[配布資料]
(本文)(令和8年6月10日)令和7年度における取適法の運用状況及び中小事業者等の取引適正化に向けた取組
(概要)(令和8年6月10日)令和7年度における取適法の運用状況及び中小事業者等の取引適正化に向けた取組
(本文)(令和8年6月10日)令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組
(概要)(令和8年6月10日)令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組
[発言事項]
事務総長定例会見記録(令和8年6月10日(水曜)13時30分~)
令和7年度における取適法の運用状況及び中小事業者等の取引適正化に向けた取組・令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組
本日は、令和7年度の取適法及びフリーランス法の運用状況についてお話しします。
一昨日、独占禁止法の処理状況を公表しましたが、それに引き続きまして、本日、令和7年度における取適法とフリーランス法の運用状況、それから、中小事業者等の取引適正化に向けた取組を公表いたしました。
御案内のとおり、発注者と受注者とが対等な関係に基づき、サプライチェーン全体での適切な価格転嫁が実現できる環境を定着させるため、取適法が今年の1月に施行されました。この法律では、新たに、協議に応じない一方的な代金決定の禁止、手形による代金の支払等の禁止、特定運送委託の対象取引への追加、従業員基準の追加、面的執行の強化などが盛り込まれたわけであります。そのような経緯がございまして、今回、初めて取適法の運用状況として公表するものとなります。また、フリーランス法につきましては、令和7年度は、法施行後、年度を通じた法運用が行われた初年度ということになります。
そのような節目の年度であった令和7年度の運用状況について、簡単に概要を御紹介します。
まず、「取適法の運用状況」についてです。令和7年度においては、平成以降過去最多となる39件の勧告を行いました。勧告は、本局のほか、全ての地方事務所・支所・沖縄公正取引課で行っており、全国の違反行為に対して厳正に対処いたしました。このうち9件は、中小企業庁長官からの措置請求でありまして、これも平成以降最多となっております。
勧告のほかにも、8,261件の指導を行っております。
また、合計5,165名の中小受託事業者に対して、総額25億5698万円の原状回復が行われました。
このほか、令和7年度においては、取適法の執行を通じた取引の適正化の取組を更に効果的なものとするため、中小企業庁と協力し、特定の業種・業界における取適法違反被疑行為について集中的に調査を行いました。
次いで、「中小事業者等の取引適正化に向けた取組」について御紹介いたしますと、令和7年度は、改正した取適法や労務費転嫁指針の周知に精力的に取り組みました。また、取適法対象外の取引も含め、サプライチェーン全体で適切な価格転嫁が進むことが重要という認識のもと、独占禁止法の特殊指定の制定・改正や、独占禁止法上の優越的地位の濫用に関するガイドラインの改正案などの検討に取り組みました。
続きまして、「フリーランス法の運用状況」について御紹介します。
令和7年度においては、6月に初の勧告を行いまして、これを含めて10件の勧告を行うとともに、1,542件の指導を行いました。
法執行のための取組として、フリーランスとの取引が多い業種、具体的には放送業や広告業について、集中的に調査を実施しまして、指導概要を公表するといった取組も行っております。
特定受託事業者が被った不利益の原状回復の状況について申しますと、総額1734万円の原状回復が行われました。
次いで、「フリーランスに係る取引の適正化に向けた令和7年度の取組」について御紹介しますと、フリーランス法の内容を広く周知するため、事業者及び事業者団体を対象として、当委員会主催の説明会を実施したり、事業者団体等が開催する説明会等に事務総局の職員を講師として派遣したほか、フリーランス法の認知度及び理解度を高め、発注事業者による違反行為の未然防止を図るために、集中的かつ大規模なメディア広報を実施するなど、積極的な周知広報に取り組みました。
以上、御説明しましたとおり、取適法、フリーランス法ともに、取引の適正化に向けて法施行されて間もないタイミングということで、私どもにおきましては積極的な法執行に取り組んでまいりまして、このことはメディアの皆様にも取り上げていただいたところでございます。サプライチェーン全体での適切な価格転嫁を実現できる環境の定着は、まだ道半ばでございます。引き続き、取引適正化に向けた取組などをしっかりと進めてまいりたいと考えております。
冒頭、私からは以上です。
質疑応答
(問) 最近のトピックといたしまして、エディオンさんとヤマダホールディングスさんの経営統合について、お伺いしたいと思います。先日、経営統合の方針を両社が発表されましたけれども、今回の統合について、まず、総長の受止めを伺えればと思います。
(事務総長) 両社の経営統合についての報道があり、それぞれの会社からの発表もあったかと思いますが、個別案件ということになりますので、公正取引委員会としてのコメントは差し控えたいと思います。
(問) 重ねての質問となり恐縮ですが、こういった家電量販の再編は、ヤマダ電機さんがベスト電器さんを統合して以来ということですが、その際の公正取引委員会の審査で、一部のお店を手放すことを前提に、統合が認められた経緯があったかと思います。このお店の譲渡先がエディオンであり、言うなれば、今回の統合により、地域的に独占になる事態がまた起きてしまうことが当然懸念されると思いますが、そのあたりについて、伺えますでしょうか。
(事務総長) 御指摘のように、過去の家電量販店の統合案件で、店舗の譲渡が行われたケースもあります。また、過去に、家電量販店以外の場合でも、小売同士の企業結合案件でそういった店舗の譲渡が行われたことも、幾つかございます。では、本件ではどうなのかというところは、まさに個別案件の話になってまいりますので、私から何か見通しや考え方をお話しするということは控えたいと思います。
(問) 最後に、一般論としてでも結構ですが、こうした大型の統合、小売店の統合が行われる場合に、消費者の不利益を防止するという観点から、公正取引委員会としてどのような対応をしていくか、改めてお聞かせいただけますでしょうか。
(事務総長) 御指摘のあった案件に限らず、企業結合一般でということになりますが、企業結合が行われたとしても、競争的な環境が維持されるかどうかがやはり大事だと思っております。それは、ひいては、取引先であったり一般消費者であったりの利益が損なわれないようにすることであり、あらゆる企業結合案件において大事なことと考えております。
以上