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2015年4月

EU

欧州委員会,GEによるアルストムのエネルギー事業の買収について,詳細審査を開始

2015年2月23日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,General Electric(以下「GE社」という。)によるAlstom(以下「アルストム社」という。)の火力発電,再生可能エネルギー及び送配電事業の買収計画について,EU企業結合規則に基づき詳細審査を開始した。欧州委員会の予備審査によれば,主にガス火力発電に用いられる重構造型ガスタービン(以下「ガスタービン」という。)市場において競争上の懸念が想定されるとしている。
 欧州委員会の予備審査における懸念は,ガスタービンの販売・保守に関するものである。ガスタービン市場は,高度な技術と資本面で参入障壁がある特徴を有しており,国際的に活発に競合している事業者がGE社,アルストム社,Siemens社及び三菱日立パワーシステムズ株式会社(以下「三菱日立パワーシステムズ」という。)の4社のみの集中度の高い市場である。5番目の競争事業者であるAnsaldo社は,より限定した地理的範囲で活動するニッチ事業者である。ガスタービン市場の利益は,例えば蒸気タービンのような他の発電装置の市場と比較して高い。
 ガスタービンの世界市場は,50Hzと60Hzの2つの周波数の地域で分かれている。欧州経済領域(European Economic Area,以下「EEA」という。)内の全ての国は50Hzの周波数である。
 三菱日立パワーシステムズでのEEA内における事業活動は,世界の他の地域でのそれと比較して活発でないことから,今回の買収計画は,EEA内の主な競争事業者3社のうちの2社の事業活動を一つにすることとなる。実際,新たな50Hz周波数のガスタービン販売市場における今回の買収後の当事会社の市場占有率は,EEA内及び世界(中国を除く。)市場ともに約50%と高くなる。さらに,今回の買収計画は,ガスタービン市場における研究開発及び顧客の選択肢を著しく減少させるおそれがある。企業結合後,GE社がアルストム社のガスタービンの特定モデルの製造を中止し,アルストム社が開発した進歩的なガスタービン技術を用いた製品が当該市場で販売されなくなるおそれがある。最後に,今回の買収計画は,GE社の成熟した技術を用いたガスタービンの保守に係る市場において,アルストム社の子会社であるPower System Manufacturing社が加わる競争が排除されることとなる。
 以上のことから,欧州委員会は,今回の買収計画は,ガスタービン市場において価格上昇,顧客の選択肢の減少及び研究開発の減少を招き,更には技術革新の低下を招くおそれがあるとして詳細審査を開始した。

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