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8 機械メーカー間の共同研究開発及びブランドの統合

 機械メーカー2社が,新分野への参入を目的として技術の共同研究開発を行うことについては直ちに独占禁止法上問題となるものではないが,既存分野において技術を統廃合し共通ブランドを確立することについては,独占禁止法上問題となるおそれがあると回答した事例

1 相談者

 A社及びB社(共に機械メーカー)

2 相談の要旨

(1) 機械Xには規格甲と規格乙があり,A社及びB社は,それぞれに機械Xの規格甲に係る技術開発のみを行い,自らは製造販売を行うことなく,A社はAブランド,B社はBブランドとしてそれぞれ異なる5社の機械メーカーに技術供与をしている。
 規格甲に基づき製造された機械Xのブランド別のシェアは,Aブランド5社では30%,Bブランド5社では20%となっており,ブランド間及びブランド内競争は活発に行われている。

(2) 機械Xの規格甲と規格乙について,ユーザーは操作性や周辺機械との互換性からいずれかの規格に基づいて製造された機械Xを継続的に使用しており,容易に規格を切り換えることは不可能な状況にある。

(3) 規格甲に係る技術は,両社のほかにC社及びD社が保有している。C社はCブランドとして他社に技術供与をするとともに,自らもCブランドの機械Xを製造販売しており,技術供与先も含めCブランドとしてはシェア40%を有している。また,D社は他社への技術供与は行っておらず,自社のみでDブランドとして10%のシェアを有している。
 このような状況において,A社及びB社は,技術力の向上及びシェアの拡大を目的とした既存技術の統廃合による共通ブランドの確立を検討しているが,独占禁止法上問題ないか。

(4) 一方,機械Xの規格乙に係る技術は,E社,F社及びG社が保有している。いずれの事業者も自ら規格乙の製品を製造販売するとともに,それぞれのブランドとして他社に技術供与している。技術供与先も含めたシェアはEブランドが50%,Fブランドが30%,Gブランドが20%である。
 A社及びB社は,規格甲におけるシェアの拡大を図る一方で,規格乙の需要が拡大していることから,当該規格に参入することを検討している。しかしながら,新しい規格への参入には技術開発のための莫大なコストとリスクが伴うため,これらの負担を軽減し,円滑に参入するため,規格乙における技術について共同研究開発を行うことは,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1) A社及びB社は,共に機械Xの技術を供給していることから,当該技術において両社は競争関係に立つと認められる。したがって本件では,機械Xの技術及びその製品の取引に係る競争に及ぼす影響について検討する。

(2) 一般に共同研究開発には競争促進的な効果が認められるが,競争事業者間において製品の仕様等を共同で開発し共通化する場合は,技術市場,製品市場における競争に影響を及ぼすおそれがあり,当事会社の合計シェア,競合する技術や製品の状況等を勘案し,当該技術や製品の共通化によって競争が減殺される場合には,不当な取引制限(独占禁止法第3条)又は不公正な取引方法(第13項・拘束条件付取引)として問題となるおそれがある。
 他方,競争関係にない事業者間において共同研究開発を行うことは,当事会社間の競争が回避されるものではなく,新規参入としての効果を有する場合もあることから,競争促進的効果を有すると認められる。

(3) 規格乙においては,シェア50%を有するEブランドなど有力な競争事業者が存在するところ,A社及びB社が規格乙に参入するために行う共同研究開発に限れば,規格乙に新たに参入するものとして競争促進的と評価される。よって,共同研究開発の実施に際し,既有技術の実施許諾等を制限するなど不当な制限を課すものでない限り,直ちに独占禁止法上問題となるものではない。

(4) 他方,規格甲において,両社が共通して有する技術を統廃合して共通ブランドを確立することについては,両社が共に国内で複数の機械メーカーに技術供与をしていることを踏まえれば,当該技術供与に係る競争が回避され,技術取引における競争が減殺されるおそれがある。
 また,規格甲の製品についても,競合技術の統廃合により製品の差別化が妨げられ,A及びBブランド内の競争が回避されるおそれがある。その上,A及びBブランド製品の合算シェアも50%に上ることから,当該製品の取引における競争が減殺されるおそれが強く,独占禁止法上問題となるおそれがある。

4 回答の要旨

 A社及びB社が,規格乙に参入するための技術について共同研究開発を行うことについては,既有技術の実施許諾等を制限するなど不当な制限を課すものでない限り,直ちに独占禁止法上問題となるものではない。
 しかしながら,両社が,規格甲について技術を統廃合し共通ブランドを確立することについては,機械Xの技術及び製品の取引に係る競争に及ぼす影響は大きいものと考えられ,独占禁止法上問題となるおそれがある。

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