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3 バイオ検査機器メーカーによる検査機器と検査試薬のセット販売

 バイオ(生物工学)検査機器メーカーが,バイオ検査機器及び検査試薬を企業に提供する際に,検査機器,検査試薬を含んだ1検査当たりの料金をあらかじめ定め,実際の検査回数に基づき請求する方式で取引を行うことが,直ちに独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 A社(バイオ検査機器,検査試薬のメーカー)

2 相談の要旨

(1) A社は,バイオ検査機器,検査試薬などの開発・製造・販売を行うメーカーであり,食品メーカー等の一般企業,大学,研究所等(以下「企業等」という。)と直接取引している。

(2) 通常行われる検査は様々な分野に分類され,さらに各分野には多くの測定項目が存在する。これら各分野,項目について検査を行うためには,それぞれ検査機器と検査試薬が必要となる。
 検査機器は分野別に機種が異なり,また汎用検査試薬の使用が可能な検査機器と,専用検査試薬の使用に限られる検査機器がある。

(3) 通常,検査機器メーカーは,検査機器については企業等にリースし,検査試薬については別途販売して,それぞれの代金を個別に請求しているが,A社は検査試薬の売上の安定化を確保するため,検査機器及び検査試薬を合わせて販売することを検討している。
 具体的には,以下のとおり1検査当たりの料金を設定する新方式の取引方法を用いることとしたいが,独占禁止法上問題ないか。

(4) 新方式では,企業等が検査機器を購入する場合に要する費用と,その検査機器の稼動期間に想定される検査試薬の総費用を合わせた金額を,当該稼動期間に想定される検査回数で割ることで,検査項目毎の検査1回当たりの料金を設定する。実際の請求は,企業等が一定期間(例えば1ヶ月間)に行った検査回数に当該検査1回当たりの料金を乗じた額を,利用料として請求する。

(5) 新方式の導入が検討されているのは,検査分野のうちX分野の取引である。
 X分野については,検査機器はA社が自社で製造しているが,これに使用できる検査試薬はA社製のものに限られず,複数メーカーの検査試薬が使用可能である。また,A社を含めこれら複数メーカーの検査試薬は,他社製の検査機器においても使用可能である。X分野におけるA社の国内シェアは,検査機器では40%,検査試薬では20%であり,順位はいずれも2位である。
 なお,A社は,X分野における取引において企業等からの申し出があれば,検査機器や検査試薬を別途個別に販売するとしている。

3 独占禁止法上の考え方

(1) 本件は,X分野の検査機器市場において有力な事業者であるA社が,検査機器に自社の検査試薬を組み合わせて販売するものである。したがって本件では,国内のX分野における検査試薬の販売における競争に及ぼす影響について検討する。

(2) 一般に事業者が,製品とこれに使用する消耗品を販売する際に,安定的な取引関係の構築や製品の機能確保を目的として,製品と消耗品をセットにして販売する方法を用いることがある。こうした販売方法が直ちに独占禁止法上問題となるものではないが,製品市場における有力な事業者が当該販売方法を用いることにより,消耗品を供給する他の事業者を排除し,又は取引先に対して不当に不利益を課すなど,事業者間の公正な競争を阻害する場合には不公正な取引方法(第10項・抱き合わせ販売)として問題となるおそれがある。

(3) A社製の検査機器に使用可能な検査試薬は複数存在し,企業等は取引条件等を勘案の上,いずれかの検査試薬を選択し,購入することとなるが,本件においてA社が検査機器に組み合わせて供給するのは,検査において使用する検査試薬であることから,企業等に対して不当に不利益を課すものとは認められない。
 他方,A社が本件新方式の取引方法を,X分野において取引を行なうすべての企業等に対して用いるとした場合,A社の市場での地位を鑑みれば,他の検査試薬メーカーはA社の検査機器を使用する企業等との取引から排除され,公正な競争が阻害されるおそれが強い。
 しかしながら,A社は,企業等からの申し出があれば,検査機器や検査試薬を別途個別に販売することとしており,企業等は取引条件等を勘案の上検査試薬を選択し,他のメーカーから購入することも可能である。したがって,本件新方式の取引方法が,X分野の検査試薬の販売における公正な競争を阻害するとまでは認められない。
 ただし,本件新方式における取引条件を,別途個別の取引を行なった場合と比べて著しく有利とするなど,事実上本件新方式以外の取引方法を選択することが妨げられる場合には,この限りではない。

4 回答の要旨

 A社が本件新方式の取引方法を用いることは,直ちに独占禁止法上問題となるものではない。
 ただし,本件新方式における取引条件を,別途個別の取引を行なった場合と比べて著しく有利とするなど,事実上本件新方式以外の取引方法を選択することが妨げられる場合には,この限りではない。

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