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9 経営コンサルタント会社を利用した複数の小売業者による共同購入

 経営コンサルタント会社が,複数の小売業者の需要を取りまとめ,メーカーと価格交渉をすることにより行う実質的な共同購入が,直ちに独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 A社(経営コンサルタント会社)

2 相談の要旨

(1) A社は,食料品調達に関わる物流・在庫管理システムの構築・管理,食料品調達業務の総合受託,小売業者に対する経営改善アドバイス及び改善サポート等(いわゆる経営コンサルティング業務)を行っている。

(2) A社は,経営コンサルタント業務の一環として,複数の小売業者の需要を取りまとめ,A社が食料品メーカーとの価格交渉等を一括して行うことにより,スケールメリットによるコストの削減などを実現する購入事業を企画した。
 A社は,甲地域に所在する100社の小売業者に対し,本件購入事業への参加を提案し,このうち60社が参加することとなった。なお,これら60社の間では,本件購入事業への参加に伴い,A社に価格交渉を委託する旨の取決めがなされている。
 そこで,A社と小売業者60社は本件購入事業の内容を検討し,取引先については60社が取引を行っているメーカー5社を選定した。また,購入する食料品の品目は特段の制限を設けないこととした。

(3) 具体的には,A社は,60社が購入する食料品の品目及び数量を取りまとめ,メーカー5社との間で各食料品の価格を交渉する。小売業者への納品はA社があらかじめ確保した卸売業者が行う。

(4) 本件共同購入に参加する小売業者60社は甲地域の小規模な事業者であり,甲地域にはその他全国規模の大規模小売業者B社,C社も営業しているが,これらは本件購入事業には参加していない。また,取引先メーカー5社が現在取引している小売業者は,合計で2,000社である。
 なお,60社はA社を利用する以外にも,自ら食料品の購入を行うことが可能である。
 以上のスキームでA社と小売業者60社が共同で行う本件購入事業は,独占禁止法上問題ないか。

3 独占禁止法上の考え方

(1) 本件は,複数の小売業者がA社を通じて共同で購入した食料品を販売するものである。したがって本件では,これら小売業者による食料品の購入及び販売における競争に及ぼす影響について検討する。

(2) 複数の事業者が特定の商品の購入に際し,価格交渉を特定の事業者に委託する行為については,これらの事業者が当該特定の事業者に価格交渉を委託するよう相互に取り決める場合には,実質的にこれら事業者による共同購入に当たり,当該行為を通じて商品の購入における競争が実質的に制限される場合には,不当な取引制限(独占禁止法第3条)として問題となる。また,これら事業者が当該商品の販売において競争関係に立つ場合に,共同購入を契機に当該商品の販売価格について共通の認識が形成され,商品の販売における競争が実質的に制限される場合,同様に不当な取引制限として問題となるおそれがある。

(3) 本件は購入事業に参加する小売業者が,A社に価格交渉を委託する旨を共同で取り決めていることから,実質的にこれら小売業者による共同購入に該当する。
 しかしながら,取引先メーカー5社の取引先数に占める60社の割合は小さく,またいずれも小規模事業者であることから,食料品の購入における競争が実質的に制限されるおそれがあるとは認められない。
 他方,食料品の販売については,本件購入事業に参加する小売業者が甲地域に所在しており,本件購入事業への参加率も60%に及ぶことから,共同購入を契機として当該特定地域の食料品の販売における競争に影響を及ぼすことが懸念される。
 しかしながら,本件購入事業においては,多品目に及ぶ食料品を各小売業者が自らの判断で組み合わせて購入し,また本件購入事業を通じる以外にも購入が可能であり,本件購入事業を通じて小売業者間で販売価格に関する調整が行われるおそれがあるとは認められない。さらに,甲地域には全国展開する大規模小売業者も存在しており,食料品の販売における競争が実質的に制限されるおそれがあるとは認められない。

(4) なお,本件のような場合であっても,小売業者間において,相互に,特定の事業者に対して商品の購入を委託するなどの取決めがなされず,小売業者が自らの判断で個別に購入事業に参加するものであれば,そもそも共同購入の問題は生じない。

4 回答の要旨

 A社が,本件購入事業を行うことについては直ちに独占禁止法上問題となるものではない。

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