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(平成30年2月20日)東日本電信電話株式会社が発注する作業服の入札参加業者らに対する排除措置命令等について

平成30年2月20日
公正取引委員会

 公正取引委員会は,東日本電信電話株式会社(以下「NTT東日本」という。)が平成27年5月21日に一般競争入札を実施したNTT東日本等向け作業服(注1)の入札参加業者らに対し,本日,後記第1のとおり,独占禁止法の規定に基づき排除措置命令を行った。
 本件は,NTT東日本等向け作業服の入札参加業者らが,独占禁止法第3条(不当な取引制限の禁止)の規定に違反する行為を行っていたものである。
 また,公正取引委員会は,NTT東日本からNTT東日本等向け作業服の調達に係る各種相談等に関する業務を受託していた公益財団法人日本ユニフォームセンター(以下「日本ユニフォームセンター」という。)に対し,上記の違反行為を助長する行為が認められたことから,本日,後記第2のとおり,申入れを行った。
 
(注1) 「NTT東日本等向け作業服」とは,NTT東日本が仕様を定め,NTT東日本及びその子会社等が購入する14品目の作業服をいう(参考2参照。)。

第1 排除措置命令について

1  違反事業者及び排除措置命令の対象事業者

番号

違反事業者(注2)
(法人番号)

本店の所在地 代表者

排除措置命令
(注3・4)

1

伊藤忠商事株式会社
(7120001077358)

大阪市北区梅田三丁目1番3号

代表取締役
岡藤 正広

2

株式会社チクマ
(1120001084293)

大阪市中央区淡路町三丁目3番10号

代表取締役
堀松  渉

3

双日ジーエムシー株式会社
(4010401021739)

東京都港区赤坂八丁目1番22号

代表取締役
林屋 治夫

4

丸紅メイト株式会社
(1010001057351)

東京都千代田区神田錦町三丁目20番地

代表取締役
岸  晴彦

(注2) 第1の2以下においては,「株式会社」の記載を省略する。
(注3) 表中の「○」は,排除措置命令の対象事業者であることを示している。
(注4) 表中の「-」は,排除措置命令の対象とならない違反事業者であることを示している。

2 違反行為等の概要(詳細は別添排除措置命令書参照)

(1)ア 伊藤忠商事,双日ジーエムシー及び丸紅メイトの3社(以下「3社」という。)は,NTT東日本等向け作業服について,平成27年2月9日に開催した営業責任者らによる会合において,3社の中から受注すべき者(以下「受注予定者」という。)を決定し,受注予定者は,受注予定者以外の者が納入している品目を当該受注予定者以外の者から購入することにより,それぞれが納入している品目を引き続き納入できるようにすることを合意した。
  イ チクマは,平成27年3月頃,双日ジーエムシーに対し,NTT東日本等向け作業服について,競争入札が実施される場合は入札に参加する旨を伝え,双日ジーエムシーの協力を得て自社の入札参加資格を取得し,受注予定者が受注できるように協力することを同意し,これにより前記アの合意に加わった。
(2) 双日ジーエムシー及び丸紅メイトは,日本ユニフォームセンターの担当者から,平成27年4月中旬頃,本件入札(注5)において3社及びチクマの4社(以下「4社」という。)以外には入札参加に必要な生地見本等を提出した事業者がいない旨,また,同年5月中旬頃,本件入札の目標価格(注6)が既存の総価(注7)と同程度である旨,情報を得て3社で共有した。さらに,3社は,同年5月中旬頃,日本ユニフォームセンターの担当者から,本件入札が不落となった場合は,NTT東日本が入札者と協議した上で複数の者と随意契約を締結する可能性がある旨の情報を得た。
 
(注5) NTT東日本が平成27年5月21日に実施したNTT東日本等向け作業服に係る一般競争入札をいう。以下同じ。
(注6) NTT東日本が本件入札において落札決定の上限として定める価格をいう。以下同じ。
(注7) 品目ごとの単価に品目ごとの調達予定数量を乗じた総額をいう。以下同じ。
 
(3)ア 3社は,遅くとも平成27年5月21日までに,NTT東日本等向け作業服について
  (ア) 目標価格を上回る価格で複数回入札し,本件入札を不落にしてNTT東日本との協議に持ち込むこと
  (イ) 双日ジーエムシー及び丸紅メイトを受注予定者とし,伊藤忠商事は辞退すること
  (ウ) 受注する品目(以下「受注予定品目」という。)については,双日ジーエムシーは伊藤忠商事が納入している6品目を購入した上で,当該6品目を含めた10品目,丸紅メイトは4品目とすること
  (エ) 総価については,双日ジーエムシーを最も低い価格とし,同社が全品目を受注した場合には,伊藤忠商事及び丸紅メイトが納入している品目を同社が購入すること
  (オ) 双日ジーエムシー及び丸紅メイトの品目ごとの単価については,それぞれの受注予定品目の単価が最も低くなるように入札すること
を合意した。
  イ チクマは,遅くとも平成27年5月21日までに,双日ジーエムシーに対し,NTT東日本等向け作業服について,双日ジーエムシーから連絡された総価及び品目ごとの単価で入札することを同意し,これにより前記ア(ア)の合意に加わった。
(4) 4社は,前記のとおり,NTT東日本等向け作業服について,受注予定者を決定し,目標価格を上回る価格で入札し,受注予定者が受注できるようにして,既存の納入者が引き続き納入できるようにする旨を合意(以下「本件合意」という。)することにより,公共の利益に反して,NTT東日本等向け作業服の取引分野における競争を実質的に制限していた。

3 排除措置命令の概要

(1) 伊藤忠商事及びチクマの2社(以下「2社」という。)は,それぞれ,次の事項を,取締役会において決議しなければならない。
 ア 本件合意が消滅していることを確認すること。
 イ 今後,相互の間において,又は他の事業者と共同して,NTT東日本等向け作業服について,受注予定者又は納入すべき者を決定せず,各社がそれぞれ自主的に販売活動を行うこと。
(2) 2社は,それぞれ,前記(1)に基づいて採った措置を,相互に通知するとともに,NTT東日本等向け作業服を購入する事業者に通知し,かつ,自社の従業員に周知徹底しなければならない。
(3) 2社は,今後,それぞれ,相互の間において,又は他の事業者と共同して,NTT東日本等向け作業服について,受注予定者又は納入すべき者を決定してはならない。

第2 日本ユニフォームセンターに対する申入れについて

1 本件審査の過程において認められた事実

(1) 日本ユニフォームセンターは,NTT東日本等向け作業服に係る意見招請から調達までの各種相談,仕様書監修,生地検査,縫製品審査等に関する業務について,NTT東日本との間で受託契約を締結しており,その際に,NTT東日本に対して秘密保持義務を負っていた。
(2) 日本ユニフォームセンターの担当者は,本件入札の実施に当たり,特定の販売業者に対し,
 ア 4社以外には入札参加に必要な生地見本等を提出した事業者がいない旨の情報を教示した。
 イ 本件入札における目標価格が既存の総価と同程度である旨の情報を教示した。
 ウ 本件入札が不落となった場合は,NTT東日本が入札者と協議した上で複数の者と随意契約を締結する可能性がある旨の情報を教示した。

2 申入れの概要

 前記1(2)の行為は,前記第1の2の違反行為を助長したものと認められることから,公正取引委員会は,公正かつ自由な競争を確保するため,日本ユニフォームセンターに対し,今後,前記1(2)と同様の行為が再び行われることのないよう適切な措置を講ずることを申し入れた。

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問い合わせ先 公正取引委員会事務総局審査局第三審査
電話 03-3581-3383(直通)
ホームページ http://www.jftc.go.jp/

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