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Non-Compete Agreements: Human Capital Investments or Compensated Wages?

Non-Compete Agreements: Human Capital Investments or Compensated Wages?

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「Non-Compete Agreements: Human Capital Investments or Compensated Wages?」(2024年9月30日)
 児玉 直美(明治学院大学 経済学部経済学科 教授、競争政策研究センター客員研究員)
 神林 龍(武蔵大学 経済学部経済学科 教授、競争政策研究センター客員研究員)
 泉 敦子(東京大学エコノミックコンサルティング株式会社取締役、競争政策研究センター客員研究員)


 概要
 競業避止契約(NCA)は、労働者がライバル会社に転職したり設立したりすることを制限し、労働市場のダイナミクスに影響を与える。NCAの賃金や人的資本投資に関する見解は多様である:(1)雇用主の人的資本投資増加を通じて賃金上昇につながる可能性、(2)労働者の退職後の選択肢を制限することを補償するために単に賃金を上げる可能性、(3)労働者のアウトサイドオプションを減らし、不利な雇用条件や低賃金につながる可能性がある。本稿は、日本の企業レベルの調査を用いて、NCAと企業利益、平均賃金、労働生産性、人的資本投資などの要因との関係を実証的に検討する。推定結果によると、NCAを使用する企業は、特に、労働者の一般スキルに投資する可能性が高い。さらに、NCAは企業の売上高、平均賃金、労働生産性と正の相関関係にある。これらの結果は、NCA が企業の人的資本への投資を促進し、賃金と生産性の向上につながるという理論を裏付けている。また、日本の労働市場に関する過去の研究とも一致しており、人的資本投資における雇用主の役割の重要性を示す。本研究は NCA の公平性と経済的影響に関する議論の根拠の一助となる。

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