平成29年6月15日
公正取引委員会事務総局
近畿中国四国事務所中国支所
消費者庁
消費者庁は,一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある不当な表示及び過大な景品類の提供に対して,不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号。以下「景品表示法」という。)の規定に基づいて厳正・迅速に対処するとともに,同法の普及・啓発に関する活動を行うなど,表示等の適正化に努めている。
公正取引委員会は,消費者庁長官から景品表示法違反事件に係る調査権限を委任され,必要な調査を行うとともに,相談への対応,講師派遣等を通じた同法の普及・啓発に取り組んでいる。
平成28年度における中国地区(鳥取県,島根県,岡山県,広島県及び山口県の5県)の景品表示法の運用状況等は,次のとおりである。
第1 景品表示法違反事件の処理状況
1 概況
景品表示法違反事件については,公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所中国支所(以下「中国支所」という。)及び消費者庁が行った調査の結果を踏まえ,消費者庁が,違反行為者に対して措置命令を行うほか,違反のおそれのある行為等がみられた場合には関係事業者に対して指導を行うなどしている。
平成28年度における景品表示法の事件処理件数は,措置命令が1件,指導が3件の計4件であった(平成28年度の主要な処理事件は,別紙参照)。
事件 | 措置命令 | 指導 | 合計 | |||
27年度 | 28年度 | 27年度 | 28年度 | 27年度 | 28年度 | |
表示事件 | 1 | 1 | 2 | 1 | 3 | 2 |
景品事件 | 0 | 0 | 2 | 2 | 2 | 2 |
合計 | 1 | 1 | 4 | 3 | 5 | 4 |
2 表示事件
平成28年度に処理した表示事件は2件(全体の50%)であり,いずれも有利誤認(景品表示法第5条第2号)であった。
平成28年度において,光回線インターネット接続サービスの割引の期間限定に関する表示について,中国支所及び消費者庁が行った調査の結果を踏まえ,消費者庁において措置命令を行った。
事件 | 措置命令 | 指導 | 合計 | |||
27年度 | 28年度 | 27年度 | 28年度 | 27年度 | 28年度 | |
優良誤認 |
1 | 0 | 1 | 0 | 2 | 0 |
有利誤認 |
0 | 1 | 1 | 1 | 1 | 2 |
合計 | 1 | 1 | 2 | 1 | 3 | 2 |
3 景品事件
平成28年度に処理した景品事件は2件(全体の50%)であった。
事件 | 措置命令 | 指導 | 合計 | |||
27年度 | 28年度 | 27年度 | 28年度 | 27年度 | 28年度 | |
懸賞景品告示 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 |
総付景品告示 | 0 | 0 | 1 | 2 | 1 | 2 |
合計 | 0 | 0 | 2 | 2 | 2 | 2 |
4 事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置(注)
平成28年度に行った指導は2件であった。
(注)平成26年12月に施行された景品表示法の改正法の規定により,事業者は,景品類の提供及び表示に関する事項を適正に管理するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講じなければならないこととされた。消費者庁は,[1]事業者が講ずべき措置に関して,その適切かつ有効な実施を図るため必要があると認めるときは,必要な指導及び助言をするとともに,[2]事業者が講ずべき措置を講じていないと認めるときは,必要な措置を講ずべき旨の勧告をし,その勧告に従わないときは,その旨を公表することができる。
第2 景品表示法の普及・啓発活動等
1 景品表示法に関する相談
平成28年度に受け付けた相談件数は213件であった。具体的な相談内容としては,景品類の提供限度額に関する相談,商品の効果・性能の表示に関する相談,商品を販売する際の二重価格表示に関する相談,商品の原産国の表示に関する相談,食品の表示に関する相談等が挙げられる。
2 景品表示法に関する講師派遣等
平成28年度において,事業者団体等が開催する講習会に,計4回講師を派遣し,また,広島市(平成28年6月,12月及び平成29年3月),岡山市(平成28年6月),岡山県津山市(平成28年11月)及び山口県下関市(平成28年10月)において,一般消費者等を対象に,景品表示法等の内容を説明するセミナーを開催するなどした。
3 関係行政機関との連携
不適切な食品表示に関する監視強化等の観点から,高松市において開催された「中国四国地域食品表示監視連絡会議」(平成28年5月)に参加し,また,山口市において開催された「消費者行政ブロック会議(中国・四国ブロック)」(平成28年10月)及び広島市において開催された「景品表示法ブロック会議(中国ブロック)」(平成28年11月及び平成29年3月)に参加するなど,中国地区の関係行政機関とも協力して景品表示法の適正な執行に努めた。
関連ファイル
(印刷用)平成28年度における中国地区の景品表示法の運用状況等(PDF:408KB)
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所中国支所取引課
電話082-228-1501(代表)
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