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三菱ふそうトラック・バス株式会社及び日産ディーゼル工業株式会社によるバスの相互OEM供給について

平成18年12月15日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,事業者等の活動に係る事前相談制度に基づく,三菱ふそうトラック・バス株式会社及び日産ディーゼル工業株式会社からの相談の申出について,平成18年12月15日,下記のとおり回答を行った。

1 本件相談に係る行為の概要

 本件は,三菱ふそうトラック・バス株式会社及び日産ディーゼル工業株式会社が,平成19年4月をめどに,新たな排出ガス規制に適合したバスの供給を可能にするため,大型及び中型バスの一部について,エンジン及び完成車の相互OEM(Original Equipment Manufacturing:相手先ブランドによる受託生産)供給を行おうとするものである。
 なお,各当事会社は,本件提携後も販売活動は独立して行うとともに,当事会社の間で,販売に係る情報交換が行われないための措置を講ずるとしている。

2 本件相談に対する独占禁止法上の考え方

(1)一定の取引分野

 バスは,その大きさや用途に応じて,大型,中型及び小型並びに観光及び路線の区分があるが,いずれも製造技術や設備は共通しており,ユーザーも大半がバス事業者であり,共通していることから,一定の取引分野は我が国におけるバスの製造販売分野と考えられる。
 しかしながら,本件提携は,大型及び中型バスの相互OEM供給であることから,国内の大型及び中型バスの製造販売における競争に及ぼす影響について検討した。

(2)本件に関する検討

 本件は,バスの製造販売分野において競争関係に立つ事業者の間の提携であることから,不当な取引制限の観点から検討する。
 バスの製造販売分野は,寡占的な市場構造にあり,本件提携に係る大型及び中型バスの供給実績に占める当事会社のシェアの合計は約40%である。
 しかしながら,
[1] 本件提携に係る各当事会社は,主として系列の販売会社からの発注を受けて製造を行っており,本件提携後も販売活動は独立に行うとともに,当事会社の間で,販売に係る情報交換が行われないための措置を講ずるとしている。したがって,本件提携が,当事会社間における販売価格や販売先の調整手段に利用されるおそれがあるものとは認められない
[2] 各当事会社は,本件提携に当たり製造設備の廃棄などを行うものではなく,またOEM供給数量について,あらかじめ制限を設けるものでもない。したがって,本件提携が,当事会社間における供給数量に関する調整を行うための手段に利用されるおそれがあるものとは認められない
[3] 大型及び中型バスの販売分野においては,当事会社以外にも販売シェア30%超及び約28%を有する有力な競争業者が存在している
[4] バスは受注生産であり,個別のユーザーごとに,価格,購入台数,購入時期,仕様等の取引条件が,交渉を通じて決定されるため,同じ車種であっても,仕様の内容等の条件によって販売価格が大きく異なることから,当事会社間で価格等に関する意識的な調整が行われるおそれは小さい
[5] ユーザーであるバス事業者は,自らバスのメンテナンス等を行うなど,バスに関する豊富な情報を持つとともに,複数のバスメーカーから見積りを取り,自らも情報を収集し,又は入札制度を導入するなど,十分な価格交渉力を有していると認められる
ことから,以上の事項を総合的に勘案すれば,本件提携によって,我が国におけるバスの製造販売分野における競争が実質的に制限される状況が生じるものとは認められない。

3 結論

 以上の点を前提とすれば,当事会社の行為は,独占禁止法上問題となるものではない。
 なお,本回答に際しての判断の基礎となった事実に変更が生じた場合その他本回答を維持することが適当でないと認められる場合には,文書により本回答の全部又は一部を撤回することがある。この場合には,このような撤回をした後でなければ,本件相談の対象とされた行為について,法的措置を採ることはない。

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問い合わせ先

公正取引委員会事務総局経済取引局取引部相談指導室
電話 03-3581-5481
ホームページ http://www.jftc.go.jp

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