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(令和3年6月9日)独占禁止法に関する相談事例集(令和2年度)について

令和3年6月9日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(昭和22年法律第54号。以下「独占禁止法」といいます。)の運用に当たり,独占禁止法違反行為の未然防止と事業者及び事業者団体(以下「事業者等」といいます。)の適切な事業活動に役立てるため,事業者等が実施しようとする具体的な行為に関して個別の相談に対応しています。
 また,公正取引委員会では,事業者等の独占禁止法に関する理解を一層深めることを目的として,相談者以外にも参考になると考えられる主要な相談の概要を取りまとめ,相談事例集として毎年公表しています。
 このたび,公正取引委員会は,令和2年度における事業者等の活動に関する主要な相談事例を取りまとめ,「独占禁止法に関する相談事例集(令和2年度)」として公表することとしました。今回の相談事例集には,後記1ないし3記載の11件の相談事例を掲載しています。

1 新型コロナウイルス感染症に係る活動に関する相談(3件)

事例番号

相談に係る行為の概要

関係法条(注)

回答

1

 医療機器メーカーを会員とする団体が,全ての会員を対象に,新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う医療機器の安定供給に係る支障の有無等に関するアンケート調査を実施し,個々の会員が特定されない形で調査結果を団体内に設置する災害対策本部に提供すること。

第8条第1号(一定の取引分野における競争の実質的制限)・第4号(構成事業者の機能又は活動の不当な制限)

問題
なし

2

 輸送用機器のメーカーを会員とする団体が,部品メーカーに対する資金調達支援を行うに当たり,適切な情報遮断措置を講じた上で,当該部品メーカーから会員との取引の状況に関する情報を収集し,当該情報を会員間で共有すること。

第8条第1号(一定の取引分野における競争の実質的制限)・第4号(構成事業者の機能又は活動の不当な制限)

問題
なし

3

 医療用物資の卸売業者を会員とする団体が,医療機関からの医療用物資の供給の可否に係る照会に対し
① 全ての供給可能会員を紹介すること。

第8条第1号(一定の取引分野における競争の実質的制限)・第4号(構成事業者の機能又は活動の不当な制限)

問題
なし

② 供給可能会員の中から1名を選定して回答すること。

問題
あり

 (注)本表に記載の条番号は,独占禁止法のものです(後記2及び3において同じです。)。

2 事業者の活動に関する相談(4件)

事例番号

相談に係る行為の概要

関係法条

回答

4

 分析機器のメーカーが,自らが製造販売する分析機器に使用する自社製の消耗品にICチップを搭載するとともに,当該分析機器に当該ICチップの認証機能を追加する行為について,当該分析機器に他社製の消耗品が用いられた場合に
① 分析値が表示されないようにすること。

第19条(不公正な取引方法)
(一般指定第10項
〔抱き合わせ販売等〕
・第14項〔競争者に対する取引妨害〕)

問題
あり

② 分析値を表示させた上で「保証対象外」等の表示を行うにとどめること。

問題
なし

5

 工作機械に係る消耗品のメーカーが,競争者と業務提携し,当該競争者が当該消耗品の製造に使用する半製品の全量を供給すること。

第3条(不当な取引制限)

問題
なし

6

 事務用機器メーカー15社が,各地に配送拠点を設置し,当該配送拠点から需要者の指定納品場所までの事務用機器の配送を共同して行うこと。

第3条(不当な取引制限)

問題
なし

7

 産業用機械メーカー6社が,共同して,技術研究組合を設立し,産業用機械の基礎技術の研究を共同して実施すること。

第3条(不当な取引制限)等

問題
なし


3 事業者団体の活動に関する相談(4件)

事例番号

相談に係る行為の概要

関係法条

回答

8

 独占業務を行う資格者を会員とする団体が,「特定の依頼人への報酬依存度が高い状態が一定期間継続した場合には,当該依頼人に対する独占業務の提供を取りやめなければならない」とする規定を倫理規則中に設け,会員にこれを遵守させること。

第8条第4号(構成事業者の機能又は活動の不当な制限)

問題
なし

9

① 農業協同組合の組合員で構成される農産物の生産部会が,農産物の品質向上の取組を実施するか否かで会員区分を違えること。

第8条第3号(一定の事業分野における現在又は将来の事業者の数の制限)・第4号(構成事業者の機能又は活動の不当な制限)

問題
なし

② 当該農業協同組合が,前記①の取組を実施する当該生産部会の会員が生産する農産物を販売単価が高い取引先事業者に販売し,その他の会員が生産する農産物を卸売市場において競りの方法により販売すること。

第19条(不公正な取引方法)
(一般指定第4項
〔取引条件等の差別取扱い〕)

問題
なし

10

 業務用設備メーカーを会員とする団体が,公的機関から委託を受け,当該公的機関による公表を前提に,会員が供給した製品の利用の終了に伴って発生する産業廃棄物の運搬料に係る実態調査を実施すること。

第3条(不当な取引制限)等

問題
あり

11

 パテントプールの管理運営を行う業務用機械メーカーの団体が,特許権者に対するライセンス料の分配額の算出の際に用いる評価ポイントの計算方法を見直し,実施状況が限定的な特許に付与する評価ポイントを従来の半分程度に変更すること。

第19条(不公正な取引方法)
(一般指定第4項
〔取引条件等の差別取扱い〕)

問題
なし


<参考>相談内容別件数(企業結合に関する相談を除く。)                    (単位:件)
 
令和元年度 令和2年度
「事前相談制度」による相談 0 0
  事業者の活動に関する相談 0 0
  事業者団体の活動に関する相談 0 0
一般相談 2,038 2,110
事業者の活動に関する相談 1,870 1,966
  ○流通・取引慣行に関する相談 1,623 1,776
  (うち優越的地位の濫用に関する相談) (1,098) (1,219)
  ○共同行為・業務提携に関する相談 95 76
  ○技術取引に関する相談 14 17
  ○共同研究開発に関する相談 14 9
  ○その他 124 88
事業者団体の活動に関する相談 168 144
合計 2,038 2,110

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問い合わせ先

問い合わせ先 公正取引委員会事務総局経済取引局取引部取引企画課相談指導室
電話 03-3581-5481(直通)
ホームページ https://www.jftc.go.jp/

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