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平成23年5月11日付 事務総長定例会見記録

平成23年5月11日付 事務総長定例会見記録

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成23年5月11日(水曜)13時30分~ 於 官房第1会議室)

 [発言事項]

国際法曹協会・韓国法曹協会共催の競争法の国際会議について

 (事務総長)
 本日,私からは,4月28日から29日にかけて韓国のソウルにおいて開催されました競争法の国際会議についてお話ししたいと思います。
 この国際会議は,国際法曹協会,IBAと呼ばれておりますが,このIBAと,韓国の法曹協会,KBAと略称されていますが,この共催で行われたものでありまして,韓国やアジア大洋州を中心に活動する競争法関係の法曹資格者,学者及び競争当局,さらに企業法の関係者などが参加し,全体で160人を超える,大変盛況な国際会議が行われたと聞いております。
 我が国からは,公正取引委員会の細川委員が出席いたしました。また,韓国からは公正取引委員会委員長,アメリカの連邦取引委員会からはコバシック委員など海外当局のトップの方もスピーカーとして参加しております。そのほか,欧州委員会やオーストラリアの競争当局の方もスピーカーやパネリストとして出席し,日本からも,公正取引委員会の細川委員以外に日本の弁護士の方たちがパネリスト等の役割でこの国際会議に参加しました。
 この国際会議におけるトピックとしては,グローバル及びアジア太平洋地域の視点からの競争法の運用,アジア太平洋地域における支配的地位の濫用規制の運用や企業結合規制,また,アジア大洋州地域における今後のカルテル審査とその運用といったテーマが取り上げられ,2日間にわたって国際会議が行われました。
 我が国からは,細川委員が,初めのセッションでありますグローバル及びアジア太平洋地域の競争法の運用のセッションにおきまして,我が国のカルテルや談合に対する課徴金納付命令や刑事罰が強化・改正されたといったことや改正後の執行状況についてのプレゼンテーションを行いました。
 例えば,平成17年改正における課徴金減免制度や犯則調査権限の導入,平成21年改正における課徴金額の引き上げや課徴金減免制度の見直しといった制度改正,官製談合防止法の概要,また,独占禁止法の最近の課徴金や違反行為の運用状況等の紹介を行いました。
 公正取引委員会としては,こうした国際会議に今後も引き続き積極的に参加することによりまして,我が国の競争政策に関する情報発信を行うとともに,グローバルな市場における競争法の海外の競争当局との執行協力も含めまして,貢献してまいりたいと考えております。

 [質疑応答]

 (問) 前回,新日鉄と住金の合併の関係で,ドラフトが出されたということでしたが,その後の状況について教えてください。

 (事務総長) その点については,前回も申し上げましたとおり,3月18日に届出書のドラフトの提出がありまして,私どもにおいて記載内容のチェックを行って不備な点や不明な点を当事会社に示しております。これは実質的な審査の話ではなく,届出書の不備な点等を指摘したものですので,今,当事会社において検討されていると思いますが,御質問の趣旨は,正式な届出書がどのタイミングで提出されるのかということだと思いますが,これについては,当事会社の御判断ですので,私どもからそのことについては申し上げることはできません。

 (問) つまり,現時点では特に届出をされているわけではないということでしょうか。

 (事務総長) はい。もちろん,この合併,新日鉄と住金という非常に大きな規模の重要な合併ですので,私どもとしても必要な情報収集は行っているところです。

 (問) ドラフトを受け取られるというと,何となくこれまでの事前相談とあまり変わらないのではないかという印象も受けますが,その辺はどのような御認識なのでしょうか。

 (事務総長) 事前相談と届出書のドラフトは別のお話で,今回の見直しにおいて事前相談で回答を示すということは改めるということで,パブコメに付して,パブコメに対していただいた意見を踏まえて,今,検討を進めているところですが,この事前相談は,実質的な内容の検討をしているわけです。一方,届出書のドラフトは,事前相談があるかないかということは別にして,いきなり届出書を提出されても,ミスがあれば二度手間になるということで,事前にドラフトが提出されるということが一般的に行われておりますし,私どももそれを受けて,不備な点がないかどうかのチェックをしているということですから,事前相談と直接関係するものではないものです。

 (問) 最初の質問に関連して,3月18日にドラフトが提出されて,不備を指摘されたということですが,指摘したのはいつまでにということは言えるのですか。向こうにボールが完全に行ったのはいつなのでしょうかということなのですが。

 (事務総長) いつまでにということは,これはドラフトの不備な点なので,何日に何を言ったかという話は,3月18日に提出されて,それほど間を置かないで指摘しているところで,現在,その点も含めて,当事会社のほうで今後の進め方については検討されていると思います。

 (問) 1週間ぐらいと思ってよいのですか。

 (事務総長) 正確な日付はお答えできませんが,2週間も3週間もかかるものではないです。

 (問) それ以降は,会社の対応次第ということになっているという御認識なのですか。

 (事務総長) 今の届出書のタイミングの御質問で言えば,そうです。

 以上

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