平成30年6月15日
公正取引委員会事務総局
東北事務所
消費者庁
消費者庁は,一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある不当な表示及び過大な景品類の提供に対して,不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号。以下「景品表示法」という。)の規定に基づいて厳正・迅速に対処するとともに,同法の普及・啓発に関する活動を行うなど,表示等の適正化に努めている。
公正取引委員会は,消費者庁長官から景品表示法違反事件に係る調査権限を委任され,必要な調査を行うとともに,相談への対応,講師派遣等を通じた同法の普及・啓発に取り組んでいる。
平成29年度における東北地区(青森県,岩手県,宮城県,秋田県,山形県及び福島県の6県)の景品表示法の運用状況等は,次のとおりである。
第1 景品表示法違反事件の処理状況
1 概況
景品表示法違反事件については,公正取引委員会事務総局東北事務所及び消費者庁が行った調査の結果を踏まえ,消費者庁が,違反行為者に対して措置命令・課徴金納付命令を行うほか,違反のおそれのある行為等がみられた場合には関係事業者に対して指導を行うなどしている。
平成29年度における景品表示法の事件処理件数は,指導が2件であった(平成29年度の指導事件は,別紙参照)。
表1 事件処理件数 (単位:件)
事件 |
措置命令 | 課徴金納付命令 | 指導 | 合計 | ||||
平成 28年度 |
平成 29年度 |
平成 28年度 |
平成 29年度 |
平成 28年度 |
平成 29年度 |
平成 28年度 |
平成 29年度 |
|
表示事件 | 0 |
0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 3 | 2 |
景品事件 | 0 | 0 | - | - | 0 | 0 | 0 | 0 |
合計 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 3 | 2 |
2 表示事件
平成29年度に処理した表示事件は2件であり,その内訳は,優良誤認(景品表示法第5条第1号)が1件,有利誤認(景品表示法第5条第2号)が1件であった。
表2 表示事件の内訳 (単位:件)
事件 |
措置命令 | 課徴金納付命令 | 指導 | 合計 | ||||
平成 28年度 |
平成 29年度 |
平成 28年度 |
平成 29年度 |
平成 28年度 |
平成 29年度 |
平成 28年度 |
平成 29年度 |
|
優良誤認 |
0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 1 |
有利誤認 |
0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 2 | 1 |
おとり広告告示等 |
0 | 0 | - | - | 0 | 0 | 0 | 0 |
合計 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | 3 | 2 |
3 景品事件
平成29年度に処理した景品事件はなかった。
4 事業者が講ずべき景品類の提供及び表示の管理上の措置(注)
平成29年度に行った指導は2件であった。
(注)平成26年12月に施行された景品表示法の改正法の規定により,事業者は,景品類の提供及び表示に関する事項を適正に管理するために必要な体制の整備その他の必要な措置を講じなければならないこととされた。消費者庁は,①事業者が講ずべき措置に関して,その適切かつ有効な実施を図るため必要があると認めるときは,必要な指導及び助言をするとともに,②事業者が講ずべき措置を講じていないと認めるときは,必要な措置を講ずべき旨の勧告をし,その勧告に従わないときは,その旨を公表することができる。
第2 景品表示法の普及・啓発活動等
1 景品表示法に関する相談
平成29年度に受け付けた相談件数は113件であった。具体的な相談内容としては,①景品類を提供する際の取引価額や提供限度額に関する相談,②商品又は役務の価格表示に関する相談,③商品の効果・性能の表示に関する相談,④景品類の提供に係る表示に関する相談等が挙げられる。
2 景品表示法に関する講師派遣等
平成29年度において,事業者団体が開催する講習会に講師を派遣した。
また,盛岡市(平成29年12月)において,一般消費者を対象に,景品表示法等の内容を説明するセミナーを開催したほか,消費者団体等からの依頼に応じ,盛岡市,仙台市,山形県米沢市,福島市(3か所),福島県郡山市,同県二本松市及び同県伊達郡川俣町において開催されたセミナーに計9回講師を派遣した。
3 関係行政機関との連携
不適切な食品表示に関する監視強化等の観点から,仙台市において開催された「東北ブロック食品表示連絡会議」(平成29年5月及び11月)に参加し,また,札幌市において開催された「消費者行政ブロック会議(北海道・東北ブロック)」(平成29年10月)及び仙台市において開催された「景品表示法ブロック会議(北海道・東北ブロック)」(平成29年5月及び10月)に参加し,食品表示の適正化に向けた取組の状況や消費者行政に対する課題等について情報共有を図るなど,東北地区の関係行政機関とも協力して景品表示法の適正な執行に努めた。
関連ファイル
(印刷用)(平成30年6月15日)平成29年度における東北地区の景品表示法の運用状況等
問い合わせ先
公正取引委員会事務総局東北事務所取引課
電話 022-225-7096(直通)
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