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(平成14年度:事例4)三洋電機(株)によるジーエス・メルコテック(株)の株式取得について

第1 本件の概要等

1 本件の概要

 本件は,三洋電機(株)(以下「三洋電機」という。)がリチウム二次電池における研究開発力の向上,販売力の強化を目的として,ジーエス・メルコテック(株)(以下「GSメルコテック」という。)の株式について50%を超えて取得するものである。

2 製品概要

 二次電池とは,充電により繰り返し利用できる電池をいい,主にニッケルカドミウム電池,ニッケル水素電池及びリチウム二次電池の3種類が存在する。それぞれ,電気的特性,容量,大きさ及び重量に違いがあり,用途もそれぞれの電池の種類ごとに異なっている。
 このうち,リチウム二次電池は,携帯電話,ノートパソコン等の電子機器に幅広く利用されており,電池の容量,大きさ等の技術は著しい発展を遂げている。このため,いずれのメーカーも研究開発に重点を置いており,メーカー間では,技術革新への対応の点で大きな差は存在しない。

第2 独占禁止法上の考え方

1 一定の取引分野

 二次電池は,前記のとおり,主に3種類が存在し,それぞれ,容量,大きさ等に違いがある。このため,ユーザーは,各二次電池を機能・効用が異なるものとして,用途に応じて使い分けている。また,製造方法も異なっていることから,それぞれの二次電池について一定の取引分野が成立するものと判断したが,当事会社は,リチウム二次電池の製造・販売分野について競合関係にあることから,当該分野について検討を行った。

2 競争への影響

(1) 市場の状況

 本件株式取得により,当事会社の合算出荷数量シェア・順位は約40%・第1位となる。また,上位3社累積シェアは,約90%となる。

リチウム二次電池の国内出荷数量シェア
順位 メーカー シェア
1 A社 約35%
2 三洋電機 約35%
3 B社 約15%
4 GSメルコテック 約10%
5 C社 約5%
  その他 0~5%
(1) 当事会社合算 約40%
  合計 100%

 (出所:当事会社提出資料)

(2) 考慮事項

ア 競争事業者
 出荷数量シェア約35%及び同約15%を有する有力な競争事業者が存在する。

イ 取引先変更の容易性
 リチウム二次電池の主な用途である携帯電話等の電子機器は,急速な技術革新や,メーカー間の活発な競争を背景として,製品サイクルが短くなっているところ,電子機器メーカーはモデルチェンジの進展に応じて,リチウム二次電池の容量,大きさ等の改良をリチウム二次電池メーカーに強く要請している。
 このように,技術革新への対応が競争の重要な要素となっていることから,各リチウム二次電池メーカーは,技術革新の点で競争事業者との間に大きな差が生じないよう,研究開発に重点を置いている。このため,リチウム二次電池の仕様は,それが組み込まれる最終製品ごとに区々となっているものの,リチウムニ次電池メーカー間で品質や技術面で大きな差はなく,ユーザーからのいかなる仕様の発注にも対応できる状況にある。
 これに加えて,ユーザーによる取引先の選定は,最終製品のモデルチェンジごとに行われることが一般的であり,次のモデルチェンジまでの間に取引先が変更されることは少ないが,携帯電話等の電子機器は,製品サイクルが短いことから,ユーザー側では,新商品への切替時の価格交渉の結果に応じて,容易に取引先を変更することができる。

ウ ユーザーからの競争圧力
 リチウム二次電池のユーザーは,自己が製造・販売する最終製品間の激しい競争に対応するため,リチウム二次電池の安定的かつ低廉な価格での調達を重視している。このような状況の下,ユーザーは,前記イのとおり取引先の変更が容易であることから,複数のリチウム二次電池メーカーから調達する方針を採っており,その価格交渉力は強いものとなっている。

エ 協調的価格設定の阻害要因
 リチウム二次電池は,それが組み込まれる最終製品ごとに,仕様が区々となっており,また,最終製品の製品サイクルが短いことに伴い,リチウム二次電池も製品サイクルが短くなっている。さらに,ユーザーからの要請に応じて,リチウム二次電池の技術革新も活発に行われていることから,メーカー間で斉一的な事業活動を行うことは容易ではなく,リチウム二次電池メーカー間で協調的な行動が採りにくい要因の一つとなっている。

オ 輸入
 前記アからエの事情に加え,韓国・中国メーカーの技術力の向上により,輸入品の品質が向上しつつあり,ユーザーの中には見積り合わせに海外メーカーを参加させる動きや,実際に輸入品を採用する動きもみられるなど,これら海外メーカーの存在が国内リチウム二次電池メーカーに対する競争圧力になりつつある。

(3) 独占禁止法上の評価

 ユーザーは,低廉な価格での調達や安定調達を重視しているところ,前記2(2)イのとおり,取引先の変更が容易であることから,複数のリチウム二次電池メーカーから調達する方針を採っており,その価格交渉力は強いものとなっている。さらに,リチウム二次電池は最終製品ごとに仕様が区々となっており,最終製品の製品サイクルが短いことに伴って,リチウム二次電池も製品サイクルが短く,技術革新も活発に行われていることから,メーカー間で協調的な行動が採りにくい事情が認められる。
 このため,本件統合により,リチウム二次電池の取引分野における競争を実質的に制限することとはならないと考えられる。

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公表事例において輸入について検討を行った例

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