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公共的な入札に係る事業者及び事業者団体の活動に関する独占禁止法上の指針(抄)

平成6年7月5日
公正取引委員会
改正:平成18年1月4日
改正:平成22年1月1日
改正:平成27年4月1日

目次

はじめに

1 本指針の趣旨

(1) 独占禁止法私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和二二年法律第五四号))は、事業者が私的独占、不当な取引制限、不公正な取引方法等の行為を行うことを禁止し、また、事業者の結合体である事業者団体がこれと同様の競争制限的な又は競争阻害的な行為を行うことを禁止し、こうした行為が行われた場合にはこれを排除することにより、公正かつ自由な競争を促進することを目的としている。
 国、地方公共団体、特殊法人等が行う入札は、入札参加者間の競争を通じて受注者や受注価格等を決定しようとするものである。入札参加者があらかじめ受注予定者や最低入札価格等を決定することによって入札により発注される商品又は役務の取引に係る競争を制限するいわゆる入札談合は、入札制度の実質を失わしめるものであるとともに、競争制限行為を禁止する独占禁止法の規定に違反する行為である。

(2) この指針は、事業者や事業者団体による入札談合の独占禁止法違反事件が数多く生じている状況を踏まえ、入札に係る事業者及び事業者団体のどのような活動が独占禁止法上問題となるかについて、具体例を挙げながら明らかにすることによって、入札談合の防止を図るとともに、事業者及び事業者団体の適正な活動に役立てようとするものである。

2 本指針の構成等

(1) 本指針中、第一では、入札に係る事業者及び事業者団体の活動との関係において、どのような行為が独占禁止法で禁止されているか、また、違反行為に対してはどのような措置等が採られることになるかという、独占禁止法の規定の概要を示している。
 第二では、これまでの公正取引委員会の法運用の経験に基づき、事業者及び事業者団体の入札に関連した実際の活動に即して、独占禁止法の定めるところとの関係について、基本的な考え方を述べ、併せて主要な活動類型ごとに、「原則として違反となるもの」、「違反となるおそれがあるもの」及び「原則として違反とならないもの」を、参考例として、示している。このうち、

[1] 「原則として違反となるもの」には、これまでの審決及び課徴金納付命令における違反行為の内容を整理し、それに基づき、原則として違反となると考えられる行為を挙げている。
 あわせて、「原則として違反となるもの」に挙げられた行為との関連で、入札談合防止の観点から特に留意すべき事項について記述している。

[2] 「違反となるおそれがあるもの」には、これまでの審決における違反行為及び違反行為に関連して認定された事実を踏まえ、違反行為に伴って行われるおそれがある又は違反行為につながるおそれがある行為を挙げている。

[3] 「原則として違反とならないもの」には、それ自体では原則として違反とならないと考えられる行為を挙げている。

(2) 本指針は、国及び地方公共団体並びにこれらに準ずる者が法令等に基づいて行う入札を念頭に置いて、入札談合防止の観点から独占禁止法上の考え方を示したものである。「これらに準ずる者」には、この観点から、特殊法人、地方公社、外国政府機関、国際機関等が広く含まれる。
 また、これらの発注者が随意契約の際に行う見積り合わせに係る事業者及び事業者団体の活動についても、本指針の考え方が当てはまるものである。

(3) 本指針は、入札に係る事業者及び事業者団体の実際の活動と独占禁止法との関係について、できるだけ分かりやすく示そうとしたものであって、本指針中で挙げている参考例はあくまでも類型化された例示であり、さらに参考例に付された具体例は各参考例の行為や問題点についての具体的な理解を助けるための例示である。入札に関連したものであって本指針中に示されていない活動や入札を経ないで実施される調達に関連した活動を含め、具体的な行為が違反となるかどうかについては、独占禁止法の規定に照らして、個々の事案ごとに判断されるものであることは言うまでもない。

(4) 本指針では、記述の簡明化のため、基本的に調達に係る入札の場合に即して記述している。売払い等に係る入札については、分かりやすさのため必要がある場合にのみ、その態様に即した記述を付している。
 また、本指針中で、事業者団体が行う行為を記述している箇所については、事業者団体が構成事業者をしてその行為を行わせることを含むものである(例えば、「事業者団体が受注予定者を決定すること」と記述している部分は、「事業者団体が構成事業者をして受注予定者を決定させること」を含む。)。
 本指針中で、「中小企業者の団体」が行う行為を記述している箇所については、主として中小企業者を構成員とする事業者団体が、構成員である中小企業者を対象として行う活動を、念頭に置いている。

(5) 本指針の策定に伴い、「公共工事に係る建設業における事業者団体の諸活動に関する独占禁止法上の指針」(昭和五九年二月二一日公表)は、廃止する。

第一 入札に係る事業者及び事業者団体の活動に関する独占禁止法の規定の概要

1 禁止されている行為

(1) 独占禁止法の目的は、公正かつ自由な競争を促進することによって、事業者の創意を発揮させ、事業活動を盛んにし、雇用及び国民実所得の水準を高め、もって一般消費者の利益を確保するとともに、国民経済の民主的で健全な発達を促進することにある(法第一条)。
 このために、独占禁止法は、事業者が共同して又は事業者団体が行う一定の取引分野における競争の実質的制限をはじめ、事業者団体による事業者の数の制限及び構成事業者の機能又は活動の不当な制限、事業者団体が事業者に不公正な取引方法を用いさせること、事業者が不公正な取引方法を用いること等を禁止している(法第三条、第八条、第一九条等)。
 国、地方公共団体等による物品や役務の調達等の契約は、国民の租税等の負担によってその対価が賄われること等から、その締結や執行に当たって特段の公正性及び厳正性が要求されるとともに、発注者にとっての経済性が追及されなければならない。この趣旨から、国又は地方公共団体による契約の締結に当たっては、会計法、地方自治法等の法令の定めるところにより、原則として競争に付することとされ、競争を実施するための方法として入札によることとされている。
 入札談合は、このような入札制度の実質を失わしめるものであるとともに、競争制限行為を禁止する独占禁止法の規定に違反する行為である。

(2) 事業者が共同して又は事業者団体が、入札に係る受注予定者又は最低入札価格等を決定する等により一定の取引分野における競争を実質的に制限することは、法第三条(不当な取引制限の禁止)又は第八条第一号の規定に違反する。
 (このような行為が一般に入札談合と言われるものであり、本指針はこのような違反行為の防止を目的としている。本指針において「違反」とは、特記する場合以外は、法第三条又は第八条第一号の規定の違反を念頭に置いている。)
 入札に係る事業者団体の活動により構成事業者の機能又は活動を不当に制限することは、法第八条第四号の規定に違反する。
 また、事業者が入札に係る活動において不公正な取引方法を用いることは、法第一九条の規定に違反する。このような行為を、事業者団体が事業者にさせるようにすることは、法第八条第五号の規定に違反する。

2 違反行為に対する措置等

(1) 排除措置

[1] 公正取引委員会は、上記のような違反行為があるときは、事業者又は事業者団体に対し、当該行為を排除するために必要な措置を命ずる(法第七条第一項、第八条の二第一項、第二〇条第一項)。
 必要な措置とは、例えば、受注予定者の決定行為の場合には、受注予定者決定に係る協定の破棄、協定を破棄した旨の周知徹底、今後同様の行為を行うことの禁止、これらについて採った措置の公正取引委員会への報告等である。

[2] 公正取引委員会は、これらの違反行為が既になくなっている場合においても、特に必要があると認めるときは、事業者又は事業者団体に対し、当該行為が既になくなっている旨の周知措置その他当該行為が排除されたことを確保するために必要な措置を命ずる(法第七条第二項、第八条の二第二項、第二〇条第二項)。

[3] 公正取引委員会は、事業者団体に[1]又は[2]の措置を命ずる場合において、特に必要があると認めるときは、当該事業者団体の役員若しくは管理人又はその構成事業者に対しても、所要の措置を命ずる(法第八条の二第三項)。

(2) 課徴金

 事業者による不当な取引制限(法第三条違反)又は事業者団体による法第八条第一号違反行為が、商品若しくは役務の対価に係るもの又は実質的に商品若しくは役務の供給量、購入量等を制限することによりその対価に影響することとなるものであるときは、公正取引委員会は、当該事業者又は当該事業者団体の構成事業者に対し、課徴金の納付を命ずる(法第七条の二、第八条の三)。
 入札談合は、課徴金の対象となる違反行為である。
 課徴金の額は、原則として、次の方法により算定される。

課徴金の額の算出方法

 (注) 売上額の算定方法は、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律施行令(昭和五二年政令第三一七号)第五条、第六条による。

[1] 売上額は、原則として、実行期間中に引き渡した商品又は提供した役務の対価の額の合計額とする。
[2] 実行期間中の契約額が引渡額と著しく異なる事情があると認められるときは、売上額は、実行期間中に締結した契約により定められた対価の額の合計額とする。

 なお、課徴金の額の計算の基礎となる実行期間については、当該違反行為の実行としての事業活動がなくなる日からさかのぼって三年間を限度としている。
 また、原則として、実行期間の終了した日から五年を経過したときは、当該違反行為に係る課徴金の納付を命ずることはできないこととされている。

(3) 刑罰

 上記1(2)の違反行為中、法第三条並びに第八条第一号及び第四号に違反する行為については、それぞれ罰則が規定されている(法第八九条、第九〇条第二号等)。
 法第三条又は第八条第一号違反の罪は、その法定刑が、五年以下の懲役又は五〇〇万円以下の罰金である(法第八九条第一項)。事業者や事業者団体の代表者、従業者等がその業務等に関して第八九条の違反行為をしたときは、それらの行為者が前記法定刑により罰せられるほか、当該事業者や事業者団体に対しても、五億円以下の罰金が科される(法第九五条)。また、第八九条第一項の違反があった場合に、その違反の計画を知り、その防止に必要な措置を講ぜず、又は違反行為を知り、その是正に必要な措置を講じなかった法人の代表者又は事業者団体の役員、構成事業者等に対しても、五〇〇万円以下の罰金が科される(法第九五条の二、第九五条の三)。
 上記の罪については、公正取引委員会の告発を待って、これを論ずる(法第九六条)。

 (注)公正取引委員会は、(1)一定の取引分野における競争を実質的に制限する価格カルテル、供給量制限カルテル、市場分割協定、入札談合、共同ボイコットその他の違反行為であって国民生活に広範な影響を及ぼすと考えられる悪質かつ重大な事案、(2)違反を反復して行っている事業者・業界、排除措置に従わない事業者等に係る違反行為のうち、公正取引委員会の行う行政処分によっては独占禁止法の目的が達成できないと考えられる事案について、積極的に刑事処罰を求めて告発を行う方針を明らかにしている(「独占禁止法違反に対する刑事告発及び犯則事件の調査に関する公正取引委員会の方針」平成十七年十月七日)。

(4) 損害賠償

 上記1(2)の違反行為中、不当な取引制限をし、又は不公正な取引方法を用いた事業者は、公正取引委員会の排除措置命令又は課徴金納付命令が確定すると、被害者に対して無過失損害賠償責任を負う(法第二五条、第二六条)。
法第二五条による損害賠償に関する訴訟が提起されたときは、公正取引委員会は、裁判所の求めに応じて、違反行為によって生じた損害の額について、意見を提出する(法第八四条)。
 また、公正取引委員会は、法第二五条による損害賠償請求訴訟制度が有効に機能し得るようにするとの観点から、裁判所の文書送付嘱託等があった場合、一定の資料提供を行うこととしている。

第二 入札に係る事業者及び事業者団体の実際の活動と独占禁止法

1 受注者の選定に関する行為

(1) 考え方

 会計法(外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます)地方自治法(外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます)等では、原則として、入札参加者の中から発注者にとって最も有利な内容の入札をした者を契約の相手方とし、その提示した条件で契約を締結する入札の手続を定めている。
 事業者が共同して又は事業者団体が、入札に係る受注予定者又は受注予定者の選定方法を決定することは、このような入札制度の機能を損なうものであるとともに、入札の方法により発注される商品又は役務の取引に係る競争を制限するものであり原則として違反となる。
 入札に係る受注予定者又は受注予定者の選定方法の決定の基本的な内容は、入札に際してあらかじめ受注すべき者を特定しその者が受注できるようにすることであり、具体的な手段・方法のいかんを問わない。
 ここでの決定は、明示の決定に限られるものではなく、受注予定者又は受注予定者の選定方法に関し暗黙の了解又は共通の意思が形成されることをもって足りる。
 受注予定者又は受注予定者の選定方法を決定することが違反とされるのは、その行為が行われた理由のいかんを問わないのであって、対象となる商品又は役務の質を確保するためとか、受注の均等化を図るためとか、各事業者の営業活動や既往の受注との継続性や関連性を尊重するためといった理由によって正当化されるものではない。
 仮に第三者による受注予定者の推奨があった場合においても、事業者が共同して又は事業者団体が、その推奨に従うことを決定すれば、受注予定者の決定に当たる。

(2) 参考例

原則として違反となるもの
1―1 (受注予定者等の決定) ○ 事業者が共同して又は事業者団体が、入札に係る受注予定者又は受注予定者の選定方法を決定すること。
 〈具体例〉
 Xほか建設業者事件(平成四年(勧)第一六号)では、甲県が指名競争入札により発注する土木一式工事について、指名を受けた者による会合等で話合いを行い、PRチラシ(受注を希望する者が、あらかじめ、工事ごとに、工事箇所、近隣の工事実績等を記載して提出した書面)の提出の有無、提出の時期及び記載内容の正確度、当該工事に関連する過去の工事実績等の要素を勘案して、あらかじめ、受注を希望する者の中から受注予定者を決定し、指名を受けた者は受注予定者が受注できるよう協力する等の合意の下に、受注予定者を決定していたことが、法第三条違反とされた。
 Yほか支払通知書等貼付用シール供給業者事件(平成五年(勧)第九号)では、乙省庁が指名競争入札により発注する支払通知書等貼付用シールについて、指名を受けた者等の間での話合いにより、入札の都度、あらかじめ、受注予定者を決定すること、受注予定者以外の者は受注予定者が受注できるよう協力すること等を決定し、これに基づき受注予定者を決定していたことが、法第三条違反とされた。
 Z建設業者団体事件(昭和六三年(納)第一五号)では、丙国海軍極東建設本部が入札により我が国において発注する建設工事について、あらかじめ、入札に参加する者の間で協議して受注予定者を定めること等を決定し、これに基づき構成事業者に受注予定者を決定させていたことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
 U測量業者団体事件(平成五年(勧)第五号)では、丁省庁が指名競争入札により発注する航空写真測量業務について、業務の種類に応じて、点数制(構成事業者の指名実績及び受注実績を基に一定の算定方法により算出した点数が最も高い者から優先的に受注予定者を定める方式)又は順番制(あらかじめ定めた順番により受注予定者を定める方式)により、受注予定者を定め、指名を受けた構成事業者は受注予定者が受注できるように協力すること等を決定し、これに基づき構成事業者に受注予定者等を決定させていたことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
 Vビルメンテナンス業者団体事件(平成五年(勧)第一〇号)では、戊地区所在の官公庁等が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する環境衛生管理業務について、構成事業者が既に受注して契約している物件については、次回の入札等の際、当該事業者を受注予定者とし、新規に発注される業務については、指名を受けた構成事業者間の話合いにより受注予定者を定め、受注予定者以外の指名を受けた構成事業者は受注予定者が受注できるように協力すること等を決定し、この決定に基づき構成事業者に受注予定者を定めさせていたことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
 〔留意事項〕「原則として違反となるもの」として上に記した1―1(受注予定者等の決定)の行為との関連で、入札談合防止の観点から特に留意すべき事項を以下に示す。
ア 次のような行為は、受注予定者を決定するための手段となるものであり、又は受注予定者に関する暗黙の了解若しくは共通の意思の形成につながる蓋然性が高いものであり、違反となるおそれが強い。

1―1―1
(受注意欲の情報交換等)

○ 入札に参加しようとする事業者が、当該入札について有する受注意欲、営業活動実績、対象物件に関連した受注実績等受注予定者の選定につながる情報について、それら事業者間で情報交換を行い、又はそれら事業者を構成員とする事業者団体が、かかる情報について、収集・提供し、若しくはそれら事業者間の情報交換を促進すること。
 〈違反とされた具体例〉
 X建設業者団体事件(昭和五七年(勧)第一三号)では、甲県及び乙市が指名競争入札により発注する建設工事について、指名業者間の話合いを行うこととし、当番幹事が司会を行い指名業者から受注希望の有無を聴取して話合いの円満解決への進言等を行うこととするとともに、調停の方法等をも定めることにより、構成事業者に受注予定者を定めさせることを決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
 Yほか建設業者事件(平成五年(勧)第一九号)では、丙市が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する土木工事について、受注希望者が一名のときは、その者を受注予定者とし、受注希望者が複数のときは、受注希望者の間の話合い等により受注予定者を決定していたことが、法第三条違反とされた。
 Zほか測量業者事件(平成五年(勧)第七号)では、丁地区の官公庁等が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する航空写真測量業務について、指名を受けた者による会合を開催する等して、当該物件に関する営業活動の実績、当該物件に関連する過去の受注実績等の要素を勘案して受注予定者を決定していたことが、法第三条違反とされた。

1―1―2

(指名回数、受注実績等に関する情報の整理・提供)
○ 事業者が共同して又は事業者団体が、過去の入札における個々の事業者の指名回数、受注実績等に関する情報を、今後の入札の受注予定者選定の優先順位に係る目安となるような形で整理し、入札に参加しようとする事業者に提供すること。
 〈違反とされた具体例〉
 Xほか消防ホース製造販売業者事件(昭和六一年(勧)第二号)では、甲消防庁が指名競争入札により発注する消防ホースについて、甲消防庁に対する既往の納入実績に基づき、これに修正を加えて銘柄別累計額を算出し、その最も少ない銘柄を納入することとして受注予定者を定めることを決定し、入札の都度受注予定者を確認し合い、受注予定者が受注できるようにしていたことが、法第三条違反とされた。
 Yほか道路標識・標示等工事業者事件(平成四年(勧)第二九号)では、乙県が指名競争入札又は見積り合わせにより発注する道路標識・標示等の工事について、指名を受けた者の中で一定の算定方法により算出した指名回数が最も多い者を受注予定者とする等により受注予定者を決定していたことが、法第三条違反とされた。
 Z造園工事業者団体事件(平成四年(勧)第一七号)では、丙市及び丙市が出捐等している財団法人等が指名競争入札又は見積書による入札により発注する造園工事等について、業務ごとに、受注金額に応じ一定の算式により減算し指名回数により加算する持ち点数の多い者を受注予定者とする等により構成事業者に受注予定者を定めさせることを決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
イ 受注予定者又は受注予定者の選定方法の決定(1―1)に伴って受注予定者が受注できるようにするために行われる次のような行為は、1―1による違反行為に含まれる。

1―1―3

(入札価格の調整等)
○ 受注予定者以外の入札参加者が、受注予定者等から入札価格に関する連絡・指示等を受けた上で、受注予定者が受注できるようにそれぞれの入札価格を設定すること。
 〈違反とされた具体例〉
 Xほか電気工事業者事件(平成五年(勧)第一三号)では、甲市が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する電気工事について、受注予定者を決定するとともに、受注予定者以外の指名を受けた者は、受注予定者からその入札価格又は指名見積り合わせに提出する価格の連絡を受け、受注予定者の価格より高い価格で入札又は見積書の提出を行うことにより、受注予定者が受注できるように協力する旨の合意の下に、必要に応じて当該業者以外で指名を受けた者の協力を得て、受注予定者を決定し、受注予定者が受注できるようにしていたことが、法第三条違反とされた。
 Y測量業者団体事件(平成五年(勧)第五号)では、乙省庁が指名競争入札により発注する航空写真測量業務について、受注予定者を定めるとともに、指名を受けた構成事業者は、受注予定者の入札価格が最低価格となるように入札価格を調整し、受注予定者が受注できるように協力すること等を決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
ウ 次のような行為は、受注予定者又は受注予定者の選定方法の決定(1―1)を前提にして、その決定を容易にし、又は強化等するために行われるものであるが、受注予定者又は受注予定者の選定方法を決定することは、これらの行為を特に伴わないでも、原則として違反となる。
 なお、このような行為は、それ自体独立で違反となる場合がある(法第八条第四号又は第五号第一九条)。

1―1―4

(他の入札参加者等への利益供与)
○ 事業者が共同して又は事業者団体が、受注予定者に他の入札参加者等に対して業務発注、金銭支払等の利益供与をさせること。
 〈違反とされた具体例〉
 Xほか建設業者事件(平成四年(勧)第一六号)では、甲県が指名競争入札により発注する土木一式工事について、受注予定者を決定するとともに、受注予定者の決定を容易にするため、必要に応じ、工事を受注した者が、「救済」と称して、受注を希望していた受注予定者以外の事業者又は一定期間受注の実績の無い事業者に、工事の一部を施工させていたことが、法第三条違反とされた。
 Yほか防疫殺虫剤販売業者事件(平成四年(勧)第三号)では、乙県所在の市町村が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する防疫殺虫剤について、受注予定者及び受注予定価格を決定するとともに、当該指名競争入札等の参加者の利益をほぼ均等化させるため、受注予定者が受注予定者以外の者に対して行う利益の配分方法及び配分額を決定していたことが、法第三条違反とされた。

1―1―5

(受注予定者の決定への参加の要請、強要等)
○ 事業者が共同して又は事業者団体が、入札に参加を予定する事業者に対して、受注予定者の決定に参加するよう若しくは決定の内容に従うよう要請、強要等を行い、決定に参加・協力しない事業者に対して、取引拒絶、事業者間若しくは事業者団体の内部における差別的な取扱い等により入札への参加を妨害し、又は決定の内容に従わないで入札した事業者に対して、取引拒絶、事業者間若しくは事業者団体の内部における差別的な取扱い、金銭の支払等の不利益を課すこと。
 〈違反とされた具体例〉
 X道路舗装工事業者団体事件(昭和五四年(勧)第二号)では、甲県所在の地方公共団体等が指名競争入札により発注するアスファルト舗装工事について、構成事業者に「研究会」と称する会議で受注予定者を決定させ、その実効を確保するため、構成事業者以外の指名業者に研究会への出席を勧誘し、協力しない者に対してアスファルト合材を供給しないこと等を決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
 Y測量業者団体事件(昭和五七年(勧)第七号)では、乙県所在の地方公共団体等が指名競争入札又は見積り合わせを経た随意契約により発注する測量設計等業務について、構成事業者に受注予定者を定めさせることを決定し、受注予定者以外の構成事業者が受注予定者よりも低い価格で受注した場合はその回数に応じて一定期間の団体活動の停止又は除名処分を検討すること等を内容とする「懲罰規定」を決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
 Zビルメンテナンス業者団体事件(平成五年(勧)第一〇号)では、丙県所在の官公庁等が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する環境衛生管理業務について、構成事業者に受注予定者を定めさせることを決定し、その決定内容の実効を確保するため、受注予定者以外の構成事業者が、誤記により落札した場合には受注予定者に対して利益相当額を支払い、故意により落札した場合には他の構成事業者は完済保証人にならないこと等を決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
違反となるおそれがあるもの
1―2 (指名や入札参加予定に関する報告) ○ 事業者間で又は事業者団体が、各事業者に対して、指名競争入札に係る指名を受けたことや入札への参加の予定について報告を求めること。
〈問題点〉
 このような行為は、受注予定者決定のために入札参加者を把握しようとして行われることが多く、このような場合には、受注予定者の決定に伴うものとして、問題となる。
〈違反とされた具体例〉
 Xほか水道メーター製造業者事件(平成四年(勧)第三五号)では、甲県所在の市町村及び水道企業団が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する水道メーターについて、指名を受けたときはその旨を原則として当該入札日又は見積書提出日の二日前までに幹事会社に通知することとした上で、一定の方法により受注予定者等を決定していたことが、法第三条違反とされた。
 Y管工事業者団体事件(平成二年(勧)第五号)では、乙県及び丙市並びにこれらが出捐している公社等が指名競争入札により発注する管工事について、構成事業者に入札参加の指名を受けた場合その旨を速やかに団体へ通知させるとともに、話合い等により受注予定者を定めさせることを決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
1―3 (共同企業体の組合せに関する情報交換) ○ 共同企業体により入札に参加しようとする事業者が、単体又は他の共同企業体により当該入札に参加しようとする事業者との間で、当該入札への参加のための共同企業体の結成に係る事業者の組合せに関して、情報交換を行い、又は事業者団体が、かかる情報交換を促進すること(4―9に該当するものを除く。)。
〈問題点〉
 このような情報交換は、受注予定者決定のための情報交換に転化することが多く、このような場合には、受注予定者の決定につながるものとして、問題となる。
 また、事業者団体が、構成事業者に対して、事業者の組合せに関する指示や決定を行うことは、受注予定者の決定に伴うものとして問題となる場合があるとともに、構成事業者の機能又は活動を不当に制限するものとしてそれ自体独立で違反となる場合がある(法第八条第四号)。
〈違反とされた具体例〉
 Xほか建設業者事件(平成五年(勧)第二〇号)では、甲市が指名競争入札又は指名見積り合わせにより発注する下水管きょ工事について、共同施工方式による場合には、同市から共同企業体の構成員として選定された者による組合せ会と称する会合において、第一グループ及び第二グループのグループごとの話合い等により、各グループに属する構成員のうちから受注すべき共同企業体の構成員となるべき者を決定し、これらの者の組合せによる共同企業体を受注予定者に決定していたことが、法第三条違反とされた。
1―4 (特別会費、賦課金等の徴収) ○ 事業者団体が、構成事業者から、入札による受注に応じた特別会費、賦課金等を徴収すること。
〈問題点〉
 このような行為は、受注予定者の決定を円滑化するために行われることが多く、このような場合には、受注予定者の決定に伴うものとして、問題となる。
〈違反とされた具体例〉
 X測量業者団体事件(平成五年(勧)第五号)では、甲省庁が指名競争入札により発注する航空写真測量業務について、構成事業者に受注予定者を定めさせるとともに、受注予定者となって受注した者から特別会費を徴収すること等を決定したことが、法第八条第一項第一号(現行法第八条第一号)違反とされた。
原則として違反とならないもの
1―5 (発注者に対する入札参加意欲等の説明) ○ 事業者が、指名競争入札において、指名以前の段階で、制度上定められた発注者からの要請に応じて、他の事業者や事業者団体と連絡・調整等を行うことなく、自らの入札参加への意欲、技術情報(類似業務の実績、技術者の内容、当該発注業務の遂行計画等)等を発注者に対して説明すること。
1―6 (自己の判断による入札辞退) ○ 指名競争入札において、指名を受けた事業者が、他の事業者や事業者団体と連絡・調整等を行うことやそれらから要請等を受けることなく、自己の事業経営上の判断により、入札を辞退すること。

2 入札価格に関する行為

(1) 考え方

 価格は、本来、事業者の公正かつ自由な競争を通じて形成されるべきものであり、事業者が共同して又は事業者団体がこれに関する活動をすることは、独占禁止法上の問題となる可能性が極めて高いものである。
 会計法(外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます)地方自治法等(外部サイトへリンク 新規ウインドウで開きます)では、一般的な入札制度について、原則として入札参加者の中から予定価格の範囲内で最低の(契約の目的によっては最高の)価格をもって入札した者を契約の相手方とし、その入札価格を契約価格とするという厳格な価格競争の方法を定めている。
 事業者が共同して又は事業者団体が、最低入札価格(契約の目的によっては最高入札価格)、受注予定価格等又はそれらの設定の基準となるもの(以下「最低入札価格等」という。)を決定することは、このような入札制度の機能を損なうものであるとともに、入札の方法により発注される商品又は役務の取引に係る競争を制限するものであり原則として違反となる。
 ここでの決定は、明示の決定に限られるものではなく、最低入札価格等に関し暗黙の了解又は共通の意思が形成されることをもって足りる。
 最低入札価格等を決定することが違反とされるのは、その行為が行われた理由のいかんを問わないのであって、妥当な価格水準にするためとか、対象となる商品又は役務の質を確保するためとか、不当な低価格受注を防止するためといった理由によって正当化されるものではない。

(2) 参考例

原則として違反となるもの
2―1 (最低入札価格等の決定) ○ 事業者が共同して又は事業者団体が、入札に係る最低入札価格等を決定すること。
 〈具体例〉
 Xほか水道メーター製造業者事件(平成四年(勧)第三三号)では、甲地方公共団体が単価同調方式(当該年度中の納入数量をあらかじめ確定せず納入単価のみを指名競争入札により決定し、最低入札単価を入札した者及び当該納入単価による納入に同意する者と契約を締結する方式)により発注する水道メーターについて、最低入札単価の低落防止を図るため、最低入札単価、当該入札単価で入札すべき者及びその他の入札参加者の入札単価を決定していたことが、法第三条違反とされた。
 Y石油製品販売業者団体事件(昭和五九年(勧)第五号)では、乙市等が入札により発注する石油製品について、油種ごとに、受注予定者を決定するとともに、受注予定者の入札価格を決定していたことが、法第八条第一項第一号違反(現行法第八条第一号)とされた。
 〔留意事項〕「原則として違反となるもの」として上に記した2―1(最低入札価格等の決定)の行為との関連で、入札談合防止の観点から特に留意すべき事項を以下に示す。
 次のような行為は、最低入札価格等を決定するための手段となるものであり、又は最低入札価格等に関する暗黙の了解若しくは共通の意思の形成につながる蓋然性が高いものであり、違反となるおそれが強い。

2―1―1

(入札価格の情報交換等)
○ 入札に参加しようとする事業者が、当該入札での入札価格に関する情報について、それら事業者間で情報交換を行い、又はそれら事業者を構成員とする事業者団体が、かかる情報について、収集・提供し、若しくはそれら事業者間の情報交換を促進すること。
 〈違反とされた具体例〉
 Xほか合板製造業者事件(昭和二三年(判)第二号)では、甲省庁が入札により発注する合板について、国内の合板メーカー多数が、事前に入札価格について種々雑談することによって、各自、自己以外の者の入札価格を察知し、大多数がほとんど同一価格で入札したことが、法第三条違反とされた。
違反となるおそれがあるもの
2―2 (入札の対象となる商品又は役務の価格水準に関する情報交換等)

○ 入札の対象となる商品又は役務の価格水準や価格動向に関する情報について、発注者からその予定価格の積算に資するための情報提供の依頼を受ける等して、当該入札に参加しようとする事業者間で情報交換を行い、又は事業者団体が、それら事業者との間で情報を収集・提供し、若しくはそれら事業者間の情報交換を促進すること。
〈問題点〉
 このような情報の収集・提供、情報交換等は入札価格についての情報の収集・提供、情報交換等に転化することが多く、このような場合には、最低入札価格等の決定につながるものとして、問題となる。
 また、提供される価格水準に関する情報を基礎に発注者が予定価格を算定することを認識する等しながら、事業者が共同して又は事業者団体が、商品又は役務の価格について発注者に情報提供する内容を決定することも、価格制限行為につながるものとして、問題となる。
〈違反とされた具体例〉
 Xほか公共下水道用鉄蓋製造販売業者事件(平成三年(判)第二号)では、甲市が下水道工事価格の積算のため指定業者に市型鉄蓋(甲市が定めた仕様による公共下水道用鉄蓋)の見積価格を提出させ、見積価格の約九〇パーセントに当たる金額をもって工事発注の際の設計単価としており、同設計単価から工事業者及び商社のマージンを差し引いたものが工事業者向けの販売価格となる関係にあることを認識した上で、甲市に見積価格を提出するについて最低見積価格を決定し、その上で工事業者のマージン等を勘案して販売価格を決定したことが、法第三条違反とされた。

原則として違反とならないもの
2―3 (積算基準についての調査) ○ 事業者が共同して又は事業者団体が、発注者が公表した積算基準について調査すること(事業者間に積算金額についての共通の目安を与えるようなことのないものに限る。)。
2―4 (標準的な積算方法の作成等)

○ 中小企業者の団体が、構成事業者の入札一般に係る積算能力の向上に資するため、標準的な費用項目を掲げた積算方法を作成し、又は所要資材等の標準的な数量や作業量を示すこと(事業者間に積算金額についての共通の目安を与えるようなことのないものに限る。)。

3 受注数量等に関する行為

(1) 考え方

 入札制度の中には、契約の性質又は目的から、価格のほかに数量等他の条件をもって申込みを行い、その申込みの内容に応じて、落札者及び落札価格に加えて落札の数量等をも併せて決定するものがある。このような入札において、事業者が共同して又は事業者団体が、入札に係る受注の数量、割合等を決定することは、入札の方法により発注される商品又は役務の取引に係る競争を制限するものであり原則として違反となる。
 ここでの決定は、明示の決定に限られるものではなく、受注の数量、割合等に関し暗黙の了解又は共通の意思が形成されることをもって足りる。
 事業者が共同して又は事業者団体が、受注の数量、割合等を決定することが違反とされるのは、その行為の理由のいかんを問わない。

(2) 参考例

原則として違反となるもの
3―1 (受注数量、割合等の決定)

○ 事業者が共同して又は事業者団体が、入札に係る受注の数量、割合等を決定すること。
〈具体例〉
 Xほか絹織物販売業者事件(昭和二五年(判)第一四号)では、甲公団保有の輸出絹織物在庫品の国内処分としての競争入札に当たり、入札参加者二五社中の一〇社が最低入札数量である全量の一〇分の一をそれぞれ落札すること及びその際の入札価格を決定したことが、法第三条違反とされた。

原則として違反とならないもの
3―2 (官公需受注実績等の概括的な公表) ○ 事業者団体が、関連する官公需の全般的な動向の把握のために、構成事業者から官公需の受注実績に関して個別の受注に係る情報を含まない概括的な情報を任意に徴し、又は発注者が発注実績若しくは今後の発注予定に関して公表した情報を収集し、関連する官公需全般に係る受注実績又は今後の需要見通しについて個々の事業者に係る実績又は見通しを示すことなく概括的に取りまとめて公表すること。

4 情報の収集・提供、経営指導等

(1) 考え方

 事業者団体が、入札制度一般に関する情報若しくは資料の収集・提供又は本指針の内容にのっとって入札に係る事業者及び事業者団体の活動と独占禁止法との関係について一般的な知識の普及活動を行うことは、原則として違反となるものではない。
 これに対して、入札に参加しようとする事業者を構成員とする事業者団体が、当該入札に関して、情報を収集・提供し、又はそれら事業者間の情報交換を促進することについては、競争制限的な若しくは競争阻害的な行為につながるような場合又はそのような行為の手段・方法となるような場合には独占禁止法上問題となる。
 事業者が他の事業者と共同しないで独立に情報を収集することが、その限りにおいては独占禁止法上問題とならないことは、言うまでもない。これに対して、入札に参加しようとする事業者が当該入札に関する情報を相互に交換するようなことは、独占禁止法上問題となり得る。
 事業者団体による経営指導が必要とされるのは、基本的に、中小企業者の団体においてである。経営指導の形態を採っていても、入札に参加しようとする事業者を構成員とする事業者団体が、当該入札に係る事業者の活動に関して指導を行うようなときには、入札価格についての目安を与えたり、受注予定者の決定への参加を要請する等の競争制限的な又は競争阻害的な行為につながりやすく、そのような場合には、独占禁止法上問題となる。
 入札制度一般の内容や運用に関して要望又は意見の表明を行うことは、その限りにおいては、事業者単独で行うことはもちろん、事業者が共同して又は事業者団体が行っても、問題とならない。また、事業者が、発注者に対して、特定の入札に関係なく、技術に関する情報の一般的な説明を行うことも、その限りにおいては、問題とならない。

(2) 参考例

(受注予定者等の決定行為に関する留意事項)  1―1―1又は1―1―2に該当する行為は、1―1(受注予定者等の決定)の留意事項として前に記したとおり、受注予定者を決定するための手段となるものであり、又は受注予定者に関する暗黙の了解若しくは共通の意思の形成につながる蓋然性が高いものであり、違反となるおそれが強い。
(受注意欲の情報交換等) ○ 入札に参加しようとする事業者が、当該入札について有する受注意欲、営業活動実績、対象物件に関連した受注実績等受注予定者の選定につながる情報について、それら事業者間で情報交換を行い、又はそれら事業者を構成員とする事業者団体が、かかる情報について、収集・提供し、若しくはそれら事業者間の情報交換を促進すること。
(1―1―1として前掲)
(指名回数、受注実績等に関する情報の整理・提供) ○ 事業者が共同して又は事業者団体が、過去の入札における個々の事業者の指名回数、受注実績等に関する情報を、今後の入札の受注予定者選定の優先順位に係る目安となるような形で整理し、入札に参加しようとする事業者に提供すること。
(1―1―2として前掲)
(最低入札価格等の決定行為に関する留意事項)  2―1―1に該当する行為は、2―1(最低入札価格等の決定)の留意事項として前に記したとおり、最低入札価格等を決定するための手段となるものであり、又は最低入札価格等に関する暗黙の了解若しくは共通の意思の形成につながる蓋然性が高いものであり、違反となるおそれが強い。
(入札価格の情報交換等) ○ 入札に参加しようとする事業者が、当該入札での入札価格に関する情報について、それら事業者間で情報交換を行い、又はそれら事業者を構成員とする事業者団体が、かかる情報について、収集・提供し、若しくはそれら事業者間の情報交換を促進すること。
(2―1―1として前掲)
違反となるおそれがあるもの
4―1 (指名や入札参加予定に関する報告)

○ 事業者間で又は事業者団体が、各事業者に対して、指名競争入札に係る指名を受けたことや入札への参加の予定について報告を求めること。
(1―2として前掲)

4―2 (共同企業体の組合せに関する情報交換)

○ 共同企業体により入札に参加しようとする事業者が、単体又は他の共同企業体により当該入札に参加しようとする事業者との間で、当該入札への参加のための共同企業体の結成に係る事業者の組合せに関して、情報交換を行い、又は事業者団体が、かかる情報交換を促進すること(4―9に該当するものを除く。)。
(1―3として前掲)

4―3 (入札の対象となる商品又は役務の価格水準に関する情報交換等)

○ 入札の対象となる商品又は役務の価格水準や価格動向に関する情報について、発注者からその予定価格の積算に資するための情報提供の依頼を受ける等して、当該入札に参加しようとする事業者間で情報交換を行い、又は事業者団体が、それら事業者との間で情報を収集・提供し、若しくはそれら事業者間の情報交換を促進すること。
(2―2として前掲)

原則として違反とならないもの
4―4 (入札に関する一般的な情報の収集・提供) ○ 事業者団体が、官公庁や民間の調査機関等が公表した入札に関する一般的な情報(発注者の入札に係る過去の実績又は今後の予定に関する情報、入札参加者の資格要件又は指名基準に関する情報、労務賃金、資材、原材料等に係る物価動向に関する客観的な調査結果情報等)を収集・提供すること。
4―5 (官公需受注実績等の概括的な公表)

○ 事業者団体が、関連する官公需の全般的な動向の把握のために、構成事業者から官公需の受注実績に関して個別の受注に係る情報を含まない概括的な情報を任意に徴し、又は発注者が発注実績若しくは今後の発注予定に関して公表した情報を収集し、関連する官公需全般に係る受注実績又は今後の需要見通しについて個々の事業者に係る実績又は見通しを示すことなく概括的に取りまとめて公表すること。
(3―2として前掲)

4―6 (平均的な経営指標の作成・提供) ○ 事業者団体が、構成事業者から、財務指標、従業員数等経営状況に関する情報で通常秘密とされていない事項について、情報を任意に徴し、これに基づいて平均的な経営指標を作成し、提供すること。
 なお、構成事業者がこれらの情報を公表している場合、あるいは公表について構成事業者の事前の了解を得ている場合は、構成事業者別にこれらの情報を取りまとめて公表することもできる。
4―7 (入札物件の内容、必要な技術力の程度等に関する情報の収集・提供) ○ 入札に参加しようとする事業者を構成員とする中小企業者の団体が、構成事業者の情報収集能力の不足を補うため、当該入札に関する対象物件の内容、必要な技術力の程度等について発注者が公表した情報を収集・提供すること(受注予定者の決定につながるようなことを含まないものに限る。)。
4―8 (経常共同企業体の組合せに関する情報提供) ○ 中小企業者の団体が、入札に参加するための経常的な共同企業体としての資格申請を構成事業者が行おうとする場合に、その求めに応じて、共同企業体の構成員の組合せに係る過去の客観的な事実に関する情報を提供すること。
4―9 (共同企業体の相手方の選定のための情報聴取等) ○ 事業者が、入札に参加するための共同企業体の結成に際して、相手方となる可能性のある事業者との間で、個別に、相手方の選定のために必要な情報を徴し、又は共同企業体の結成に係る具体的な条件に関して、意見を交換し、これを設定すること(受注予定者の決定につながるようなことを含まないものに限る。)。
4―10 (発注者に対する入札参加意欲等の説明)

○ 事業者が、指名競争入札において、指名以前の段階で、制度上定められた発注者からの要請に応じて、他の事業者や事業者団体と連絡・調整等を行うことなく、自らの入札参加への意欲、技術情報(類似業務の実績、技術者の内容、当該発注業務の遂行計画等)等を発注者に対して説明すること。
 (1―5として前掲)

4―11 (標準的な積算方法の作成等)

○ 中小企業者の団体が、構成事業者の入札一般に係る積算能力の向上に資するため、標準的な費用項目を掲げた積算方法を作成し、又は所要資材等の標準的な数量や作業量を示すこと(事業者間に積算金額についての共通の目安を与えるようなことのないものに限る。)。
 (2―4として前掲)

4―12 (経常共同企業体の運営に関する指針の作成・提供) ○ 中小企業者の団体が、経常的な共同企業体の運営に関する一般的な指針(構成員の分担業務実施のための必要経費の分配方法、共通費用の分担方法等)を作成し、構成事業者に提供すること。
4―13 (積算基準についての調査)

○ 事業者が共同して又は事業者団体が、発注者が公表した積算基準について調査すること(事業者間に積算金額についての共通の目安を与えるようなことのないものに限る。)。
(2―3として前掲)

4―14 独占禁止法についての知識の普及活動) ○ 事業者が共同して又は事業者団体が、本指針の内容にのっとって、入札に係る事業者及び事業者団体の活動と独占禁止法との関係について、一般的な知識の普及活動を行うこと。
4―15 (契約履行の必要性に関する啓蒙等) ○ 事業者が共同して又は事業者団体が、入札による契約について、その確実な履行、下請取引の適正化や操業の安全の確保の必要性に関する一般的な啓蒙を行い、又はそのために技術の動向や入札制度若しくは関係法令の内容について調査し、一般的な知識の普及活動を行うこと(特定の入札に係る情報交換、指導、要請等の活動につながることのないものに限る。)。
4―16 (国、地方公共団体等に対する要望又は意見の表明) ○ 事業者が共同して又は事業者団体が、入札制度一般の内容や運用に関して、国、地方公共団体等に対して、要望又は意見の表明を行うこと。
4―17 (発注者に対する技術に関する情報の一般的な説明) ○ 事業者が、発注者に対して、特定の入札に関係なく、技術に関する情報の一般的な説明を行うこと。
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