[配布資料]
なし
[発言事項]
事務総長定例会見記録(令和8年10月14日(水曜)13時30分~)
令和8年度におけるフリーランス法の広報強化期間
本日は、今年度におけるフリーランス法の広報強化期間についてお話しします。
フリーランス法は令和6年11月1日に施行されまして、もうすぐ施行から3年目を迎えます。本法施行後、違反行為が認められた事案について迅速かつ適切な対処に努めておりまして、昨年度は10件の勧告、また今年度は既に10件の勧告を行うなど、着実に執行実績を積み上げてきております。
また、周知広報という点で申し上げますと、公正取引委員会では、令和5年5月のこの法律の公布後、本法の円滑な施行に向けて集中的かつ大規模なメディア広報を実施するなど、積極的な周知広報に取り組んできました。
これにより、フリーランス法という法律の存在は、一定程度、認知されてきたものと思いますが、これを一層高めることが重要と考えています。さらに、発注事業者とフリーランスとの間でこの法律を遵守して取引が行われ、また、違反行為があった場合にフリーランスが公正取引委員会に申し出られるようになるためには、発注事業者・フリーランスともに、フリーランス法の内容についての理解を高めていただく必要がありますし、それを実際の取引の場面にいかしていただくことが重要です。
そこで、令和8年度においても、10月8日から11月30日までを広報強化期間として、集中的かつ大規模にフリーランス法の広報を行うこととしました。
今年度は、高い認知度を有し、官公庁ともコラボ実績が豊富なアニメ作品である「秘密結社 鷹の爪」とタイアップした各種広報を展開します。
まず、公正取引委員会のウェブサイトに「秘密結社 鷹の爪団」とタイアップした特設サイトを新たに設けております。このサイトには、昨年に引き続き、本法の解説動画や、理解度診断などのほか、今年度は新たに、ダウンロードできる発注書のひな型や、発注から支払までの各段階のチェックリストなど、実際の取引の場面で御活用いただけるコンテンツを御用意しました。そのほかにも、発注者及びフリーランス双方に役立つコンテンツを掲載しておりますので、皆さんも、是非御覧ください。
また、「秘密結社 鷹の爪」が登場するコンテンツを利用したインターネット広告を出すこととしております。加えて、コンビニのレジ液晶においてロゴマークを表示したり、店内で音声放送をしたりするほか、TOKYOFMの「ONE MORNING」という番組において、音声広告を放送します。
今後も、日常の様々な場面で、多くの方々にフリーランス法の存在に触れていただけるよう、様々な広告媒体での広報を実施することを予定しております。
また、広報強化期間を中心に、フリーランス法の説明会を取適法などの説明会と一緒に実施することとしております。現在募集を開始している埼玉県をはじめ、中部事務所管轄地域では4県、近畿中国四国事務所管轄では、現在3県の開催が決定しており、今後も複数都市にて開催を予定しているところです。取適法、それから独占禁止法の支払告示、物流特殊指定などの関連法と併せて、理解を深める機会になりますので、是非御参加いただければと思います。
公正取引委員会としては、引き続き、フリーランス・発注事業者の双方に対して分かりやすい情報発信を行い、フリーランス法の積極的な周知広報に努めてまいります。
冒頭、私からは以上です。
質疑応答
(問) フリーランス法では既に、勧告で20件の蓄積があるということですけれども、この2年間を振り返ってみて、勧告の対象になった案件で、この法律のどういった部分の理解が不十分な事業者が多いなどといったような傾向みたいなものはあるのでしょうか。
(事務総長) まず、特に法律が施行されてすぐということもありますので、いわゆる取引条件の不明示などといった案件が多くなっているのが特徴かと思います。口頭で発注をするとか、そういったケースが多く、フリーランス法の規定に基づいた取引条件の明示が行われていないところを捉えた法的措置が多く見られたかと思います。フリーランス法全体ではいろいろな禁止行為、あるいは義務規定があるのですけれども、そういったものの全ての前提になるのが、取引条件をきちんと明示するということかと思っておりますので、この点は今日申し上げた広報活動でも強調していく必要があると思いますし、これからも、そういった案件というのは、積極的に見ていく必要はあるのかなと思っているところです。
(問) これまでの勧告は20件ということで、今のところ件数的にはまだ多くはないと思ってはいるのですが、比較的に違反が多い業種などが今見えてきているかどうか、その分析状況等についてお伺いできればと思っています。よろしくお願いいたします。
(事務総長) 業種ということで申し上げますと、令和7年度から今年のこの2年間、大体2年ぐらいということになるわけですけれども、例えば、出版社でありますとか、テレビ局、ラジオ局などを含めたメディアとか、そういったところプラス音楽教室といったところの案件がこれまでの勧告の中では目立つのかなと思います。
もちろん、このフリーランス法に関する問題が、そういうところにしかないというふうには思っていないのですけれども、そういうところで問題が顕在化しているということも確かだと思いますので、これからも、そういう分野はよく見ていく必要がありますし、それ以外のところでも、同様の問題がないかというところは、よくウオッチしていく必要があるかなと考えているところでございます。
以上