ホーム > CPRC >

内部向けイベント

>

ワークショップ

>

第85回ワークショップの概要

第85回ワークショップの概要

 第85回ワークショップが1月29日(金曜)に開催されました。報告等の概要は以下のとおりです。

 「企業の提携・部分的結合に関する研究」の共同研究中間報告

 (CPRC客員研究員・(豪)ニューサウスウェールズ大学准教授 森田穂高氏)
 (CPRC主任研究官・名古屋大学大学院法学研究科准教授 林秀弥氏)
 (CPRC研究員・経済調査室 西村元宏氏)
 (CPRC研究員・経済調査室 荒井弘毅氏)

 平成21年度の共同研究の一つである本研究は,内生的な企業の部分的結合と技術移転を考慮し,分析から得られる競争政策への含意について考察していくことを目的とするものです。
 今回のワークショップにおいては,報告者から,問題意識とこれまでの経済学的な研究における見解の紹介が行われた後で,本研究でのモデルとその結論についての説明がなされました。
 報告を受け,参加者から,株式を半分以上取得した場合,取得企業が生産量を決定できるという仮定や,株式を取得された企業は取得されなかった株式割合を乗じた利益を最大化するという仮定は結果に影響するのかという質問があり,報告者からこれらの仮定は結果を大きく変えるものではないという説明がなされました。また,本研究で考えられている技術はライセンス契約などにより移転できるものではないという仮定はどの様な現実を反映しているのかという質問がなされ,報告者から,技術といっても製法や物質といった特許化できる技術もあれば生産管理の手法のように,権利化できないものもあるということとの説明がなされました。さらに,技術移転をライセンス方式で行うか,株式取得で行うかは競争政策を考えるさいに大切であり,この決定は不確実性や動的な意思決定などに関連しているのではないかという議論が行われました。

ページトップへ