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第164回国会 参議院予算委員会(平成十八年三月二十四日(金曜日))

(末松信介議員(自由民主党)の質問に対する答弁)
□末松信介君

 おはようございます。自由民主党の末松信介でございます。
 私は、まず、新聞の特殊指定見直しについて公正取引委員会並びに内閣官房長官にお尋ねをいたします。
 新聞の全国統一価格での販売を定めた特殊指定の見直しを公正取引委員会が今検討を進めておられます。六月ごろ結論を得たいとされているわけであります。これについて各党、懇話会を設置されたりしまして、いろんな議論を今交わされているわけでございます。私ども自由民主党でもかなりの議員が反対を唱えているというように仄聞をいたしているところでございます。
 特殊指定や再販制度のことにつきましては委員の先生方も御存じの方多いと思うんですけれども、念のため、資料として配付をいたしました。
 特殊指定が見直されますと、販売店との間で過度の競争が起こって価格に影響が与えられることが予想をされます。そうなると、配達コストなどに問題が起きまして、住宅がまばらな地域には基本的に宅配が困難になってくるという可能性が出てまいります。
 郵政民営化のときにも、ユニバーサルサービスを維持できるかどうかということが大変重要な問題の一つになりました。私は、情報の共有化、日本人の知識レベルの維持、日本語を大切にする心を考えると、宅配制度が崩壊するかもしれないという危惧とか、都市部と山間部におきまして新聞価格に大きな差異が出るということは決して好ましいことではないというように考えております。新聞の特殊指定見直しにつきまして、公正取引委員会の現時点での考え方をまずお尋ね申し上げたいと思います。
 それと、九九年に改正がなされました。今なぜこのタイミングで改めてまた改正を唱えられるのか、このことについてもお伺いいたしたいということ。それともう一つ、再販制度が維持されれば現場は混乱することがないというようにお考えと、お持ちというように伺っておりますけれども、その根拠をお聞かせいただきたいと思います。

□政府特別補佐人(竹島一彦君)
 お答え申し上げます。
 この新聞の特殊指定の問題につきましては、御質問いただいて大変有り難く思っております。私ども、昨年の十一月以来、関係業界、新聞協会等々と議論を重ねておりますが、いろいろ新聞に報道はされておりますが、公正取引委員会の言い分というものが紹介されたことは一度もないということでございます。特殊指定の廃止は反対であるという記事は出ておりますが、公正取引委員会が何ゆえにそういうことを提案しているかということについて説明された記事は残念ながらありません。そういう意味で、今日、末松委員から御質問いただいたのは大変有り難く思っております。
 三点御質問いただきましたが、若干時間が必要なので、少し長くなりますが、お許しをいただきたいと思います。
 我々が議論しておりますのは、活字文化でありますとか新聞の特殊性だとか、知る権利のために戸別配達が大事であるとか、そういうことに対してそうではないということを言っているわけじゃ毛頭ございません。
 今の、この特殊指定というのは分かりにくいんですが、一方で再販制度というものがございます。再販制度というのは、本来は独占禁止法によって禁止されている行為につきまして、著作物に関しては例外として再販をやってよろしいと、民民規制をやってよろしいということでございまして、これは独禁法にちゃんとそのための条文があって、適用除外の条文があって行われているものでございます。
 で、この再販制度については、私どもはこれをいじるつもりはございません。したがって、それぞれの新聞本社の価格政策に基づいて、全国一律だれにもどこでも同じ値段で売るということを言っておられるその新聞各社が販売店をしてそうさせる行為は、これは正に適用除外で認められている再販制度としていいわけでございますので、これは、このことについては我々問題にしているわけじゃないわけでございます。
 ところが、新聞協会が車の両輪とおっしゃっておられるもう一方の新聞の特殊指定と、これを問題にしているわけでございまして、この特殊指定というのは、釈迦に説法でございますけれども、優越的地位の濫用とか不当廉売とか、そういったこと、これ、いわゆる不公正な取引方法ということで、独占禁止法の第十九条によって禁止されている行為でございます。具体的に何が不公正な取引行為に当たるかということにつきましては、公正取引委員会が指定するということに法律上なっております。
 で、その具体的な指定の仕方として二つありまして、一般指定と特殊指定というのがあります。一般指定というのは、あらゆる事業者にこれは共通して適用される指定でございますので一般指定でございます。それで、それでは十分ではない、特殊な事情があるというものについては特殊指定というものを別途指定することができていると。で、今現在、最近まで七つございました。そのうちの一つが新聞の特殊指定というものでございまして、そういう位置付けの特殊指定でございます。
 これは法律でも政令でもございません。法律上に根拠を置いて、公正取引委員会が公正取引委員会決定に基づく告示として、その指定をしておるわけでございます。
 それで、問題の新聞の特殊指定になりますが、その新聞の特殊指定というのは何を定めているかと。三つ定めてございます。この一つは、新聞の発行本社が地域又は売る相手によって定価を変えてはいけませんよと。要するに、値引きしてはいけませんよと。値引きをすれば独禁法違反になりますということが第一項に書いてございます。今度は、第二項は、今度は販売店の問題でございますが、販売店が値引きをしたら、これは独禁法違反になりますよと、ことを書いてある。三番目は、今度は販売店に対して新聞発行本社が、いわゆる押し紙と称して、要らないと言うのに、いや何部取れということを押し付けるという行為、これも禁止しております。
 三番目の話は、これはちょっと優越的地位の濫用の話でございまして別でございますが、私どもが特に問題にするのは第一項、第二項。およそ新聞に関しては、価格競争をすれば独禁法違反になるという規定なわけでございます。
 それは、そもそも、そういう規定というものが法律的に正当化できるのかと。独禁法というものは正当な公正な競争をしなさいという法律でございます。価格競争というのは、その公正な競争をする場合の競争手段として極めて重要な手段でございます。その手段を使ったら事もあろうに独禁法違反になるという、そういうことがどうして言えるのかというのが私が今言っていることでございまして、じゃ、歴代公正取引委員会、それはどうしたんだということでございますが、何とこれは五十年前に、昭和三十年に導入されたものでございまして、当時大変その乱売合戦が行われまして、これではどうにもならぬと。景品はばらまく、値引きはするということで、過当競争になってどうにもならないというんで、公正取引委員会にいろいろな方面からお願いがあってこの特殊指定というのが誕生したという経緯があるんですが、さて、その独禁法に基づいてそういう特殊指定というものが定められるのかと、その法的根拠はあるのかということを私が今提起さしていただいているわけです。
 ですから、それがなければ、いかにほかの面から、文化だ、知る権利だ等々からこういうことが必要だと言われましても、必要であると言っても、法律的にできないことはできないではないかということを今申し上げているわけでございまして、これがまず第一の問題点でございます。
 私は、ほかの面から考えて定価販売というものが仮に必要であるとすれば別な手段でやっていただくしかない。それが、そういう政策が正しいかどうかという議論は大いにありますが、少なくとも独禁法に基づいて、価格競争をやれば独禁法に違反するという説明はできないはずであるということでございます。そこがまず第一点でございます。そういう観点から見直しをする必要があると。
 そこで、この見直しに至る、何で今するのかということでございますが、これはこの五十年の歴史のある古い特殊指定が五本残っておりました。それで、昨年からそういうことに気が付きまして……(発言する者あり)はい、済みません。気が付きまして、五つ、古い五十年の歴史のあるものを五つ全部見直すということでゼロベースの見直しを進めてまいりました。それで残ったのが今新聞の特殊指定になっておるということでございまして、新聞の特殊指定だけを問題にしているわけじゃございません。残り四本はもう廃止をさしていただくということにさしていただいています。
 それから、これをつぶしても、廃止しても困らないだろうと公正取引委が言っているということにつきましては、戸別配達という宅配サービスというのは、再販制度とか特殊指定があるから宅配サービスが行われているというふうには私どもは考えておりません。これは、その証拠に、こういうものがないその前の時代から宅配サービスは行われているわけでございまして、宅配サービスというのは、購読者、消費者にそのニーズがあるからこそ行われているものであると。その証拠に、再販も特殊指定もないアメリカにおいても七〇%の宅配率がある。逆に、再販制度を持っている極めて例外的な国である日本とドイツ、ドイツにおいては六〇%しか宅配率がないということに見られるように、宅配というのは、こういう特殊指定があるからこそ存在しているのではなくて、ニーズがあるから存在していると私は思っております。

□末松信介君
 三つまとめて質問をいたしまして、御答弁いただいたんですけれども、新聞協会の調査によりますと、宅配を是非続けてほしいというのが七二・六%、できれば続けてほしいというのが一四・二%、合計で八六・八%に達しております。世界に冠たる戸別配達率は九四・二%なんですよね。
 今、こういった世論の動向を踏まえた場合、内閣官房長官としては、先ほどの公取委員長のお話からどのように今感想をお持ちか、お尋ね申し上げたいと思います。

□国務大臣(安倍晋三君)
 現在、新聞業においては、独占禁止法第二条第九項の規定に基づき新聞の特殊指定が指定されており、同特殊指定により、新聞発行本社による多様な価格設定や販売店による値引き行為自体が原則的に禁止されているところ、公正取引委員会において、このような規定を見直すべきではないかとの観点の下、見直し作業を行っていると。それは今、委員長から答弁したとおりでございます。
 この見直し作業については新聞業界が反対をしておりまして、その理由としては、ただいま委員が御指摘になった点でありますが、仮に新聞特殊指定が廃止された場合、価格競争が激化し、販売店の経営状況が悪化することにより、新聞が読者の下に毎日配達されるいわゆる宅配制度が崩壊すると主張しているというふうに承知をいたしております。新聞の宅配制度については、我が国の文化の振興や国民の知る権利といった観点からも重要であって、多くの国民が望んでいるサービスであり、今後とも維持されることが望ましいと、このように考えているところであります。
 いずれにせよ、公正取引委員会においては、新聞特殊指定の見直し作業に当たっては、いかに国民の利益の確保、向上を図っていくかという観点に立ち、検討を行っていただくことを期待をしている次第でございます。

□末松信介君
 官房長官のお話のように、宅配制度は維持されるべきであると、私も全く同感でございます。
 実は、私は思うんですけれども、公正取引委員会は販売の正常化を論じておられます。公取委と違う考え方の皆様方は、日本語の国語文化の堅持であるとか情報化の、共有化を同じ土俵で論じるから、結局議論がおかしい方向に行ってしまうと思うんですよね。特殊指定の見直しによる影響評価の切り口が実は違っていると思うんです、私は。かみ合うわけがないんですよね。
 ところで、さきおととい、知り合いのある新聞販売店にその現状を伺いました。公取委員長が今おっしゃったような話がたくさんありました。民主主義社会の基本である、国民の知る権利を支えるのが新聞であります。しかし、販売競争は大変すさまじいものでありました。関西地域では、ある新聞社が入ってきたから一層激化したとおっしゃっておられました。四年間購読したら一年間無料と、これは二五%引きと一緒です。それで、一年間取ってくれたら一万円の商品券を差し上げると、二〇%引きと一緒なんです。冷蔵庫もくれるという話もあったそうなんですよ。新聞事業者もそれを承知しておるんですけれども、それは販売店が勝手にやったことだという話になってしまっているんですよね。
 私は、こうした事実は改善されなければならないと思っておりますし、新聞協会もできるだけ改善するという、何かセンターをつくってやっているという話もあったんですけれども、こういったサービスではなくて、新聞は、記事の正確さや有意義な特集とか、社説の鋭さ、あるいは記事の見やすさ、カラー遣い、社会的公平性、そういう観点から購読されるべきであります。
 物事には起承転結がありますから、始まりと終わりが大変大切だと思うんです。ですから、記事を書いてそれを読んでもらうという一連の流れにすべて新聞事業者は責任を負うべきだと私は思うんですけれども。
 そこで、私、提言を申し上げたいことがあるんです。情報は、時間の経過とともにその価値が損なわれていきますね。しかるに、夜十時にコンビニに行っても朝刊が百三十円で平気で売られています。その時刻にはもう夕刊が出ているんです。昼の十二時になったらもうパソコンにはその新聞社の記事が、ホームページでもう記事が出されているんです。プリントアウトができる状態なんです。
 ですから、そういう状態にもかかわらず新聞は百三十円で売られているわけなんですけれども、宅配制度は絶対維持すべきだと思うんですけれども、全体の売上げの一割程度である店売りの新聞については、時間の経過とともに値下げ若しくは値引きをしてもいいんじゃないかということを、私はそのように思っています。
 それと、朝刊と夕刊の料金は昔からセットにされているんです。最近、共働きの家庭が多くて、夕刊を読む暇ないからという声が多いわけなんですね。契約は、もう夕刊は要らないと言いたいんですけれども、割引率が低いのでやっぱり取っておこうかということになっているという。
 こうした国民生活にも非常に変化が起きていますんですけれども、こういう点について公取委員会がどのように考えておられるかということと、併せて内閣官房長官の感想をお願い申し上げます。

□政府特別補佐人(竹島一彦君)
 お答え申し上げます。
 今先生が幾つかおっしゃった、言わば値引き、価格の多様化、これは従来、公正取引委員会も、幾ら再販といってもそんな硬直的なことではなくて、長期購読者に対する割引だとか、朝刊だけでいいという人に対する割引とか、口座振替をする人に対する割引とか、一括前払をする人に対する割引、そういうものがあっていいではないですかということを提案してまいっておりますが、そういう提案は受け入れられておりません。要するに、全国一律だれにでも同じ値段で売るんだと。
 それで、おっしゃるように、その実態としては、特に近畿地方は有名でございますが、無代紙というのが横行して手を焼いておられると。しかし、この特殊指定があるからといって、これを取り締まってくれという話は一切ないと。こういう現状でございまして、筋も通らない特殊指定について実行もされていないということからして、おっしゃるような本来あるべき価格の多様化というものが阻害されている。
 価格の多様化というのは、本来、発行本社が自分たちの価格政策がどうあるべきか、新聞離れが言われている中でどうやって購読者に、内容とともに価格も含めて魅力ある新聞を提供するかというのは、あちらがお考えになるべきことであると私どもは考えております。

□国務大臣(安倍晋三君)
 ただいま委員が御指摘になった前段の部分なんですが、例えば、いわゆる販売店は、実態としては、一か月間無料で配るので取りあえず見てもらいたいとか、三年、四年購読するということをしていただければ一か月、二か月無料にするということを実態としてやっているのも間違いのない事実でありまして、私の秘書のところにもある新聞社が一か月間、二か月間ただで取ってもらいたいと、こういうことを言ってきたわけでありまして、私の秘書が取るわけのない新聞社が言ってきたわけでありまして、当然断ったそうであるわけでありますが。
 また、いわゆる押し紙も禁止されているのに、いわゆる押し紙的な行為が横行しているのではないかと言う人もいるわけでありまして、実態としてはそういうところもしっかりとちゃんとこれ見ていく必要もあるんだろうと、こう思うわけでありまして、要は、先ほども申し上げたわけでありますが、これはいわゆる新聞業界を守るということではなくて、これはやはり国民の知る権利をきっちりと守っていく。これは東京にいようがあるいは過疎地にいようが離島にいようが、そうした、どういうことが今世の中で行われていると、そうしてそれに対してはどういう批判があり、どういう論評があるかということを知ることができるという社会をこれは維持をしていくということは、これ当然のことなんだろうと、このように思うわけでありまして、その観点からもしっかりとこれは検討を行ってもらいたいと。国民の利益のこれは確保、向上を図っていくということから検討をしていただきたいと、このように思っているところであります。
 また、先ほど末松委員が御指摘になられたような、そういう価格に、いわゆるコンビニ等で売っている、駅売りも含めて、そこについてはバリエーションをある程度付けてもいいのではないかということはもちろん、それは、当然そういうことも含めて検討をして、これは業界側も検討をしていくことではないだろうかと、こんなように思っております。

□末松信介君
 販売の正常化につきましては、公取委員長、これは進めていくべきだと思うんですけれども、宅配制度の維持の長官答弁ありました。あるいは、反対する議員がおっしゃっている国語文化の維持であるとか情報の共有化という点、この点だけの観点、きちっと頭の中に入れて協会と話し合っていただきたいと。十分その点お願いを申し上げたいと思うんです。
 押し紙行為についても、実際押し紙行為じゃないんですけれども、三千売っていたら、目標として三千五十どうでしょうかという言い方をするそうですよね。やはり問題はあると。(発言する者あり)そうですか。もう一回答弁を求めた方がいいということで、理事の御指摘でございまして、委員長。

□政府特別補佐人(竹島一彦君)
 新聞文化でありますとか著作物としての公共性とか、それは私どもも十分に理解しております。そのためにあるべき政策というのは当然議論されてしかるべきであると。
 しかしながら、私どもが言っているのは、残念ながら新聞の特殊指定というものは筋が通りませんということを申し上げているわけなんで、その新聞の特殊指定が今存在するからそれを前提にと言われましても、法的根拠について説明ができないものについて続けるのは、いささか準司法機関としてはこれは問題が大き過ぎるというふうに思っているわけでございます。
 何も宅配サービスに悪影響を及ぼそうとか、そういう意図は全くございません。それは大事なことであって、消費者の支持がある限り工夫されて維持されていくだろうというふうに思っております。

□末松信介君
 どうぞ官房長官、御退席していただいて結構でございます。ありがとうございました。(以下略)

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