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(平成14年度:事例7)エルピーダメモリ(株)による三菱電機(株)のDRAM事業の譲受けについて

第1 本件の概要等

1 本件の概要

 本件は,エルピーダメモリ株式会社(以下「エルピーダメモリ」という。)が,海外の半導体メーカーに対する競争力を強化することを目的として,DRAM (記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリ)事業から撤退することとした三菱電機株式会社(以下「三菱電機」という。)から,同社のDRAM事業を譲り受けるものである。

2 製品概要

 半導体メモリは,主としてDRAM,SRAM,フラッシュメモリ等に大別されるところ,ユーザーは,記憶保持動作の相違等によって,用途に応じて使い分けている(参考参照)。このうち,DRAMは,主としてコンピュータや電子機器等に用いられている。
 DRAMは,大部分が国際規格に基づく汎用品となっており,品質にも差がないことから,各メーカー間の製品の代替性が高いものとなっている。

第2 独占禁止法上の考え方

1 一定の取引分野

 ユーザーは,各半導体メモリを,機能・効用に違いがあるものとして,使用目的に応じて使い分けており,かつ,各半導体メモリの製造方法も異なっているため,半導体メモリの種類ごとに一定の取引分野が成立するものと判断したが,当事会社は,DRAMの製造・販売分野について競合関係にあることから, 当該分野について検討を行った。

2 競争への影響

(1) 市場の状況

 本件譲受けにより,当事会社の合算販売金額シェア・順位は約20%・第2位となる。また,上位3社累積シェアは,約60%となる。
 ただし,B社は,DRAMの汎用品から撤退することから,当事会社及び競争事業者のシェア並びに上位3社累積シェアが今後変動することとなる。

DRAMの国内販売金額シェア
順位 メーカー シェア
1 A社 約25%
2 B社 約20%
3 エルピーダメモリ 約15%
4 C社 約15%
5 D社 約10%
6 E社 約5%
7 その他 約10%
  三菱電機 0~5%
(2) 当事会社合算 約20%
  合計 100%

 (出所:当事会社提出資料)

(2) 考慮事項

ア 競争事業者
 販売金額シェア約25%及び同約15%を有する海外の競争事業者並びに同約10%を有する国内の競争事業者が存在する(国内メーカーのB社はDRAMの汎用品の製造・販売から撤退していることから,本件の検討に当たっては,競争事業者として考慮しない。)。
 DRAMは国際規格に基づく汎用品であり,メーカー間で品質に差がないことから,国内外のメーカー間で代替性が高く,また,DRAMの製品価格に占める輸送コストの割合が小さいため,海外の競争事業者にとって,我が国への輸出は容易なものとなっている。

イ 取引先変更の容易性
 DRAMは,前記アのとおり,メーカー間で代替性の高い製品であることから,ユーザーは安定的かつ低廉な価格での調達を図る観点から,一般的に複数のメーカーに分散発注を行い,かつ,より低い価格を提示したDRAMメーカーからの購入数量を増加させるなどしている。また,主要なユーザーは,大量調達による調達価格の引下げを図るため,自国内外で使用するDRAMを一括調達することも少なくなく,価格交渉力の維持に努めている。
 他方,DRAMメーカーにおいても,ユーザーに低価格を提示することにより,容易に販売数量を拡大することが可能となっている。

ウ 競争状況
 DRAMの取引分野におけるシェアの変動状況をみると,当事会社を含め,DRAMメーカー各社のシェアは固定的ではなく(注),年により大きな変動がみられ,DRAMの製品の世代別でみても,主要な事業者が変動するといった特徴がみられる。このような状況に加え,前記イを踏まえると,エルピーダメモリが三菱電機の事業を譲り受けたとしても,実際には,三菱電機の既存顧客をそのまま維持できない可能性も高いと考えられる。

 (注) 日本電気株式会社及び株式会社日立製作所は,エルピーダメモリの設立に当たり,平成11年度に,公正取引委員会に対し事前相談を行っているが,その際の当事会社の合算シェア・順位は,約30%・第1位であった。

(3) 独占禁止法上の評価

 DRAMは,国内外のメーカー間で代替性が高く,製品価格に占める輸送コストの割合が小さいこともあり,国内外のメーカーを含め,ユーザーによる取引先の変更が容易であり,実際にもシェアの変動が激しいものとなっている。このため,本件統合により,DRAMの取引分野における競争を実質的に制限することとはならないと考えられる。

(参考)

名称 概要
DRAM Dynamic Random Access Memory
情報を一時的に記憶する半導体。
電源が入っていても一定時間が経過すると記憶内容が失われるため,一定時間ごとに,再書き込みを繰り返す必要がある。
SRAM Static Random Access Memory
情報を一時的に記憶する半導体。
電源を切らない限り記憶し続ける。DRAMに比べ集積度は小さいが,高速化が可能。
フラッシュメモリ Flash Memory
電源を切った後も記憶が保持される半導体
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公表事例において輸入について検討を行った例

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