ホーム >CPRC >

CPRCについて

CPRCについて

CPRCとは? 

競争政策研究センターは、足元の施策実施に役立てるという観点はもとより、中長期的観点から独占禁止法の運用や競争政策の企画・立案・評価を行う上での理論的な基礎を強化するため、外部の研究者や実務家の知的資源と公正取引委員会職員との機能的・持続的な協働のプラットフォームの整備を図ることを目的としています。
 

所長ごあいさつ 

競争政策研究センター(CPRC)は、2003年に公正取引委員会に設置されて以来、競争政策に関する研究拠点として活動を重ねてきました。この二十年以上の間、歴代所長、主任研究官、そして公正取引委員会事務総局の皆様の御尽力に支えられながら、競争政策に関する研究や議論が精力的に行われ、その成果は着実に積み上げられてきています。現在では、CPRCは競争政策に関する研究と議論のプラットフォームとして重要な役割を担う存在となっています。

CPRCの特色の一つに、法学者・実務家・経済学者による「三者協働」を原則とした共同研究があります。三者協働の原則とは、第一に、公正取引委員会職員が学術関係者との共同研究に参画することにより、競争政策に関する理論的基盤を高めること、第二に、学術関係者が現実の政策課題に携わる職員との協働を通じて、政策実務の視点を学術研究に反映させること、そして第三に、法学と経済学の知見を持ち寄り、競争政策に関する諸課題について多角的な検討を行うことです。専門的背景の異なる研究者や実務家が同じ場で議論を行うことは、時に容易ではないこともありますが、そうした相違を乗り越えて行われる議論の積み重ねは、競争政策に関する理解を深める上で重要な意義を持つものと考えます。今後もこのような三者協働の枠組みの下で研究と議論を継続的に行い、競争政策に関する理論と実務を結び付ける知的基盤を提供することは、研究拠点としてのCPRCの重要な役割であり続けるでしょう。

適切な競争政策は、市場の活力を高め、技術や経営に優れた企業が成長し、世界の市場で活躍するための基盤を整えることにもつながるものです。特に四方を海に囲まれ、独自の言語や商慣行を有する日本経済では、自然の参入障壁が相対的に高く、競争が十分に働きにくい側面があることは否めません。日本経済を持続的な成長軌道に乗せていく上でも、競争政策は今後も重要な役割を担い続けることでしょう。

一方で、近年の経済社会は、グローバル化の進展や情報通信技術の発展などを背景として、企業活動や市場構造の姿を大きく変化させています。新たな事業形態や取引の在り方が現れる中で、競争政策が直面する課題も一層多様なものとなっています。また、競争政策の運用に当たっては、執行機関の視点だけでなく事業者の立場から見ても、予見可能性が高く、合理性と透明性を備えたルールが整備されることへの期待が国内外で一層高まっていくものと考えられます。競争政策は長年にわたる判例や研究の蓄積の上に成り立つ分野でもありますが、これまでに形成されてきた知見を踏まえつつ、新たな課題に対応していくことが重要です。

このような状況の下で、競争政策の基本的な考え方を整理し、制度設計や運用について多角的な観点から検討を行うことは重要な取組みとなります。学術研究はそのための分析の枠組みや検討の基盤、さらには分析手法などを提供する役割を担うものです。CPRCは、そうした学術研究の蓄積を生かしつつ、制度の設計、法執行の在り方、そしてそれらの運用の蓄積を含めた競争政策の実態を検証し、その効果を分析することなどを通じて、今後の政策形成や制度の改善に資する知見を提供する役割を担うでしょう。こうした知見の蓄積を通じて、日本における競争政策の制度設計や運用をいわばベスト・プラクティスとして世界に向けて発信する場としても、CPRCは一定の役割を果たすことができることでしょう。
CPRCは今後とも、競争政策に関する理論的・実務的課題について継続的に検討を行うとともに、法学者・実務家・経済学者らが率直に議論を行うことのできる場を提供してまいります。そして、こうした専門分野を越えた議論の積み重ねが、競争政策に関する理解を深め、政策的・学術的、さらには社会的にも有意義な成果へとつながることを期待しています。

最後に、これまでCPRCの活動に御理解と御協力をいただいた関係者の皆様に心より御礼申し上げます。今後ともCPRCの活動に引き続き御支援を賜りますようお願い申し上げます。

2026年4月  競争政策研究センター 所長 中林純  

 

ページトップへ