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12 事業者団体による粗悪品の流通についての注意喚起情報

 記録媒体メーカーの団体が,会員事業者の供給する製品の市場に粗悪品が流通している旨を消費者に注意喚起することが,直ちに独占禁止法上問題となるものではないと回答した事例

1 相談者

 A工業会(記録媒体Xのメーカーの団体)

2 相談の要旨

(1) A工業会は,記録媒体Xのメーカー10社が加盟しており,会員事業者の記録媒体X市場におけるシェアは80%を占めている。

(2) 記録媒体Xは,記録機器Yを使用することにより,情報を記録したり,記録した内容を再生することができる。
 記録媒体Xは,メーカーごとに特性があることから,最適な条件で記録・再生を行うためには,記録機器Yの側でそれぞれの特性に応じた調整が必要である。

 そのため,記録媒体Xのメーカーは,自社製品にその特性を示す認識コードを付けて販売するとともに,当該認識コードを記録機器Yが読み取ることができるよう,同コードを記録機器Yのメーカーに報告し,記録機器Yのメーカーは,自社の製品に,報告された認識コードをあらかじめ入力し,各メーカーの記録媒体Xに付されたコードを読み取り,最適条件で記録・再生ができるようにして販売している。

(3) このため,製品特性に適合した正しい認識コードが付されていない記録媒体Xについては,最適条件が得られず,記録・再生に不具合が発生する可能性がある。
 海外の記録媒体Xのメーカーの中には,本来自ら設定すべき認識コードを設定せず,国内有名ブランド等他のメーカーの認識コードを無断で盗用して自社製品に付し販売している者がおり,このような製品を購入した消費者から,記録・再生に不具合が生じているとのクレームがA工業会に寄せられている。

(4) A工業会では,このようなクレームを受け,A工業会のホームページを通じて,以下のような内容の注意喚起情報を発信することを検討しているが,独占禁止法上問題ないか。

 信頼性の高い国内有名ブランドの記録媒体Xのご使用をおすすめします。

1. 記録媒体Xの不具合について
 <トラブルの例示>

2. 原因について
 <認識コードの重要性と効用の説明>
 ● 極端に安価で販売されている記録媒体Xの中には,品質の良くないものが含まれている可能性があります。

3. 対処方法について
 ● 皆さんの大切なデータを間違いなく記録し保存するためには,信頼性の高い国内有名ブランドの記録媒体Xを使用することをおすすめします。

3 独占禁止法上の考え方

(1) 本件において,記録媒体Xのメーカーの団体が発信する注意喚起情報の内容は,一般消費者による記録媒体Xの選択に関係するものであることから,本件では,記録媒体Xの販売における競争に及ぼす影響について検討する。

(2) 一般に,事業者団体がユーザーの利便性に資することを目的として,会員事業者の製造する製品の品質や安全性に関する情報を提供することは,直ちに独占禁止法上問題となるものではない。ただし,提供する情報の内容によって,当該製品市場における競争を制限するおそれがある場合は,独占禁止法上問題となる(第8条第1項第4号,第5号(第15項))

 【参考】 事業者団体が,消費者に対して,その利便の向上を図るため,当該産業が供給する商品又は役務について,その正しい使用方法等の情報提供を行うことは,原則として独占禁止法に違反しない。[事業者団体ガイドライン9-2(消費者への商品知識等に関する情報の提供)]

(3) A工業会のホームページを通じた注意喚起情報の発信は,他社の認識コードを盗用した記録媒体Xを使用した場合の不具合について,一般消費者に対して情報を提供し,注意を促す目的で行われるものであることから,基本的には一般消費者の利便性の向上に資するものであり,直ちに独占禁止法上問題となるものではない。

(4) ただし,その内容が会員事業者の事業活動を不当に制限したり,競争事業者の事業活動や新規参入を困難にするものでないか検討する必要がある。
 このような観点からは,当該文書の,「極端に安価で販売されている記録媒体Xの中には,品質の良くないものが含まれている可能性があります。」及び「信頼性の高い国内有名ブランドの記録媒体Xを使用することをおすすめします。」という表現は,廉価品は不具合があり信頼性がないという合理的根拠のない懸念を消費者に抱かせ,安値販売を行う他の事業者や,正規の輸入業者,新規参入業者の事業活動を妨げるおそれがあるとともに,会員事業者が廉価で販売することを自粛することにもなりやすい。
 したがって,本件文書のうち上記表現については,記録媒体Xの販売に係る公正な競争を阻害し,独占禁止法上の問題を生じるおそれがある。

4 回答の要旨

 A工業会が,一般消費者向けに,記録媒体Xにおける認識コードの盗用による弊害等について紹介し,注意を促すことは,直ちに独占禁止法上問題となるものではない。
 ただし,文書中「極端に安価で販売されている記録媒体Xの中には,品質の良くないものが含まれている可能性があります。」及び「信頼性の高い有名ブランドの記録媒体Xを使用することをおすすめします。」という表現については,事業者間の競争を阻害するおそれがあり,妥当ではない。

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