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平成28年5月25日付 事務総長定例会見記録

 [配布資料]

平成27年度における独占禁止法違反事件の処理状況について(平成28年5月25日公表資料)

HPのトップページのトピックスで「お知らせ」を掲載

 [発言事項]

事務総長会見記録(平成28年5月25日(水曜)13時30分~於官房第1会議室)

平成27年度における独占禁止法違反事件の処理状況について

 本日,私からは,平成27年度における独占禁止法違反事件の処理状況について,その概要を御紹介させていただきたいと思います。
 詳細につきましては,お手元の資料を適宜御参照いただきたいと思います。
 まず,法的措置についてでありますが,平成27年度におきましては,合計9件の排除措置命令を行いました。その内訳といたしましては,価格カルテル・入札談合・受注調整が計7件,事業者団体による構成員の機能又は活動の不当な制限事件が2件となっております。また,これらの事件に関する市場規模は年間計約1100億円超に達しております。
 そして,平成27年度には,違反事業者に対しまして,納付を命じた課徴金額は85億1076万円でありました。
 このほか,平成27年度におきましては,6件の警告を行っております。具体的な事件の内容につきましては,お手元の資料を御参照いただきたいと思います。
 次に,告発については,平成27年度は東日本高速道路株式会社東北支社が発注いたします東日本大震災に係る舗装災害復旧工事の入札談合事件につきまして,本年2月29日に,事業者10社とその従業員11名を検事総長に告発したところであります。
 公正取引委員会は,平成2年6月に,いわゆる告発方針を公表し,積極的に刑事告発を行ってきたところでありますが,この方針の公表以降,本件は16件目の告発となります。我々といたしましては,今後とも,国民生活に広範な影響を与えると考えられる重大・悪質な独占禁止法違反行為につきまして,刑事告発を積極的に行っていく所存であります。
 また,公正取引委員会は,かねてより独占禁止法違反行為についての調査の過程で,競争政策上必要な措置を講ずるべきと判断した事項につきまして,関係事業者団体等に申入れや要請を行っているところであります。
 平成27年度におきましては,日本水先人会連合会が,水先の引受けに関する事務要領のひな形に水先の利用者からの指名の制限につながる受付条件を規定し,水先人会に示した行為が,違反行為を誘発したと認められることから,同連合会に対しまして,そのひな形を見直すとともに,今後,水先人会が違反行為を行うことのないよう,全国の水先人会を指導するよう要請し,また,国土交通省に対しましても,今後,水先人会が違反行為を行うことのないよう,全国の水先人会を指導するよう要請したところであります。
 また,中小事業者に不当な不利益をもたらす優越的地位の濫用行為については,「優越的地位濫用事件タスクフォース」が優越的地位の濫用行為の調査を効率的,効果的に行い,平成27年度におきましては,小売事業者等に対しまして51件の注意を行ったところであります。これにつきましては,お手元の資料の別添に詳しく書いてありますので,是非御覧いただきたいと思います。
 また,中小事業者に不当に不利益をもたらす不当廉売行為に対しましても迅速に対応するとともに,影響の大きい案件については効果的に対処することとしております。平成27年度におきましては,石油製品小売業者2社に対しまして,レギュラーガソリンの不当廉売の疑いがあるとして警告をしたところであります。
 以上述べましたように,平成27年度におきましても,公正取引委員会としては,国民生活に大きな影響を与える不当な取引制限や,中小事業者等に不当な不利益をもたらす不公正な取引など,社会的ニーズを的確に反映した事件処理ができたものと考えております。
 また,本文の10ページから11ページに詳細が出ておりますが,審判・審決につきましては,平成26年度に係属していた審判事件は合計276件,平成27年度中に16件の審決を行ったところであります。
 最後に,本年2月の定例会見でもお話が出たところでありますが,本年1月に制度施行から10年が経過した課徴金減免制度につきましては,制度の運用面につきまして,今般,一部見直しを行うことといたしました。従来,課徴金減免制度の適用事業者につきましては,公正取引委員会から積極的に公表することはしないとしておりましたが,法運用の透明性確保等の観点から,今後は当該事件に対する法的措置を公表する際,免除の事実及び減額率を一律に公表することとしたいと思っております。ただし,今月末までに減免申請を既に行った事業者の取扱いについては,これまでのとおりの対応といたします。この点につきましては,本日,公正取引委員会のホームページ上で公表いたしますが,これに合わせて,ホームページ上の課徴金減免制度のコーナーをリニューアルいたしまして,減免申請を検討する事業者に対する情報提供を充実させることとしております。公正取引委員会としては,今後とも課徴金減免制度が引き続き積極的に活用されることを期待しております。

質疑応答

(問) 課徴金減免制度について,これまで積極的に公表しないとしていた部分を,一律公表にする,運用を変えるということですけれども,その狙いというのを改めて伺いたいのと,公表されることによって,申告をためらう業者がいるのではないかという懸念も考えられるわけですけれども,その辺りについて御所感をお聞かせください。
(事務総長) 今度の運用の改正の目的と,それから公表をためらう事業者がいるのではないかという懸念,この2つの御質問に対して一緒に答えさせていただきたいと思います。
 御案内のとおり,課徴金減免制度は,平成18年1月1日から施行されて10年たったところでございまして,私どもとしては,日本でまれな制度ということで,この制度が積極的に活用されるということを期待いたしまして,施行当初より,事業者の側で減免を申請することのハードルとなる可能性のある公表を,希望した者のみにするという政策的な対応を行ってきたところであります。
 しかしながら,2月にお話ししましたように,この10年たって制度を振り返ってみますと,私どもとしては,この申請の件数,それが法的措置として結実した割合,件数等を踏まえますと,順調に定着してきたと考えております。
 課徴金につきましては,違反行為に対して課さねばならないと独占禁止法上決められているところ,課徴金減免事業者につきましては,決まった割合でこれを免除・減額するという法律の規定が平成17年の法改正で設けられたところでございますので,いわば原点に戻って,課さねばならない課徴金を減免したという事実を公表することも私どもの説明責任でありますし,また,これが透明性を向上させるものと判断いたしまして,今度の制度改正を行ったものであります。
 今後は法的措置を採るときに事業者名を公表するといったことによって,減免制度の利用が,あるいは妨げられるのではないかという懸念に対しましては,繰り返しになりますけれども,これまでは希望する事業者のみ公表してきたわけでございますけれども,そういった制度の下でも減免制度が非常に有効に機能してきた,円滑に定着してきたという事実を踏まえまして,このような制度改正を決断したわけであります。

(問) 2月の定例会見の中では,公表,非公表については,すぐには変えるつもりはないみたいなことをおっしゃっていたと思うのですけども,当時は,検討は始まっていたけれど,関係者,関係団体との調整という観点から,ああいうお答えになったのか,それとも,2月の会見当時は全く検討が始まっておらず,その後に始まって,今回の運用変更に至ったのか,その辺りを御説明願えますでしょうか。
(事務総長) そのときも御質問で,直ちに現在の公表についてのプラクティスを変える予定はないと申し上げたことは覚えておりますが,この公表すべきではない,あるいはするかどうかということにつきましては,昨日,今日出てきた話ではございません。減免制度については今年で10年という1つの節目ではありますけれども,導入後5年,6年,7年とたっていくにつれて,それなりに機能してきたということがありますし,先ほど申し上げましたように,本来であれば説明責任という観点から公表していくべきところ,あるいは外国の制度,特にEU等をみましても,公表をされているということも踏まえれば,こういった政策的な配慮から希望者に限り公表してきたという制度を変える必要があるのではないかというのは,公正取引委員会内部において,いろんな関係者の意見も聞きながら議論をしてきたところであります。
 ただ,2月に御質問があったときには決定に至っておりませんので,「直ちには」と申し上げたつもりでありまして,2月にそう言って,6月から変えるというのが「直ちに」という言葉に反するかどうかは皆さん方の御判断にお任せしますけれども,いずれにしましても,減免事業者名の公表ということについては,昨日,今日考えてきたわけではなく,減免制度の機能を阻害しないのであれば,本来の姿に早く戻したいという気持ちは前々からあって検討してきたところでございます。
(問) その経緯について不勉強で申しわけないのですが,導入当初の段階で,一律全面公表にすべきだという議論というのは,内部でそもそもあったのでしょうか。
(事務総長) それは法律にいいとも悪いとも書いておりませんから,ある意味で政策的に決める話だと思いますが,御案内のとおり,この課徴金減免制度は外国,特に主要国と比べると,我々最後の方で入れたわけでございますけれども,その導入に当たっては,日本のビジネスモデル,あるいは文化そのものに合わないのではないか,そぐわないのではないかということで,日本ではあまりうまく機能しないかもしれないという懸念が内外ともにあったのは事実でございます。そういう経緯の中で,当初は希望者に限って名前を公表しようという政策的判断をしたところでございます。

(問) まず一つ目ですが,先ほど公表,非公表のところで,選択できたときでも,そういう制度の下で有効に機能してきたということを一つ理由に挙げていたと思うのですけども,もう少し言うと,つまり公表を望む社が多かったとか,もしくは公表しても大きな障害にはならないと考えたと言えるのでしょうか。その辺の評価というか,お考えをお聞かせください。
(事務総長) 判断の問題がございますけれども,今日お配りの資料の本文の5ページに課徴金減免制度の適用状況が書いてあります。その前の4ページには申請件数の推移が書いてあります。申請件数がそれなりに高い水準で継続しているということ,それから二つ目に,5ページの表2にありますように,減免制度の適用が公表された法的措置というものを見ましても,例えば平成27年度は,課徴金減免制度の対象となるカルテル,談合は7件でございますので,7件のうち7件について,つまり法的措置を採った全部について減免制度が活用されたということです。
 ちなみに,平成26年度は同様にカルテル,談合7件のうち4件,平成25年度は17件のうち12件と,こうやって毎年発表しておりますので,この報道発表資料を皆様方もフォローしていただければ数字が出てくると思いますけれども,私がこの会見の前に粗々で計算したところでは,カルテル,談合等の課徴金減免対象の事件,法的措置を採った事件のうち,ここに公表された法的措置件数というものの割合は,8割弱です。あとは,減免申請はしたけども,あるいは適用になったけれども,公表したくないという方もおられるでしょう。そういう事業者だけの事件というのもあるでしょうし,そもそも減免申請が全然使われなかったという事件というものもありますが,この8割弱という数字は,最初の減免申請件数と併せて考えれば,それなりの割合であるし,しかも,それが安定的に来ているというのは,日本においても課徴金減免制度が円滑に定着してきたと申し上げた一つの数字的な根拠であります。
(問) 減免を申請して公表まで望む方がやっぱり多かったということが一つ理由になっているという解釈でよろしいのでしょうか。
(事務総長) 今申し上げましたように,法的措置の件数でいって全体の中の8割弱が公表したということですから,一つの事件に複数の減免申請者がいるということはもちろんありますけども,それを割り引いて考えても,8割弱の事件について減免制度が公表ベースで利用されていたということに注目したところであります。
(問) 課徴金の昨年度の統計ですけども,金額でいうと85.1億円ということですが,多分,リニエンシーが導入されてから一番低い額と思うのですけども,この金額をどのようにみているか,その理由とかを教えてください。
 また,リニエンシー導入以前に,多分これより低い金額があったと思うのですけども,今までで,これは別に最低ではないかどうかというのを確認したいのですが。
(事務総長) 課徴金額が平成27年度85億円強であったということについては,法的措置件数の9件も,平成26年度も10件でしたが,以前に比べると数自体は少ない,課徴金も少ないということは,数字としては事実だと思います。
 しかし,先ほども,平成27年度の説明で申し上げましたとおり,2年ぶりに告発をしておりますし,それから警告も平成26年度,平成25年度は1件ずつでしたが,平成27年度は6件もしておりますし,それから不当廉売に関する注意の件数も3桁台で行っております。
 私どもとして公正で自由な競争を確保するというための執行活動としては,先ほど申しましたいろんな事案について,社会ニーズを踏まえた上できちっと対応してきたと思います。また,この事件数の数え方というのは,ある程度形式的,技術的なこともありますので,どのような事案をやったかということで事件数が増えたり減ったりすることも皆さん御承知のとおりでございますし,課徴金の規模については不当な取引制限等,課徴金の対象となる事案についての取引分野の規模によってきます。規模が大きければそれなりのインパクトがあるのは事実でございますけれども,課徴金を取ることだけが我々の目標ではないということでございますので,このように件数や課徴金が少ないことは,私どもとしては特段問題とは考えておりません。
 ただ,一方で件数が9件ということでは,件数が少ないなということでありますし,この背景としては,やはり1件1件の私どもの審査職員のリソースが,増やしてはいただいておりますが,それほど大きな変化はないという観点からすれば,当然,件数は少ないということは,1件1件にかかる時間が増えているということになります。
 ただ,これも平均でございますので,昔でも事案によって,審査処理に時間がかかる案件もありましたし,そうじゃない案件もありました。そういう意味では,事案の内容いかんという上でお話を申し上げることですけれども,平成27年度の一つの特殊な要因としては,あるいは今後の特殊な要因としては,審判制度が廃止されて,併せて意見聴取手続が導入されたということは一つあると思います。
 例えば,意見聴取手続一つ取りましても,これまでの事前手続を拡充したものでありますし,証拠を相手事業者に閲覧,謄写をしていただくということの準備も必要でございますので,意見聴取手続を導入したことによって,これはやはり数か月単位で処理期間が延びているということは背景にあると思います。
 それから,昨今,企業の事業活動というものが,IT化に伴いまして電子データでされると,私どもも審査に行って収集してくる資料というものが,非常に膨大な電子データになりますので,これをいかに効率的,効果的に分析して,それを審査に生かしていくということでも,私ども今後も努力は必要だと思います。
 本文には書いてありますけれども,いわゆるデジタルフォレンジックチームを審査局内に数年前作って,そこでハード,ソフトを導入して大量の電子データを,一方で安全性を確保しつつ,効率的,効果的に審査に生かすという体制を徐々に整えてきているところでありますので,今後とも引き続き,この努力を続けることによって,先ほども申しましたが,事案によりますけれども,一層効率的,効果的な審査を目指していきたいと考えております。
(問) 減免申請件数は,今年度増えていると思うのですけれども,これについて,理由とか背景についてお考えを教えてください。
(事務総長) 数年前,なぜ減ったかというときにも,まず冒頭申し上げたと思いますけれども,減免申請ですから,私どもとして受け取る側でございますので,いろんな事情があって増えたり減ったりするので,1年単位で正確に分析するということは非常に困難だと思います。その上で,具体的内容については,減免申請の中身に立ち及びますので,端緒情報としてこれは避けさせていただきますけれども,一般的に言えば,例えば,これまでもそうでしたが,私どもがそれまで比較的取り扱っていない分野を事件として取り扱うと,そこの分野における事業者の方が,自己点検をして,違反行為を見つけて,減免申請してくるということはあると思います。
(問) そういう今までやってないような分野をやったりしたということでしょうか。具体的に何か言えることはありますでしょうか。
(事務総長) 今まで申し述べたこと以上のことを言うのは,個別の中身に立ち入りますので避けますが,例えば過去に自動車のパーツをやったことによって減免申請件数が増えた,これは,日本だけではなくてEU,それからDOJの場合は若干制度が違いますけれども,いずれにしましても欧米でもリニエンシーの連鎖といいますか,そういうことが言われることがございますので,私どもの審査活動というものが,その分野での新たな減免申請を引き起こすということは,一般的にはあり得ると思います。ただ,それ以上,具体的には勘弁していただきたいと思います。
(問) 一般論で言うと,新しい分野にある程度調査ができているから,好循環が生まれている可能性があるということは言えるのでしょうか。
(事務総長) 新しい分野だけをやるのが我々の目的ではありませんが,社会の変動を踏まえ,あるいは社会のニーズを的確に踏まえた上で,国民生活に大きな影響を及ぼす独占禁止法違反事件をやるという観点から,これまであまり手をつけてない分野を対象として審査を行うということは,当然あり得るのだと思います。
(問) 実際,そういう状況になっていると言えるのでしょうか。
(事務総長) それ以上のことは,個別具体的な話になりますので,これからの審査の結果の公表を見て振り返っていただければと思いますので,これ以上申し上げることは控えさせていただきたいと思います。

(問) 今まで手を付けてこなかった新しい分野というのは,平成27年度でいえば小学校案件もそれに当たるのでしょうか。
(事務総長) 個別具体的なことは避けさせていただきたいですし,イメージとしては,自動車のパーツのことを思えば非常に明らかだと思います。最近の,どの事件がどれだということは,これは個別具体的な,これからの審査活動に及びますので,それ以上のことは,繰り返しになりますけれども,申し上げることは控えさせていただきたいと思います。
(問) 今の課徴金の算定方法になった,独占禁止法が改正された平成17年改正以降,課徴金と法的措置の件数で言えば,平成17年を起点に考えれば過去最低ということになっています。一方でリニエンシーが公表されるということに舵を切った理由として,うまく回っている,定着してきたということでした。リニエンシーがうまくいっているというのは,私の理解ですと,端緒がたくさん集まってくるから,それによってやはり立件件数も増えたということをもって,リニエンシーを導入した効果があったと評価できるのではないかなと思うのですけれども,現状は,リニエンシーが年間約100件余りの申請があって,それは定着しているとみることはできますが,これとこの立件件数を対比してみますと,端緒がたくさん集まるようになったけれども,立件していないと批判されても,致し方ないと思うのですけれども,いかがでしょうか。
(事務総長) 直接的なお答えになるかどうかわかりませんが,まず先ほど申し上げたように,各年度の法的措置の件数というのは,事案の中身・複雑さ,結構ストレートフォワードの案件か,あるいは,たくさんの事業者が絡むかどうか等々によって異なってきますので,事件件数が減ったからどうこうというのは,それ自体としては先ほど申し上げましたように,私どもとして特段,格別の問題とは考えておりません。その上で,先ほど申し上げましたように,件数は少なくなったと,この平成26年,平成27年と少なくなっているかもしれませんが,その中で公表ベースでも減免が使われた,活用されたものは,これまでと同じ様にあるというところに注目した訳であります。事件の件数というのは1件で5件も6件も数えるいろんなカルテル事件もありますし,1件で1件と,件数上は1件と数える事件もありますし,その事案の中身によって違いますので,件数が少ないからどうこうというのは,そんな単純に言えるものではないと思います。
 加えて,この減免申請数というのが,平成25年度,平成26年度,これは去年,一昨年の定例会見でも申し上げたと思いますけれども,いろんな事情があって減って,また戻っているわけでございますので,その点について,この制度の公表ということを変えたから,現在の定着している減免申請の数を含めて,これが大きな影響を受ける,それが私どもの立件活動に大きな影響を与えるということは考えていません。先ほど申し上げたように,導入のときもそういう減免申請への意欲が阻害されるのではないかというデメリット,それから本来,公表すべきことを公表しないという点のバランスをとって考えているつもりでございますので,平成27年度の結果を踏まえた上で,今回,減免適用事業者の名前を公表するという判断をしたものでありますので,御質問があったように,最近の件数が減っているではないかということは,その件数の数え方の技術性,あるいは中身に応じてということもあります。
(問) この数年を見ても,件数が減少傾向にあるとも読めてしまって,そうしますと,リニエンシーを入れたのだから,もっと積極立件して数が多くなってもいいのではないと考えるかなと思うのです。それは裁量型課徴金の導入に際しても同じようなことが言えると思っていて,公正取引委員会側は,そういう司法取引みたいな武器を持つのだったらば,やはりそれに伴って結果は付いてくるのですよねとみられるのかなと思うのです。そうしますと,やはりこの数字というのはどうなのかなと思いまして。
 国民のニーズに合った事件を対処したのだと御説明されましたけれども,分かりやすい理由があれば,例えば公正取引委員会の全体的な作戦変更があって,もうノルマなんて気にしなくって,3年に1回,大きな山を狙うんだとか,もっと大きな国際カルテルを時間がかかってもいいから狙いに行くんだみたいな組織的な方針変更があったというようなことがあれば,去年,今年は潜伏期間なのかなみたいなふうに考えられるのですけれども,国民のニーズに対応した様々な事件にこれから着手していくので,みていっていただきたいというような御発言がありましたけれども,作戦変更というか,シフトチェンジみたいなものがあったというような理解でよろしいのでしょうか。
(事務総長) 今の御質問は,大きな質問,大事な質問だと思いますが,課徴金減免というのはカルテル,談合だけでございますので,単独行為,私的独占にも,不公正取引にも係わってこないわけであります。法的措置件数,あるいは先ほど私が申し上げた,社会ニーズも踏まえた上で公正で自由な競争環境を整備する上で,違反行為として我々が取り上げるべきものというのは,カルテル,談合,今までの実績をみても,これが重要な地位を占めることは今も同じだと思いますが,他方でそれだけではないということは御理解を是非頂きたいと思います。方針変更というのは,具体的に国民のニーズというのは,どこの分野からどこの分野へ方針変更するのだと言われても,それはまさに今後の審査活動に及びますので,抽象的な国民ニーズを踏まえたということではありますけれども,その中にはグローバル化,IT化というものを十分,あるいはデジタルエコノミーというものを十分踏まえた上で,対処していくということは大きな意味でいえると思います。
 いずれにしても減免申請件数と,法的措置の件数だけで私どもの審査活動の全てが評価されるわけではないと思いますし,いわゆる単独行為を含めて,国民のニーズを踏まえた審査活動をしていきたいと考えていることは,先ほど申し上げたところです。

(問) 数字上の確認ですけれども,先ほど粗々計算したら8割弱だったということをおっしゃっていたと思うのですけれども,減免対象になる3条後段の事件全体,平成18年から平成27年度末まで,今回の配られた資料の中でその数字自体は出てないとは思うのですけれども,それが分母で,分子はこの資料の5ページの109,公表ベースでというお話しされたと思うので,それを計算すると8割弱だったという理解でいいのでしょうか。
(事務総長) その109は,分子にあって,分母にあるのは,例えばこの本文でいえば14ページの3条後段のところ,価格カルテル,入札談合,受注調整,平成27年度7件,平成26年度7件,平成25年度17件,平成24年度20件,平成23年度17件と出ており,これを平成18年から足し上げていったということでございます。その数字がどれほどの意味を持っているかというのは,もちろん評価が分かれるところかもしれませんが,私としては一つの例として,減免対象の事件として法的措置を採ったものの中で,一人でも減免申請者があり,それが公表を希望した案件が8割弱であったということであります。

(問) この減免制度が適用される公表というのは,これはいつから公表になるのでしょうか。
(事務総長) 公表するのは法的措置を採ったときでございますが,いつからの減免申請について,その事業者の名前を公表するかというのは,先ほども申し上げましたように,6月1日から減免申請をされた事業者についてであります。

以上

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