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(平成29年6月30日)北海道電力株式会社に対する警告について

平成29年6月30日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,北海道電力株式会社(以下「北海道電力」という。)に対し,本日,次のとおり,警告を行った。
 本件は,北海道電力が,独占禁止法第19条(同法第2条第9項第2号又は不公正な取引方法第3項〔差別対価〕)の規定に違反するおそれのある行為を行っていたものである。

第1 警告について

1  警告の相手方

法人番号

4430001022351

名称

北海道電力株式会社

所在地

札幌市中央区大通東1丁目2番地

代表者

代表取締役 真弓 明彦

事業の概要

電気事業等

2 警告の概要

 (1)ア 北海道電力は,北海道において特別高圧(注1)又は高圧(注2)で供給する電気に関して,平成28年3月3日,新設の需要家(注3)に対しては,当該需要家の利用形態において最も電気料金が安くなることが見込まれる契約種別(以下「最適メニュー」という。)を適用する一方,戻り需要(注4)である需要家(以下「戻り需要家」という。)に対しては,利用形態のいかんにかかわらず,戻り需要であるという理由により,その小売供給契約における供給開始日から1年間,標準約款(注5)を適用する方針(以下「基本方針」という。)を決定した。
   イ 北海道電力は,基本方針に基づき,平成29年3月までの間に北海道電力と小売供給契約を締結した全ての戻り需要家(注6)に対し標準約款を適用した。これらの戻り需要家のうち産業用の戻り需要家(注7)の全て及び業務用の戻り需要家(注8)の過半については,従前,最適メニューとしてオプション契約約款(注9)を適用していたにもかかわらず,これを認めなかった。このため,少なくとも料金比較の試算が可能であった産業用の戻り需要家の大部分に対し,最適メニューが適用された場合に比して高額な電気料金で電気を供給した。
   ウ 北海道電力は,北海道電力と契約中の需要家から,他の小売電気事業者と契約し,その後戻り需要となった場合の取扱いについて問い合わせがあった場合に,基本方針に基づき,北海道電力との小売供給契約における供給開始日から1年間は標準約款を適用することを説明した。
 (2) 「適正な電力取引についての指針」(平成11年12月20日公表)(第二部1の2(1)[1]ア及びイ4)では,電力小売取引における公正かつ有効な競争の観点から,区域において一般電気事業者であった小売電気事業者が,標準的な小売料金メニューを公表し,これに従って,利用形態に応じた料金を適用し,全ての需要家を公平に扱うことが望ましいとしている。そして,戻り需要を希望する需要家に対して,不当に高い料金を適用する又はそのような適用を示唆することは,需要家の取引先選択の自由を奪い,他の小売電気事業者の事業活動を困難にさせるおそれがあることから,独占禁止法上違法となるおそれがある(私的独占,排他条件付取引,差別対価等)旨を明らかにしている。
 北海道電力による前記(1)の行為は,需要家の利用形態のいかんにかかわらず,戻り需要であることを理由に標準約款を適用していたことから,これら戻り需要家の中には最適メニューが適用された場合に比して高額な電気料金が適用されることとなる者が生じていたものである。
 (3) 前記(1)ア及びイの行為は,独占禁止法第19条(同法第2条第9項第2号又は不公正な取引方法第3項〔差別対価〕)の規定に違反するおそれがあることから,公正取引委員会は,北海道電力に対し,今後,前記(1)と同様の行為を行わないよう警告した。
 (注1)「特別高圧」とは,北海道電力においては,標準電圧30,000ボルト又は60,000ボルトをいう。
 (注2)「高圧」とは,北海道電力においては,標準電圧6,000ボルトをいう。
 (注3)「新設の需要家」とは,新たに電気の小売供給契約を申し込む需要家(戻り需要の場合を除く。)をいう。
 (注4)「戻り需要」とは,区域において一般電気事業者であった小売電気事業者と電気の小売供給契約を締結していた需要家が,他の小売電気事業者との契約に切り替えた後,再び当該区域において一般電気事業者であった小売電気事業者との契約を求める場合の需要をいう。
 (注5)「標準約款」とは,北海道電力が定める「電気契約標準約款(特別高圧)」で定める契約種別のうちの「業務用電力」又は「特別高圧電力」に係る部分及び「電気契約標準約款(高圧)」で定める契約種別のうちの「業務用電力」又は「高圧電力」に係る部分をいう。
 (注6)平成28年1月から平成29年3月までの間における特別高圧及び高圧の戻り需要家の数は,北海道電力における特別高圧及び高圧の需要家全体のうちごく一部であった。
 (注7)「産業用の戻り需要家」とは,工場等で電気を使用する戻り需要家をいう。
 (注8)「業務用の戻り需要家」とは,オフィスビル,商業施設等で電気を使用する戻り需要家をいう。
 (注9)「オプション契約約款」とは,高圧電力1型,高圧電力2型,高圧電力3型,産業用取引量別契約,業務用ウイークエンド電力,業務用取引量別契約等をいう。

第2 電力分野における独占禁止法違反被疑行為に係る取組について

 公正取引委員会は,電力分野における公正かつ有効な競争の観点から,独占禁止法上又は電気事業法上問題となる行為等を明らかにした「適正な電力取引についての指針」を経済産業省と共同で策定し,電力分野における独占禁止法違反行為を未然に防止するとともに,制度改革により自由化の進展する電力分野における市場や取引の実態に着目し,独占禁止法違反被疑行為に係る情報に接した場合には,「公益事業タスクフォース」において効率的に調査を行い,厳正かつ効果的に対処しているところである。
 また,電力分野における独占禁止法違反被疑行為に係る情報を広く受け付けるため,専用の情報提供窓口を設置している(情報提供窓口の詳細については,次のウェブページを参照)。
https://www.jftc.go.jp/cgi-bin/formmail/formmail2.cgi?d=nouden
 当委員会としては,今後とも,公正かつ自由な競争の促進の観点から,電力分野における競争の状況を注視していく。

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問い合わせ先

公益事業タスクフォース
公正取引委員会事務総局北海道事務所第一審査課・第二審査課
電話 011-231-6300
公正取引委員会事務総局審査局情報管理室
電話 03-3581-5471
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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