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第56回ワークショップの概要

第56回ワークショップの概要

 第56回ワークショップが5月16日(金曜)に開催されました。報告等の概要は以下のとおりです(かっこ内は担当客員研究員及び研究員を表す。)。

 「非ハードコアカルテル規制に関する考え方の調査研究」の中間報告

 (CPRC主任客員研究員・京都大学大学院法学研究科教授 川濱 昇 氏)
 (立教大学 現代GPプログラム・コーディネーター 中川 晶比兒 氏)

 平成19年度の共同研究の一つである本研究では,非ハードコアカルテルがどのような形で競争を害するのかについて,経済学者も交えて主として市場支配力分析の観点から研究を進め,3条後段の規制基準を検討し,さらに8条1項4号の規制がどのような機能を持つのかについて検討を行うことを目的としております。
 今回の中間報告では,初めに,非ハードコアカルテルの分類について報告がなされ,雑多な内容を含む非ハードコアカルテルを,3つの分類にまとめて研究を進めていくとの説明がありました。続いて,非ハードコアカルテルを検討していくに当たり,ハードコアカルテルの定義についてまとめるとともに,ハードコアカルテルと非ハードコアカルテルの区別と,その区別を行う意義について報告がありました。その後,ハードコアカルテルによる反競争効果の認定についての言及があり,海外と日本のハードコアカルテルへの対処の相違について報告がありました。特に,カナダにおいては,一部のハードコアカルテルに対して部分的合理の原則を適用しているとの説明がありました。
 最後に,非ハードコアカルテルの類型ごとの反競争効果分析について報告がなされ,(1)共同研究開発を含むジョイントベンチャー契約,(2)広告,営業時間等の直接価格に影響しないような取決め,(3)競争促進的な目的が主張されている専門職団体の内部規則のそれぞれについて,分析を行っていくとの説明がありました。以上の3つの分類のうち,今回の中間報告では,(1)について,米国及びECのJV規制を基に,JV規制の枠組みが示され,分析を行う上での論点整理が報告されました。

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