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第136回ワークショップの概要

第136回ワークショップの概要

 第136回ワークショップが5月23日(金曜)に開催されました。報告等の概要は以下のとおりです。

(1)「オンラインとオフラインのサービス需要の代替性」の第1回中間報告

報告者
(岡田羊祐 CPRC所長・一橋大学大学院経済学研究科教授)
(大橋弘  CPRC主任研究官・東京大学大学院経済学研究科教授(都合のため欠席))
(浅井澄子 CPRC客員研究員・明治大学政治経済学部教授)
(黒田敏史 CPRC客員研究員・東京経済大学経済学部専任講師(都合のため欠席))
(工藤恭嗣 CPRC研究員・経済調査室)
(明松祐司 CPRC研究員・経済調査室)

 平成25年度の共同研究の一つである本研究(研究期間2年)は,電子書籍,音楽配信,映像配信,SNS等のコンテンツによるオンラインとオフラインのサービス需要の代替性について調査し,書籍,CD・レコード,DVD・映画等といったオフライン・サービス市場の現状分析を踏まえつつ,日米比較の視点からコンテンツの需要構造を分析し,オンライン・コンテンツ市場の発展経路を予測することを目的としています。
 今回のワークショップにおいては,報告者から,研究初年度の成果として,[1]書籍,音楽,映像等の関係事業者へのヒアリング調査結果の概要,[2]オンライン・オフラインの代替性に関する諸外国における経済学的な先行研究の文献調査結果の概要,[3]供給側からみた書籍市場の分析及び[4]オンラインサービスの需要分析の説明がなされました。
 報告を受け,参加者から,単行本,文庫本及び電子書籍の間の販売時期のタイムラグの長さは,日本特有のものなのか,あるいはアメリカでも同じような状況であるのかとの質問がなされました。これに対して,報告者から,日本のタイムラグはかなり長く,諸外国であれば,例えばドイツでは単行本から文庫本のタイムラグがほぼ一年,アメリカでは数か月単位であり,二年を超えるようなものはまれであるとの回答がなされました。また,紙の書籍と電子書籍のタイムラグがほとんどない漫画のようなジャンルでは,代替性があるのではないかというコメントがなされました。

(2)「非ハードコアカルテルの違法性評価の在り方」の研究計画

報告者
(泉水文雄 CPRC客員研究員・神戸大学大学院法学研究科教授)
(宮井雅明 CPRC客員研究員・立命館大学法学部教授)
(齊藤高広 CPRC客員研究員・金沢大学人間社会研究域法学系教授)
(井畑陽平 CPRC客員研究員・椙山女学園大学現代マネジメント学部准教授)
(天田弘人 CPRC研究員・相談指導室長)
(飯塚広光 CPRC研究員・経済調査室)
(佐藤範行 CPRC研究員・経済調査室)

 平成26年度の共同研究の一つである本研究は,非ハードコアカルテルの違法性の評価の判断枠組み及び判断基準について,環境分野その他の分野を中心として,日米EUの比較法研究の観点から分析すること等を目的としています。
 今回のワークショップにおいては,報告者から,まず,上記の共同研究の目的が述べられ,研究対象については,環境分野の事例に絞らないで安全・健康等の社会公共目的の事例まで広げるという方針の下,比較法の視点を踏まえて,文献調査・研究,国内ヒアリング及び国外ヒアリングという手法で検討する旨の報告がありました。次に研究の手法について,[1]米国との比較については,判例一般,反トラスト局の方針,DOJのビジネス・レビュー・レター及びFTCのアドバイザリ・オピニオン等を調査する,[2]EUとの比較については,EU条約の規定の構造,関連ガイドライン及び決定・判決等について調査する,[3]日本法については,ガイドラインの分析及び相談事例集の諸事例の検討を行う旨の報告がありました。
 報告を受け,参加者から,(1)研究対象を環境分野その他の分野を中心としているが,欧米では環境問題は社会公共目的の中でもクリティカルな問題なのか,(2)米国の事例でQuick lookといった判断の仕方について,当然違法の原則と合理の原則の中間の捉え方のような考え方でいいのか,との質問がなされました。これに対し,報告者から,(1)については,我が国では環境に関する相談事例は多くあるが,米国では環境に関する競争政策の問題を見付けることは難しく,EUでも,環境に問わず非ハードコアカルテルの判断枠組みに関心が高まっていることから,環境を中心とするが,いわゆる社会公共目的一般についても分析していきたい,(2)については,Quick lookが何かということ自体意見の幅があって,そこの整理も研究対象としていきたい,との回答がなされました。

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