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平成27年4月1日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成27年4月1日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

我が国企業における外国競争法コンプライアンスに関する取組状況について

 公正取引委員会は,先週3月27日に,我が国企業における外国競争法コンプライアンスに関する取組状況についての調査報告書を公表いたしました。これについては,担当課の方から既にレクを行っており,皆様の中には,そのレクに参加された方もおられると思いますが,ここで改めて,その概要を簡単に私の方から紹介させていただきたいと思います。
 まず,今回調査を行った趣旨であります。資料2にございますように,近年,我が国企業は,外国競争法違反ということで摘発を受けて,巨額な罰金や制裁金を課されたり,役員・従業員が禁錮刑を科されるという事案が多く発生しております。例えば自動車部品のカルテルでは,日本でもベアリングも含めまして300億円を超える課徴金を課したところですが,例えばアメリカでは,報道によれば,合計約2500億円近くの罰金が科されていると報道されております。
 このような近年の状況の背景として,我が国の企業の外国競争法に関するコンプライアンスへの取組が十分ではないのではないかとの指摘がなされていたこともありまして,我が国企業の外国競争法コンプライアンス態勢の強化に資することを目的としまして,主にアメリカ,EU,中国,韓国の競争法に関する我が国企業のコンプライアンスの取組について,東証一部上場企業1,814社に対するアンケート調査及び32社からのヒアリング調査を実施いたしまして,報告書を取りまとめたところでございます。
 なお,日本国外での事業を展開していると回答した企業775社については,海外事業展開先としては中国が67%で1位となっております。後2位がアメリカで54%,EU44%,韓国36%というふうになっております。
 主なアンケート調査結果につきましては,この縦紙の資料1の3ページ以降に掲載しております。3つだけ御紹介させていただきますと,まず,3ページの中段にあるグラフであります。独占禁止法コンプライアンスの取組と,外国競争法コンプライアンスの取組の比較ということでございます。この調査対象とした取組,具体的にはマニュアルの策定,研修の機会の設定等,いずれの取組におきましても,日本の独占禁止法コンプライアンスに対する取組に比べまして,外国競争法のコンプライアンスへの取組は進んでいなかったと,遅れていたという結果となっています。
 例えば,コンプライアンス・マニュアルの策定や研修の実施につきましては,我が国の独占禁止法に比べ,海外競争法のコンプライアンスの取組は3分の1であるというふうに,この表から御覧いただけるかと思います。
 また,4ページ一番下のグラフですが,これはアメリカ,EU,中国,韓国に事業展開している日本企業のそれぞれの進出先の国の競争法に関するコンプライアンスの取組状況をお示ししたものであります。先ほどの3ページのグラフで見ましたように,日本の独占禁止法に関するコンプライアンスの取組については,例えばマニュアルの策定については63%,研修機会の設定については79%ということでございましたが,これと比較すると,アメリカ,EU,中国,韓国,いずれの進出先の国におきまして,その国の競争法コンプライアンスはかなり遅れているという結果になっております。アメリカ,EUは,日本の独占禁止法と比べますと約5分の1から6分の1,中国,韓国に至っては15分の1から20分の1という取組状況となっております。
 最後,4ページの一番上にあるグラフでございますが,これはアメリカ,EU,中国,韓国に所在する傘下グループ,海外子会社等の取組について,親会社たる我が国企業がどのように関与しているか,関わっているかという点について示したものであります。傘下グループ会社の取組について,「詳細を承知していない」と回答した企業が,そこにありますように3~4割を占めているほか,傘下グループ会社自体が「何も対応を行っていない」と回答した企業が1割前後あります。特に中国,韓国の傘下グループ会社の取組については,過半が承知していない,又は何も対応を行っていないと回答しており,これも日本の独占禁止法に対するコンプライアンスと比べて対照的であります。
 このような調査結果に照らしますと,海外に進出している我が国企業の外国競争法コンプライアンスに向けた取組については,我が国の独占禁止法コンプライアンスに向けた取組と比べますと,かなり遅れているということがいえるのではないかと思います。
 では,今後どのように,こういう外国競争法コンプライアンスの推進に向けた取組をしていくのかということですが,報告書では,その対応の柱として,資料の1ページの中段にありますように,3つの対応の柱ということで,親会社及び海外傘下グループ会社による一体的な対応,2つ目に,事業活動を行っている全ての国・地域の競争法を意識した,視野に入れた広範な対応,3つ目に,我が国法制とは異なる外国競争法の特徴があれば,それを踏まえた柔軟な対応に立脚して,個別具体的なコンプライアンスのための方策を立案,実施していく必要があるということを,報告書において提言させていただいております。
 その詳細につきましては,報告書を読んでいただきたいと思いますけれども,今回の調査では,先ほど申し上げましたように,企業の皆様からヒアリングで当然お話も伺っておりますので,今申し上げました3つの柱に関する取組の具体例というものを,ひとつ,ふたつ紹介したいと思います。
 それは2ページ目の,ちょっと字が小さくて恐縮ですが,いろいろ,具体的な取組例として,調査対象先の企業から御回答いただいたものの例を出しております。
 まず1つ目の柱としての,この親会社及び海外傘下グループ会社による一体的対応ということの例といたしましては,ここでいうと2つ目の,オレンジの枠の上から3つ目ぐらいですが,「内外共通の法務相談体制の整備」ということで,「明確なルール付けがなかったため,海外現地法人の訴訟・紛争等に巻き込まれた場合であっても,事業部門内のみで処理され報告が後手に回ることがあったことを踏まえ,競争法違反や集団訴訟といった重大な案件が発生した場合には,親会社法務部門に直ちに情報共有される体制を構築中である」とか,それから,一番下の,紫の危機管理のところの2つ目の四角でございますが,「外国競争法に係るリニエンシー制度の活用」ということで,「違反が発覚した場合には,各国・地域のリニエンシー制度を積極的に利用する方針を有しているところ,海外子会社の法務部門と連携しつつ日本の法務部門が中心となって社内調査を行った結果,複数の国・地域への影響が認められたため,親会社主導で当該複数国・地域に同時にリニエンシー申請を行った」という例が報告されております。
 それから2つ目の,自分が進出している全ての国の競争法を視野に入れた対応ということでは,例えば,今の紫のところの一番下でございますけれども,「親会社の経営トップのイニシアティブによる的確な社内調査の実施」というところで,これはもちろん親会社及び海外傘下グループ会社一体としたという1番目の柱とも関連しますけれども,外国の競争当局から調査を受けた際,関連する製品について社内調査を行ったところ,違反事実が認められたため,当該関連製品を販売する国・地域の競争当局全てにリニエンシー申請を行ったという例も報告されております。
 3番目の柱として,日本の独占禁止法とは異なる外国の競争法制の特徴を踏まえた柔軟な対応ということでは,上から3つ目,緑の監査のところにまとめられております3つ目の四角として,「外国競争法に係る社内リニエンシー」というところでありまして,「外国の競争当局は,制裁金や罰則において,日本と異なり裁量型を採用しており,競争当局への協力度合いが制裁金等に影響があるところ,社内リニエンシーにより,社員の調査協力を確保することができた」という報告がされているわけであります。
 以上が,私どもの今回の報告書の,あるいは調査結果の概要であります。
 皆様,御案内のとおり,公正取引委員会は,市場における公正かつ自由な競争を推進するために,かねてより独占禁止法の厳正かつ積極的な執行に加えまして,独占禁止法コンプライアンスに関する企業の取組の支援,唱道活動の推進に取り組んできたところであります。
 一方,今や企業の事業活動はますますグローバル化し,競争法もグローバル化しております。価格カルテルや市場支配的地位の濫用という行為に対しましては,どこの国においても競争法違反として厳しい執行がなされるようになってきております。
 このような状況の下で,企業の競争法コンプライアンスに対する対応もグローバル化する必要があると考えております。言い換えれば,このような状況の下では,日本の独占禁止法のみならず,進出先の国の競争法に関するコンプライアンスというものは,その企業にとっては事業展開のためのいわばインフラともいうべき非常に重要なツールとなっていると考えております。
 企業の皆さんにおかれましても,この今回の調査結果を参考とし,独占禁止法コンプライアンスに対する取組に加えて,外国競争法コンプライアンスに対する取組を一層推進していただきたいと考えております。
 公正取引委員会といたしましても,今後,経済界を始めとして,各方面に対してこの報告書を積極的に説明,周知していくとともに,私どものホームページに掲載している世界の競争法の内容の充実に一層努めていきたいと考えているところであります。

質疑応答

(問) この資料とは別なんですけれども,今日から新年度が始まりました。公正取引委員会の場合は7月が起点かもしれませんけれども,昨年度1年間振り返って,何か印象深い出来事,事件等があったら教えていただきたいのと,今年度の抱負みたいなものがあれば教えていただけますでしょうか。
(事務総長) ありがとうございます。平成26年度の回顧と新年度の抱負ということでは,本年1月の定例会見でも,去年を振り返り,今年をどう考えるかを申し上げました。3か月が経ってそれが大きく変わっているわけではありませんので,あるいは繰り返しになると思いますけれども,御質問がありましたので,答えさせていただきたいと思います。
 去年,今年を通じまして考えておるのは,やはり平成25年12月に審判制度の廃止,及び私どもの排除措置命令等の法的措置が,東京地方裁判所で第一審が審理されるという大きな制度改正を内容とする改正法が国会で成立し,今年の4月から施行されると,今日から施行されるということで,施行に向けた準備というものが平成26年度においては,私ども公正取引委員会の1つの大きな課題でありました。
 いよいよ今日から施行されるわけでございますので,今までの準備を踏まえ,拡充される意見聴取手続の円滑な施行も含めまして,今年度において改正独占禁止法を円滑に施行するよう努めていくこと,これが,間違いなく本年度の私どもの大きな課題のひとつであると思います。
 それから,個別事件につきましては,昨年度におきましては,犯則事件を始めさせていただいたところでございます。私ども,行政と犯則と2つの法的なチャネルがあるわけでございますけれども,国民生活に重大かつ広範な影響を与える独占禁止法違反行為については,今後とも犯則行為を中心に,きちっと厳しく対応していくというのが,今年度においても引き続き大きな課題になるかと思います。
 それから,これも昨年来申し上げているところですが,特に,杉本委員長が就任されましてからは,事件対応に加えて,積極的に私ども公正取引委員会として競争政策,いろんな分野・市場での競争政策の推進に向けた提言を行っていくということを1つの重点事項として置いております。
 平成26年度におきましては,保育ということで,保育分野に競争原理,競争政策をいかに導入すべきかということについての調査報告書を出させていただいたところでございますし,また今も,公的支援における競争政策の考え方ということについても,研究会を立ち上げて報告書を出していただいて,それに基づいて業種横断的な公的再生支援に関する競争政策の考え方についての指針を作るという作業を今しているところでございます。この指針をきちっと仕上げるというのも,今年度の課題の1つだと思います。
 今,個別の話については思いつくままに申し上げましたけれども,本年も引き続き,独占禁止法の厳正・適正な執行,それから競争唱道,競争政策の推進のための提言,この両方の分野において,日本経済の再生,あるいは日本経済の再生を更に確実にしていくために,競争政策の観点から,公正取引委員会としては貢献していきたいというふうに考えております。

以上

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