令和8年8月6日
公正取引委員会
公正取引委員会は、ルックスオティカジャパン株式会社(以下「ルックスオティカジャパン」という。)に対し、独占禁止法の規定に基づき審査を行ってきたところ、ルックスオティカジャパンの後記3の行為が同法第19条(同法第2条第9項第4号(再販売価格の拘束))の規定に違反する疑いが認められた。
公正取引委員会は、当該行為について、確約手続に付すことで、ルックスオティカジャパンによって当該行為を排除するための措置が速やかに実施されることにより、競争の早期回復が図られると認め、令和8年7月27日、独占禁止法第48条の2の規定に基づき、ルックスオティカジャパンに対し確約手続に係る通知を行った。
今般、ルックスオティカジャパンから、公正取引委員会に対し、独占禁止法第48条の3第1項の規定に基づき、後記3の行為を排除するために必要な措置の実施に関する確約計画の認定を求める申請があった。公正取引委員会は、当該確約計画は当該行為を排除するために十分なものであり、かつ、その内容が確実に実施されると見込まれるものであると認め、本日、同法第48条の3第3項の規定に基づき、当該確約計画を認定した(注1)(注2)。
なお、本認定は、公正取引委員会が、ルックスオティカジャパンの後記3の行為が独占禁止法の規定に違反することを認定したものではない。
(注1)確約計画の認定は、確約手続に係る通知を受けた事業者から申請された確約計画を公正取引委員会が認定するという、独占禁止法に基づく行政処分である。
(注2)公正取引委員会は、認定した確約計画に従って確約計画が実施されていないなどの場合には、独占禁止法第48条の5第1項の規定により当該認定を取り消し、確約手続に係る通知を行う前の調査を再開することとなる。
1 申請者の概要
| 法人番号 | 2013201005764 |
| 名称 | ルックスオティカジャパン株式会社 |
| 所在地 | 東京都千代田区二番町4番地5 住友不動産二番町ファーストビル7階 |
| 代表者 | 代表取締役 アンドレア・リッゾン |
2 ルックスオティカジャパンによるサングラスの販売等
⑴ ルックスオティカジャパンは、同社の親会社でイタリアに所在するルックスオティカ・グループ・エスピーエー等が製造する「Ray-Ban」及び「Oakley」と称するブランドのサングラス(注3)(以下「本件商品」という。)を国内において販売している。
⑵ ルックスオティカジャパンは、直接又は卸売業者を通じて、眼鏡店、サングラス専門店、スポーツ用品店等を営む小売業者に対して本件商品を販売している。
⑶ 本件商品は、国内外の著名人に愛用されていることなどにより、一般消費者からの認知度が高いため、品ぞろえにおいて欠くことのできない商品となっていると述べる小売業者もいる。
(注3)「サングラス」とは、一般屋外における強烈な太陽光線等に対する目の保護のために使われるもの、又はファッションの一つのアイテムとして着用するもの(視力補正用のものを除く。)をいう。
3 違反被疑行為の概要
ルックスオティカジャパンは、遅くとも令和6年4月頃から、自社が販売する本件商品について、小売価格を維持することによりブランドイメージを守るという方針の下、推奨小売価格を定めた上で、以下の行為を行っている。
⑴ 自ら又は取引先卸売業者を通じて、小売業者に対し、以下のような要請をすること。
ア 推奨小売価格以上の価格で販売すること
イ オンライン販売において、本件商品を購入する消費者に対し、当該消費者の実質的な購入価格が推奨小売価格を下回ることとなるポイント、クーポンその他の利益の付与を行わないこと
ウ 発売開始から一定期間、オンライン販売を行わないこと
⑵ 他の小売業者からの苦情等により、前記⑴アからウまでの要請に従わず本件商品を販売している小売業者を把握した場合、自ら又は取引先卸売業者を通じて、当該小売業者に対し、前記⑴アからウまでの要請をすること。
4 確約計画の概要
⑴ 前記3の行為を取りやめること。
⑵ 次の事項を取締役会で決議すること。
ア 前記3の行為を取りやめること
イ 前記3の行為と同様の行為を行わないこと
⑶ 前記⑵に基づいて採った措置及び前記⑴の措置を採る旨を、本件商品を販売する卸売業者及び小売業者に対して通知するとともに、一般消費者に周知し、かつ、自社の役員及び従業員に対して周知徹底すること。
⑷ 前記3の行為と同様の行為を行わないこと。
⑸ 次の事項を行うために必要な措置を講じること。
ア 卸売業者及び小売業者との取引に関する独占禁止法の遵守についての行動指針を自社の役員及び従業員に対して周知徹底すること
イ 自社の就業規則において、独占禁止法違反を許容しないことを明確にし、自社の役員及び従業員に対して周知徹底すること
ウ 本件商品の販売又はマーケティング活動に関与する役員及び従業員に対する、独占禁止法の遵守についての定期的な研修及び定期的な監査を実施すること
⑹ 前記⑴から⑸までの措置の履行についての監視を、第三者(公正取引委員会が承認した者に限る。)に委託すること。
⑺ 前記⑴から⑶まで及び⑸の措置の履行状況について、公正取引委員会に対し、前記⑹で委託した第三者に報告させること。
⑻ 前記⑷の措置並びに前記⑸ウの研修及び監査の履行状況について、今後5年間、毎年1回、公正取引委員会に対し、前記⑹で委託した第三者に報告させること。
5 確約計画の認定
公正取引委員会は、次のとおり、前記4の確約計画が独占禁止法に規定する認定要件のいずれにも適合すると認め、当該確約計画を認定した。
⑴ 措置内容の十分性
前記4の確約計画に記載の措置の内容は、違反被疑行為の取りやめ(前記4⑴)、違反被疑行為の取りやめ及び将来不作為についての取締役会決議(前記4⑵)、本件商品を販売する卸売業者及び小売業者への通知、一般消費者への周知並びに自社の役員及び従業員に対する周知徹底(前記4⑶)、将来不作為(前記4⑷)を含んでおり、前記3の行為を排除するために十分な措置であると判断した。
⑵ 措置実施の確実性
ルックスオティカジャパンは、前記4の確約計画において、独占禁止法のコンプライアンス体制の整備を措置に含めていること、措置の履行についての監視を第三者(公正取引委員会が承認した者)に委託し、措置の履行状況に関する公正取引委員会に対する報告を当該第三者に行わせるとしていること、また、措置の内容ごとに実施期限を設けていることから、前記4の確約計画は確実に実施されると判断した。
関連ファイル
(印刷用)(令和8年8月6日)ルックスオティカジャパン株式会社から申請があった確約計画の認定について
(154 KB)
(令和8年8月6日)参考1-2(過去の事例及び参照条文)
(145 KB)
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