法上問題となりますか。

 A. ユーザーに対する瑕疵担保期間が1年である場合は,下請事業者の給付に瑕疵がある場合に親事業者が費用を負担せずにやり直しを求めることができるのは受領後1年(ユーザーに対する瑕疵担保期間と同じ期間)までです。下請事業者との間でそれ以上に長い瑕疵担保契約を締結することは直ちに問題となるものではありませんが,契約の定めにかかわらず1年を超えて費用の全額を負担することなくやり直しさせることは下請法違反となります。

Q37 親事業者が発注を取り消す際には,下請事業者が給付の目的物を作成するために要した費用を全額負担する必要があるとのことですが,例えば,下請事業者が当該給付の目的物の作成に必要な機器と人員を手配している場合に,下請事業者に解約可能な範囲は解約してもらい,解約できずやむを得ず負担することとなった部分を負担すれば問題ないと理解してよいですか。

 A. 結果として下請事業者が負担することとなった費用を親事業者が全て負担すれば,不当な給付内容の変更(下請法第4条第2項第4号違反)には該当しません。

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