第5回公開セミナーの開催について

　公正取引委員会競争政策研究センター（CPRC）は，財団法人公正取引協会（外部サイトへリンク　新規ウインドウで開きます）の御協力により，来る平成17年9月20日，以下のとおり，第5回公開セミナーを開催いたしました。

　多数の御参加をありがとうございました。

1　日時・会場等

2　プログラムの概要

(1)　テーマ：ネットワーク外部性と競争政策

　【概要】
　標準を一つの企業あるいは企業グループが制御すれば，競争が制限される可能性がある。このような場合どのような競争政策が必要なのか。あるいは必要でないのか。これはマイクロソフトの裁判や近年の標準化裁判を通じて絶えず問われてきた問題である。近年，この問題についてはいくつかの新しい知見と研究が現れており，これらを踏まえた議論は競争政策上重要である。
　競争政策研究センターでは，平成16年度共同研究「ネットワーク外部性とスイッチングコストの経済分析」において，パソコン用OS等について田中助教授を中心として実証分析を行ってきた。
　今回の公開セミナーでは，本テーマに関する豊富な業績と知見をお持ちの二人の研究者を海外から招聘し，お二人と田中助教授のそれぞれからネットワーク外 部性と競争政策について御講演いただき，さらにパネルディスカッションによる討議を行う。

(2)　講師：
　・田中辰雄（慶應義塾大学経済学部助教授・CPRC客員研究員）→略歴（外部サイトへリンク　新規ウインドウで開きます）
　「OSとアプリケーションソフトのネットワーク外部性の実証分析」
　情報通信産業（コンピュータ，ソフトウェア，通信産業，通信機器，コンテンツ産業など）に特徴的な現象について，いくつかのキーワード（例えばネットワーク外部性，技術革新，モジュール化）を使って実証的に分析する研究に取り組んでいる。独占企業に対する規制にはどちらかといえば肯定的な立場をとっている。

　・ニコラス・エコノミデス（ニューヨーク大学レオナルドスターン校　教授）→略歴（外部サイトへリンク　新規ウインドウで開きます）（英文）
　「（仮題）ネットワーク外部性と独占禁止政策」
　ネットワーク産業の産業組織を主として理論的観点から研究しており，早くからマイクロソフト裁判に着目して数多くの論文・評論を執筆してきた。企業への強い介入にはどちらかといえば警戒的な立場をとっている。

　・リチャード・J.ギルバート（カリフォルニア大学バークレー校　経済学部教授兼学部長）→略歴（外部サイトへリンク　新規ウインドウで開きます）（英文）
　「（仮題）競争とネットワーク外部性－再考」
　ネットワーク効果とパテントについての研究が多く。そして反トラスト法についても多くの論考がある。幅広い視点でバランスのとれた議論を展開している。

(3)　モデレーター：

　第1部　岡田羊祐（一橋大学大学院経済学研究科助教授・CPRC主任研究官）
　第2部　鈴村　興太郎（一橋大学経済研究所教授・競争政策研究センター所長）