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2016年11月

EU

欧州委員会,ハチソンとビンペルコムによる,イタリアでの電気通信事業合弁会社設立について,新規参入者(フランスの通信事業者イリアド)への十分な資産売却を条件として承認

2016年9月1日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,イタリアの移動体通信サービスの小売市場3位のビンペルコムの子会社WINDと,同4位のハチソンの子会社H3Gの合弁契約締結の計画について詳細審査を行った上で,本日,条件付で承認することを決定した。ハチソン及びビンペルコムは,効果的な構造的問題解消措置を提出して欧州委員会の競争上の懸念を解消した。これらの措置によって,フランスの電気通信事業者であるイリアドが,イタリアにおける移動体通信事業者(MNO〔mobile network operator〕)として新規参入することが確保される。このことは,合併の両当事者が事業規模を拡大して企業結合による利益を得ることを可能にしながら,イタリアの携帯電話利用者も引き続き効率的な競争による利益を享受することができることを意味する。

イタリアの携帯電話市場
 現在,イタリアの移動体通信サービス市場ではMNOの4社(H3G,WIND,TIM及びVodafone)の間で競争が行われている。また,同市場ではこれら4社に加えて,少数のMVNO(Mmobile Vvirtual Nnetwork Ooperator)が活動しており,その中ではポストモバイルとファストウェブが最大手である。これらのMVNOはイタリア国内の顧客に移動体通信サービスを提供するために必要な通信ネットワークを有しておらず,その代わりに,いずれかのMNOに卸売料を払い同MNOが有する通信ネットワークを使用する契約を結んでいる。

欧州委員会の競争上の懸念
 欧州委員会は,届出に係る契約が結ばれれば,以下のとおり,移動体通信サービス市場における競争が減殺され,MVNOの競争力が阻害されることを懸念した。
1.本契約によって,イタリアの移動体通信サービス小売市場において有力な2社の間での競争はなくなり,国内最大のMNOが誕生することになる。H3Gはイタリアの移動体通信サービスに最後に参入したMNOであり,競争上,重要な事業者である。WINDもまた競争上重要な役割を担っている。本契約によって,H3GとWINDの合弁会社に対抗できるのはTIMとVodafoneの2社のみとなる。(そうなれば)当該合弁会社は,TIM及びVodafoneと競争するインセンティブが減殺されるだろうし,TIM及びVodafoneも競争するインセンティブが減殺されるだろう。欧州委員会は,本契約によって,消費者にとっての選択が狭まり,サービスの質も低下することに加え,それが行われない状況に比べると,全ての事業者が移動体通信サービスの価格を引き上げる可能性があるとの分析結果を得ている。
2.本契約によっては,競争業者の数が減少し,H3Gが市場から退出するだけでなく,同じような市場シェアを有する競争事業者が3社(合弁会社,TIM及びVodafone)のみの市場が誕生することになる。そうなると,市場に残ったMNO3社(合弁会社,TIM及びVodafone)は,移動体通信サービスの市場において協調的な行動を維持することが容易になるだろう。これら3社による協調的な行動は,イタリア国内の消費者向け移動体通信サービスの価格をさらに上昇させることになりやすい。
3.本契約によって,MVNOを受け入れる意思のあるMNOの数が実質的に減少することになる。MVNOは,MNOが所有する物理的ネットワークにアクセスすることで,最終消費者に移動体通信サービス提供している。本契約が行われることで,既存のMVNOや,新たに(MVNOとして)イタリア市場への参入を考えている事業者は,アクセスできる物理的ネットワークについて選択肢が減少するため,アクセス条件を有利にするための交渉における立場が弱くなる。

提案された問題解消措置
 両当事者からは,欧州委員会の懸念を完全に解消するため,新たな事業者に対して,第4のMNOとしてイタリア市場に参入するのに十分な資産を譲渡する旨の問題解消措置が提案された。この提案により,本契約の結果失われる競争は埋め合わされ,イタリア国内の移動体通信サービスの利用者が損失を受けることは無くなる。
両当事者は,両社が持つ資産の譲渡先として,フランスの電気通信事業者イリアドを提案してきている。イリアドはフランスの移動体通信サービス市場に4番目に参入した事業者で,イタリア市場において同事業を運営し,設備投資を行い,革新を起こすためのノウハウと専門知識を有している。本日の決定では,併せて,イリアドをハチンソン及びビンペルコムによる事業譲渡の買い手として承認している(いわゆる事前の問題解消措置)。
 問題解消のための具体的な措置は以下のとおりである。
・合弁会社が持つ移動体通信用の周波数帯の一部の新たな事業者への譲渡
・合弁会社が持つ数千の移動基地局の新たな事業者に対する譲渡又はコロケーション
・新たな事業者が自社の通信ネットワークを建設するまでの間,イタリアでの全国的な移動体通信サービスの提供を可能にするために合弁会社の通信ネットワークの利用を許可
 一部の周波数帯と移動基地局を移転することで新たな事業者はイタリア国内に自らの 通信ネットワークを展開,拡大することが可能となり,第4のMNOとして移動体通信サービスを小売市場では消費者に,卸売市場ではMVNOにそれぞれ提供することが可能となる。
 欧州委員会は,両当事者から提案された問題解消措置によって,新たなMNOであるイリアドが,イタリアにおける移動体通信サービスの市場に参入することが保証されることから,競争上の懸念は解消されたと判断した。当該措置が採られることで,有効な競争が維持され,革新的な技術に対する投資のインセンティブが確保され,消費者は有効な競争の利益を享受し続けることが保証される。
 欧州委員会は,これらの理由により,上記の事情を前提とすれば,EU企業結合規制の下で本契約を承認することができる。

欧州委員会,製薬ペイ・フォー・ディレイに関する最初の事件におけるルンドベック社に対する委員会決定が一般裁判所によって支持されたことを歓迎する旨を公表

2016年9月8日 欧州委員会 公表
原文

【概要】 

 欧州委員会は,デンマークの製薬メーカーであるルンドベックが,ジェネリック医薬品メーカー4社(Generics UK,Arrow,Alpharma及びRanbaxy)と結託して,ブロックバスター医薬品シタロプラムの価格を維持した行為は欧州機能条約101条1項に違反するとし,ルンドベックには9,380万ユーロ,ジェネリック医薬品メーカー4社には総計5,220万ユーロの制裁金をそれぞれ課す決定を下した。
 なお,ルンドベックが当該医薬品に関して持つ基本特許は,当該協定が結ばれる前に消滅していた。しかし,当該医薬品の製造工程に関する特許は依然として有効であり部分的に保護されていた。ジェネリック医薬品メーカー4社は,より安価なジェネリック医薬品を市場に投入する準備を進めていたところ,ルンドベックはこれら4社に対価を払い,シタロプラム市場に参入しない約束を取り付けたものである。
 委員会の決定に対して,ルンドベックとジェネリック医薬品メーカー4社は,決定の取消しを求めて一般裁判所に控訴した。
 一般裁判所は、欧州委員会による全ての認定を認める判決を下した。本件は,同裁判所が医薬品分野におけるペイ・フォー・ディレイ協定について判断を下した最初の事件であり,同裁判所は以下のように認定した。
 - 特許紛争の有無に関わらず,ジェネリック医薬品メーカー4社が,利益の移転と引き換えに市場に参入しないことをルンドベックと合意した行為は,金銭を払って競争を免れる行為に当たるとの,欧州委員会の認定は正当である。
 - 欧州委員会は,当該合意が,ジェネリック医薬品メーカーからの競争圧力を排除するものであり,競争制限を目的とする合意であることの立証に成功している。さらに,ルンドベックは,自社の知的財産権を守るために,なぜ当該特別な合意が必要とされるのか,その理由を説明できていない。

欧州委員会,電子商取引分野におけるセクター調査の結果について暫定報告書を公表

2016年9月15日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,デジタル統一市場戦略の一環として,2015年5月に電子商取引分野におけるセクター調査を開始した。同戦略が目指す主要な目的の一つが消費者及び企業の商品やサービスへのアクセスの改善である。本セクター調査は,そのために欧州委員会が行う立法提案を補完するものであり,本セクター調査の目的は,欧州の電子商取引市場における競争上の懸念を明らかにすることにある。本調査では,消費財又はデジタルコンテンツについて電子商取引を営む事業者おおむね1800社から証拠を集めるとともに,おおむね8000件の販売契約書を分析した。本日公表された本報告書は,同市場における競争上の懸念に関する最初の調査結果である。
 本報告書は,競争上の懸念を生じる可能性のある事業慣行を明らかにしていることから,委員会は,制限的な商慣行と市場支配的な地位の濫用に関するEU競争法の遵守を確保するため個別審査を開始することも検討している。

オンラインでの消費財の販売
 電子商取引の成長を踏まえ,メーカーは自社製品の流通とブランド・ポジショニングのコントロールを高めるために様々な事業慣行を採用している。(具体的には)選択的流通制度によって,あらかじめ選別した販売店にのみ自社製品の取扱いを認める慣行が,更に広く行われるようになっている。併せて,自社製品をオンラインを通じて直接,消費者に販売するメーカーも増えてきている。また,メーカーの中には,販売契約を通じて小売店にの販売方法に関して,販売契約を通じて,オンラインマーケットプレイスでの販売・価格比較サイトを介した価格のオファー及び他の加盟国への販売について制限を課す者が増えている。
 販売契約で販売に係るこのような種類の制限を課すことは,状況によっては,他の加盟国からの商品の購入や,そもそもオンラインで商品を購入することを困難にし,消費者が電子商取引を通じて選択の幅と低価格の利益を享受することを妨げ,最終的には消費者の利益を損なうことになる。

デジタルコンテンツの提供
 デジタルコンテンツ上の著作権の保有者からライセンスを得ることは、デジタルコンテンツのプロバイダー(以下「プロバイダー」という。)にとって不可欠であり,当該市場における競争の重要な決定要因である。本報告書は著作権のライセンス契約は複雑であり,多くの場合に排他的であるとし,プロバイダーが利用できる地域,技術,リリース窓口を定めているとしている。
 2016年3月,欧州委員会は,地域分割(geo-blocking)に関する暫定調査結果を公表し,その中で,当該慣行は欧州域内における電子商取引で広く行われ,デジタルコンテツの取引で顕著であるとしている。コンテンツの権利者から提出されたライセンス契約のうち6割以上が単一の加盟国内に限定されている。回答したプロバイダーのうち,ほぼ6割の者が,権利者との契約で地域分割に合意している。地域分割が,供給元と流通業者の間の合意に基づくものであれば,それは統一市場における競争を制限し,EU競争規則に違反するおそれがある。地域分割に対する競争法の執行は,いかなる場合もケースバイケースで判断していく必要があり,その際,個々の制限について予想される正当化事由も評価されることになる。

今後の手続
 本暫定報告書は,現在,2か月間のパブリックコメントに付されている。利害関係者からの,本セクター調査の結果に対するコメント,新たな情報の提供及び更なる問題の提起を募集している。 委員会は、2017年第1四半期に最終報告書を公表する予定である。

欧州委員会,Altstoff Recycling Austriaに対して,オーストリアの家庭用包装廃棄物管理市場において市場支配的地位を濫用したとして,約600万ユーロの制裁金を賦課

2016年9月20日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会はAltstoff Recycling Austria (以下「ARA」という)に対し,同社が欧州競争法に違反して,2008年から2012年までの間,家庭用包装廃棄物管理市場への参入を阻止していたとして,約600万ユーロの制裁金を賦課した。なお,当該制裁金の額は,ARAが欧州委員会の調査に協力したとして30%減額されている(注:市場支配的地位の濫用事件で調査協力に基づき減額された初のケース)。
 オーストリアでは,製造業者は自社の製品が使用された際に生ずる包装廃棄物を回収する義務がある。彼らはこれら廃棄物の回収を,手数料を支払って,廃棄物の回収・リサイクルを行う事業者に委託することができる。ARAは,違反行為が開始された2008年の時点から,オーストリア国内における家庭用包装廃棄物の回収業務における市場支配的な事業者である。
 欧州委員会は,全国規模で廃棄物処理施設を所有・管理しているのはARAだけであり,他に替わり得る者はなく,このため,廃棄物管理業務への参入又は事業を拡張しようとする者は,当該既存施設の利用について許可を受けざるを得ないと認定した。また,2008年3月から2012年4月までの間,ARAは,当該施設の利用を拒絶することで,競争業者を市場から締め出し,競争が行われなくしていたことを認定した。
 そして,このような行為は,市場支配的地位の濫用を禁ずる欧州機能条約102条に違反するものである。
 欧州委員会は,ARAの違法行為を認定し,制裁金を賦課するのに加えて,オーストリアにおける家庭用包装廃棄物の管理市場が囲い込まれている問題を解消するために構造的な問題解消措置を課した。当該措置は, 委員会の調査に協力したARAにより提案されたものである。
 さらに,欧州委員会が本件調査を開始した後,オーストリア議会は2013年9月に新たな廃棄物法を可決し,ARAは家庭用包装廃棄物処理施設の利用を認めるようになった。それ以降,何社かの競争業者が同市場に参入してきている。

ARAの協力
 ARAは違反事実を認め,問題解消措置を提案した上,本決定が効率的に遂行されることを保証するなど欧州委員会の調査に協力している。具体的には,ARAは自社が所有する家庭用廃棄物処理施設の一部を譲渡することを提案した。したがってARAは競争業者を処理施設の利用から排除できる地位ではなくなることになる。このことによって,将来に今回のような違反行為が繰り返されないことが確保されることになる。欧州委員会は,同社の広範囲にわたる協力を考慮し,制裁金を30%減額することとした。

背景
 欧州委員会は,市場参加者からの情報提供を受け,2010年にARAの行為について職権による調査を開始した。2011年7月,正式調査を開始し,2013年7月に異議告知書をARAに送付した。この異議告知書の送付によって,ARAは欧州委員会の審査ファイルを確認し,欧州委員会の異議に対する意見を述べる機会が付与された。

欧州委員会,国際スケート連盟に対し,同連盟の資格規則が欧州競争法に違反しているおそれがあるとする予備的見解を送付

2016年9月27日 欧州委員会 公表
原文

【概要】

 欧州委員会は,国際スケート連盟(以下「ISU」という。)に対して,ISUが公認していないスピードスケートの大会に参加した選手に対して厳罰を課すとする同連盟の規則は欧州競争法に違反しているとする予備的見解を伝えた。
ISUは適格規則で,同連盟の公認を得ていない国際スピードスケート大会に選手が参加した場合,オリンピックやISUワールドといった国際的なスピードスケートの大会に出場することを禁止している。そして,もし選手がこれらの規則に違反した場合,オリンピック,ISUワールド,欧州チャンピオンシップ等の国際大会への参加を永久に禁止され得ることとなる。欧州委員会の予備的見解としては,この規則が選手の経済活動の自由を不当に制限し,結果として,選手がISU又はそれに加盟する各国の連盟が主催する大会以外の大会に参加する意欲を失わせる状況を作り出しているとしている。そして,トップアスリートを呼び込めないため,国際的なスピードスケートの大会を新たに主催することが妨げられているとしている。
 欧州委員会は,2名のオランダのプロ選手からの申告を受け,2015年10月にISUの適格規則について調査を開始していた。

欧州委員会の懸念
 欧州委員会は,予備的見解として,ISUが適格規則に定めている罰則のため,アスリートは自由な経済活動が制限され,ISU以外の者は,トップアスリートを呼び込めないため,国際的な大会の開催が妨げられているとする。
もし選手がISUが許可しない大会に出場すれば,選手にはペナルティが課され,場合によって全ての主要な国際的なスピードスケートの大会に永久に出場が認められないことにもなりかねない。トップ選手が選手として活動できる時間は極めて限られている。結果として,選手は,オリンピック,ISUワールド又は欧州チャンピオンシップなどの大会への参加機会を失うという大きな損失を被り,スピードスケーターとしての経歴が終わることになるというリスクを冒すことはできない。
 欧州委員会は,2016年6月のISU会議において修正されたISUの適格規則に定められる罰則制度が過度に懲罰的なため,ISU以外の団体に所属する選手らが国際的なスピードスケートの大会を開催することを妨げるおそれがあると考えている。そして,委員会によるこの懸念が立証されれば,ISUの適格規定は反競争的行為を禁止する欧州機能条約第101条に違反することになる。

背景
 ISUは,国際オリンピック委員会(IOC)が氷上のフィギアスケート及びスピードスケート競技の運営を認める唯一の組織であり,加盟するのは各国のアイススケート団体である。スポーツ規則は,規則を定める主体又は当該規則に影響を受ける企業又は個人が経済活動を営んでいる場合に欧州競争法の適用対象となる。欧州司法裁判所の判例に基づけば,スポーツ団体が策定する規則は,それが正当な目的のためのものであって,策定された規則が,当該目的の達成に不可避かつ不当に過大でない場合に限りEU競争法と両立する。そして,この評価は,規則が各国団体のものの場合は当該国の裁判所と競争当局が,そして国際レベルでの活動に係るものの場合には欧州委員会が行うことになる。
 スポーツの規則を巡る紛争の多くは,スポーツの統制に関する問題,つまり,スポーツ連盟を頂点とする階層組織に帰属する,又は密接に関係する様々な利害関係者の間で生じる。そしてこのような紛争は,通常は欧州委員会よりも各国裁判所で処理されることが一般的である。同じことは,個々の選手に対するスポーツ規則の適用,例えば,アンチドーピングや八百長試合に対する制裁に伴う紛争にも当てはまり,関連する仲裁機関や各国の裁判所によって処理される。

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