第4 公正競争規約の制度

1 概  要
 公正競争規約(以下「規約」という。)は,事業者又は事業者団体が,
景品表示法第10条の規定に基づき,当委員会の認定を受けて,過大な景品
類の提供又は不当な表示を防止するために自主的に定める基準である。こ
れは,それぞれの関係業界の発意と判断により設定されるものであるが,
当委員会は,積極的に関係業界に対し制度の趣旨を説明し,景品や表示に
ついてその適正化の必要な業界に対しては,規約を設定するよう要望し,
設定に当たって具体的な指導を行っている。
 また,規約の認定に当たっては,一般消費者及び関連事業者の利益を害
するものであってはならないので,当該業界の意見だけでなく,関連事業
者,一般消費者及び学識経験者の意見がこれに十分反映されるよう努めて
いる。
 本年度末現在における規約の認定件数は,景品関係51件,表示関係103
件,計154件となっている(附属資料10-2表,10-3表)。
 また,告示の変更,関係法規の改正,業界における競争実態の変化,消
費者意識の変化等を踏まえ,現行の規約の内容について適宜見直しの指導
を行っている。特に景品類の提供の制限に関する公正競争規約について
は,その内容が最近の経済実態の変化を踏まえたものとなるように,関係
公正取引協議会に見直しを指導してきた結果,本年度末までにすべての見
直し及び必要に応じた緩和を完了している。
2 新たに認定した規約
(1) 景 品 関 係
 本年度において新たに認定した景品類の提供の制限に関する規約はな
かった。
(2) 表 示 関 係
 本年度において新たに認定した表示に関する規約は,食肉の表示に関
する規約4件,主催旅行の表示に関する規約,ハム・ソーセージ類の表
示に関する規約,電子鍵盤楽器の表示に関する規約,磁気メディア製品
の表示に関する規約,銀行業における表示に関する規約の計9件であっ
た。
ア 食肉の表示に関する規約
○ 食肉の表示に関する公正競争規約(岩手県)
(認定 平成4年4月8日 平成4年公正取引委員会告示第16号)
○ 食肉の表示に関する公正競争規約(富山県)
(認定 平成4年4月24日 平成4年公正取引委員会告示第23号)
○ 食肉の表示に関する公正競争規約(青森県)
(認定 平成4年5月1日 平成4年公正取引委員会告示第24号)
○ 食肉の表示に関する公正競争規約(鳥取県)
(認定 平成5年2月10日 平成5年公正取引委員会告示第4号)
(ア) 経  緯
 当委員会は,岩手県 富山県,青森県及び鳥取県における食肉業
界から認定の申請のあった規約案について,慎重に検討した結果,
景品表示法第10条第2項各号の要件に適合するものであると認め,
これを認定した。
 なお,規約の内容は4県とも同一である。
(イ) 概  要
a 対象事業者
 本規約の対象事業者は,県内の食肉の販売業者である。
b 必要表示事項
 事業者は,自己の販売する食肉について,次に掲げる事項を表
示しなければならない。
(a) 食肉の種類,部位,用途及び形態別名称
(b) 輸入食肉にあってはその旨
(c) 量目と販売価格(原則として100グラム単位で表示する。)
(d) 冷凍食肉にあってはその旨
(e) 事前包装された食肉については,上記のほかに加工年月日,
加工者の氏名又は名称及び加工所の所在地
c  種類の異なる食肉を事前に混合して販売するひき肉について
は,その食肉の種類を多い順に表示する。
d  不当表示の禁止
e  値引販売の表示基準
イ 主催旅行の表示に関する公正競争規約
(認定 平成4年5月26日 平成4年公正取引委員会告示第26号)
(ア) 経  緯
 当委員会は,旅行業公正取引協議会から認定申請があった「主催
旅行の表示に関する公正競争規約(案)」について,平成4年4月22
日,公聴会を開催し,一般消費者等関係者の意見を聴取して慎重に
検討した結果,景品表示法第10条第2項各号の要件に適合すると認
め,これを認定した。
(イ) 概  要
a 適 用 範 囲
 日本国内において募集する主催旅行に関して行う邦文の広告そ
の他の表示
b 対象事業者
 旅行業法第3条の登録を受けて旅行業を営む者
c 必要表示事項
(a) パンフレットの必要表示事項
・ 主催旅行業者(代理して契約する場合にあっては当該代理
人)の氏名又は名称及び住所並びに登録番号
・ 旅行の目的地及び出発日その他の日程に関する事項
・ 運送,宿泊又は食事のサービスの内容に関する事項
・ 旅行者が旅行業者に支払うべき対価に関する事項
・ 添乗員等の同行の有無
・ 旅行代金に含まれていない旅行に関する経費であって,旅行
者が通常必要とするもの(渡航手続諸費用、超過手荷物料金、クリーニング代等)
・ 契約の申込方法及び契約の成立に関する事項
・ 最少催行人員
(b) 新聞,雑誌等による広告の必要表示事項
 パンフレットの必要表示事項に準ずるが,パンフレットが用
意されている場合は,その一部を省略することができる。
d 特定事項の表示基準
(a)  旅行目的地の風物等に関する写真,イラストの使用は,原則
として,日程に含まれているものに限る。旅行目的地のイメー
ジ,旅情等を写真又はイラストを用いて表現するときは,その
写真又はイラストがイメージである旨を表示する。
(b)  旅行目的地の気候,気温等の表示を行う場合は,客観的根拠
のある数字(気象機関その他当該国の関係機関が発表した数
字)に基づいたものを表示する。
(c)  オプショナルツアーについて表示する場合は,主催者,ツ
アー内容 料金,申込方法,最少催行人員等を表示する。
(d)  旅行代金を自社の主催する同一の内容の旅行で団体航空運賃
が高い時期(ピーク等)の代金と比較対照して表示するとき
は,対照となる代金の適用時期を明確に表示する。
e 特殊旅行の表示基準
(a)  ホームステイツアーについて表示する場合は,ホームステイ
の意義,参加者の心得,語学研修の実施条件等についても表示
する。
(b)  モニター旅行について表示する場合は,依頼する事項,報告
書の形式,枚数,報酬(旅行代金と区別して表示)についても
表示する。
f 二重価格表示の禁止
主催旅行の旅行代金について,一般価格,通常販売価格,一般
標準価格,市価等と比較した二重価格表示をしてはならない。
g 不当表示の禁止
(a)  事実に反して,公的機関その他の団体による「後援」又は
「協賛」があるかのように誤認されるおそれがある表示
(b)  一般消費者に広く適用される割引価格を優待価格と表示する
ことにより,その値引きが特定の者に与えられた優遇であると
誤認されるおそれがある表示
ウ ハム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約
く認定 平成4年9月7日 平成4年公正取引委員会告示第35号)
(ア) 経  緯
 当委員会は,ハム・ソーセージ類業界から認定申請があった「ハ
ム・ソーセージ類の表示に関する公正競争規約(案)」について,
平成4年6月23日,公聴会を開催し,一般消費者等関係者の意見を
聴取して慎重に検討した結果,景品表示法第10条第2項各号の要件
に適合するものであると認め,これを認定した。
(イ) 概  要
a 対象品目
 農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律に基づく
ハム類,プレスハム,混合プレスハム,ソーセージ,混合ソー
セージ及びベーコン類,並びにこれに基づくものではないが一般
に販売されている食肉製品(無塩せきハム・ベーコン,焼豚,
ジャーキー等)であって,容器又は包装に密封されたもの
b 対象事業者
 ハム・ソーセージ類を製造又は輸入して販売する者及び自己の
商標・名称を表示して販売する者
c 必要表示事項
 次の事項を,容器又は包装の見やすい場所に邦文で明瞭に表示
する。
(a) 品名
「品名」の文字の後に「ロースハム」等と表示する。
(b) 原材料名(食品添加物を含む)
「原材料名」の文字の後に使用量の多いものから順に表示す
る。
(c) 内容量
「内容量」の文字の後にグラム等で表示する。
(d) 製造年月日
「製造年月日」の文字の後に表示する。
(e) 事業者名及び住所
「製造者」,「輸入者」又は「販売者」の文字の後に表示す
る。
(f) 賞味期間
開封前の賞味期間が3か月以内のものに「賞味期間」の文字
の後に表示する。
(g) 保存方法
「保存方法」の文字の後に「10℃以下で保存すること」な
どと表示する。
(h) 輸入品及び原産国について誤認されるおそれがある国産品に
あっては,原産国名
d 特定事項の表示基準
(a) 「オールポーク」等,原料肉が全て特定の原料肉である旨の
表示
 単一の原料肉を使用し,結着材料(でん粉,大豆たん白等)
等を含まない場合にのみ表示することができる。
(b) 「鹿児島産豚使用」等,特定の品種,産地の原料肉を使用し
ている旨の表示
 使用している製品全体に占める使用割合が50%を越えたもの
に表示することができ,かつ,その使用割合を併記しなければ
ならない。
(c) 「手造り」,「手造り風」等の表示基準
 次のすべての条件に合致したものについてのみ表示すること
ができる。
・ 良質の原料肉を使用し,長期間熟成したもの
・ 自動化された機械又は装置を用いないもの
・ 結着材料を含まないもの
・ 発色剤,調味料,結着補強剤,酸化防止剤,香辛料抽出物
以外の食品添加物を含まないもの
(d) 「あらびき」,「細びき」等の表示基準
 「あらびき」……肉挽機プレート目5mm以上で1回挽いた肉
又はこれと同程度のものを原料としたもの
に表示することができる。
 「細びき」………肉片粒子が残っていないものに表示するこ
とができる。
(e) 「塩分ひかえめ」,「脂肪分ひかえめ」等の表示基準
 日本食品標準成分表の含量の70%以下の場合に表示すること
ができる。
(f) 「無添加」,「不使用」等ある種の原材料又は添加物を使用し
ていない旨の表示
・ 特定の用途のために製造されたものについて表示することが
できる。
・ 製品の内容又は品質について特に説明する必要がある場合に
限り,説明文において強調しない範囲で表示することができ
る。
e 次に掲げる表示は,不当表示として禁止される
(a)  基準に合致しない内容の製品について,手造り,手造り風で
あると誤認されるおそれがある表示
(b)  客観的な根拠に基づかないで,品質について特に優良である
と誤認されるおそれがある表示
・ 客観的な根拠に基づかない「特級」,「特選」,「最高級」,「熟
成」等の文言
・ 「天然」,「自然」,「純」,「純粋」等の文言
ただし,家畜の腸等を使用した場合の「天然腸使用」等は
表示することができる。
(c)  製品又は原材料について,種類,産地を誤認されるおそれが
ある表示
・ 他の原料肉を使用しているにもかかわらず,特定の原料肉の
みを使用していると誤認されるおそれがある「原料肉○○
肉」,「○○肉と○○肉」等の用語
・ 客観的な根拠に基づかない「名産」,「特産」等の文言
(d)  自己の取り扱う他の商品又は自己の他の事業について受けた
賞,推奨等を当該商品について受けたものであるかのように誤
認されるおそれがある表示
エ 電子鍵盤楽器の表示に関する公正競争規約
(認定 平成4年11月30日 平成4年公正取引委員会告示第50号)
(ア) 経  緯
 当委員会は,電子鍵盤楽器規約制定準備委員会から認定申請が
あった「電子鍵盤楽器の表示に関する公正競争規約(案)」につい
て,平成4年10月27日,公聴会を開催し,一般消費者等関係者の意
見を聴取して慎重に検討した結果,景品表示法第10条第2項各号の
要件に適合すると認め,これを認定した。
(イ) 概  要
a 対象品目
 一般消費者向けに供される電子鍵盤楽器(電子ピアノ及び電子
オルガン)
b 対象事業者
 電子鍵盤楽器を製造又は輸入して販売する事業者及び電子鍵盤
楽器を販売する事業者
c 新品電子鍵盤楽器の表示
(a) 本体の必要表示事項
・ 商品名又は商標及び機種名
・ 輸入品については,その原産国名(国名で表示することが適
切でない場合は,原産地名),原産国について誤認するおそ
れがある国産品については,国産品である旨
・ 製造時期(暦年の年単位で表示する。)
・ 製造業者等の氏名又は名称
(b) カタログの必要表示事項
・ 電子ピアノ又は電子オルガンである旨
・ 商品名又は商標及び機種名
・ ソフトの互換性に関する事項
互換性表示の具体例は,次のとおりである。
「○○シリーズの演奏用ソフトは,本△△シリーズには,使
用できません。」
・ 付属品又はサービスの内容
d 中古電子鍵盤楽器の表示
(a) 店頭等における必要表示事項
・ 中古品である旨
(例)「中古電子ピアノ」「中古電子オルガン」
・ 商標及び機種名
・ 販売価格
・ 販売価格に含まれる付属品又はサービスの内容等
(b) 再調整品の表示
 中古電子鍵盤楽器に整備調整を施した商品で,6か月以上の
保証期間があるものに限り,「中古・再調整品」と中古である
旨を併記して表示できる。
e 特定事項の表示基準
(a) 写真等と販売価格の併用
 写真,イラスト等と販売価格を同一面に表示する場合は,写
真,イラスト等に使用した商品名等とその販売価格とを対応さ
せて表示する。
(b) 競合製品との比較表示
 競合製品との比較表示をする場合は,その具体的根拠を明示
する。また,自社の既往製品との比較表示の場合は,その旨及
び比較対照する機種名を明示する。
f 不当表示の禁止
(a) 新品電子鍵盤楽器に関する不当表示
・ 電子ピアノ又は電子オルガンでないものを,電子ピアノ又は
電子オルガンであるかのように一般消費者に誤認されるおそ
れがある表示
・ 国内で製造した電子鍵盤楽器について,あたかも外国で製造
したものであると,又は外国で製造した電子鍵盤楽器につい
て,あたかも国内若しくは当該製造国以外の外国で製造した
ものであると一般消費者に誤認されるおそれがある表示
・ 外観,性能等の一部分の特徴を強調することにより,あたか
も全体が優良であるかのように一般消費者に誤認されるおそ
れがある表示
(b) 中古電子鍵盤楽器に関する不当表示
・ 中古品についての「新中古」,「新古品」等の表示
・ 補修,整備等を行っていない中古品についての「整備調整済
み」等の表示
・ 中古電子鍵盤楽器についての二重価格表示
オ 磁気メディア製品の表示に関する公正競争規約
(認定 平成5年1月21日 平成5年公正取引委員会告示第3号)
(ア) 経  緯
 当委員会は,磁気メディア製品業界から認定申請があった「磁気
メディア製品の表示に関する公正競争規約(案)」について,平成
4年10月26日,公聴会を開催し,一般消費者等関係者の意見を聴取
して慎重に検討した結果,景品表示法第10条第2項各号の要件に適
合すると認め,これを認定した。
(イ) 概  要
a 対象品目
 一般消費者向けに供される磁気メディア製品(オーディオカ
セットテープ,ビデオカセットテープ,フロッピーディスク等の
録音用・録画用磁気テープ及び磁気ディスク)
b 対象事業者
 磁気メディア製品を製造して販売する事業者及び輸入して販売
する事業者並びにこれらに準ずる事業者
c 必要表示事項
 次の事項を,磁気メディア製品の本体(包装を含む)に明瞭に
表示し,下記(a)から(g)までは一括表示とする。
(a) 事業者の氏名又は名称
(b) 品名
 オーディオカセットテープ,マイクロカセットテープ,ビデ
オカセットテープ,3.5インチフロッピーディスク等と表示す
る。
(c) 適応システム及びグレードがある場合は当該グレード
・ 適応システムは,録音用磁気テープにはノーマルポジショ
ン、ハイポジション、メタルポジション、録画用磁気テープ
にはVHS,S-VHS,ベータ等を,磁気ディスクにはタ
イプ別(記録面,記録密度,トラック密度)をそれぞれ表示
する。
・ グレード表示については特定事項の表示基準による。
(d) 録音・録画時間又は記憶容量
(e) 原産国名
(f) 問い合わせ先電話番号
(g) 取り扱い上又は保管上の注意事項
文例  「ご使用後は所定のケースに入れ,高温多湿,直射日
光,磁気,チリ・ホコリの多い場所及びカビの発生し
やすい場所はさげて保管してください。」
d 特定事項の表示基準
(a)  品質,性能等についてより上位のグレード表示をする場合
は,客観的事実に基づく具体約数値又は根拠を付記することと
する。
 また,ビデオカセットテープについて,ハイグレード表示を
する場合はスタンダードタイプより輝度特性,カラー特性のう
ち少なくとも1項目以上について優位性を有するものであるこ
ととする。
(b)  「希望小売価格」を表示する場合は,当該価格は参考価格で
ある旨を併記する。
e 不当表示の禁止
(a)  国内で製造した磁気メディア製品について,あたかも外国で
製造したものであると,又は外国で製造した磁気メディア製品
について,あたかも国内で若しくは当該製造国以外で製造した
ものであるかのように誤認されるおそれのある表示
(b)  公共的機関その他の団体から認定,推奨を受けていないもの
に「認定」,「推奨」等の表現をすることにより,実際のものよ
りも優良であると誤認されるおそれがある表示
(c)  磁気メディア製品の特定部分の品質,性能等を著しく強調す
ることにより,あたかも全体が優良であると誤認されるおそれ
がある表示
カ 銀行業における表示に関する公正競争規約
(認定 平成5年3月8日 平成5年公正取引委員会告示第12号)
(ア) 経  緯
 当委員会は,全国銀行公正取引協議会から認定申請のあった「銀
行業における表示に関する公正競争規約(案)」について,平成5
年2月16日,公聴会を開催し,一般消費者等関係者の意見を聴取し
て慎重に検討した結果,景品表示法第10条第2項各号の要件に適合
するものであると認め,これを認定した。
(イ) 概  要
a 対象商品等
(a)  預貯金等(預金,貸付信託,合同運用指定金銭信託,金融債
等)
(b)  貸出(住宅ローン,カードローン等)
(c)  サービス(内国為替,外国為替,現金自動機,ホームバンキ
ング,貸金庫,両替,各種証明書発行等)
(d)  資金量等(資金量,収益量,店舗網等)
b 対照事業者
銀行業を営む者
c 必要表示事項
(a) 預貯金等 金利を表示する場合には,併せて,次の事項を
明瞭に表示する。
・ 期間の定めのある預貯金等の場合には表示金
利が適用されるために必要な預入等の期間
・ 表示金利が適用されるために必要な最低の預
入等の金額及び付利単位
・ 税引後の金利
・ 預入等の期間中の金利変動の有無
・ 元本保証のない預貯金等の場合にはその旨
・ 残高の多寡により表示金利と異なる金利が適
用される預貯金等の場合にはその旨及び当該
異なる金利のうちの最低のもの。
・ 中途解約又は中途換金以外の払出しの際に手
数料が徴収される預貯金等の場合には当該手
数料の金額又は料率
・ 中途解約又は中途換金ができない預貯金等の
場合にはその旨
・ 表示有効期限
・ 利回りにより表示する場合には,上記事項の
ほか,適用利率及び付利方式
(b) 貸出 金利を表示する場合には,併せて,次の事項を
明瞭に表示する。
・ 貸出期間の定めがある場合にはその期間
・ 貸出限度額
・ 物的担保の要否
・ 貸出期間中の金利変動の有無
・ 別途,手数料,信用調査費,集金費,保証
料,保険料その他何らかの名義をもってする
を問わず,信用供与に際し,借主から金銭を
受け取るときは,そのすべての金額又は料率
・ 表示有効期限
(c) サービス サービスにかかわる手数料を表示する場合には
当該サービスの具体的内容及び表示有効期限
(d) 資金量等
・ 資金量等を表示する場合には最新の数値を用
いるとともに,その根拠及び算出日を明瞭に
表示する。
・ 業界における序列を表示する場合には,最新
の数値に基づくものとし,併せて客観的根拠
を明瞭に表示する。
d 金利の表示基準
(a)  金利の表示は,年利建てとし,「パーセント」により表示す
る。
(b)  預貯金等の利回り表示は,小数点第3位以内とする。
e 特定用語の表示基準
(a)  最上を意味する用語(最高,最良等)は,客観的事実に基づ
く具体的数値及び根拠を表示する場合にのみ使用することがで
きる。
(b)  唯一性を意味する用語(我が国初,当行だけ等)は,客観的
事実に基づく具体的数値または根拠に基づく場合にのみ使用す
ることができる。
f 比較表示の基準
金融商品を比較表示する場合は次の基準により行う。
(a)  客観的事実に基づく具体的数値または客観的根拠を示すこ
と。
(b)  表示の時点において現に提供されているもので,社会通念上
または取引通念上,同等のものと認識されているものと比較す
ること。
(c)  商品・サービスを構成する一部の要素のみを恣意的に取り出
して比較し,全体が優良であるかのように表示しないこと
(d)  預貯金等にあっては,表示の時点において現に有効である相
互の金利を表示し,預入等の期間・金額が同一であり,相互の
預貯金等が期間の定めのある預貯金等でかつ固定金利方式であ
ること。
なお,(a)~(d)は,自己の提供する預金等のうち,預金(普通
預金を除く。),貸付信託,合同運用指定金銭信託等の信託又
は債券を相互に比較していずれかの有利性を明白に表示する場
合にも準用するものとする。
g 不当表示の禁止
(a)  上記cからfまでに規定する事項についての虚偽又は誇大な
表示で,実際のもの又は競争関係にある他者に係るものよりも
著しく優良または有利であると誤認されるおそれのある表示
(b)  実際には,自ら行っていない業務をあたかも行っているかの
ように誤認されるおそれのある表示
(c)  自己の供給するサービスについて,実際には手数料を徴求す
るにもかかわらず,無料で利用できるかのように誤認されるお
それのある表示
(d)  商品・サービスに関する具体的な情報を提供するためのもの
ではなく,競争関係にある他者又はその商品・サービスを陥れ
るため,ことさらその欠点を指摘するような誹謗、中傷の表示
(e)  その他,実際のもの又は競争関係にある他者に係るものより
も著しく優良又は有利であると誤認されるおそれのある表示
3 規約の変更
 平成4年度に変更の認定を行った規約は,景品関係では,洋酒製造業に
おける景品類の提供の制限に関する公正競争規約など計14件,表示関係で
は,自動車の表示に関する公正競争規約など計16件である。
(1) 景 品 関 係
ア 洋酒製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年4月1日 平成4年公正取引委員会告示第18号)
 総付、事業者景品の規定について変更を行った。
イ 果実酒製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年4月1日 平成4年公正取引委員会告示第19号)
 総付、事業者景品の規定について変更を行った。
ウ 合成清酒・しょうちゅう甲類及び原料用アルコールの製造業におけ
る景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年4月28日 平成4年公正取引委員会告示第25号)
 総付、事業者景品の規定について変更を行った。
エ ビール卸売業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年9月9日 平成4年公正取引委員会告示第40号)
 総付、事業者景品の規定について変更を行った。
オ 清酒製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年9月9日 平成4年公正取引委員会告示第41号)
 事業者景品,景品提供の手続の規定について変更を行った。
力 しょうちゅう乙類製造業における景品類の提供の制限に関する公正
競争規約
(認定 平成4年9月9日 平成4年公正取引委員会告示第42号)
 事業者景品,景品提供の手続の規定について変更を行った。
キ 洋酒製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年9月9日 平成4年公正取引委員会告示第43号)
 事業者景品の規定について変更を行った。
ク 果実酒製造業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年9月9日 平成4年公正取引委員会告示第44号)
 事業者景品の規定について変更を行った。
ケ 合成清酒・しょうちゅう甲類及び原料用アルコールの製造業におけ
る景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年9月9日 平成4年公正取引委員会告示第45号)
 事業者景品の規定について変更を行った。
コ 酒類卸売業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年11月12日 平成4年公正取引委員会告示第49号)
 事業者景品の規定について変更を行った。
サ みそ業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年12月1日 平成4年公正取引委員会告示第52号)
 懸賞,総付,見本,事業者景品の規定について変更を行った。
シ しょうゆ業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年12月1日 平成4年公正取引委員会告示第54号)
 懸賞 総付 見本,事業者景品の規定について変更を行った。
ス ソース業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成4年12月1日 平成4年公正取引委員会告示第56号)
 懸賞,総付,事業者景品の規定について変更を行った。
セ タイヤ業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約
(認定 平成5年3月4 日 平成5年公正取引委員会告示第6号)
 総付,懸賞,事業者景品の規定について変更を行った。
(2) 表 示 関 係
ア 自動車の表示に関する公正競争規約
(認定 平成4年4月16日 平成4年公正取引委員会告示第20号)
 中古自動車の車両状態の表示等,違反に対する措置,違反に対する
決定に関する規定について変更を行った。
イ 食肉の表示に関する公正競争親約く栃木県)
(認定 平成4年6月2日 平成4年公正取引委員会告示第27号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
ウ 食肉の表示に関する公正競争規約(埼玉県)
(認定 平成4年6月2日 平成4年公正取引委員会告示第28号)
 不当表示事項の規定について変更を行った。
エ 食肉の表示に関する公正競争規約(神奈川県)
(認定 平成4年7月7日 平成4年公正取引委員会告示第29号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
オ 食肉の表示に関する公正競争規約(宮城県)
(認定 平成4年7月7日 平成4年公正取引委員会告示第30号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
力 食肉の表示に関する公正競争規約(静岡県)
(認定 平成4年7月30日 平成4年公正取引委員会告示第32号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
キ 食肉の表示に関する公正競争規約(愛知県)
(認定 平成4年8月26日 平成4年公正取引委員会告示第33号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
ク 食肉の表示に関する公正競争規約(東京都)
(認定 平成4年8月26日 平成4年公正取引委員会告示第34号)
 不当表示事項,量目等の規定について変更を行った。
ケ 食肉の表示に関する公正競争規約(大阪府)
(認定 平成4年8月27日 平成4年公正取引委員会告示第36号)
 不当表示事項の規定について変更を行った。
コ 食肉の表示に関する公正競争規約(京都府)
(認定 平成4年8月27日 平成4年公正取引委員会告示第37号)
 不当表示事項の規定について変更を行った。
サ 食肉の表示に関する公正競争規約(長野県)
(認定 平成4年9月7日 平成4年公正取引委員会告示第38号)
 不当表示事項の規定について変更を行った。
シ 食肉の表示に関する公正競争規約(千葉県)
(認定 平成4年9月7日 平成4年公正取引委員会告示第39号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
ス 食肉の表示に関する公正競争規約(岐阜県)
認定 平成4年10月16日 平成4年公正取引委員会告示第47号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
セ 食肉の表示に関する公正競争規約(山形県)
(認定 平成4年10月16日 平成4年公正取引委員会告示第48号)
 冷凍した食肉の表示に関する事項,不当表示事項,量目等の規定に
ついて変更を行った。
ソ ピアノの表示に関する公正競争規約
(認定 平成5年1月13日 平成5年公正取引委員会告示第1号)
 二重価格表示,オープン懸賞の制限に関する規定等について変更を
行った。
夕 酒類小売業における酒類の表示に関する公正競争規約
(認定 平成5年1月20日 平成5年公正取引委員会告示第2号)
 酒類の級別に関する規定等について変更を行った。
4 公正取引協議会等に対する指導
 当委員会は,公正取引協議会(規約の運用を目的として,規約に参加す
る事業者及び事業者団体により結成されている。以下「協議会」とい
う。)に対し,規約の適正な運用を図るため,協議会の行う事業の遂行,
事業の処理等について指導を行っている。
 本年度においても,協議会が行った規約の実施状況調査,商品の試買検
査会,審査会等について指導を行うとともに,各都道府県の行った規約対
象商品の試買検査の結果により,協議会に対し,問題点の処理,改善等に
ついて指導を行った。
 さらに,景品規約の内容が現在の経済実態と適合しているかどうか検討
を行うよう,協議会に対し指導を行った結果,本年度末までにすべての見
直し及び必要に応じた緩和を完了した。
 また,協議会は,規約の実施上必要な事項について,規約の定めるとこ
ろにより,施行規則,運用基準等を設定し,規約の円滑な運用を期してい
るが,これら施行規則等の設定・変更に当たっても,当委員会は積極的に
指導を行っている。本年度における規約の施行規則の設定・変更は,設定
が14件,変更が53件,計67件であった。
 なお,各協議会の業務の推進及び連携・協力を緊密にし,規約の適正か
つ円滑な施行を図るため,社団法人全国公正取引協議会連合会(会長 石
原 俊)に対し,①規約遵守状況実態調査 ②公正取引協議会等の会員に
対する研修業務及び③規約制度等の普及・啓発業務についてそれぞれ調査
等を委託した。
 また,平成5年2月2日に公正取引協議会事務局長会議を開催し,共通
の問題点の検討,業務処理の改善の研究等を行った。
5 設定指導中の規約
 本年度末現在で,設定を指導している規約は,表示関係では,即席め
ん,食肉(未設定県)等がある。

第5 都道府県における運用状況

1 概  要
 本年度において都道府県が処理した景品表示違反事件は,3,408件であ
る。
 違反行為の未然防止に大きな役割を果たしている事前相談の件数は,
2,995件であり,その内容を見ると,景品関係では,提供できる景品類の
限度額に関する相談が多く,表示関係では,二重価格表示や食品の表示に
関する相談が多かった。
2 違反事件の処理状況
 本年度において,都道府県知事が景品表示法第9条の2の規定に基づい
て行った指示の件数は3件であった。また,注意の件数は3,405件(景品
812件,表示2,593件)となっており,このうち過大な景品関係では,懸賞
景品告示違反及び総付景品告示違反事案がほとんどを占め,不当表示関係
では,価格表示に関する事案が相当数を占めている。
3 その他の活動
 公開試買検査会については,すべての都道府県が開催しており,その対
象となった品目は,食品類が中心となっている。これを品目別に見ると,
表示の公正競争規約が設定されているものでは,観光土産品,食肉等が,
設定されていないものでは,即席めん,味噌,ミネラルウォーターが取り
上げられている。
 また,各都道府県は,一般消費者,事業者等に対する説明会の開催等景
品表示法に関する普及・啓発活動に力を入れるとともに,市町村等関係公
的機関との協力体制の整備に努めている。
4 都道府県に対する指導
 当委員会は,都道府県における景品表示法の円滑・適正な運用を確保す
るために,運用基準の設定,運用解釈の明確化,全国都道府県景品表示法
主管課長会議及びブロック別都道府県景品表示担当者会議の開催,初任者
修会の開催,都道府県の行う公開試買検査会及び景品表示法の説明会への
出席その他経常的に連絡・指導を行っている。