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第78回ワークショップの概要

第78回ワークショップの概要

 第78回ワークショップが10月9日(金曜)に開催されました。報告等の概要は以下のとおりです。

 「連続寡占市場における企業行動の反競争的効果に関する研究」の共同研究中間報告

 (CPRC客員研究員・富山大学経済学部准教授 西村暢史氏)
 (神戸大学法学研究科准教授 池田千鶴氏(都合のため欠席))
 (CPRC研究員・経済調査室 荒井弘毅氏)
 (CPRC研究員・経済調査室 水野倫理氏)

 平成21年度の共同研究の一つである本研究は,川上・川下市場が寡占的である市場における垂直的企業結合の反競争効果に関する事例の整理と経済学的な分析を目的とするものです。
 今回のワークショップでは,報告者から,日本およびアメリカにおける垂直的企業結合事例の紹介が行われ,日本の事例に関する経済学的な分析結果について説明が行われました。
 報告を受け,参加者から,事例分析と経済理論分析の位置付けに関して,より詳細に説明を行った方が望ましいという意見が出され,その一つの対応として,まず基本モデルを紹介し,その拡張として各事例を紹介していくことで,事例紹介と理論分析の関連がより明確になるのではないかという方法が提案されました。また,理論分析に関して,川上市場における固定費用が埋没するかどうかと参入行動には関連があるので,固定費用部分の取り扱いに注意するべきであることや,モデル内で定義されている市場で販売される財に補完的な関係がある場合,需要関数の形状は異なるものになるので,そのことを考慮して分析を行うべきであるという意見がありました。さらに,DOJはFTCに比べて協調促進効果に関することに注目するなど,事例ごとの違いが考えられるが,それらをモデル分析に導入して議論するとより有益な分析な可能となるのではないかという提案がありました。上記のコメントを受けて,報告者から,これらの内容をできるだけ反映させるように修正していきたいという説明がなされました。

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