令和7年1月23日
公正取引委員会
公正取引委員会は、東京ラヂエーター製造株式会社(以下「東京ラヂエーター製造」という。)に対し調査を行ってきたところ、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反する事実が認められたので、本日、下請法第7条第3項の規定に基づき、東京ラヂエーター製造に対し勧告を行った。
1 違反行為者の概要
法 人 番 号 | 6021001002556 |
名 称 | 東京ラヂエーター製造株式会社 |
本店所在地 | 神奈川県藤沢市遠藤2002番地1 |
代 表 者 | 代表取締役 木村 裕哲 |
事業の概要 | ラジエーター等の熱交換器及び燃料タンク等の車体部品(以下「本件製品」という。)の製造販売 |
資 本 金 | 13億1760万円 |
2 違反事実の概要
⑴ 東京ラヂエーター製造は、資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、自社が販売する又は製造を請け負う本件製品及びその部品の製造を委託している(これらの事業者を以下「下請事業者」という。)。
⑵ 東京ラヂエーター製造は、下請事業者に対して自社が所有する金型(以下「金型」という。)を貸与していたところ、遅くとも令和4年12月1日以降、当該金型を用いて製造する本件製品及びその部品の発注を長期間行わないにもかかわらず、下請事業者に対し、合計2,389型の金型を自己のために無償で保管させることにより、下請事業者の利益を不当に害していた(下請事業者30名)。
3 勧告の概要
⑴ 東京ラヂエーター製造は、下請事業者に対し、無償で金型を保管させたことによる費用に相当する額を公正取引委員会の確認を得た上で速やかに支払うこと。
⑵ 東京ラヂエーター製造は、次の事項を取締役会の決議により確認すること。
ア 前記2⑵の行為が下請法第4条第2項第3号に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反するものであること
イ 今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、下請事業者の利益を不当に害さないこと
⑶ 東京ラヂエーター製造は、今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、下請事業者の利益を不当に害することがないよう、自社の発注担当者に対して金型の適切な管理に特に留意した下請法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講ずること。
⑷ 東京ラヂエーター製造は、前記⑴から⑶までに基づいて採った措置を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。
⑸ 東京ラヂエーター製造は、前記⑴から⑷までに基づいて採った措置を取引先下請事業者に通知すること。
⑹ 東京ラヂエーター製造は、前記⑴から⑸までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。
※ 東京ラヂエーター製造は、令和6年12月までに、前記2(2)記載の2,389型の金型について、その一部を下請事業者が廃棄することを承認しており、また、その保管費用の支払に関する手続を下請事業者との間で進めている。
関連ファイル
(令和7年1月23日)東京ラヂエーター製造株式会社に対する勧告について(1,028 KB)
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局経済取引局取引部下請取引調査室
電話 03-3581-3374(直通)
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