令和6年9月4日
公正取引委員会
公正取引委員会は、パルシステム生活協同組合連合会(以下「パルシステム」という。)に対し調査を行ってきたところ、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)の規定に違反する行為が認められたので、本日、下請法第7条第2項の規定に基づき、パルシステムに対し勧告を行った。
1 違反行為者の概要
法 人 番 号 | 8011105004984 |
名 称 | パルシステム生活協同組合連合会 |
主たる事務所の所在地 | 東京都新宿区大久保二丁目2番6号 |
代 表 者 | 代表理事 大信 政一 |
事業の概要 | 食料品等の卸売業 |
出 資 金 | 158億7560万円 |
2 違反事実の概要
⑴ パルシステムは、資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、会員たる生活協同組合に販売する食料品等のPB商品の製造を委託している(これらの事業者を以下「下請事業者」という。)。
⑵ パルシステムは、次のア及びイの額を下請代金の額から差し引くことにより、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減じていた。減額した金額は、総額2770万9078円である(下請事業者5名)。
ア 「特売条件」の額(令和5年4月から令和6年6月まで)
イ 「DC利用料」の額(令和5年4月から令和6年5月まで)
⑶ パルシステムは、令和6年8月6日、下請事業者に対し、前記⑵の行為により減額した金額を支払っている。
3 勧告の概要
⑴ パルシステムは、次の事項を理事会の決議により確認すること。
ア 前記2⑵の行為が下請法第4条第1項第3号の規定に違反するものであること
イ 今後、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減じないこと
⑵ パルシステムは、今後、下請法第4条第1項第3号の規定に違反する行為を行うことがないよう、自らの発注担当者に対する下請法の研修を行うなど自らの体制の整備のために必要な措置を講ずること。
⑶ パルシステムは、次の事項を自らの役員及び職員に周知徹底すること。
ア 減額した金額を下請事業者に支払ったこと
イ 前記⑴及び⑵に基づいて採った措置
⑷ パルシステムは、次の事項を取引先下請事業者に通知すること。
ア 減額した金額を下請事業者に支払ったこと
イ 前記⑴から⑶までに基づいて採った措置
⑸ パルシステムは、前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。
関連ファイル
(令和6年9月4日)パルシステム生活協同組合連合会に対する勧告について(376 KB)
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局経済取引局取引部下請取引調査室
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