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海外当局の動き

最近の動き(2018年1月更新)

EU

欧州司法裁判所が,選択的流通制度において第三者プラットフォームでのインターネット販売を制限することは,当該契約条項が商品の高級ブランドイメージの維持を目的とし,統一的かつ無差別であり,高級ブランドイメージを維持する目的に相応であれば,EU競争法に違反しないと判決

2017年12月6日 欧州司法裁判所 公表
原文

【概要】

 高級ブランド品の供給業者は,認定販売業者に対して,アマゾンのような第三者のプラットフォーム上での販売を禁止することが可能である。そのような禁止は適切なものであり,原則として,商品の高級ブランドイメージ(luxury image)の維持に必要な範囲を超えるものではない。

 Coty Germany(以下「Coty社」という。)は,ドイツ国内において高級化粧品を販売している。同社は,自社の高級ブランドイメージを維持するため,特定のブランドについて,選択的流通制度により自社が認定する販売店(以下「認定販売店」という。)にのみ販売させている。認定販売店は,店舗の環境,店内の装飾や什器等についてCoty社が定めるいくつもの要件を満たしていなければならない。また,認定販売店は,自社のショッピングサイトや非認定販売店の運営する第三者のプラットフォームを使って販売を行うことも可能であるが,第三者のプラットフォームを利用する場合は,消費者の目から見て,Coty社の認定販売店と同じ条件が保たれていると認識されるようなものである必要がある。逆に言えば,Coty社のスタイルとは明らかに異なる方法で運営されているようなブラットフォームを通じて販売することは明示的に禁止されている。
 Coty社は,同社の認定販売店であるParfümerie Akzenteに対し,amazon.deを通じて商品を販売することのないよう,契約条項に従ってドイツ国内の裁判所に提訴した。これを受けて,フランクフルト・アム・マイン上級地方裁判所(以下「フランクフルト高裁」という。)は,当該契約条項の適法性について,欧州司法裁判所に先決裁定を仰いだ。
 先決裁定において,欧州司法裁判所は,これまでの判例を踏襲し,高級ブランド商品に係る選択的流通制度は高級ブランドイメージの維持を主たる目的として生まれたものであり,次の条件を満たす限り,欧州機能条約(TFEU)第101条(競争制限的な協定,決定,協調行為の禁止)に違反するものではないと判断した。
 ①再販売業者が質的な性質に関する客観的基準に基づき選択されている場合であって,かつ,当該基準は全ての潜在的再販売業者に統一的かつ無差別に適用されるものであること
 ②当該基準は,目的を達成するのに必要な範囲を超えていないこと
 欧州司法裁判所は,高級ブランド商品の性質は,単なる物的性質ではなく,当該商品に贅沢な雰囲気を与える,魅力ある高級なイメージを持つものであると述べ,さらに,消費者はその雰囲気があることから他の同様の商品と区別できるという点において,それは当該商品に必要不可欠な側面であるのだから,贅沢な雰囲気を損なわせることは当該商品の実質的な性質に影響を与えるとした。
 次に,本件の契約条項では,主として高級ブランドイメージの維持を目的とした選択的流通制度に基づく認定販売業者に対して,消費者にとって明らかに自社のスタイルとは異なる方法により運営されている第三者のプラットフォームを利用して商品を販売することを禁じているが,欧州司法裁判所はそのような契約条項は,次の条件を満たす限り,EU競争法に違反する協定,決定,協調行為には当たらないと認定する。
 ①当該契約条項が商品の高級ブランドイメージの維持を目的としていること
 ②当該契約条項が統一的に定められ,無差別に適用されるものであること
 ③当該契約条項が高級ブランドイメージを維持する目的を追求するために相応であること
今後,フランクフルト高裁はこれらの基準が満たされているかを判断することになる。
 この点に関し,欧州司法裁判所は,フランクフルト高裁が審理した限りでは,本件で問題となっている契約条項は合法であるとみている。
 問題となっている契約条項がCoty社の商品の高級ブランドイメージ及び名声を維持する目的を有していることは共通の理解が得られている。また,当該契約条項は客観的かつ統一的に定められたものであり,全ての認定販売業者に対して無差別に適用されているとするフランクフルト高裁の文書も欧州司法裁判所に提出されている。
 さらに,欧州司法裁判所によれば,高級ブランド商品の供給業者が,認定販売業者に対して,消費者にとって自社のスタイルとは明らかに異なる方法で運営されている第三者のプラットフォームを利用した販売を禁止することは,当該商品の高級ブランドイメージを維持するために適切なことである。
 また,この禁止は高級ブランドイメージの維持に必要な範囲を超えていないとみなされる。特に,供給業者は認定販売業者に対しては品質基準の遵守を要求することができるが,プラットフォーム業者との間ではそうした契約上の関係が無い。そのことを考慮すれば,あらかじめ定めた品質基準をプラットフォーム業者に遵守させることを条件にして販売業者に認定を与えたとしても,そのような認定が本件禁止と同様の効果を持つことは無いと考えられる。
 なお,フランクフルト高裁が,今後,本件契約条項がEU競争法に違反する協定,決定,協調行為に該当すると結論付けた場合であっても,欧州司法裁判所は,当該契約条項はEU競争法の一括適用免除の恩恵を受ける可能性があることを指摘している。
 本件のような状況において,第三者の運営するプラットフォームを利用した販売を禁止することは,深刻な反競争的影響を有する傾向にある顧客制限や,エンドユーザーへの受動的販売(passive sale)の制限になることはない。

欧州委員会は,国際スケート連盟(ISU)非公認の大会に出場したスピードスケート選手に対して厳罰を科すISU規則が欧州機能条約第101条違反に当たるとして,同連盟に対し同規則の変更を命令

2017年12月8日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,国際スケート連盟(以下「ISU」という。)の公認を受けていないスピードスケート大会に参加する選手に対して厳罰を課すISUの規則はEU競争法に違反するものであるとの決定を下した。ISUは,即刻これらの規則を変更しなければならない。
 マルグレーテ・ヴェステアー委員(競争政策担当)は次のように述べている。「ISUは,選手のキャリアにおいて重要な役割を果たしている。すなわち,ISUは,選手の健康や安全,大会の健全性を保護している。しかし,ISUがスケーターに課す厳しい罰則は,ISUの商業的利益を保護し,他の団体が独自の大会を開催することを妨げる役割も果たしている。ISUは,今こそ我々の決定に従い,規則を修正し,選手や競合する団体に新たな機会を提供し,全てのアイススケートファンに恩恵をもたらす必要がある。」
 ISUは,フィギュアスケート競技及びスピードスケート競技を運営するために国際オリンピック委員会に認められた唯一の団体であり,その加盟メンバーは各国のアイススケート団体である。ISUとその加盟団体は,冬季オリンピック,世界選手権,欧州選手権などの主要な国際大会を含むスピードスケート大会を運営し,収益を上げている。
 欧州委員会の調査によれば,事実関係は以下のとおりである。:
  ・1998年以降,ISU適格性規則の下で,ISU非公認の大会に参加するスピードスケート選手は,最悪の場合,全ての主要な国際スピードスケート大会からの永久追放という厳しい罰則が課されるおそれに直面している。たとえ,その大会がスポーツの高潔さや模範となる行動,選手の健康と安全といった正当な目的からみて何ら問題がないものであったとしても,ISUは自らの裁量で非公認の大会に出場した選手に罰則を課すことができる。
  ・このような制限を課すことにより,ISU適格性規則は,競争を制限し,ISUが選手や競合大会の団体に損害を与え,そして,自らが商業的利益を得ることを可能にしている。特に,ISU適格性規則は,独立系事業者の主催するスケート大会に参加できないようにすることにより,選手の商業的自由を制限するものである。スケート選手たちは,ISU適格性規則により独立系の大会主催者にサービスを提供することができず,そのことによって,選手としての寿命が相対的に短いスピードスケートの選手が,公認大会に出場することで得られる収入の他に収入を得る機会が奪われているかもしれない。
  ・ISU適格性規則により,独立団体はトップ選手を呼び込むことができず,同規則は,独立団体のスピードスケート大会にトップ選手が出場することを妨げている。このことは,従来とは異なる革新的なスピードスケート大会の発展を制限し,アイススケートファンが他の大会を支持する機会を奪っている。
 ISUは,2016年6月に適格性規則を一部変更したにもかかわらず,適格性規則によって規定された罰則制度は,いまだに偏向的で過酷であり,独立系の国際スピードスケート大会の参入を妨げていると欧州委員会は認定した。したがって,欧州委員会は,ISU適格性規則は反競争的であり,欧州機能条約(TFEU)第101条に違反していると結論づけた。

決定の結論

 欧州委員会の決定は,ISUに対し,90日以内に違法行為を停止し,同一の又は同等の目的又は効果を有するいかなる手段も控えるよう求めている。当該命令を遵守するために,ISUは,適格性規則を廃止又は修正することができる。それにより,適格性規則は(ISU自身の経済的利益を明示的に排除する)合法的な目的のみに基づき,その目的を達成するのに本質的でふさわしいものとなる。
 特に,ISUは,スポーツの正当な目的に何らリスクをもたらさないような大会に参加する選手に対し,不当な罰則を課したり,不当な罰則を課すと脅かしたりするようなことはすべきでない。もしも,ISUが今後とも大会を公認するための規則を維持しようというのであれば,当該規則は,客観的で透明性のある無差別な基準に基づいていなければならず,競合する独立大会の主催者を排除することを目的としたものであってはならない。
 欧州委員会は,本件において制裁金を課す必要性又は妥当性については検討していないが,ISUが欧州委員会の決定に従わない場合,ISUは,全世界1日当たり平均売上高の最大5%までの不履行支払金を免れないことになる。

背景

 欧州委員会は,オランダの2人のプロスピードスケーター,Mark Tuitert及びNiels Kerstholtの申告を受けて,2015年10月5日にISUの適格性規則に関する手続を開始し,2016年9月27日にISUに異議告知書を送付していた。

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