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(令和4年6月23日)令和3年度における近畿地区の景品表示法の運用状況等

(令和4年6月23日)令和3年度における近畿地区の景品表示法の運用状況等

令和4年6月23日
公正取引委員会事務総局
近畿中国四国事務所
消費者庁

 消費者庁は、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある不当な表示及び過大な景品類の提供に対して、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号。以下「景品表示法」という。)の規定に基づいて厳正・迅速に対処するとともに、同法の普及・啓発に関する活動を行うなど、表示等の適正化に努めている。
 公正取引委員会は、消費者庁長官から景品表示法違反被疑事件に係る調査権限を委任され、必要な調査を行うとともに、相談への対応、講師派遣等を通じた同法の普及・啓発に取り組んでいる。
 令和3年度における近畿地区(福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県及び和歌山県の2府5県)の景品表示法の運用状況等は次のとおりである。

第1 景品表示法違反被疑事件の処理状況

1 概況
 景品表示法違反被疑事件については、公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所(以下「近畿事務所」という。)及び消費者庁が行った調査の結果を踏まえ、消費者庁が、違反事業者に対して措置命令・課徴金納付命令を行うほか、違反のおそれのある行為等がみられた場合には関係事業者に対して指導を行うなどしている。
 令和3年度における景品表示法の事件処理件数は、措置命令が4件、課徴金納付命令が3件、指導が8件の計15件であった(令和3年度の主要な処理事件は別紙参照)。
 

表1 事件処理件数(単位:件)
事  件 措置命令 課徴金納付命令 指  導 合  計
2年度 3年度 2年度 3年度 2年度 3年度 2年度 3年度
表示事件 2 4 0 3 8 7 10 14
景品事件 0 0 (注) (注) 2 1 2 1
合  計 2 4 0 3 10 8 12 15
(注)景品事件については課徴金納付命令の対象となっていない。

2 表示事件
 令和3年度に処理した表示事件は14件で、事件処理件数全体の大部分(約93%)を占めた。
 その内訳をみると、優良誤認(景品表示法第5条第1号)が9件、有利誤認(景品表示法第5条第2号)が5件であった。
 令和3年度においては、①まつ毛美容液の育毛効果に係る不当表示、②ハーブ茶の痩身効果に係る不当表示、③電気ケトルのお湯漏れ防止性能に係る不当表示並びに④介護職員初任者研修の不当な二重価格表示及び不当な期間限定表示の4件について、近畿事務所及び消費者庁が行った調査の結果を踏まえて、消費者庁が措置命令を行った。また、①空間除菌用品の空気清浄効果に係る不当表示、②電気ケトルのお湯漏れ防止性能に係る不当表示及び③まつ毛美容液の育毛効果に係る不当表示の3件について、消費者庁が課徴金納付命令(①1559万円、②588万円、③500万円)を行った。
 

表2 表示事件の内訳(単位:件)
事  件 措置命令 課徴金納付命令 指  導 合  計
2年度 3年度 2年度 3年度 2年度 3年度 2年度 3年度
優良誤認
(第5条第1号)
2 3 0 3 6 3 8 9
有利誤認
(第5条第2号)
0
 
1 0 0 2 4 2 5
第5条第3号に基づく告示
(第5条第3号)
0 0 (注) (注) 0 0 0 0
合 計 2 4 0 3 8 7 10 14
(注)第5条第3号に基づく告示事件については課徴金納付命令の対象となっていない。

3 景品事件
 令和3年度に処理した景品事件は1件(事件処理件数全体の約7%)であった。
 

表3 景品事件の内訳(単位:件)
事 件 措置命令 指  導 合  計
2年度 3年度 2年度 3年度 2年度 3年度
懸賞景品告示 0 0 1
総付景品告示 0 0
合 計 0 0 2


4 事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置
  消費者庁は、①事業者が講ずべき景品類の提供及び表示に関する事項を適正に管理するために必要な体制の整備その他の必要な措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るため必要があると認めるときは、必要な指導及び助言をするとともに、②事業者が当該措置を講じていないと認めるときは、必要な措置を講ずべき旨の勧告をし、その勧告に従わないときは、その旨を公表することができる。
 令和3年度に近畿事務所及び消費者庁が行った調査の結果を踏まえて、消費者庁が行った指導は4件であった。

第2 景品表示法の普及・啓発活動等

1 景品表示法に関する相談
 令和3年度に受け付けた相談件数は476件であった。具体的な相談内容としては、①ウイルス感染予防関連商品等の効果・性能の表示に関する相談、②食品の表示に関する相談、③消費税の総額表示に関する相談、④商品の原産国表示に関する相談、⑤景品類を提供する際の取引価額や提供限度額に関する相談、⑥商店街やショッピングモール等における共同懸賞に関する相談等が挙げられる。

2 景品表示法に関する講師派遣等
 令和3年度において、事業者団体等が開催する講習会に、計4回講師を派遣し、また、福井市(令和3年7月及び9月)、福井県勝山市(同年11月)、滋賀県草津市(同年6月)、京都市(同月)、大阪府和泉市(同年8月)、同府東大阪市(同年7月及び令和4年1月)、神戸市(令和3年7月及び令和4年1月)及び兵庫県伊丹市(同年1月)において開催された、一般消費者等を対象に景品表示法等の内容を説明するセミナーに、計11回講師を派遣するなどした。
 (消費者セミナーの様子)


令和4年1月15日
神戸市消費生活センター(神戸市)


令和4年1月31日
伊丹市立消費生活センター(兵庫県伊丹市)

3 関係行政機関との連携
 不適切な食品表示に関する監視強化等の観点から、大阪市において開催された「近畿地域食品表示連絡会議」(令和3年12月)に参加し、また、「消費者行政ブロック会議(近畿ブロック)」(同年11月(オンラインにより開催))及び「景品表示法ブロック会議(近畿ブロック)」(同年6月(書面により開催)及び11月(オンラインにより開催))に参加し、消費者行政に関する課題や表示の適正化への対応等について情報共有を図るなど、近畿地区の関係行政機関とも協力して景品表示法の適正な執行に努めた。

関連ファイル

問い合わせ先

公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所取引課
電話 06-6941-2175(直通)
ホームページ  https://www.jftc.go.jp/regional_office/kinki/index.html

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