令和3年6月30日
公正取引委員会
公正取引委員会は,東京吉岡株式会社(以下「東京吉岡」という。)に対し調査を行ってきたところ,下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)の規定に違反する行為が認められたので,本日,下請法第7条第2項の規定に基づき,同社に対し勧告を行った。
1 違反行為者の概要
法 人 番 号 | 1210001007600 |
名 称 | 東京吉岡株式会社 |
本店所在地 | 福井県坂井市丸岡町松川一丁目9番地 (本社事務所:東京都台東区浅草橋五丁目5番5号) |
代 表 者 | 代表取締役 髙岡 政宏 |
事業の概要 | 服飾副資材の総合卸 |
資 本 金 | 5000万円 |
2 違反事実の概要
⑴ 東京吉岡は,個人又は資本金の額が1000万円以下の法人たる事業者に対し,衣料品の製造販売業者等から製造を請け負う下げ札,織ネーム,プリントネーム等の服飾副資材又はその半製品の製造を委託している(これらの事業者を以下「下請事業者」という。)。
⑵ 東京吉岡は,令和元年11月から令和2年10月までの間,「歩引」(注)を下請代金の額から差し引くことにより,下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに,下請代金の額を減じていた。減額した金額は,総額2015万166円である(下請事業者24名)。
(注)下請代金を手形ではなく現金で支払っていることなどを理由に,請求書の金額に一定率を乗じて得た額等を徴収したもの。
⑶ 東京吉岡は,令和2年12月30日,下請事業者に対し,前記⑵の行為により減額した金額を支払っている。
3 勧告の概要
⑴ 東京吉岡は,次の事項を取締役会の決議により確認すること。
ア 前記2⑵の行為が下請法第4条第1項第3号の規定に違反するものであること。
イ 今後,下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに,下請代金の額を減じないこと。
⑵ 東京吉岡は,今後,下請法第4条第1項第3号の規定に違反する行為を行うことがないよう,自社の発注担当者等に対する下請法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講じること。
⑶ 東京吉岡は,次の事項を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。
ア 減額した金額を下請事業者に支払ったこと。
イ 前記⑴及び⑵に基づいて採った措置の内容
⑷ 東京吉岡は,次の事項を取引先下請事業者に通知すること。
ア 減額した金額を下請事業者に支払ったこと。
イ 前記⑴から⑶までに基づいて採った措置の内容
⑸ 東京吉岡は,前記⑴から⑷までに基づいて採った措置について,速やかに公正取引委員会に報告すること。
関連ファイル
(印刷用)(令和3年6月30日)東京吉岡株式会社に対する勧告について
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局経済取引局取引部下請取引調査室
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