公正取引委員会競争政策研究センター(CPRC)は,平成28年12月2日に以下のとおり,関西学院大学 技術革新と寡占競争研究センターとの共催により,第43回公開セミナーを開催いたしました。
日時 | 平成28年12月2日(金曜)13時00分-15時00分 |
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会場 | 東京都千代田区霞が関1-1-1 中央合同庁舎第6号館B棟 |
言語 | 日本語⇔英語(同時通訳あり) |
主催者 | 関西学院大学 技術革新と寡占競争研究センター,公正取引委員会競争政策研究センター |
(1) テーマ:新たなマッチメーカー・エコノミーと競争政策
【概要】
アリババ,フェイスブック,楽天,ビザといった株式公開企業,そしてエアビーアンドビー,ウーバーといった新興企業は,「マッチメーカー」(matchmakers)である。つまり,これらの企業はある顧客群と他の顧客群とを橋渡ししている。経済学者はマッチメーカーを「多面的プラットフォーム」(multisided platforms)と称している。これはマッチメーカーが,物理的/仮想的プラットフォームを提供し,複数の顧客群を結びつけているからである。例えば,デートサイトは人々をマッチングさせ,ライドシェア・アプリは運転手と乗客をマッチングさせる。
マッチメーカーは古くから存在しているものの,劇的な技術進歩により急速に普及し,また収益力を高めている。このビジネスモデルの秘訣を解き明かした多くの企業は,今日における実力者となった。株式時価総額上位5社のうち3社が,また未公開企業の上位10社のうち7社がマッチメーカーである。「ギグ」(gig)や「シェアリング」関連の企業も全てマッチメーカーとなる。
今,我々は「マッチメーカー・エコノミー」時代に生きている。競争当局や規制当局も例外ではない。これらの当局はマッチメーカーに関する課題に直面しつつある。これらの課題は,新たなビジネスモデルや破壊的イノベーション,そして新たな産業と従来の産業との衝突に関わるものである。プラットフォームの多大で広範な影響に関わる課題もある。多面的プラットフォームはどのような課題を提起したのであろうか。どのような分析枠組みの変更が求められるのであろうか。
(2) 講師:David S. Evans グローバル・エコノミクス・グループ会長,ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン客員教授など
(3) コメンテーター:大橋弘 CPRC主任研究官・東京大学大学院経済学研究科教授
(4) 司会:岡田羊祐 CPRC所長・一橋大学大学院経済学研究科教授
時間 | 内容 | 講演者等 |
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13時00分-13時05分 | 開会 | 岡田 羊祐 |
13時05分-14時05分 |
講演「新たなマッチメーカー・エコノミーと競争政策」 | David S. Evans |
14時05分-14時30分 |
コメント | 大橋弘 |
14時30分-14時55分 | 質疑応答 | |
14時55分-15時00分 | 閉会 | 岡田 羊祐 |
講演資料(1)David S. Evans氏(PDF:1,910KB)
講演資料(2)David S. Evans氏(PDF:2,807KB)
公正取引委員会 競争政策研究センター事務局
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