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製造業者が部品等の納入業者に対し,品質マネジメントシステム(ISO9001)構築の認証取得を要請すること等について

 公正取引委員会は,事業者等の活動に係る事前相談制度に基づく株式会社ボッシュ オートモーティブ システム(以下「ボッシュ」という。)からの相談の申出について,平成15年10月24日,下記のとおり回答を行った。

1 本件相談の概要

 下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)の適用を受ける取引において,下請事業者に対し,ボッシュが以下の行為(以下「本件行為」という。)を行うことは,下請法上問題ないか。
(1) 品質マネジメントシステム(ISO9001/2000年度版)構築の認証(以下「本件認証」という。)を下請事業者が現在取得していない場合,3年以内に取得するよう要請すること
(2) 上記(1)の要請に応じない場合,以後の取引を停止する旨通知すること
 なお,ボッシュは,品質マネジメントシステム(ISO/TS16949)構築の認証受審を予定しているところ,これを取得するためには,原則として,ボッシュに部品を納入するすべての事業者(下請事業者を含む。)が,既に本件認証を取得しているか,又は3年以内に本件認証を取得する計画を有することが必要とされている。

2 相談に対する考え方

 本件について,下請法上の物の購入強制,役務の利用強制及び買いたたき並びに私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(以下「独占禁止法」という。)上の抱き合わせ販売等,優越的地位の濫用及び不当な取引拒絶の観点から検討する。
(1) 下請法では,下請事業者の給付の内容を均質にし又はその改善を図るため必要がある場合その他正当な理由がある場合を除き,親事業者が下請事業者に対し物の購入を強制することが禁止されている。しかし,本件認証の取得は物の購入ではないから,本件行為は当該禁止規定には抵触しないものと考えられる。
(2) 下請代金支払遅延等防止法の一部を改正する法律(平成15年6月18日法律第87号)施行後の下請法(以下「改正下請法」という。)では,物の購入強制に加え,役務の利用強制も禁止されることとなる。
 本件認証の取得は役務の利用に該当するものと考えられることから,これを強制することが,役務の利用強制に該当するか否かについて検討する。その際,上記2(1)記載の「正当な理由」の有無が問題となる。
 下請事業者が本件認証を受けなくとも,ボッシュは,納入品の品質の維持・改善を図ることは可能であるから,本件認証の取得を強制することが,下請事業者の給付内容の均質化又は改善に必要であるとは認められない。
 しかし,ボッシュの説明によれば,同社は,品質マネジメントシステム(ISO/TS16949)構築の認証を取得する上で,下請事業者を含む全ての納入業者が本件認証を取得すること(又は3年以内に取得する計画を有すること)が不可欠の要件とされているために,下請事業者に対し本件認証の取得を要請しようとしているものである。このような事情を前提とすれば,本件行為には,上記2(1)記載の「その他正当な理由」があると考えられるので,本件行為は,役務の利用強制には該当しないものと考えられる。
(3) 下請法では,下請事業者の給付の内容と同種又は類似の内容の給付に対し通常支払われる対価に比し著しく低い下請代金の額を不当に定めること(以下「買いたたき」という。)は禁止されている。
 下請事業者が本件認証を取得するためには相応の費用を要するものであり,当該費用を考慮することなく,従来と同種又は類似の給付に対する下請代金につき,これを従来と同等程度の金額とすることをボッシュが一方的に決定する場合には,買いたたきに該当し違反となるおそれがある。
(4) 次に,本件行為が,独占禁止法上の抱き合わせ販売等,優越的地位の濫用,不当な取引拒絶に該当するか否かについて検討する。
 上記2(2)に記載のとおり,品質マネジメントシステム(ISO/TS16949)構築の認証を取得するために下請事業者を含むすべての納入業者が本件認証を取得すること(又は3年以内に取得する計画を有すること)が不可欠の要件とされていることを前提とすれば,本件行為は抱き合わせ販売等又は優越的地位の濫用に該当しないものと考えられる。
 なお,ボッシュが,認証取得の要件を満たすために,本件認証を取得しているか又は3年以内に取得する予定の事業者のみを取引の相手方とすること自体は,不当な取引拒絶には該当しないものと考えられる。
(5) しかし,ボッシュが納入業者に対し優越的地位にある場合に,本件認証の取得に費用を要するため納入業者が代金の額の引上げを求めたにもかかわらず,ボッシュがかかる費用増を十分考慮することなく著しく低い代金を定める場合には,納入業者に正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えることとなり,当該行為は優越的地位の濫用に該当する。

3 結論

 ボッシュが納入業者(下請事業者を含む)に対し,その趣旨を十分説明した上で必要な範囲内で本件認証の取得を要請すること自体は,直ちに下請法及び独占禁止法上の問題となるものではないが,要請を行うに当たっては,上記2(3)及び(5)記載の点に留意して,下請法上の買いたたき及び独占禁止法上の優越的地位の濫用の観点から問題となることのないように実施する必要がある。

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